Call of Duty: Modern Warfare Ⅴ   作:アレクサンデル・G・ゴリアス上級大将

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「准将。」

「どしたのシリウス君?」

「今度迎える新しい仲間の選考をしてたらしいじゃねえか?誰にするんだ?」

「アドマイヤベガ一択だね。」

「···理由は?」

「メジロラモーヌは論外。メジロ家に限らず手法が確立されている名家の者に手を出す余地は私達にはない。サイレンススズカは心惹かれる走りだったけどスピカさんに先を越された。グラスワンダーは、ソープとゴーストに不快感不信感があるらしくて断られた。ヴィルシーナは···悪くないけど、物足りない。」

「物足りない?」

「そう。この際だから言っておくけど私が部下に迎える基準はね···私を倒す可能性が0.01%でもあるかどうかなんだよ。早い話が勘だね。ヴィルシーナの走りを確認したけど···例え私が絶不調、彼女は絶好調な状態で且つ彼女の土俵たるマイル戦で、私の戦術を短距離·マイルでは勝率が低い差しか追込で何度私の頭でシミュレーションしても彼女は私に勝てない。」

「···私はどうなんだよ?」

「···まあ2000~2400の東京競バ場で且つシリウス君に有利な条件を並べれば大体試行したら2000回に1回は勝てるよ。」

「···反応に困る数字だな。」

「2000回代で私に勝てるのは君とスペ君テイオー君、オペ君位なものだからね。誇って良いと思うよ?ちなみにウララ君とドトウ君が一番酷くてどっちも8000回レベルだよ。」

「皇帝サマはどうなんだよ?」

「君とどっこいどっこい。いつか挑んでみたいね···シリウス君、私は常々こう思ってるんだ。」

「?」

「"皇帝"だの"怪物"だの"王"だの。そういう輩は何人かいても良いんだよ。でもね···」



          "神"は私一人で十分だ















「御息女の御意向もありますが、合衆国陸軍の将官以前に『ドレッドノート』の立場から申し上げる。彼女は走りたいとお考えです。それに姉君同様他を圧倒する力もあります。私が全責任を持ちます。」



『···頭を下げてファインを押し付けた者の態度ではないことは重々承知している。だが、ワシの愛する娘が全く勝てない或いは大怪我を負った場合、貴官はどう身を処す?』

「万が一にも有り得ませんが、そうなったら腹を切ります。私は余命幾ばくもありませんが命を賭けて殿下に勝利していただきます。更に···。」

『?』

「負けが続くかお怪我を負われた場合、私の死後慰謝料としてファインモーション殿下に私のほぼ全財産を差し上げます。アイルランドの国家予算約10年分を。お金以外にも様々な歴史的遺物も多くありますがほぼ全てファインモーション殿下の御手に···。」

『···』

「それでも不足でしたら私の一族が溜め込んだ裏の知識·情報もファインモーション殿下に全て差し上げます。無論我が軍の機密以外と但し書きが付きますが。」






#9 "ぶつかる正義"

ドレッドノート

実は、URAから顕彰バに選出されていない。また母の父、"徳川"宗徳から引き継いだ遺産の内、重要度の低い一部を141の兄弟達に今までの功を労い分け与えているらしい(低いと言っても正規ルートで売却すれば最低10万ドル以上する代物ばかり)。

 

 

シェパード准将

実は、「思い出や青春は人と人が育むもの。場所は然程重要じゃない。」と内心考えている。

その為、テロリスト迎撃に際してトレセン学園が瓦礫の山になっても別に構わないと思っているし、今現役のウマ娘達のみならず自分自身の思い出の地たるトレセン学園を破壊することに全く罪悪感も虚無感も無いらしい。

 

 

 

 

 

春は譲ったが秋の楯はオレが貰う!覚悟しやがれドレッドノート!

 

 

···何を言い出すかと思えば···地に伏すが相応の犬の分際で···神の舞う天に昇るとは

 

 

    粋がるなよ! 雑種が!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「准将。」

 

 

「ファインモーション殿下。」

 

「少しお願いがあるのですが···。」

 

「···何でしょうか?」

 

大方ラーメン食べに行きたいって言い出すんだろうな···

 

「お察しの通りです。」

 

「···まだ何も申しておりません。」

 

「そんな苦々しい表情をされれば誰でもわかります。」

 

「···であるならば、私が次に殿下に申し上げる言葉もお分かりの筈ですが?」

 

「そこを曲げて、どうか···お願いしたいのです。」

 

「···。」

 

まあ1年近くトレセン学園に閉じ込めてるからこちらも負い目がある···

 

「ルディ!」

 

「何だ?」

 

「殿下護衛用に2個分隊編成して。片方は対空·対車両装備、もう片方はドローンを装備。完全武装で。バンを移動に使って。私は警視庁に話をつける。」

 

「了解だ。対空·対車両のバンは俺、ドローンの方は···ユーリ、頼めるか?」

 

「任された。」

 

 

 

 

 

 

 

「ではSP隊長さん達と私が常に殿下のお近くで、ルディとゴーストは周囲を警戒します。」

 

一瞬たりとも油断できないよ···

 

「SP隊長さん達の腕を信用しない訳ではありませんが殿下の最至近は私が肉の盾になります。ファインモーション殿下、それが外出にあたっての最低条件となります。」

 

「シェパード将軍、それは我々SPの『隊長さん、貴女はまだ私よりも若い。未来がある。』!?」

 

「141は最悪私が居なくても運営できます。将官をやれる優秀な同期も先輩も大勢知っています。蟻の世界で、兵士として前線に出るのは未来の無い老兵。私とて、もうあまり未来は無い。なら漢の最後の花道として、我が祖国とアイルランドの友好の生け贄として有効利用して貰った方が良い。」

 

「···将軍、殿下を狙った襲撃が今回起きるとお思いで?」

 

「···いえ、"確信"です。絶対起きる。賭けても良い。」

 

「敵はインナーサークルでしょうか?」

 

「恐らくは。」

 

殿下を狙うならインナーサークルしか有り得ない。王族をテロし成功すれば求心力を取り戻すきっかけになり得る。パラミリの目的は私と141の兄弟達であり狙う意味が無い。クドス部隊もアイルランドに喧嘩を売るメリットなど無いから···ルディとユーリにはインナーサークルの場合のみ全力で始末するよう言っとかないと···

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おや将軍。久しぶりのお出かけかい?」

 

「オペ君。ファインモーション殿下がラーメン屋に行かれるから護衛任務で同行する。1400には戻る」

 

「大変だねぇ。」

 

「仕方ないよ。これ以上ファインモーション殿下を学園に缶詰にしたら外交問題になりかねない。ドトウ君、ケイエス君と協力して皆が訓練をやり過ぎないよう見ていて欲しい。これが私の権限一時委任の命令書。オーバーワークは容赦なく止めるように。」命令書を渡す

 

「りょ 了解しました!」受けとる

 

「それにしても、イギリス組がいないのはちょっと寂しいね。」

 

「所用でヘレフォードに一旦帰らなきゃいけないんだから仕方ない。」

 

多分今頃おやっさんブチ切れてるだろうな。私に飛び火しないと良いけど···マクミラン司令焚き付けたのがバレませんように···

 

「特にシリウス君の部下達からは目を離さないように。あの猛獣共、おやっさんの手綱無き今何をするかわかったもんじゃない。」

 

まあアレハンドロは残してくから大丈夫だろうけど···

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「殿下、将軍。到着致しました。」

 

「ありがとう隊長。」

 

「では手筈通りお願いします。」

 

 

 

 

 

先方のラーメン屋さん含め民間人を過度に刺激したくないので店内では私だけがファインモーション殿下に付き添い、外周をSPの皆さんが、更に外郭をルディとユーリが守る。三重の結界で確実に殿下を護り参らせる形である。ユーリ達には私が怪我しないと意味が無いのでバレない範囲で手を抜くよう言っておいた。例えば、そのラーメン屋さん近辺の下水道をわざとクリアリングしてなかったり···

 

重要なのはアイルランド側に

『合衆国陸軍の名誉と覚悟を胸に星の階級を背負う者が身を犠牲にして次期国王を護った』と認識させることだ。

現在、どの国も第三次世界大戦のせいでボロボロ。我が合衆国の復興に手を貸す余裕があり、尚且つある程度以上の工業力を持つのは戦火が及ばなかったオーストラリア、アイルランド、日本だけなのだ。

どの国もそれをわかっているので我が合衆国は彼らに散々足下を見られている。

日本は兵器開発の面でのみ我が国を強請っているだけなのでまだ良いが、オーストラリア、アイルランドは我が合衆国の財布どころかケツの毛もむしり取る勢いの高値で商品を売り付けてくる。

この際どちらかだけでも致命的な恩を着せて条件緩和を狙う。将軍達も行政府も私が何か言わずとも察して行動してくれるだろう。念のため外出前に参謀総長にメールだけはしておいたけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「准将は召し上がらないのですか?」

 

「ケイエス君に言われまして、最近通常の食事も摂れるように訓練中です。ですがまだ流石にラーメンは無理です。」

 

「では私のこれを。」オマケの中華スープを差し出す

 

「···お心遣い、感謝致します。」

 

ちょっとキツいけど御厚意は無下にできない···

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「准将。」

 

「如何なされましたか?」

 

「せっかくの機会ですから、准将の先祖の方々のお話をお伺いしたいのです。」

 

「···先祖と言いましても様々おりますが。」

 

「諸説ありますがナポレオン1世の最期はどのようなものであったか···などでしょうか?」

 

「···それに対して私からできる回答は『我が先祖マレンゴは最期を看取れなかったからわからない』ということです。

ワーテルローの会戦後ナポレオンはマレンゴにルフェーブル元帥の屋敷にほとぼりが冷めるまで潜伏するよう命じ、ナポレオンの最晩年に送られてきた"最後の命令書"には

『そなたの子を余の娘と認める。何をしてでも生き延び命脈を後世に遺せ。 得難き至高の友 心より感謝』

とありました。字の汚さから、ガンに悩まされながらも直筆で愛を込めて書いた命令書だったことが伺えた。その時点でマレンゴは既に私の祖母の祖母の祖母にあたる"トゥーロン"を産んでいました。

ナポレオン2世亡き中彼女こそが唯一初代ナポレオンの正当な血筋。他の国に所在がバレたら命はない。

が、そこは勇名を馳せたウマ娘とその子供。敢えてベルリンに移住したのです。約40年後、トゥーロンは第二次シュレースヴィヒ=ホルシュタイン戦争でプロイセン陸軍唯一のウマ娘将軍として活躍しますがゾンダーブルクの戦いで戦死。

次代の"ブラウンシュヴァイク"は普墺戦争、ケーニヒグレッツの戦いで活躍し味方からは"勇者" "幻獣"と讃えられましたがオーストリア兵からは"食人鬼" "白い悪魔"と恐れられました···今日の歴史談義はここまでに致しましょう。続きは時間がある時にいずれ···。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ユーリ、そっちはどうだ?」

 

「大丈夫だロドルフォ···下水道以外はな。」

 

「···奴ら間違いなくラーメン屋近くのマンホールから仕掛けてくるぞ。まあ兄弟の場合は怪我しないと作戦成功とは言えないからマンホール周辺だけ意図的に隙だらけにして程々に殺るがな。」

 

「···相手が手加減できる程の練度なら良いが。」 ハゴーン 爆発音

 

「おいでなすった。俺達が接敵する。引き続きドローンで警戒頼むぞ!」

 

「了解した。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごちそうさまでした!···では隊長、准将、帰りましょう。」

 

「「はい。」」

 

 

 

 

「周囲の警戒を怠るな。」

 

 

隊長さんの指示を聞き流しながら私も腰のベルトに挟んでおいたMP7A2のグリップに右手をかけつつ殿下の前を進む。さて、敢えてクリアリングしなかったマンホールは···?

 

 

 

 

 

 

 

 

ポン

 

 

マズい!親の声より聞いた発射音(M203グレネードランチャー)!  ヘックスか!?

 

 

 

 

「殿下失礼します!」押し倒す

 

「え」押し倒される

 

 

バゴーン 車が破壊される

 

 

クソ!車が!こちらも隠し球使うか···

 

「ディアス!JLTV出動!急いで!」

 

『了解!到着まで1分!』

 

ディアス軍曹に頼んで近くのコインパーキングで待機して貰ってたのだ。ここにいるのは私と殿下、隊長さんとSPさん2名の計5名だからぎゅうぎゅう詰めになるけど何とかなる!

 

「増援到着まで1分!」MP7A2を取り出す

 

「了解!」グロックを取り出す

 

 

 

ポン  ポン

 

 

 

マズいマズいマズい!防弾処理してても所詮一般車だからグレラン複数被弾はできない!

 

「···」車から身を乗り出す

 

 

私の動体視力ナメないでもらえるかな!

 

「···」バババババ  バゴーン  MP7A2で擲弾を破壊する

 

「うっ!?」 衝撃波で吹っ飛ばされる

 

「がっ!?」  壁に激突

 

「准将!」

 

「駄目です殿下まだ伏せてて下さい!」

 

「殿下···ご無事···で···がはっ」吐血

 

 

アシストありがとうございます隊長···肋骨何本逝った?意識を···保てn···

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自衛隊中央病院

 

「で、どうなんですアドミラル·ウエムラ?」

 

「背部の強打で肋骨が4本折れている。右手橈骨·尺骨にもヒビが入ってるし、中度の脳震盪もあるから意識が回復するまで数日から1週間とみておくべきだ。ヴォルコフ大佐、141の指揮はあなたかヴァルガス大佐がしばらく代行するしかないだろうな。」

 

「わかりました。准将の病室の警備についでですが···。」

 

「海江田さんからのご厚意で我が海自の特警隊から1個班付ける。141から人員を派遣するなら私から上に話を通しておくよ。」

 

「ご配慮感謝します。141から数名明日にでも派遣しましょう。今日はとりあえず私だけ単独で警備につきますが。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自衛隊中央病院  2200

 

 

「···うん?」目を覚ます

 

「目を覚ましたか兄弟。」

 

「···ユーリ、見張っててくれてたの?ありがとう。」

 

「肋骨4本、右手にヒビと中度の脳震盪だが···どうする?」

 

「···とりあえず身体は動く。視野·意識の錯乱もみられない。肋骨は湿布と鎮痛剤で誤魔化すしかないけど···帰りたいかな。」

 

「それは指揮官としての判断か?それとも軍医としてか?」

 

「···どっちもだね。ユーリもよく知ってる通り私の回復力は常軌を逸しているけど、この早さは異様だ。けどまあ···」一人で立ち上がる

 

「···"令呪"とやらを傷の治療に使えたりはしないのか?」

 

「使えるっちゃ使えるけど、まさか殿下が無意識で使ったのか···なるほど、そういうこと。」

 

「何はともあれ"程々に怪我してアイルランドに恩を売る"お前さんの作戦目的は達した。念のためしばらくは車椅子生活でカモフラージュすべきだがな。」

 

「そうだね。悪いけどユーリ、車椅子を手配して。」

 

「任された。海江田 自衛艦隊司令官(アドミラル·カイエダ)のご厚意で特警隊がお前さんの警備につく予定だったが、キャンセルの連絡を入れておくぞ。」

 

「助かる。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中央トレセン学園 テニスコート脇 チーム"TF-141"司令部 0500

 

「···ただいま、かな。出迎えありがとうアレハンドロ。」

 

「おかえり、兄弟。」

 

「ユーリにやって貰った報告通り、もうほぼ完治してるから指揮はとれるよ。」

 

「あぁ。ドトウから命令書は回収済みだ。俺達は触れない在日米陸軍司令部(座間関連)以外の書類はルディと俺で処理しておいたから安心してくれ。」

 

「ありがとう、マジで助かる。ファインモーション殿下は?」

 

「アイルランド大使館に一旦避難して貰った。0400にルディがロドリゲスとディアスを率いて追加の護衛要員兼迎えとして出発した。」

 

「了解。残りの報告は執務室で聞くよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「···なるほど、ディアスが殿下と私を引き連れて撤退後ルディが下水道をクリアリングしたけどもぬけの殻だったと。」

 

「あぁ。私のドローンも怪しい奴を捕捉していない。」

 

「そして40ミリグレラン3発以外何も攻撃がなかったということは···。」

 

「ヘックス···あのクソ女が"挨拶"でブチ込んできただけって可能性が高い。弱体化したインナーサークルが下水道の地図を手に入れられる訳が無いし警視庁から情報漏洩の線も考えにくい。クドス部隊なら問答無用でお前さんだけじゃなくて俺達もろとも始末にかかるだろうしな。」

 

「···幸か不幸か、私はヘックスに気に入られている。副大統領の命令とはいえ奴は絶対私を殺さない。精々ダルマにして玩具にするのが関の山だよ。」

 

「···させねえさ。俺達の全てを賭けてでもな。」目を鋭くする

 

「···ありがとう、アレハンドロ。じゃあ早速座間絡みの書類は片付けておくよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぁ~トレーナーさん早く帰ってこないかな~。」

 

将軍は殿下を庇って大怪我で自衛隊中央病院に緊急搬送、私のトレーナーさんもプライス大尉達と一緒にヘレフォード(SAS司令部)に一旦とはいえ戻っちゃって、スペちゃんもウララちゃんも最近元気がないし、誰も私を構ってくれないから寂しいんですけど~

 

「ユーリ大佐から将軍は生きてるって聞けたけど···心配だな···。」

 

あれ?将軍の執務室のドアが開いてる?

 

「まさか···将軍~おはようございま~す。」

 

「おはようスカイ君。珍しいね、君が早起きするとは。」

 

「···んえ?」

 

え?なんで?なんで将軍が?大怪我って言ってたのに!?

 

「···ユーリから報告を受けているとは思うけど、まあ何とか戻ってきた。」

 

「お医者さんに止められなかったんですか!?」

 

「止められたよ?でも将官権限でゴリ押して退院してきた。それに我がTF-141にいる軍医は私だけ。私が私を診断して大丈夫と判断したから戻ってきたの。」

 

「それは···ただのマッチポンプじゃないんですか?」

 

「否定はしない。」

 

ついに認めたよこの人!?

 

「それに意識不明になったとて、仕事が減る訳じゃないし、アレハンドロやおやっさんに仕事押し付けたくない以上意識回復して仕事するしかないじゃん。」

 

「なんて社畜の鑑···将軍って本当にアメリカ人なんですか?」

 

「私の母方の祖父は日本人だからね。素質はもとからあったと思う。」

 

うわー出世なんてするもんじゃないって嫌でも思い知らされるよ···

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

プルプルプル  プルプルプル   着信音

 

「?」CIA(ラングレー)IDからの秘匿通信?

 

ガチャ 「もしもし。」

 

『久しぶりね。元気だったかしら?』

 

「···ヘックス。昨日は大層なご挨拶どうもね。お陰様で21年ぶりに10時間以上寝れたよ。」

 

『それは何より。』

 

「で、本題は?」

 

『ラズウェル支局長から聞いたでしょ?私があなたの始末を命じられたこと。』

 

「···まあ一応。」

 

『正直羨ましかったのよ···士官学校で私はずっと2番で、首席はあなたで···あなたは第82空挺師団(AA)、レンジャー、デルタ、欧州軍司令部、参謀本部と出世していく中私はAA止まりで女というだけで事実上キャリアを閉ざされた。婚約者もイスラム(聖戦狂いのカス共)に殺されパラミリになっても私を慕ってくれた部下が次から次へと死んでいく···成績も愛国心も実力もほぼ同じ筈なのに、なんでこんなことになったのかしら···今回の襲撃は副大統領の命令にかこつけた私のあなたに対する私的な妬み恨み僻みの発散よ。』

 

「···一つ間違っていたら、在日米陸軍司令官は君がなってたかもしれない。同期で一番早く将官になってたのは私ではなく君だったかもしれない。少なくとも私はその質問に対する答えを持ってないよ。今まで周りに散々君のネットリとした性格や私への付きまといへの愚痴や陰口を叩いてきたけど、正直今は同情してるし、また尊敬もしてる。我が合衆国陸軍は、CIA(ラングレー)は、君程の"戦士"を裏切り、使い捨てるべきではなかった。」

 

『···ありがとう。あなたからそんなに称賛されるとは思わなかったわ。』

 

「···。」

 

『インナーサークル、クドス部隊と協力して近日中に攻撃を仕掛けるわ。私の"正義"とあなたの"仁義"、どちらが勝つか勝負しましょう。私が勝てば、捕虜にしたあなたをペットにして可愛がってあげる。あなたが勝ったら···』

 

「寿司を握ってあげる。この際だから君の魚嫌いを矯正しよう。同期でありまた近親者婚約者が全滅した者同士、さぞや酒が進むと思う。」

 

『···相変わらず同期や兄弟には甘いわね。』

 

「では次は戦場で。」

 

『えぇ。くれぐれも私以外に殺されないで頂戴。じゃ。』ガチャン

 

 

 

「···ユーリ、ハッキングできた?」

 

「練馬区大泉町二丁目の公衆電話とまでは特定できた。」

 

「無駄だろうけど警察庁にその情報リークしといて。」

 

「了解した。」執務室を出ていく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お帰りなさいませ殿下。ご無事で何よりでした。」車椅子姿で出迎え

 

「大儀でございました。」

 

「将軍、お身体の方は?」

 

「骨が幾つか逝き臓器に多少ダメージがありましたので殿下を護り参らせるのは暫く無理ですが指揮官としての責務がありますから、老骨に鞭打つほかないでしょう。」

 

「···本来は我々SPの仕事にもかかわらず申し訳ありません。」

 

「御構い無く。殿下はアイルランドと日本(祖父の祖国)合衆国(我が祖国)への唯一の架け橋。人材不足が深刻な我が合衆国といえど私程度の生贄で安全が担保されるなら、参謀本部としても許容範囲内です。」

 

「···准将の功績はお父様とお母様に伝え、然るべき恩賞が与えられるよう取り計らいます。」

 

「私には隷下部隊(兄弟達)の生命·権利を守護する義務があり、今回はそれを果たしただけです。気遣いは無用に願います。代わりに殿下に、私がいつも差してるこの脇差を献じます。」脇差を渡す

 

「···これは?」

 

「我が祖父"甲府"徳川宗徳の遺品です。我が甲府徳川家に伝わる幸運を招き続けてきた業物。ですが私にもう運は必要ありません。殿下の未来に幸あれと、託します。」

 

「···ありがとうございます。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「隊長、今回の件、准将には感謝してもしきれません。」

 

「はい···殿下。」

 

「?」

 

「サムライの世界では、予め用意したものではなく身に付けたものを他人に贈るという行為は、贈った相手に特別な感情を持っている或いは挙げた功績に対して深い感謝·強い信頼度を表すという意味があるようです。」

 

「じゃあ、最初は···というより今もだけれど、ツンツンした態度にも内心変化があったってことかしら?」

 

「···恐らくは。」

 

「嬉しいな~。シャカールやメジロ家の皆さんにお話しできるネタが増えちゃった♪」

 

 

「ふふ、そうですね。」

 

皆さんがカッコいいと思う名前は?

  • アークエンジェル(ガンダム 大天使の意)
  • レゾリュート(スターウォーズ 堅い決意)
  • イラストラリアス(英海軍 耀かしき)
  • インドミタブル(英海軍 不屈)
  • イクイノックス(説明不要)
  • インプラカブル(英海軍 無慈悲な)
  • ケストレル(エスコン5 ハヤブサ科の鳥)
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