元褪せ人のスローライフ(願望) 作:Crimson Wizard
続くかは分かりませぬ。
やあ。私の名は『 』、もはや知る者は誰も居ないだろう。
私は元々地球という太陽系の惑星に住む、人間というちっぽけな生物の一人だった。
日本という比較的平和な国で、特筆すべき事も無いような平和な暮らしをしていた。
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……かつては。
それが今はどうだ。
大いなる意思?女王マリカだと?
私は何処の神の気紛れか、かつてやり込んだゲームのアバターと能力を持たされて狭間の地とやらに放り出された。
不幸中の幸いというべきかそのデータは最初に作ったものであり、レベルは既にカンストしていた。
道中で手に入る魔術や祈祷等は全て入手済みであり、使用しているビルド用に装備は整っていた。
ルーンも数え切れぬ程ある。
……だがそれが何になるのか。平和な日本で暮らしてきた私にとって、そこは地獄であった。
争い事などした事の無い私は数え切れぬ程死んだ。当然といえば当然だ。元となる技を知っているとはいえ、身体が思い通りに動く訳じゃない。
そして、戦技とやらも扱いづらかった。頭の中には理想とする型がある。
だが戦いなどした事の無い私は常に命を狙われる状況で発動するかどうかも分からない戦技に頼る事など出来なかった。
私は死んだ。数なんて覚えていない。
気が遠くなる程死んだ。数え切れぬ程の死を重ね、いつしか私は戦技や魔法、祈祷等を上手く扱えるようになっていた。
私は一刻も早く早くこの地獄を終わらせたかった……。自死など出来ない。何故かは知らないがこの身体は死ぬ事が出来ない。
理屈はさっぱり分からないが、兎に角私は死んだ所で数秒後には狭間の地に点在する祝福で蘇ってしまう。
だが常に命を狙われ続け、こちらの都合などお構い無しの大いなる意思による使命や、血の指等というイカれた集団。
何処から湧いて出たのかも分からない怪物共。好き勝手に地形を変える
このような理不尽と化け物共の蔓延る地でどのようにして戦わずして生きろというのか。私は戦うしか無かった。
そして死を恐れなくなった時、私の人格は二つに分かたれた。私は戦いとなると戦闘狂かという程に好戦的且つ驚く程に冷静沈着な人格へと変わる。
戦わずしてこの狭間の地で生きていく事など出来ない。文明は崩壊し、娯楽といえるモノ等何処にも残っていない。
ある意味仕方が無かったのかも知れない。精神は摩耗し、人との会話に飢え……。まともな食事は無く娯楽も存在しない。
所詮、今まで平和に生きてきた人間が突然そのような環境に放り出されてマトモな精神でいられる理由は無い。
私は臆病な自分を押し殺し、大いなる意思とやらに従ってこの地獄を一刻も早く終わらせようとした。その為に、大いなる意思とやらの使命に奔走した。
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内心分かっていたとはいえ、落胆を覚えずには居られない。
「また、駄目だったか……」
これで幾度目か。ある時は黄金律を修復し、ある時はとある魔女の伴侶となり、またある時は狂い火の王となった。
この世界に終わりなど無いのか、何度律を正そうとも世界はエルデンリングの壊された直後に戻ってしまう。
「聞こえているか、黄金樹よ、大いなる意思よ……。私がエルデの王となった所で、世界が元の形に戻る事は無い。」
何が大いなる意思だ、巫山戯ているのかと悪態を吐きながらも女はもはや諦めているのか、今生もまたエルデの王となった。
「……ラニと一緒が良かったな。」
女は疲れからか、瞼を落とす。
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「大丈夫かい?キミ。何でこんな所で倒れてるんだい?」
……何だこの痴女は。
あせんちゅはどのファミリアに加入するか。
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