とある箱庭の一方通行   作:スプライター

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遭遇(エンカウント)

 

 

「二枚羽を足止めに使いてェ? 相手は角楯だろォし別に良いが、利用するにあたって二つの条件を呑ンで貰う」

 

「構わないよ、元々これは先生側の技術だ、異論は無い」

 

「まず一つ目は摩擦弾頭や音響兵器は使うな。どちらも人体が耐えられる代物じゃねェ。摩擦弾頭については特にだ。弾丸が当たったら死ぬ認識を持ってねェお前等は弾丸を避け切れない状況に陥った場合、必ず弾丸を身体で受けて耐える選択肢を取る。普通なら間違ってねェンだろォが、今回ばかりは例外だ。あれは過ぎた力にも程がある。武装から取り外せ」

 

「了解した、キヴォトスに広く普及している機銃に換装しておくし音響兵器は搭載こそしているが使わない事を約束しよう。これで一つ目の条件はクリアだ。二つ目の条件は?」

 

「二枚羽がまかり間違っても角楯を殺さねェ様に状況を常にお前が肉眼で把握し続けろ。で、ヤバくなったら停止させる。これが二つ目の条件だ」

 

「先生の要望を呑んだ二枚羽の機能では彼女を殺害する程の出力は発揮しないと思うんだけど、それでもかい?」

 

「それでもだ。元々は足止めじゃなくモモイとミドリを最上階に到達するまで角楯の狙撃を妨害するのがエンジニア部の仕事だ。万が一最上階を狙撃されないよう足止めしたいという心は理解するしそこに私欲をぶつけるのは結構だが、このラインだけは譲れねェ」

 

「……もし私が彼女の手によって気絶させられたら?」

 

「お前の意識が消えたら動かなくなるようプログラムしとけ」

 

「い、いや急にそんなことを言われても流石の一時間やそこらで出来るような代物じゃ……」

 

「出来ねェなら出撃許可を俺は出さねェ。簡単な話だな」

 

「くっっ! 分かった! 良いさ! 仕込んであげるよ自爆プログラム!」

「いや自爆させろとまでは言ってねェ」

「その上で先生に一つ言いたい事がある」

「聞いちゃいねェぞコイツ」

 

「彼女に限らずだが、先生はキヴォトスの生徒に対して甘すぎるきらいがある。敵対している生徒に対してもその精神を持っていてはいつか大惨事を招くかもしれないよ?」

 

「今回はたまたま敵対しただけだ。状況次第で知り合いが敵に回るのはよくある話だろォが。話が終わったなら俺は行くぞ、アリスのお守りをしなくちゃならねェ」

 

その言葉を最後に、彼はゆっくりとした足取りでアリスと共にミレニアムの街中へと消えた。

待ってくれと引き留めたが、彼は一度もウタハの方へ振り向きはしなかった。

 

話はこれで終わり。

彼の態度がそう語っており、作戦会議終了後に行った二人のやり取りはこれが最後である。

 

「敵であっても命を最優先に考える。思わず笑ってしまう程に優しい事を言う先生は確かに先生らしいと言えるが、応える側はそのハードルの高さに辟易する事もあるのを是非あの人には知って欲しいね」

 

ミレニアム第三校舎の屋上で戦闘風景を眺めながら、ウタハは小さく微笑んでいるいつもの表情を崩さぬまま、しかし間違いなく先生に対しての愚痴を零す。

 

彼の要望には出来る限り応えるつもりでいるし、応えて来た。

それが彼にとって満足のいく結果だったかどうかはさておいて、それなりに尽くしてきた自覚はある。

それが彼にとって満足のいく結果だったかどうかはさておいて。

 

なので今回の一件は幼気に彼の力となり続けた一種の褒美のようなものであり、この機会を存分に活かせる状況であるのも追い風だった。

 

二枚羽。

先生がいた外の技術がもたらしたオーバーテクノロジーの劣化の劣化。

 

しかしその劣化であってもミレニアムの技術では到底追いつけない次元の兵器。

十年は恐らく先の未来にある兵器。

 

これをさらに戦闘機能を落とす条件が付くものの自在に行使出来るというのは魅力的。

この武装でどこまで戦えるか、どこまで角楯カリンに喰いつけるか。

 

それを知る絶好の機会だった。

だったのだが。

 

「それに……」

 

白石ウタハは先生への愚痴を一人呟く最中、言葉を切ってカリンの方へ視線を移す。

表情は先と変わらず小さく微笑んでいるいつもの表情だが、その声にはしっかりとした意味が宿っていた。

 

「あれを見て徹底的に手加減する必要があったかどうか疑問に思ってしまうな。少なくとも私は」

 

あいつちょっと強すぎだと思わない? という確認を先生に向ける。

勿論先生はここにいないのでそれは何処まで行ってもウタハの独り言。

 

けれどそれでも言わざるを得なかった。

何故ならば、二枚羽と角楯カリンの戦闘は現在。

 

どこをどう見ても角楯カリンが優勢である事が明らかであったから。

 

「ふふ……! 最初はトンでも兵器がやって来たと思ったが、やろうと思えば案外どうにか出来るもんだな」

 

機銃から弾丸の嵐が降り注いでくるのを屋上を所狭しと走り回り、狙いを定めるのも困難な中、無理やりに一瞬の余裕を作って自前のライフルを二枚羽に向けてカリンは射撃を放つ。

 

ゴパッッ!! と言う重い音と共に放たれた弾丸は二枚羽の回転翼に勢い良く命中する。

 

ビルをも破壊するカリンの一撃。

本来ならば命中した即座に回転翼はひしゃげて折れ、飛べなくなりそのまま撃墜するであろう一撃はしかし、キヴォトスの生徒の銃撃に耐えうる様に設計された二枚羽の耐久力によって大きく空を揺れるだけで終わる。

 

「今回も外れだったか。じゃあ次に期待しよう」

 

その事実に対してカリンは一切めげることなく再び逃げ行動を取り始める。

次の狙撃が可能な時間を作り上げるまで。

 

一番最初に受けたミサイル爆撃で相応に消耗した筈なのに、何でもなさそうに彼女は動き回り続けてる。

 

彼女の目的は明白。

回転翼を何度も狙い、飛行できなくなるまで弾丸を叩き込む。

一発では落ちなかった。

二発目は違う翼に命中した。

三発目、四発目、五発目は外してしまった。

 

では六発目は? 

十発目は? 

そこまで撃つ事が出来たなら、一回当てた翼にもう一度当てられている可能性は非常にだろう。

その時なら撃墜できるかもしれない。出来なかったら三回目を狙えば良い。

 

いくら頑丈だからと言ってもその耐久は無限ではない。

いくら音速で動けるからと言って、それがいつまでも出来る訳ではない。

与えたダメージは必ず蓄積されている。

動けば動くだけ燃料は消費されていく。

 

いつかどこかで限界が訪れる。

努力は、必ず成果として現れる。

 

ゴールが分かっているのなら、ただそこにむかってひたすら進む。

直進。直進。何があっても一直線に直進。

 

単純明快だが、同時に達成不可能な作戦。

普通なら思い付くことすら難しく、ましてや実行しようと思う者はいない。

 

だが、戦況はそんなふざけた真似をし続けるカリンに向いている。

常軌を逸した思考回路と、それを実行し続ける実力。

 

「これは撃墜されるな……」

 

戦局を間近で観察することを先生から命じられたウタハがポツリと受け入れたくない事実を口にする。

今すぐにどうこうではないかもしれないが、このままだと確実にカリンは二枚羽を撃墜する。

 

少しでもこちらの勝率を高める為、カリンの妨害を目的として戦闘に参加しても良いかもしれないが、彼女の攻撃を受けたら即座に気絶する自信がある以上下手に戦いに介入すべきではない。

 

参ったね。と、ウタハは結局負けるまでの間、ここで二枚羽が撃墜されるのを見守り続けるのが一番の最善手であることに首を軽く横に振る。

 

廉価の廉価品とはいえ、先生の出した金で作り上げた物とはいえ、二枚羽は中々に金額のかかった兵器。

それをこんな形で失うのはあまりに勿体なさすぎる。

 

それも本来出し得るスペックの数割程度の力しか出していないという敗因でだ。

 

「音響兵器も……使ったら怒られるんだろうね」

 

音響兵器で相手のあらゆる機能を完全に封殺し、摩擦弾頭で追い打ちをかけ対象を徹底的に破壊するのが本来の二枚羽における運用方法。

仮に逃げる事が出来ても今度は何十もの追尾ミサイルによる追撃が待っており、それすら凌いだとしても二枚羽の由来である自在に動く関節部分が銃口を巧みに操作し、死角に潜り込む退避すら封じる。

 

二枚羽自体も補助として取り付けられたロケットエンジンにより、音速を超えた速度で飛行が可能と何もかもがぶっ飛んでいるスペックを有しており、一度捕捉されたが最後、その破壊的兵器の前に屈するしか残された選択肢は無い。

 

鎮圧。と言う一言では済まない被害をあっという間に叩き出す事を想定された兵器。

これを無人でやっているのだから恐ろしい。

それが二枚羽。

これが外の技術。

 

ウタハの知る限りでは、この二枚羽に対抗できる生徒は非常に限られていると言えた。

ただし、それは二枚羽が本来のスペックを発揮出来ていたらの話。

 

今回はあまりにも状況が違う。

摩擦弾頭はただの機銃へと変えている。

音響兵器も使用を封じられている。

ミサイルも学園へのダメージを考えるとこれ以上の使用は憚られる。

 

結局、二枚羽に与えられた戦闘能力は機銃による掃射のみ。

これではキヴォトス製のヘリコプターと大して性能は変わらない。

 

音速で動き回れる利点こそあるが、それだって燃料ありきの行動。いつまでも使い続ける事は出来ない。

 

ウタハにとっては非常に無念な事に、現状の二枚羽はキヴォトス製のヘリより頑丈で非常に目まぐるしく動き狙いを絞りにくい強みこそあるものの、戦闘能力的には大差のない至って普通のヘリと同じだった。

 

とは言えこの事態をどうにか出来る最強の切り札なんて夢のようなアイテムをウタハが握っている訳もなく、泣く泣く戦闘データを収集しながら、ウタハはいつか撃墜されるであろう瞬間まで二枚羽の雄姿をその目に焼き付けんと上空を見上げていると。

 

「……うん?」

 

二枚羽のさらに上空を飛ぶ一機のドローン。

そしてそのドローンに接続されている赤髪の少女の姿を発見した。

 

「やれやれ、やっと真打登場だね。君が空から直接『差押品保管所』に行くためにここまでお膳立てをしてるんだ。是非とも仕事を完遂させて欲しい所だよ」

 

カリンは戦闘に気を取られているのかその存在に気付く様子は無い。

尤も、気付かせない為に分かりやすく目立つ敵が、分かりやすく目立つ音を発し、分かりやすく目立つ攻撃手段を取り続けているのだが。

 

「大仕事だ。頑張って来るんだねユズ」

 

 

 

 

──────────────────────────

 

 

 

 

ミレニアムタワー最上階。

そこはミレニアムの生徒会『セミナー』が専用スペースとして使用しているフロアであり、早瀬ユウカ、生塩ノア等と言った生徒会役員達が日中忙しなく働いているフロアである。

 

それは夜であっても例外ではなく、日が落ちきって浅いこの時間帯ではまだまだ活発的に動く生徒達で溢れかえっている時刻。

 

どの部屋でも必ず一人以上の生徒が何か作業をしている。

そんな時間帯。

 

しかし彼女、ドローンに吊り上げられる形でミレニアムタワーの最上階まで飛行してい花岡ユズが見据えているとある一室は、明かりこそついている物の誰かが部屋にいる様子は見受けられなかった。

 

「も、目標地点到達……! 人の気配……ないです……!」

 

『了解! 作戦は順調です! ユズ! 真正面のガラスを破壊してください!』

 

ヘッドフォンのスピーカーからエンジニア部の豊見コトリから通信が入る。

 

その通信にユズは震える声ではい。と言葉を返しながら愛用しているグレネードランチャーを構え、ガラス窓めがけて発射する。

 

直後、着弾地点から大きな爆発とガラスの破砕音が同時に迸った。

破砕音からガラスが無事に破壊で来た事を音で確認したユズは、コトリに最初の仕事を達成した旨を報告する。

 

『ではこのままドローンでユズを侵入させます。ですがドローンでのサポートはここまで。回収は任せました!』

 

その言葉通り、ユズを引っ張っているドローンが爆破地点に向かってゆっくりと進み、色々な物が粉砕された部屋へユズを運び込んで行く。

 

バラバラと宙を舞う書類、辺り一面に散らばるガラス片、所々に亀裂が入り、大穴が開いた壁や抉れた床を目にしたユズがうわぁぁ……と、自分がやった事に対して罪悪感が湧いて来たのか申し訳なさそうな声が零れる。

 

これ掃除するの大変そう……ごめんなさいぃ……! と、いずれ誰かが掃除しなくてはならない悲惨な現場を見やりながら謝罪していると、彼女の足が床に付いたと同時ドローンが切り離された。

 

空中移動のサポートが終了し、身体の自由を取り戻したユズは、現場の凄惨さに引っ張られながらも、今はそんな事を気にしている場合ではないと気持ちを切り替え部屋を飛び出す。

 

普通ここまで大きな破壊音を迸らせれば、直ぐに警備ロボやセミナーの生徒が駆けつける。

そうでなくても警備システムが侵入者であることを音が発生した瞬間から察知し、入り口付近のシャッターを下ろす等をして物理的に封じ込めにかかる。

 

本来なら音を発生させた時点でユズに進む道は無くなる。

侵入に成功した瞬間から、失敗に追い込まれる。

 

しかし現在、ユズが破壊した部屋のシャッターが降りたり、侵入者が現れたという警報が鳴る所か、ユズの行く手を阻む者すら誰も現れなかった。

 

それどころか。

 

「わ……本当に進む場所以外全部塞がってる……」

 

目的地としている『差押品保管所』に通じる直線通路以外の全てのエリアにシャッターが下ろされていた。

これがセミナー側の思惑ではない事が、下りたシャッターの反対側から絶えず聞こえる銃撃音が物語っている。

 

破壊しようと足掻いている様子が音から伝わるも、その成果は一向に芳しくないのは現状を見れば明らかであった。

そもそもが侵入者の撃退を目的としているシャッターが簡単に壊せる物であっていい筈が無い。

ロボット程度の攻撃で破壊される様な製品が採用されている訳が無かった。

結果、セミナー達はシャッターを破壊出来ず、堂々と空から侵入してきたユズに対して何も妨害出来ない。

一方でユズはシャッターが降りていない区画を進めば一直線で目的地まで辿り着ける。

 

いずれハッキングを解析され、無事にシャッターが開けるようになったとしてもこれを解析できるヴェリタスは現在セミナーの敵側に回っている。セミナーが想定している時間よりも対処に多く時間を必要となるのは明白だった。

 

全て、先生が提示した作戦通りに事が進んでいた。

 

『一ノ瀬はモモイとミドリが、角楯は白石と猫塚が、室笠はヴェリタス全員が止める。美甘だけがイレギュラーだがあいつは基本最上階にいねェ。これでメイド衆は僅かな間かもしれねェが確実に動きを封じられる。ユズの移動を邪魔する奴等は最上階には誰もいねェ』

 

作戦会議で先生が言っていた言葉が現実になっている事にユズは改めて彼の凄まじさに驚かされる。

 

『後はシャッターが道案内している通り進め。保管室以外の道は全部塞いでるンだから迷いよォは無ェ。で、保管室で鏡を探し出したら侵入した部屋まで戻って乗って来たドローンを使って空から脱出すればミッションコンプリート。俺達の勝ちだ』

 

凄いの一言で終わらせて良いのか分からない程、まるで未来を見て来たかのように状況を作り上げた先生の手腕に僅かに恐怖すら覚えながらも彼女はシャッターに区切られていない区画を歩き、『差押品保管所』と書かれた部屋に辿り着いた。

 

「えーと……鏡……鏡……あ、これかな……?」

 

保管所に入る寸前、恐らく沢山の物が押収されているであろう保管所の中から特定の物だけを探すなんて出来るのかな、等と考えていたユズだったが、その考えは杞憂に終わった。

 

元々襲撃されることを想定していないこの部屋の荷物はセミナーによってキチンと管理されており、どの部室から何を押収したのかが丁寧に仕分けされており、探す手間は完全に省かれていた。

 

それが分かった後は簡単だった。ヴェリタス押収品と書かれた物から事前に教わった形状の物を見つけ出せば良い。

先生や皆がお膳立てしてくれた甲斐もあって、何の労力を要することなくユズは目的の物を手に入れる事に成功した。

 

「え、えと、回収終了。侵入地点に戻ります……」

『了解です、ドローンちゃんは待機してますよ! いつでも来てください!』

 

後はこれを持って帰るだけ。

そして、これを基に自分達のゲームを作るだけ。

 

どちらかと言えば、ここからが本番。

これはスタートラインに立つための準備に過ぎない。

 

早く戻ろう。

そして色々と準備をしなきゃ。

 

鏡を手に入れる事は出来たけどまだまだ課題はある。

モモイ、ミドリを早く戦線離脱させてあげないといけない。

彼女達が捕まってしまったら意味がない。

その為にはまず自分がここから逃げ出さなければ。

 

用も無いのに長時間留まる必要は無いと、ユズは足早に部屋から立ち去ろうとする。

カツカツと焦る気持ちを足音に乗せながら、部屋の外へと踏み出そうとする。

 

その、直後。

 

ガシャンッッ!!!! と言う音を立ててシャッターが降りた。

 

あと一歩。

あと一歩踏み出せば外に出られると言ったタイミング。

もう一歩踏み出せば帰り道を一直線に進むだけのユズの目の前で、無情にもシャッターが降りた。

 

「……え?」

 

不幸。

そんな一言では言い切れない現象がユズを襲う。

あり得ない状況を前にして、ユズは言葉を失った。

 

かろうじて、かろうじて絞り出せたのは、え? と言う現状に対して頭の理解が追い付いていないことを示しているかのような声。

 

ペタ……と、目の前にあるのは幻なんじゃないかと手を伸ばしてみるも、掌に伝わる冷たい感触が、此のシャッターが現実であるという事をどうしようもなく彼女に教える。

 

どうしてこうなったのか分からない。

何が起きてこうなっているのか分からない。

 

ただ一つだけ、

たった一つだけ言える事がある。

 

花岡ユズは、差押品保管所にて幽閉された。

彼女達の希望である『鏡』を、その手で大事に抱えたまま。

 

 

 

 

────────────────────────────

 

 

 

 

「お姉ちゃん! お姉ちゃんしっかり!!」

 

アスナの一撃をまともに受け、意識を落としてしまったモモイに向かってミドリは必死に声を掛け続けるが、モモイは目を覚ます気配は無い。

 

ダメだ。と、モモイのヘイローが消失している事から、モモイはしばらく起きられないのをミドリは察知し絶望感に襲われる。

 

二人の連携によって何とか足元に縋りつく程度は出来ていた戦い。

その片割れが脱落したが最後、一方的な戦いになってしまうのは明白。

 

まずいと、戦況が一気に崩れた事にミドリは焦る。

もしここで自分も気絶したら、目覚めた後にどうなるか分かった物じゃない。

 

ミドリとモモイに課された目的は作戦完了まで時間を稼いだ後全力を以て逃走する事。

 

彼女達の目的はゲームを完成させる事であってセミナーを襲撃する事でも鏡を奪取する事でもない。

それらは全部最終目的に必要な通過点なだけ。

 

彼女達の本番は無事にこの場を切り抜けられてから始まる。

なのにモモイがここで脱落してしまった。

 

その事実があまりにも大きすぎる負担となってミドリに降りかかる。

一ノ瀬アスナは動けないモモイ抱えてを逃げ回る事が出来る相手ではない。

 

つまり。

つまり。

 

才羽ミドリは、一人で一ノ瀬アスナを下さなければならない。

二人で勝てなかった相手を、一人で倒さなければならない。

 

要求される。

彼女が、彼女がこの場を切り抜けられる唯一の方法として重く、重く要求される。

才羽ミドリ一人の肩に。

 

重く、重く要求される。

それがいかに不可能な物だとしても、絶対に達成しなければならない試練として圧し掛かる。

 

「ん? なんかこの階が騒がしいような……まあいっか」

 

慈悲か、偶然か、アスナはエレベータールームの外に意識を傾けていたのかミドリが必死にモモイに呼びかけている間攻撃を仕掛けて来なかった。

 

しかしそれも彼女の発言によって終わりを迎えた事をミドリは知る。

同時に、戦闘が再開される事も。

 

「じゃ、続きやろっか。妹ちゃん」

 

既に勝敗の大部分が決定した場面においても、アスナは油断する様子を一切見せないまま、冷酷にミドリに対して開始の言葉を告げる。

 

ミドリとアスナ、一対一同士の戦いとなった戦闘。

 

その始まりは、どう動くのが正解なのか分からずに棒立ちしているミドリに向かって、アスナが銃を連射し一方的に攻め立てる場面から再開する。

 

 

 

 

────────────────────────────

 

 

 

 

「一体これはどうなってるんですか!?」

 

ヴェリタスのモニタールームにて室笠アカネの絶叫が響く。

彼女が見ている映像はミレニアムタワーの最上階。

 

最上階のシステムをハッキングしたヴェリタス。

そのヴェリタスを予告通り一分で四人全員を叩きのめしたアカネは、ハッキングされたタワー最上階の監視カメラの現在の映像をヴェリタスの部室で眺め、その光景の異様さに声を上げていた。

 

降りていたシャッターの場所が違っている。

今まで降りていたシャッターが上がり、通れていた区画にシャッターが降りている。

 

それだけならば彼女達ヴェリタスの作戦かもと思っていただろうが、状況はさらにひっ迫していた。

 

どういう訳かミレニアム学園全ての監視カメラの映像が繋がらない。

ヴェリタスの端末を操作しても、自身の携帯端末からミレニアムの監視カメラ映像にアクセスしてみても、映るのは真っ黒な画面だけ。

 

生きているのは特別故に別電力で稼働させていたことが功を奏した、ヴェリタスがハッキングしたミレニアム最上階の監視カメラのみ。

 

それ以外の監視カメラは全て何も映さない。

 

「チヒロちゃん! 今度は一体何を……っっ!」

 

これも作戦の一種なのかとアカネはヴェリタスの中で唯一、気絶まで追い込まなかった各務チヒロに詰め寄る。

 

だが。

 

「待って、流石におかしい。これは私達が出来る範疇を超えている」

 

ここまで大掛かりにする必要はあったのかと問いかけるアカネを前にしたチヒロは、しかし彼女の願いとは裏腹に首を左右に振り、違う事を行動で示す。

 

そんな……と、彼女の言葉にアカネは絶句する。

ウソをついている可能性を探ったが、コテンパンにしておいて今更白を切ったりはしないだろう。

 

だがそれでも納得は出来ない。

理解も出来ない。

 

監視カメラが一斉にブツンと途切れる異常事態を、意図的な行為を挟まずに起こすなんてことは絶対に不可能。

 

確実に誰かの意思が介入している。

そしてその誰かがいるならば、ハッキング能力に長けているヴェリタスでしかないとアカネは思った。

 

思って、いたのだが。

 

「少し貸して」

 

焦った表情でアカネからキーボードを奪取し操作を始めたチヒロを見てアカネはそれ以上何も言い出す事が出来なかった。

彼女の真剣な表情が、これは彼女達が原因ではない事を物語る。

 

言葉では無く態度が証拠となる。

 

「ダメか……端から端まで全部機能がダウンしている……。…………っまさか……コタマが言ってた監視カメラが一部壊れていたのも……!?」

 

刹那、何かを思い出したかのような事を発しながらチヒロは動きを止めた。

そのまま数秒程考え込む仕草を見せた後。

 

「……聞いて欲しい事がある」

 

真剣な声を発しながらチヒロはアカネの方に振り返った。

表情も、真剣そのものだった。

 

コクリと、アカネは小さく頷く。

 

「これはあくまで可能性。最悪だった場合に過ぎない話。けど、現状一番考えられる話になる」

 

アカネの頷きが了承の意である事を受け取ったチヒロは、しかし何分彼女自身が今から発そうとする物を信じ切れていないのか、彼女らしくない前置きを挟んだ。

 

アカネは何も返事を返さない。

それが彼女の答え。

 

続きを言ってください。

 

目でチヒロに訴えた後、その意図を汲んだアカネはさらに一秒程時間を置いた後。重い口を開く。

 

「ミレニアムに……誰かが侵入しているのかもしれない……!!」

 

 

 

 

────────────────────────────

 

 

 

 

ミレニアムにはミレニアムタワーがある本校舎の他に。校内にある施設を複数の部活が使える様に一つの施設を丸々別の場所で再現し建造させた所謂『分校』が多数建設されている。

 

その複数ある分校の一校舎に、早瀬ユウカは一人、誰もいない廊下で膝を抱えて蹲っていた。

 

彼女の心にあるのは虚無。

足掻いても足掻いても、望んでいた結果が得られなかったことによる虚無。

 

未来観測機関『(しん)』。

 

演算によって限りなく正確な未来を導き出す事が出来る演算システムはしかし、正しくは超高性能占い機としての役割をもたらさず、ユウカに望んだ結果を与えなかった。

 

だが一度だけ。一度だけ(しん)は未来を示した。

実装された挙動では無く、ユウカが想定していた挙動で未来を報告した。

 

ただその未来は到底彼女が受け入れられる未来ではなかった。

信じられなくて、けれど誰に言える訳でも無かったユウカは塞ぎ込んだ。

 

ウソだと思いたかった未来。

それが本当にウソに出来るのかもしれないと思った今日。

 

未来を知ったのならば、未来を変えられる。

故にユウカはその結果をもう一度知りたくて、阻止できる方法を知りたくて今一度(しん)の前に立った。

 

結果として彼女の企みは失敗した。

何度やっても何度やっても占いの結果ばかり。

それは挙動としては正しかったのかもしれないが、到底納得できる物では無かった。

 

一度は見せてくれた未来は、どういう訳か一度しか見せてくれなかった。

おかしいと思って何度も何度も試したが、返って来たのは全部占い結果だけだった。

 

質問をあの手この手で変えた。

時間を置いて試しもした。

どれもこれも上手くいかなかった。

 

気付けば夜になって。

誰もいなくなって。

それでも僅かな可能性に賭けて彼女は(しん)に挑み続け、

そこまでもしても(しん)は彼女が望む結果を彼女に与えてくれなかった。

 

とうとうユウカは気力尽き果てた。

心身共に限界になった。と言い換えても良い。

 

彼女がここで蹲って既に相当の時間が経過している。

その間ユウカは一歩も動かず、ただすすり泣く声が空気に乗って廊下を伝う。

 

先生……と、掠れた声で呟く。

もう何度唱えたか分からない。

 

でも言わずにはいられなかった。

どうすれば良いのか全く分からなかった。

 

何が正解なのか。

何をするのが正しいのか。

 

考えても考えても答えが出ず、

考えても無駄だと頭では分かっていても頭の中はずっと先生の事ばかりが浮かび。

 

悪循環をずっと抱えて、抱えて悩む。

その繰り返し。

その繰り返し。

 

「先生……私……どうしたら……」

「素直に相談すれば良いんじゃないですか?」

 

優しい声が聞こえて来たのは、思考が闇に沈み始めてどうしようもなくなり始めた時だった。

バッッ! と反射的に顔を上げたユウカの目に映ったのは、きめ細やかな白い髪が特徴的な親友の姿。

 

「ノア……」

 

零れ出たようにユウカは親友の名前を呼ぶ。

はい、ノアです。と、わざとらしく返事をする彼女の姿を見て、ユウカの目尻に溜まっていた涙が流れる。

 

どうしてここに……と、言おうとした矢先、隣、失礼しますねと彼女はユウカの傍で膝を折った。

 

「ユウカちゃんはあまり秘密を抱えちゃダメなタイプです。まずはここを割り切りましょう」

「んぐっっ!?」

 

開口一番ユウカは最初から直球を投げつけられた。

ノアには何も話していないのに、何故だか彼女は知っているかのような態度だった。

 

「と言う訳で、はい」

「……はいって、何よ」

「お悩み相談開始です。何があったんですか?」

 

ノアにしてはかなり強引な手口だった。

けどその一言が、ユウカの心を楽にする。

 

それは一つの安心。

彼女なら、生塩ノアなら頭ごなしに否定しない。

彼女と交流し、培ってきた信頼がユウカの緊張を溶かす。

 

「……怖い未来を言われたのよ」

「それって一体どんな未来だったんですか?」

「私が、私やミドリが壊れるって予言。先生と関わるとそうなるって言う予言」

「あら、何ともまあ物騒な話ですね。回避する方法はあるんですか?」

「それを知りたかったの……でも、(しん)は教えてくれなかった」

 

だんだんと小さくなっていくユウカの言葉に、ノアは否定の言葉を吐かず、うんうんと何度も優しく頷く。

ユウカにしてはそれが不思議で仕方がなかった。

 

「……、ノア」

「はい、どうしましたユウカちゃん」

「今の話、信じるの?」

「ええ。むしろどうして信じないと思ったんですか?」

「だって……(しん)はただの占いマシーンだって事、ノアも知ってる筈でしょ……?」

「それがどうしたって言うんです?」

「っ……!」

「ユウカちゃんが言うなら信じます。そういう物です」

 

天井を見上げながらそう語るノアの横顔は、何を当たり前な事を聞いているんだと言っているようにユウカは感じ取った。

何処からそんな自信が溢れて来るのか、荒唐無稽な話をどうして信じているのか、聞き返して見たくなったが、その言葉は声に出る寸前で喉の奥に引っ込める。

 

代わりに、そっか。と短い一言だけ返す。

ユウカの返事に、ノアは小さく微笑むと。

 

「ユウカちゃん、それをそのまま先生に言っちゃいましょう!」

 

パンと手を叩きながら突然とんでもない事を言い出した。

 

「へ? こ、これを先生にっっ!?」

「先生もきっと信じて話を聞いてくれますよ」

 

彼女の言葉にユウカは分かりやすく動揺するも、ノアはどういう訳か絶対の自信をもって大丈夫ですと彼女の背中を後押しする。

 

こんな話を先生に出来る訳ないからここまで悩んでいたのに、その悩みはまるで不要だとノアは言う。

 

「だってユウカちゃんが言うんですから。先生はユウカちゃんの言葉を信じて話を聞いてくれますよ」

「そ、そう……かな……?」

「その点については、私よりユウカちゃんの方が詳しいと思いますけど?」

 

んぐっっ!! と、もう一度ユウカは息を詰まらせる。

果てしなく正論だった。

どこまでも正しかった。

 

ユウカの記憶の限りでは、先生が自分の話を一蹴した過去はない。

面倒くさそうにしている節は多々あれど、話はちゃんと最後まで聞いてくれていた。

それなりに長い時間一緒にいるのに、一度たりとも邪険に扱われたりはしなかった。

つまり、そういうことだった。

 

どうしてこの話だけが例外だと思うのか。そう問いかけるノアに対しユウカは言葉を返せない。

有効な返しが、何一つ存在しない。

つまり、それが真実だった。

 

「そっか……」

 

どうしてこんな簡単な事に気付かないのか自分でも分からなかった。

何故だか最初から、こんな与太話に真面目に向き合ってくれる訳ないと思ってしまっていた。

先生が関わる話だから、先生に言える訳がないと決めつけてしまっていた。

 

だが今、ノアから改めて言われた事で気付く。

 

「こんなことで良いんだ……」

 

素直に話す。

こんな簡単な事で良いんだと。

 

「あ、で、でも私、朝先生の事冷たく突き放して……」

「先生がそんな事でへこたれたり怒ったりすると思ってます?」

「いや、思って無いけど……けど……」

「はいそう言う訳です。これにてお悩み相談終了ですね」

 

ユウカの不安は全て杞憂であることを片っ端から論破し終え、ガクッッ! と今度は違う意味で項垂れるユウカに微笑みを一つ向けた後ノアゆっくりと立ち上がり、一歩、二歩と誰もいない廊下を歩く。

 

「ユウカちゃんは先生の事を気にし過ぎです。大好きなのは分かりますけどもう少し先生に対して砕けても良いと思います」

「だ、だだだ大好きってっっ! そ、そんなだって、私まだ先生のこと全然知らないし……! ああでもだらしないとこだけは分かるけど……! だからってそれで先生の事を知ったつもりになった訳じゃ全然なくて……!」

 

「うん、それです。ユウカちゃんはそうやって表情豊かな方が素敵ですよ」

 

先生もきっとそう思ってる筈です。

クルリとユウカの方に振り返りながら、ノアはもう一度優しく微笑みかける。

 

嵌められた。とユウカが気付いたのは一通り目まぐるしく表情を変化させた後で。

自身の調子が戻って来ていると、ノアによって戻されたと自覚した後だった。

 

しかしそれでも恥ずかしかったのに違いは無い。

よってユウカはもう!! と、揶揄って来たノアに対し声を大きくしながら抗議しようとした瞬間。

 

パンッッッ!! と、乾いた銃声が一つ、廊下内に響き渡った。

 

それが何であるのかをユウカが知るより先に現象が訪れる。

グラリと、前方にいたノアが力無く前に倒れ始める事象が目の前で発生する。

 

撃たれたのだと、理解よりもまず本能が訴えた。

しかし、本能から理解へと伝わり、銃撃されたと気付いた時にはもう、何もかもが遅かった。

 

既に、ノアの意識は完全に闇へと沈んでいた。

 

「ノアッッッ!?」

 

先の一撃で完全に意識を失いヘイローを消失させたノアがドサリと力無く前方へと倒れる。

危険極まりない倒れ方をした親友に、ユウカが慌てて駆け寄ろうとした瞬間。

 

ブンッッ!! と言う風切り音を走らせながら何者かの脚がユウカの顔を真横から薙いだ。

走り始めたタイミングを見計らったかのように放たれた一撃は、ユウカに認知を与えなかった。

いつの間に近づいてきたのか等と悠長な事を考える時間すら与えられず、その一撃がユウカの頭に直撃する。

 

「あぐッッッ!?」

 

ゴッッ!! と言う音が脳内に響くと同時、右頬や右のこめかみから鈍い痛みが走る。

まさか蹴られるなんて夢にも思っていなかったユウカは受け身を取る余裕も無く頭から教室の壁に突っ込んで行き、後頭部を強く壁に叩き付けられその痛みに目を見開き、そのまま地面に這いつくばった。

 

「失礼、邪魔されては堪らないので、先に排除させて頂きました。この場の話し合いにおいては彼女の存在は不要ですので」

 

ユウカの頭が壁に激突した直後、ユウカが蹴られた咆哮から男の声が響き渡り、廊下一帯に木霊する。

至って冷静に放たれたその声は、まるでノアをただの障害物としか認識していないかのようだった。

否、それ以前にユウカすら眼中にしていないかのようにすら感じられた。

 

事務的な発言は、本当に事務として放たれただけのよう。

言わなければならないから言っているだけ。

淡々とした言葉に含まれた特有の冷たさが、その声からはありありと含まれていた。

 

地面に倒れ込んだまま頭を手で押さえるユウカは、薄ら寒さを覚えながらもその方向に目線を凝らす。

 

黒い男がそこに立っていた。

顔も服も何もかもが黒い男がそこに佇んでいた。

 

ただじっと、地面に転がるユウカを見下ろしていた。

真っ黒な顔を、何一つ表情が読めない真っ黒な顔をこれ以上なくユウカに向かって晒しながら。

 

「丁度良かった。あなたを探していたんです。私の事はお気になさらず。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

ユウカが痛みに悶え苦しんでいるのにも関わらず、黒い男は声色を一切変えないまま彼女に対して語り掛け、その間にも起き上がれていないユウカにツカツカと近付くと。

 

ゴリッッ!! と、力強く彼女を靴底で後頭部を踏みつけた。

 

「ぐひぅっっっ!!」

 

刹那、ユウカから悲鳴が零れる。

しかしそこに黒服は何の感情も見せない。

 

ただ、より強く踏みつけている足に体重をかけるだけ。

 

「話し合いを始めましょうか。と言ってもあなたに拒否権はありませんがね」

 

そこに慈悲も容赦も無かった。

優しさも心も微塵も無かった。

 

容赦なく、

容赦なく彼はユウカに対して質問を始めていく。

真っ黒で、真っ黒で、真っ黒な質問を。

 

「教えて頂きますよ早瀬ユウカ。あなた達が『(しん)』と呼んでいる物、そして私達が『未完成の樹形図(プロトダイアグラム)』と呼んでいる物。その在処を」

 

ミレニアムに、闇が満ちる。

ユウカ以外の誰もがその存在に気付かないまま。

 

静かに、静かに始まっていく。

 

 

 

 







あちこちで色々な事が起きてる状況が発生中。
オムニバス的に話を進めたかったのでテンポを大幅に早めてます。

アカネやカリンもしっかり書きたかったのですけど書くと本気で一か月ぐらいかかりそう+そこまで本編に影響が出る話でも無かったので大幅にカットとなっております……。

黒服がとうとうミレニアムに襲来。ユウカとエンカウント。そしてノアを一撃ノックアウトさせてしまっております。

どしてこんな所にいるのかやノアってそんな一撃で負けるか? 等の疑問は追々と言う形で。

次回、ブルアカサイドにて大きな設定変更が一つ生まれます。どうかご了承頂ければ……!! どうか、ご了承頂ければ……!!

一方さん全然出ないね……主役とは……
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