ようこそアイドル至上主義の教室へ   作:黒岩

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綺麗な花には棘がある

 

 Cクラスとの話し合いを終え、その攻撃を止めることに成功すればまた平和な日常が戻ってきた。中間試験に向けて勉強を続ける日々だ。

 

「麗ちゃん……本当に、いいのかな? 龍園くんと手を組むなんて……」

 

「手を組むって言っても一時的な、それも限定的な話だよ。これで向こうの攻撃は収まるし、これ以上傷つけられる人はいなくなる。おまけに他のクラスより有利に立てる」

 

「うん。確かに、それは良いことなんだけど……」

 

 日中は教師役もあって勉強の時間が取れない私と帆波ちゃんは、夜にまた自分達の勉強会を開く。その際にそんなことを複雑そうな表情で言ってきた。よっぽど龍園くんと組むのが嫌なんだろう。友達思いで真っ直ぐな帆波ちゃんは友達を傷つけた張本人であり、非道な行動を取る龍園くんと手を組むのはお気に召さないようだ。

 だけど私にとっては上手く転んでくれたという感想しかない。こうなることは予想していた。だからここでフォローのために、私は帆波ちゃんにお願いする。

 

「ごめんね。帆波ちゃん」

 

「!」

 

 私は困ったように笑う。それが望んだことではないような表情を作り、机の上に置かれていた帆波ちゃんの手にそっと手を重ねる。

 

「確かに千尋ちゃんの気持ちを考えたら突っぱねるべきだし、私も暴力は嫌いだよ。だけど……それでも私はクラスのリーダーを任されてる。その責任として皆を守り、Aクラスに導かないといけない」

 

「それは──」

 

「Cクラスの攻撃をやめさせ、なおかつ利益を得るにはあれが最善だった。帆波ちゃんなら分かってくれるよね?」

 

「…………」

 

 私の言葉で帆波ちゃんは先程まで出かかっていた言葉を飲み込むしかなかった。帆波ちゃんはバカじゃない。これがクラスにとって利益になることだとは理解はしている。

 だがそれでも抵抗感があるのは帆波ちゃんのその矜持ゆえだろう。

 他のBクラスの大多数の生徒は単に流されてるだけとも言えるが、帆波ちゃんは違う。明らかに、そういう人を傷つけたり貶めたりすることを嫌っている。認めたくない。どこまでも真っ直ぐに、正当に努力して頑張れば結果がついてくる──いや、ついてきてほしいと願っている。

 ただ……そんな帆波ちゃんには悪いけど、私の考えは違う。結果を手に入れるためなら時には表に出せない手段を取る必要もあると思っている。勿論、正攻法で勝てるならそれが1番良いことではあるけど。

 

「私はリーダーとして決断しなきゃならない。それがクラスの利益になるなら、時には少数の生徒に我慢をしてもらうことも決めなきゃならない。それが出来なきゃリーダーなんて務まらない」

 

「っ! でも……」

 

「だから……」

 

 と、そこで間を置く。そして帆波ちゃんへ、信頼する友達としての笑みを向けた。

 

「私の届かない範囲のフォローは帆波ちゃんへ任せるよ。今回でいう千尋ちゃんへのフォロー。勿論私も出来る限りクラスの皆を守るし、そのためならCクラスとだって共闘することもある。だけど……どうしても手が届かない時や、私が間違ってる時は帆波ちゃんに助けてもらう」

 

「そんなの……」

 

 帆波ちゃんの瞳が揺れる。先程までの不安そうな表情から、少し変わる。その手応えを感じた直後、帆波ちゃんから返答が来た。

 

「……ずるいなぁ。そんな言い方されたら、嫌とは言えないよ」

 

「嫌だった?」

 

「ううん、嫌じゃない。頼まれなくたって……クラスの皆のことは助けるつもりだし、助けたいと思ってるよ。勿論、麗ちゃんのことも」

 

 そこでようやく、帆波ちゃんは笑みを見せてくれる。私もそれを返した。手を握り合う。確かな友情を感じる──その心の一方で、私は冷静にこのやり取りが行えたこと自体を喜んでいた。

 

「麗ちゃんの気持ちは分かったよ。確かに、クラス間で競争する以上、ある程度の妥協は仕方ないかもしれない。クラスを守るためならそういうちょっとクレバーというか、強かなやり方も必要なんだよね」

 

「うん。まあ普通に勝てるならそれが1番いいのは間違いないんだけどね」

 

「そうだよね。……うん、わかった。麗ちゃんを信じるよ。にゃはは……ごめんね。麗ちゃんが頑張って私達のために考えてくれたのに悩ませるようなこと言っちゃって」

 

「大丈夫。そういう意見を聞くのもリーダーの役目だからね。帆波ちゃんの意見はちゃんと心に留めておくよ」

 

 そう言って私達はまた互いに笑い合う。うん、本当に大丈夫だから心配しないでいいよ帆波ちゃん。ごめんだけど全然悩んでないし。意見も留めはするけどそれを尊重するかどうかは時と場合によるかな。

 それから私達はまた他愛も無い話やクラスのこと。試験のことなどを話したりして、ペンを走らせる作業へ戻った。……やっぱり帆波ちゃんには隆二くんやユキちゃんに頼むようなことは頼めないし話すことも出来なさそうだね。表側の参謀が適職だろう。綺麗な世界で生きてきたであろう綺麗な生き方に憧れる帆波ちゃんにはそれが向いている。本人が望むことをさせるのが1番その人が活きるのだ。

 だけどね、帆波ちゃん。

 帆波ちゃんが憧れるようなキラキラした世界だって──綺麗に見せてるだけで、その裏側まで全部が全部()()()()()()()()()()()() 

 

 

 

 

 

 早いもので、この学校に入ってもう1ヶ月半が過ぎた。

 勉強勉強勉強。毎日やることと言えば勉強だ。学力を高めることは必須。勉強せずとも乗り越えられるからといって勉強しない理由もさせない理由もない。適度にガス抜きを入れながらひたすらに勉強させる。裏での仕掛けの準備も整ってるし、本当に平和なものだ。この機会に私も学力を上げておかないとね。

 ちなみに私の得意科目はどちらかというと文系だ。特に歴史が好き。小学生の時に遊んでいた歴史シミュレーションゲームで興味を持った。

 もっとも中学生になってアイドルになってからは全然やれてないけど。今度久しぶりに買って暇な時にでも遊んでみようかなー。

 

「おい、ちょっとは静かにしろよ。ぎゃーぎゃーうるせぇな」

 

「悪い悪い。ちょっと騒ぎ過ぎた。問題が解けて嬉しくってさ~。帰納法を考えた人物はフランシス・ベーコンだぜ? 覚えておいて損はないからな~」

 

 そんなことを考えながら図書室で勉強をしているとちょっと騒がしい声。なんかベーコンベーコン言って騒いでたのをうるさく感じたのだろう。それを注意する声が聞こえる。私は右手をスカートのポケットに入れたまま左手で頬杖を突いてその会話を聞いた。

 ちなみに私は最初にフランシス・ベーコンと聞こえた時からその偉人に思いを馳せていた。ルネサンス期のイギリスの哲学者であるフランシス・ベーコンは彼の言うように帰納法を考えたことで有名だが、その帰納法を用いて彼が説いた「イドラ」という概念はラテン語で()()()()()()、英語の「アイドル」の語源でもあるのだ。なので、私とはちょっと縁が深い。個人的に調べたこともあるし、フランシス・ベーコンとイドラの解説には結構自信がある。ちなみに豚肉の塩漬けの方のベーコンはそんなに。私はウインナー派だ。雅兄はどっちも普通に好きだから小学生の時の朝食は私に合わせてもらってた──なんて、どうでもいいことを考えてると事態が悪い方に転がった。

 

「上等だ、かかって来いよ!」

 

 静かな図書室に響く荒々しい大声。不良漫画の実写映画の撮影かな? と思って遠くから視線を向けてみると見たことある顔。あー初日に上級生と揉めてた赤毛の不良じゃん。また揉めてるのか。相変わらず高橋ヒ○シ作品の世界観で生きてらっしゃる。そして相手はCクラスかな? やっぱり不良漫画じゃん。

 

「C~Aクラスは誤差みたいなもんだ。お前らDだけは別次元だけどなぁ」

 

「随分と不便な物差しを使っているのね。私から見ればAクラス以外は団子状態よ」

 

 お、言ってくれるねぇ。そりゃAクラスに勝ててないからそうなんだけどポイントの差を見れば私達BクラスはC、Dクラスと比べればAの方が近いと思うんだけど。

 というか……今その発言をした黒髪ロングのあの子、かなりの美人さんだねぇ。95点をあげよう。タイプが違うだけで帆波ちゃんや私に並ぶ美少女だな。容姿は十分Aクラスだから誇っていいよ。ただちょっととっつきにくそうで人気は結構劣るだろうけど。

 あの子もDクラスってことかな? 名前なんて言うんだろう? 桔梗ちゃんもあんな美人さんがいるなら教えてくれればいいのに。

 

「もしかしてテスト範囲もろくにわかってないのか? これだから不良品はよぉ」

 

「いい加減にしろよ、コラ」

 

 なんて、私が頭の中で呑気に構えていると赤髪の不良くんがCクラスの男子の胸ぐらを掴み上げた。おー怖い。赤髪の不良くん、体つきもしっかりしてるしさては何かやってるな? 運動部に誰がいるかはまだ把握出来てないから予想でしかないけど。あるいは過去に何かやっていたか。対するCクラスの男子の方は割と平均的な体格と筋肉量だし、喧嘩したら赤髪くんの方が勝つね。

 だが問題は喧嘩の勝ち負けじゃない。殴り合いで勝ったところで先に殴って仕掛けたならその後の勝負に負ける。彼がDクラスでポイントも殆ど残っていないことから考えると……退学かな? そうなってくれると助かる。退学者を出したクラスがどの程度のペナルティを受けるかは私も未知数なところで気になっていたのだ。Dクラスのクラスポイントが0なのでちょっと面倒だが貴重な情報を逃す手はない。でも、さすがに止めるかな? 

 

「麗ちゃん、私ちょっと行ってくるね」

 

「あ、オッケー。私もついてこっか」

 

 ──なんて思っていたら止めに入ろうと立ち上がったのは一緒に勉強していた帆波ちゃんだった。あーまあそりゃ帆波ちゃんなら止めるよね。残念。私だけなら静観してたんだけどしょうがないね。私はそんな内心をおくびにも出さず、一緒に立ち上がって帆波ちゃんの後ろからついていく。

 

「はい、ストップストップ!」

 

 我がBクラスのNo.2美少女帆波ちゃんのインターセプト。これにはたまらず殴りかかろうとしていた赤髪くんの手が止まる。

 

「んだ、テメェは? 部外者が口出すなよ」

 

「部外者? この図書館を利用させてもらってる生徒の1人として、騒ぎを見過ごすわけにはいかないの。もし、どうしても暴力沙汰を起こしたいなら、外でやってもらえる?」

 

 うんうん、正論が1番強いよね。こういう時に物怖じせずに行動出来るのは帆波ちゃんの美点だ。素直にそう思う。まあ、ちょっと甘いところもあるけどそこが可愛いよね。

 帆波ちゃんは赤髪くんに続けてCクラスの男子にも。

 

「それから君たちも、挑発が過ぎるんじゃないかな? これ以上続けるなら、学校側にこのことを報告しなきゃいけないけど、それでもいいのかな?」

 

「わ、悪い。そんなつもりは──」

 

「──そんなつもりはない。なーんて言うつもりかな~?」

 

 と。そこで更にBクラスNo.1美少女である私がインターセプト。帆波ちゃんの後ろからひょこっと顔を出して言えば、その場の視線が私にも集まってくる。Cクラスの生徒の表情がぎょっとし、その場で唯一私と話したことのある桔梗ちゃんも驚いた顔をした。

 

「な、南雲……!?」

 

「う、麗ちゃん?」

 

「やっほー桔梗ちゃん。そして名前の知らないCクラスの男子くん。随分と愉快な勉強会みたいだけど、どうしたのかな? 年末の格闘特番でも見て触発された? ちょ~っと時期外れだと思うけどねー」

 

「い、いや……ほ、本当にそんなつもりじゃ……」

 

「ほんと? じゃあちょっと聞いてみよっか」

 

 私の登場に何故か過剰に怯えるCクラスの男子の「へ?」という間の抜けた声を無視し、私はポケットから自分の携帯を取り出すと再生ボタンをポチッと押す。

 

『──ただなんつーか、この学校が実力でクラス分けしてくれてよかったぜ──』

 

「なっ……!?」

 

 すると私の携帯から先程のCクラスとDクラスの小競り合い、やり取りが聞こえてくる。Cクラスの男子はそれを唖然とした様子で聞いていた。Dクラスの人も、私の突然の行動に驚いている。

 それが一通り再生し終わったところで、私は携帯を持った手をふりふりと揺らしながらいたずらっぽく笑ってみせる。

 

「い、いつの間に……」

 

「もし帆波ちゃんの仲裁が間に合わなかったり、喧嘩が始まった時にこれがあれば速やかに解決出来るよね。図書館には監視カメラもあるし目撃者も多数だし、大丈夫だと思うけど証拠ってのは多ければ多いほどいいでしょ? これをあなた達の上に報告しちゃったらどうなっちゃうかな~?」

 

 私がそう言えば、分かりやすくCクラスの男子達の顔が青くなった。ま、龍園くんに殺されるだろうね。もう1人の男子の会話を聞く限り、まだ攻撃の指示は出てないだろうし。勝手な行動をしたとなれば制裁を加えられるのは想像に難くない。それが分かったのだろう。Cクラスの男子は私に懇願してきた。

 

「た、頼む! 見逃してくれ!」

 

「え~? どうしよっかな~?」

 

 にひひとあえてわざとらしいニヒルっぽい笑みでCはクラスの男子を軽くなじる。だがその時間も少しだけだ。

 

「ちょ、ちょっと麗ちゃん!?」

 

「──なーんてね」

 

 帆波ちゃんが見かねて私の名前を呼んで止めようとしてきたところで、私はふっと楽しげな笑みから自然な表情のそれに戻る。

 そして画面をCクラスの生徒達が見えるように表に向けた状態で──その音声ファイルを削除してあげた。

 

「あはは、やだな。冗談だってば」

 

 私のその冗談で笑う人はいなかった。Cクラスの男子達は未だ私に恐怖の視線を向けている。そこまで怖がらなくてもいいのにね。本当にただのお遊びなのに。

 

「まあでもこれでこんな場所で喧嘩をするのはよくないことだって分かったでしょ? ということで──はい、解散!」

 

 最後に優しく注意して、ぱん、と手を叩いて解散を宣言。するとCクラスの生徒達は「わ、悪かったな……」と小さい声で私達とDクラスに向けて謝罪し、図書室から去っていった。

 私は彼らの背中に手を振って別れを告げると、次にDクラスの集まりの方へ身体を向ける。桔梗ちゃんと黒髪ロングの美人さん。赤髪の不良くんと男子3名──あれ、1人は見覚えあるな。どこでだっけ? 

 

「あなた達も気をつけてねー。あんな挑発されたら怒るのも分かるけどさ。やり返したら損をするのはあなた達だし。ね?」

 

「お、おう……」

 

 私が首を傾げ、優しい笑みを彼らに向けてあげる。さっきは頭に血が昇っていた不良くんもこの時間で落ち着き、更には私を見て毒気を抜かれていた。

 そして更に効果覿面だったのは背後の男子達で。

 

「か、かわっ……え、やば……可愛い……!」

 

「おっぱいでっっか……! やべぇ……!」

 

 うんうん。気持ちは分かるけど聞こえてるよ君たち。それに顔もちょっと気持ち悪い。視線がもう胸と顔を凝視。顔もちょっと赤くなってるし、完全に発情したお猿さんだね。もう1人の男子はぬぼーっとした表情でこっちを見ている──あ、思い出した。初日のコンビニで不良くんと一緒にいた男子だね。ふーん……顔は中々のイケメンだけど表情と雰囲気が暗い。たまにいる顔の良い陰キャくんかな? 何考えてるか分からないけどこういう人が意外とムッツリで1番スケベだったりするんだよね。胸とかに露骨に視線を送ってもこない辺り中々擬態がうまいけど頭の中でどんなことを考えていることやら。もう丸裸にされてるかもしれない。

 私はチラッと一瞬だけ彼らが机に広げているノートと教科書を見つつ、彼らの顔をしっかりと記憶しながら思う。なるほど。これがDクラスか。不良品というか……一般的な怠惰な高校生って感じかな? 学生のうちのモラトリアムをモラトリアムと意識していないまま遊び盛りの学生。この学校の仕組みを知って焦って愚直に勉強中って感じだ。まあ勉強してるだけ偉いと思うよ、私は。

 後はまあ……この子はちょっと普通っぽくないかな? 

 

「それと……」

 

「……何かしら。そんなに顔をまじまじと見られると不愉快なのだけど」

 

「んーん。別に。ただ心配になってね。テスト範囲、確認した方がいいよ?」

 

「……それは」

 

 黒髪の美人さんはそのことが気にかかっていたのだろう。私がそう言うと難しい顔をした。……ま、優しさはここまでかな? これ以上彼らに対して出来ることはないし。

 未だに私のおっぱいを見続ける男子達に一瞬、彼らの勉強を私が見てあげれば集中を乱して妨害することが可能なのでは? と思うがさすがに断られるだろうな。……断られるよね? 多分。さすがに周りが止めると思う。単体なら分かんないけど。

 

「これ以上はお邪魔になりそうだし、それそろ行こっか帆波ちゃん。あ、桔梗ちゃんもまたね~」

 

「あ、うん」

 

 頃合いと見て私は隣の帆波ちゃんに声を掛けると最後に友達の桔梗ちゃんに声をかけてその場を後にする。さすがに目立ってしまったため、勉強場所を変えることにした。彼らの視線が背中に突き刺さる。今度は尻を見ているな? 悪いがお尻は帆波ちゃんの方が大きいから期待には応えられない。

 

「はぁ……びっくりした。麗ちゃん、急にあんなこと言い出すんだもん」

 

「あはは、ごめんねー。Cクラスの動向を知っておこうと思ってね。あの様子だと龍園くんの命令はまだ出てないみたい」

 

「それは……確かに有益な情報だけど……でも図書室で騒いじゃダメだって注意しにいったのにあれじゃ説得力ないよ!」

 

「ごめんて。デザートでも奢るからさ~」

 

 可愛らしく、ぷりぷり怒る帆波ちゃんを宥めながら図書室を後にする。ちょっと不満そう。だけどまあ、この程度の反応であの脅しを許してくれるならこの間話した甲斐はあったかな。

 それとDクラスとも接触出来た。平田くんはちょっとだけだけど話したこともあるし、桔梗ちゃんは友達。何名かは桔梗ちゃんと一緒にいるのを見たことがあるだけで後は上辺だけの情報しか知らなかったからここで数名でも把握出来たことは大きい。偶然の出会いは意図した出会いよりも距離を縮めやすいしね。

 それにCクラスはまだ動いてないらしい。さすがに中間試験は無視出来ないからかな? 

 それなら……最初の先制攻撃は私がもらうことにしよう。()()()()()()()()()()()()()()

 私は帆波ちゃんと別れると、携帯で連絡を入れる。これで後は結果を待つだけだ。

 中間試験までは残り1週間。1週間後には──私のこの学校での最初の特別試験の結果が決まる。

 その結果が今は楽しみでしょうがなかった。

 




麗ちゃんはベーコンよりウインナー派。でもどちらかというと和食派。
次回で原作1巻分は終了です。

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