シンボリルドルフ達と泊まる話&他etc   作:how-kyou

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キングクリムゾン!
…こちらはお久しぶりですねぇ!
苦労してます。もはやテイエムアヤベさんみたいな感じ。

もうちょいしたら甘く、なったら良いな。



12.一等星は如何にして光るのか、四→五日目

---12.一等星は如何にして光るのか、四→五日目---

 

「…はぁ」

 

その溜息は、シリウスシンボリのものだ。

 

五日目、朝日が登る前。

そんな時間に、彼女は目が覚めた。

 

二日目、三日目とトレーナーの指導の下で練習し、確かに…しっかりと手応えを感じていた。

 

そして、昨日……四日目の終わり。

トレーナーの計らいだったのか、近くのトラックを少しだけ借りることが出来た。

 

一朝一夕ではない。

しかし、昨日までの私ではない。

心算はそうだった。

 

つまり……一本だけ、本気で走る機会があった。

 

結果は……。

 

「……」

 

---

 

…外に出る、と一言机に書き置きを残した。

 

ドアを開く……きっと何かに逆らうような視線をしながら。

 

 

 

外へと放たれた私は、空を見上げた。

見渡す限り、続くのは星々が輝く夜空。

視線は降りて、暗闇の彼方。

遥か遠い所から、漣の音。

その果てには水平線がある。

 

心が戸惑い叫ぶ。

私を繋ぎ止める、何かを求めてる。

しんと凪いだ空に、ふと手を伸ばす。

…今日が来るのが、やけ遠く感じる。

 

そうやって闇に染まっている空、一人見つめていた。

 

---

 

…声が聞こえた。

 

「……目が覚めちまったのか?」

 

トレーナーだ。

静かに出てきたつもりだったんだけどな。

 

「起こしちまったか。…ワリぃ」

 

「そろそろ太陽を拝める時間だし、むしろ起こしてもらった気分だよ」

 

「そうかい…」

 

一度も振り返る事はないやり取り。

泣いているわけではないが、今は…顔を見られたくない。

 

しかし、私の心の内を察することなく…いや察してかもな……何はともかく足音が近づいてきた。

 

「まあ、なんというかだ。……ウチの皇帝は強いだろ」

 

トレーナーから声をかけられる。

 

「なんだよ、それ。慰めているつもりか??」

 

そうだとしたら落第点だ。

 

「強いて言うなら、自慢だな」

 

シバいてやろうか、コイツ。

…いや、違うな。

コイツが絶望的にセンスがないだけだ。

 

全く、どこかの皇帝のギャグとどっこいどっこいだな。

 

---

 

「実はな、6日目の夕方にもう一度トラックコースを借りれたんだ」

 

トレーナーが言ってくる。

 

……何が言いたい、と問う。

 

「別に他意はないよ」

 

先程から彼が…声をかけてくる。

まだ走るよな。とでも言いたいのか?

何度でも私の意志を問う。

 

…なんで

 

「ん?」

 

なんで、アンタはさ…ここまで私に気を掛けるんだ?

 

私も彼に問う。

 

「ふっ…そろそろ白状しようか」

 

なんだよ、勿体ぶるような言い方で。

 

「理由はいくつか有るんだけど…そうだね。初めは、キミの走りを魅せられたことかな」

 

見せられた?

…合宿に来る前から見ていたじゃねぇか。

 

「昨日の本気の走りを見ていて、改めて感じた…君は皇帝を……いや、これ以上はだめだな」

 

彼はシンボリルドルフのトレーナーだ。

そう考えると、今は私のことを考えて、彼は吐露してくれたのだと思う。

 

「んで、もう一つ大きな理由……まぁ身も蓋もないがルドルフのためだ」

 

有る意味、最も信頼出来る回答をありがとうよ。

…そんでさ、どういう意味なんだよソレ。

 

「んーなんというかな。…闇夜にお月さん一個じゃ寂しいだろ?そこにだ、煌めく星が一つあったら……良いと思わないかい」

 

昨日の、私の走りを見ていただろうが。

月のようではない…流れ星だったんだよ。

 

「けど、一瞬の光は月の明るさを越えることだって出来る…僕はそう思うけどね」

 

懲りねぇな、アンタも。

 

…私も期待してしまう。

だが、

 

今更…何が出来るって言うんだ?

明後日にもう一度走れたとしても、今のままだと…。

 

「知ってる。なんて言ったって十全十美なルドルフだからな」

 

……じゃあどうしろと?

今のままだと、良くて踏み台にしかなれねぇ。

 

「一つ試そうと思っていることがある。だが今日…いや明日の朝まで、普段通りの練習をするのが……おそらく難しいだろう」

 

…シンボリルドルフのトレーナーの……秘技みたいなもんか?

 

「はは、そんな大層なもんじゃないと思うよ……だが、言った通り」

 

…今日は確実に、動き辛いと。

 

「そういうこと。どうだい、俺を信じてくれるかい」

 

彼は、私の背を押した。

 

……一つ聞きたい。

 

「どうぞどうぞ」

 

…公式レースでは無いとはいえ、アンタの担当している……シンボリルドルフが負けちまうかもしんねぇぞ?

 

振り返って、

不敵に笑って、

そう言ってやる。

 

さっきまでの私はもう居ない。

 

だからだろうか。

彼は少し、驚いたような顔をした。

そして、笑った。

 

…んでさ、何を試そうと思っているんだ?

 

「ああ…まずは部屋に戻って入浴するだろ」

 

ああ。

 

「そこで揉んだり突いたりだな!効くぞ!!」

 

言い方がいやらしいぞテメェ!

 

それなりに力をセーブしたデコピンを放つ。

 

トレーナーは「ヒデブゥ⁉︎」と奇声を上げながら倒れた。

 

キュウ…となっているトレーナーを肩に持ち、部屋に戻り始める。

 

 

朝日が目立ち始めた。

 

そろそろ、月も目立たなくなる時間だ。

空を見れば、まだ負けじと輝いている星もある。

 

私の夢は…誰を見ていた夢だったのだろうか。

 

…きっといつか、共にみる夢なのか。

 

 

---

 




お願いします!
もうちょい気長にお付き合いください!!

完全外伝を

  • このまま加えても良い
  • イチャつくならおk
  • 別で連載しろ
  • 早く本編書け
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