IS-irregular-   作:背筋悪太郎

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プロローグその3です。


プロローグ3 織斑黒駒  

 織斑黒駒。

 本来の物語──つまり、原作には存在しない、織斑一夏の双子の兄である。

  

 彼は、天才である。 

 しかし、それにあぐらをかいている。

 だから、実の姉──織斑千冬にも、ほぼ見捨てられている。

 だが、そんなものはどうでもよかった。千冬は、はっきり言って仕舞えば脳筋だ。

 自分自身は、知力・体力共に優れている。

 だから、本当なら、この織斑の家をすぐにでも飛び出したかった。だが、年齢が足枷となる。

 その度に、こう思ったのだ。

──あぁ、憎ったらしい!

──こんなカスが!

──なんで俺の家族なんだ!

──その上、誰も俺に声をかけやしねぇ!

──そのくせ、あのクズの周りには人が集まりやがる。

──俺は天才だぞ!

──なのに、なんでこっちを向かない!

 と。

 はっきり言っておこう。

 彼は、典型的なクズだ。

 自宅の金を勝手に使うわ、食材を全て燃やすわ、風呂の水も自分が一番に入って即刻抜くわ、一夏やその友達をいじめるわ、犯罪まがいのことをたくさんするわ、その罪を全て一夏に押しつけるわと、ろくなもんじゃない。

 その上、傲慢である。

 誰も寄り付くはずがない。

 ある作品の、彼岸花の少女が疎まれていたのは、外的要因、つまり後天的なものだ。

 しかし、彼は違う。彼は、内的要因、すなわち先天的な傲慢さによって、人が寄り付かなかったのである。

 ところが、彼の場合、その原因を、全て他人に求めていた。

 そんな人間は、誰も見ないし、寄り付かない。

 そんな毎日が、続くはずだった。

 まず、一夏が死んだ。普段召使いのようにこき使っていた(一応)弟が死んだことにより、自分で千冬の面倒を見なければならなくなってしまった。

 無論、それがたまらなく不快だったのはいうまでもない。

 そして、これが重要なのだが、ISを動かしてしまったのだ。

 経緯を簡単に説明すると、まずらしく寝坊した黒駒は、「藍越学園」の入試会場に向かったつもりが、「IS学園」の入試会場に間違って入ってしまい、そこでISを動かした、というものである。

 この時、黒駒はこう思った。

──俺は天才だ。

──だから、ISを動かせたんだ。

 傲慢にも程がある。

 天才だからISを動かせるなんて、そんな馬鹿げた話は無い。

 いや、むしろ、それこそ、自らの仕込みでもある。

 そういう意味では、天才だから動かせたというのも間違いではない。

 どういうことか。

 つまり、「束に頼んで、自分にISが起動できるようにした」のである。

 織斑黒駒は、クズである。

 しかし、天才でもある。

 故に、自分のためなら如何なる奸計を敷くことだってできるのだ。

 入試も簡単にパスし、いよいよ、IS学園での日々が始まる。

 しかし、彼は予想もしていなかった。

 まさか、見下し続けてきた、弟とすら思っていない弟に再会し、敗北を喫することになるとは、夢にも思っていなかったのである。

 

                                       続く

 




いかがでしたか?
一応、この少年にアンチを行う予定ですが、説得力を持たせるのに苦労します。
感想を、よろしくお願いします。
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