IS-irregular- 作:背筋悪太郎
「どうしてこうなった」
IS学園。
水鏡京秋は、回顧する。
どうして、この学園に赴任することになったのかを。
***
始まりは、ある入試の出来事である。
本来、女性にしか起動できないはずのISを、織斑黒駒なる人物が起動させたのだ。
それだけならまだいい。
しかし、「男で、他にISを起動できる者はおるか」ということで、全国で一斉に、中学3年生以上40歳以下の男子全員に、緊急で適性検査が行われた。そして、今年で26歳になる水鏡は、見事、ISへの適性を示したのである。
話は変わるが、見稽古、というものをご存知だろうか。
動きを見ることでトレースし、自分のものにする、という技法である。
そして、水鏡は、アニメ・特撮・アクションものが大好きで、休日はよくブルーレイや原作小説・漫画などを購入している。
特に、刀語やシンフォギアなどは、繰り返し見ている。
その結果、人外の領域に片足どころか両足を突っ込んだ、驚異的な身体能力を手に入れた。もちろん、体を適度に鍛えていたというのも理由の一つだが。
そして、その能力は、日本という(一応)非武装国家において、看過できるものではなかった。
隙あらば水鏡を追放しようという動きがないわけではない。
だが、彼は銃刀法に違反しているわけでも、国家に反逆したわけでもない。至って品行方正で、やらかしたことといえば、十傑集の真似をして走っていたら、いつの間にか高速道路を走っていたということぐらいだろう。
そして、ついに、水鏡京を追放するいい口実ができた。
そう、IS適正である。男性IS操縦者のデータは、さまざまな企業や国が欲しがることが容易に想像できる。
故に、IS学園である。IS学園は、いかなる勢力の影響も受けることはなく、身の安全が確実に保障される。水鏡を追放しようとしている者にとって、これは良い理由となる。
しかも、水郷は教員免許を持っている。
従って、「憲法に抵触する恐れのある日本国民・水鏡京を、IS学園に追放する」という行動は、「IS適性を持つ男である水鏡京の身の安全を確保するため、IS学園に赴任させる」という建前のもとに成立したのであった。
***
「ダーちくしょ、俺が何したってんだよ」
ぼやく水鏡。
しかし、現実は変わらない。
IS学園に、二つの理由(本音と建前)で追放(もしくは異動)されたという現実は。
「はぁ」
ため息をひとつつく。
そして、グイッと伸び、気分を入れ替える。
「んじゃまあ、仕方ないってことで割り切るか。このどえらい場所で、不肖水鏡京、どこまでやれるか楽しみだぜ」
男の、新たなる日常が始まる。
続く
どうでしたか?
一応主人公は彼です。オリ主としてどう活躍させるべきか。まあ、彼はあくまで教師。学生には、深く関わりすぎることはしません。見守るだけ。で、困った時に手を貸す。そう言うスタンスになればいいなと思っております。
感想を、よろしくお願いします。