シンボリルドルフ達と泊まる話&他etc   作:how-kyou

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難産でした。。。
いつも通り前半トレーナー視点、後半シリウス視点。
誤字脱字あったら教えてくーださい!


外.シリウスに嫌われる言葉

---シリウスに嫌われる言葉---

 

…やった!

やっと!やって!!やったぞォォォォ!!!

 

つ、い、に!あのシンボリルドルフが!!

顔を真っ赤にして逃げていきやがった!!!

これはもう、誰がどう見ても任務完了《ミッション・コンプリート》だ!!

 

気分はもう……最ッ高にハイってやつさぁぁぁ!

 

「おい、トレーナー」

 

む、感傷に浸っている俺の邪魔をするこの声は…っ!!

 

「やあ、シリウス!君も休憩かい?」

 

「いや、違う。ルドルフが走って行く姿が見えたんだが…なんかあったのか?」

 

コイツ、何か勘づいていやがるなっ!?

…さては、俺が何かしたと思っているな??

……まぁ、実際その通りなんだけどな!!!

さて、何事も冷静に!!

ここで考えなければならないのは、だ!!

 

「ルドルフの様子がおかしかったのかい?」

 

「まあ、そうだな…慌てて走っているようだったぜ?」

 

シリウスシンボリに、俺とルドルフがどう映っているのか、ということだ!!

考えられるパターンは、だ!!

 

①告白された、した!

②喧嘩した!

③それ以外!

 

…以上だ!!少々おふざけが過ぎたなっ!!

だが、しかぁし!

コイツに①や②で思われていたら、この上なくめんどくさいよな?なァ!!?

ここは、ぶっちゃける方向で行くぜ!!③だ!

 

「そうか…!実験は成功したみたいだね!」

 

「…実験だと?」

 

相当訝しんだ表情をしやがるなぁ…!!

察するに、某ネスタキオンの株価は余程低いと見えるぜッ!!

 

「そうさ!実験だ……この実験はウマ娘の気分による走力の向上……!ルドルフも試したから思わず駆けてしまった…そうだと思うよ!」

 

ただしぃ!怒りのあまりで顔を真っ赤にして走っていったがなぁ!?

 

「ほー…、大層なこって……んで、そのアンタのその表情。それを私にもやれって言いてえのか?」

 

「ああ!」

 

「断る、じゃあな」

 

興味が失せたと…言わんばかりの顔をしてやがるなっ!!

さあ!

ここでいっちょ、コイツを激昂させてやろうか!!

 

「ふーん、辞めとくんだ?ルドルフはやったんだけどなぁ…もしかしたら、今まで以上に速くなるかもなぁ」

 

「チッ…実験の内容を聞かせろよ」

 

「もしかして、シリウス…ビビって…っちょ、冗談!冗談だから!!」

 

全力で耳を絞って、手を握っていた!

危ねえ!

嫌われるのが本命なんだぜ?

暴力はごめんだ!ってか勝てねぇ!!

 

「…そんで、私はどうしたら良いんだ?」

 

やる気になったな…!ここが地獄の一丁目よ!

ただ、ま…何を話しても良いんだがな…よしっ!

ここはオーソドックスに行こうか!

 

「シリウスは…そうだね、強いていうなら普段通りに僕と会話をしよう」

 

「どういうことだよ…それ」

 

「じゃあ…そうだね!この間、蹄鉄を一緒に選んで買っただろう?使用感はどうだい??」

 

「……まあ、悪かねえな。走りやすいよ」

 

「そうか!それは良かったよ!…一緒に、選んだ甲斐があったなぁ…」

 

暗に俺のおかげだ!と笑いながらアピールしておくぜ!!

まったく…なんていやらしい奴なんだ!この俺様は!!

ほら、シリウスシンボリだってキョトン顔してやがるぜぇぇぇ!!?

 

「ぉう。まあ…そこはアレだな。なんというか…恩に着てる…。なぁ、やっぱもう行くわ」

 

あれーーーっ!??

気の代わり様が早スギィ!!!?

やべえよやべえよ!逃げられちまうぜ!?

……に"か"さ"ぁ"んッ!!!

 

「ああ!待て待て、待ってよシリウス!もう少し話していこ?」

 

行こうとしたシリウスの腕を掴む。

恐ろしく早い動きだっ!

俺じゃなきゃ逃しちゃうねッ!(自画自賛)

 

「なんで掴む」

 

「キミが逃げようとするからね、さぁ!座って座って‼︎」

 

「イヤにしつこいな、分かったよ…なんでそんなに、私に構おうとするんだか」

 

小声で呟くように言った!言ったなっ!?

トレーナーイヤーは地獄耳ッ!

聞き漏らさないぜ!!

 

「うーん、シリウスが放っておけないからかな」

 

「は?なんだよ、それ」

 

お、苛立ったか?苛立ったな!!?

流石嫌われる言葉ベスト5!!

もう足を向けて寝れないねぇ…!

 

さあ!ここから攻勢だぜっ!!

 

「ん、聞きたいかい?」

 

「そうだな。…アンタがそう言う、理由を教えろよ」

 

「やっぱやーめた」

 

「…おちょくってんのか?良いから言えよ」

 

ん〜実に気・持・ち・イィィ!

苛立ってる苛立ったる!!!

だが…せっかく座らせたってのに、またまた立ち上がりそうだぜっ!!

 

なら、どうするかって?

こうするよな!!

 

「んなっ!?」

 

シリウスシンボリ肩を押さえる!

つまるところ…距離が近い!!

 

「ふふ、シリウスと一緒に居ると楽しい…それが答えかな」

 

「……そうかい、ありがとよ。…アンタの思いは分かった、分かったから…手をどけて、離れて、くれ」

 

苛立ちのあまりかこちらを見ようとしない、シリウスシンボリ!

むしろ目を逸らそうとしてやがるなっ!!

 

…コイツにはコレが効果的とみたっ!

ならさっ!!

 

「…なんで楽しいか、教えてあげようか?」

 

こちらを向けさせるぜぇぇ!

番外編ページに描いてあった『顎クイっ!』という技だ!!

 

苛立ってる相手の目を無理やり見させるだなんてっ!

…dirty deeds done dirt cheap‼︎ (いともたやすく行われるえげつない行為ッ‼︎)

 

「普段の意趣返しのつもりかよ?……勝手に言いやがれ」

 

ッ!

ほんの少しだがっ!!

赤面しているッー!!!

…普段のシリウスシンボリからは考えられない表情ッ…間違いなく効いているぞ!!

 

さあ!正念場!!

 

「…シリウスって、すごくタイプなんだよね」

 

「ッ!」

 

目が泳ぎやがったぜッ!

だが、もう此奴の視線は逸させないッ!!

なんて言ったって…今日、一番の真っ赤な顔だからなぁ!!怒りが有頂天変地異ィ!

 

さぁて…ここから連続技だァァァ!!!

 

「シリウス、キミはね…可愛くて理想的…そんな女の子なんだ」

 

より一層顔を近付けて言ってやる…あ!!!

 

コイツ目瞑ってやがる…畜生ッその手があったか!!!

 

…む!しかもチャイムが鳴ったぞぉぉぉ!

これはつまり、人が集まってきそうな雰囲気だなっ!?

こいつぁ不味いぜっ!!

 

仕方ない…最後に一押しして逃げるか!!

 

「…シリウス、また会おうね」

 

耳元で念押し気味に言ってやったぜ!!

また、同じようなことをやってやるっていう示唆だっ!!

これには苛立ちを隠せないだろうー!!

 

俺が走り去っていく時、後ろを見てみた。

ベンチで顔を真っ赤にしているシリウスシンボリの顔が見えた!

 

ふ、ふふ…今回も大成功だぜ!!!!

 

 

 

---シリウスシンボリside---

 

離れのベンチ。

程よく陽が当たる所で、トレーナーは休んでいるようだ。

 

「おい、トレーナー」

 

「やあ、シリウス!君も休憩かい?」

 

「いや、違う。ルドルフが走って行く姿が見えたんだが…なんかあったのか?」

 

何故私が離れに来たのか。

…それは単純で、

普段なら来るはずのない、シンボリルドルフの姿が見えたからだ。

 

声をかけようとも思った。

だが……そうはさせない雰囲気が、アイツの走る姿にはあった。

 

「ルドルフの様子がおかしかったのかい?」

 

トレーナーがそう聞いてくるってことは、

…やっぱりなんかあったんだな。

 

「まあ、そうだな…慌てて走っているようだったぜ?」

 

鎌をかけるつもりはないが…問う様に聞く。

 

「そうか…!実験は成功したみたいだね!」

 

「…実験だと?」

 

正直、予想していなかった言葉だ。

その不意に出たワードに思わず顔を顰める。

…トレセン学園の生徒は皆、良い印象を持っていない言葉だろう。

 

「そうさ!実験だ……この実験はウマ娘の気分による走力の向上……!ルドルフも試したから思わず駆けてしまった…そうだと思うよ!」

 

目ん玉ギラギラさせやがって…!

どこのウマッドサイエンティストだ、アンタは。

 

「ほー…、大層なこって……んで、そのアンタのその表情。それを私にもやれって言いてえのか?」

 

「ああ!」

 

「断る、じゃあな」

 

きっと碌なことにならない。

そんな雰囲気しかしない。

本家本元が、常にあんな調子でしょっちゅう怒られているんだ。

…コイツもその内、学園長とかに怒られるだろう。

 

「ふーん、辞めとくんだ?ルドルフはやったんだけどなぁ…もしかしたら、今まで以上に速くなるかもなぁ」

 

煽るように言ってきやがる。

速くなる、だと?

……確かに何も聞かずに去っていくのは、可能性の芽を潰しているようなもの。

先に見た、ルドルフの走る姿も…なんというか普段と違うように見えた。

 

………。

 

「チッ…実験の内容を聞かせろよ」

 

「もしかして、シリウス…ビビって…っちょ、冗談!冗談だから!!」

 

 

ほー良い度胸だな。

まだ煽り続けやがる…1発ブン殴ってやろうか、なんて考える。

 

「…そんで、私はどうしたら良いんだ?」

 

「シリウスは…そうだね、強いていうなら普段通りに僕と会話をしよう」

 

…聞き間違いか?いや、そうではない。

一体、何を言ってやがる。

 

「どういうことだよ…それ」

 

「じゃあ…そうだね!この間、蹄鉄を一緒に選んで買っただろう?使用感はどうだい??」

 

無視して話し始めやがった。

そうだ、あの日……練習終わりにトレーナーが、フォーム崩れてるだのなんだの言ってきて…どこかおかしくないか念入りに聞いてきたんだ。

そして私は、使っていた蹄鉄を見せた。

 

僅かばかりの擦り減りに、よくもまあ気付くもんだ、と…正直かなり感心した。

素直に礼を言おうとしたら、渾身のドヤ顔をかましてきやがったのを覚えてる。

 

お礼はデコピンに変わった。

 

そうか、あれからもう二週間くらいは経つのか…。

 

「……まあ、悪かねえな。走りやすいよ」

 

その時の情景を思い出し、つっけんどんに答えてしまう。

 

「そうか!それは良かったよ!…一緒に、選んだ甲斐があったなぁ…」

 

トレーナーも思い出しているんだろうか。

優しい笑みを浮かべている。

…そういえば、まだちゃんとお礼を言えてないな。

 

「ぉう。まあ…そこはアレだな。なんというか…恩に着てる…。なぁ、やっぱもう行くわ」

 

状況のせいか、想いを言葉にした途端、

そう、途端に…小っ恥ずかしくなる。

 

「ああ!待て待て、待ってよシリウス!もう少し話していこ?」

 

「なんで掴む」

 

今、トレーナーの顔を見ると…調子が狂う。

だから…その場から離れようとした。

だけどそれは、阻止されてしまった。

本当、なんで掴めるんだよ?

 

「キミが逃げようとするからね、さぁ!座って座って‼︎」

 

この諦めの悪さで思い出す。

 

あの日の「おでかけ」だ。

…自分一人で蹄鉄を選びに行くつもりだったのだが、トレーナーが無理やり付いてきて、一緒に選んだんだった。

 

「イヤにしつこいな、分かったよ…なんでそんなに、私に構おうとするんだか」

 

こういう時のトレーナーは鋼の意志だ。

離れることは諦めて、隣に座る。

 

そして…ここ最近、「おでかけ」なんてこともあったからなのか…、思わず呟いてしまう。

 

「うーん、シリウスが放っておけないからかな」

 

隣に座ったから、聴き取れていたのだろうか。

……いや、それよりもだ。

 

「は?なんだよ、それ」

 

「ん、聞きたいかい?」

 

『放っておけない』…トレーナーが言う、

そんな言葉が、耳に残って…私の中で引っかかる。

私に対して取る、トレーナーの態度のせいだ。

 

今だって、ワザと意味深に言っているのか、はたまた言ってから、私の心情を察しているのか。

やけに、勿体ぶりやがる。

 

「そうだな。…アンタがそう言う、理由を教えろよ」

 

「やっぱやーめた」

 

今日は輪にかけてヒドい。

いい加減、痺れが切れそうだ。

 

「…おちょくってんのか?良いから言えよ」

 

そろそろ言葉に苛立ちが乗り始めたころに。

 

「んなっ!?」

 

私の肩を抑えてきた。

いや、押してきたの方が正しいか?

トレーナーが近い。

思考が、変に…グルグルと回る。

 

「ふふ、シリウスと一緒に居ると楽しい…それが答えかな」

 

「……そうかい、ありがとよ。…アンタの思いは分かった、分かったから…手をどけて、離れて、くれ」

 

まだ、返答は出来る、が…。

目を逸らしてしまう。

 

「…なんで楽しいか、教えてあげようか?」

 

「普段の意趣返しのつもりかよ?……勝手に言いやがれ」

 

もうダメだ。

顔に熱がこもってくる。

肩は相変わらず抑えつけられ、もう片方の手で、私の顔を無理やり動かす。

そして、目が合う。

 

「…シリウスって、すごくタイプなんだよね」

 

「ッ!」

 

今日、最もトレーナーと距離が近付いて…近付いている。

その場所は顔。

彼の目に、自分の顔が映る距離に…もうなった。

 

「シリウス、キミはね…可愛くて理想的…そんな女の子なんだ」

 

彼が何をしようとしているのか…。

分からない…分からないけど、目を閉じる。

…『おねだり』してる。

 

「…シリウス、また会おうね」

 

そう耳元で囁かれた。

目を開いた。

私の目には彼の背中が映っていた。

 

上手く『おねだり』出来ていなかったのだろうか。

…いや、予鈴の音が聴こえた。

 

 

 

---遅刻してきたシリウスの取り巻きの見解---

 

授業に遅れてきたら、顔を赤らめたシリウス先輩が、ベンチで空を見上げながら「次は…」とか言っていた。

もしかしてレースで何か有ったのだろうか。

……あの息遣い、赤らめた顔。余程の強敵と走ったに違いない!

応援してるっす!!

 

 

---シリウスシンボリのひとこと---

 

畜生、遊ばれた。

 

 

---トレーナー君のひとこと!---

 

いやーはっはっはっ!!

大・成・功!!!!

 

あの赤面…相当怒っていたと見える!

いやー、怒り顔近くで見れて俺の気が晴れたぜっ!!

 

 




毎度ながら、ご感想、ご評価…くださったら狂喜乱舞雨霰です!
よろしくお願いします!

完全外伝を

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