ようこそアイドル至上主義の教室へ   作:黒岩

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春休み編
春もやっぱりアイドルは忙しい


 春はやっぱりアイドルにとって忙しい季節だ。

 番組収録にライブにMV撮影。モデルをやったり雑誌インタビューを受けたりボイスレッスンにダンスレッスンもしなきゃならないし、とにかくやることが沢山。

 

 つまりは1年中忙しいんだよね。結局のところアイドルは。特に売れっ子の私に休みなんて殆どないようなものだった。

 ただこの時期はアイドル絡みだけじゃなくて学業に関しても外せない学年末テストがあったり、卒業式に入学式なんかもあるからそっちに参加しないといけなくて休んでたりもしてたんだけどね。春休みもなんだかんだで新年度に向けて諸々の準備が必要だったりするし。

 

 そしてアイドルを休業中の今、私はこの高度育成高等学校の卒業式に在校生の1人として参列していた。

 

 卒業する3年生、堀北先輩の世代の人たちは皆一様に何かを感じ入るような表情で式を迎えている。

 あるいは在校生も同じだろう。この特殊な学校で1年、2年を過ごしてきた。普通の学校よりも充実した時間。それを経験して成長した生徒にとって3年の先輩方が卒業していく様子を見ると、当然色んな想いがあるはずだ。

 それは自分たちもAクラスで卒業したいだとか単純に仲の良い先輩が卒業することになって淋しいとか無事に卒業を迎えられるのかという不安を抱える生徒もいると思う。

 しかしそうやって色んなことに思考を巡らせられる時点で普通の高校よりも成長しているのは確かだ。この中の誰一人として成長しなかった者はいないだろう。

 方向性や程度の差はあれど全員が成長している──それを私は喜ばしく思った。

 

 そして気になっていた3年生の最後の特別試験の結果だけど……順当と言うべきかやっぱり堀北先輩のクラスがAクラスのままだった。

 実は裏で雅兄が3年Bクラスをバックアップしてたり、3年CクラスとDクラスの戦略アドバイザーとして私がちょっとだけ手伝って小遣い稼ぎをしたりしてたんだけどその甲斐虚しく負けてしまったらしい。

 ただそれでも卒業する先輩方はどことなく満足そうというか、やれるだけのことはやったと誰もが結果をちゃんと受け止めている様子だった。さすがは3年生。既にこの先と向き合わなきゃならないことに気付いてるんだね。

 

 ま、それはともかくとして卒業する先輩方からアドバイザー料としてプライベートポイントを結構な数頂いたし、私としても大変お世話になった。

 これで先の特別試験で支払ったプライベートポイントをある程度取り戻すことが出来たし、4月にはすぐにポイントが振り込まれる。1か月0ポイント生活なんて惨めな思いはしたくないし私の率いるクラスにはさせない。

 

「卒業おめでとうございます、堀北先輩!」

 

 卒業式が終わり、卒業生たちの謝恩会が終わると体育館から出てきた3年生たちに在校生たちは色んな言葉や想いをぶつける。

 中には愛の告白……みたいなドラマチックなことをする生徒がいるかどうかはわからないけど、もしかしたらいるかもしれない。成功してもしばらくは会えないが、逆に会えなくなるからこそ伝えたい想いってのもある。

 それは愛の告白だけじゃなく他の想いでも同じ。なので私もまた卒業生の1人──前生徒会長でお世話になった堀北学先輩に機を見計らってから近づき、卒業の言葉を送る。

 

「南雲妹か。おまえも最後の試験には少なからず関わっていたようだな」

 

「あーやっぱりバレちゃってますよね。その節はどうもご迷惑おかけしました」

 

「構わない」

 

 私が3年生の他のクラスを支援してたことについて色々言いたいことはあると思って謝ったが、堀北先輩はそれを許してくれる。本当は色々言いたいことがあるんじゃないかとも思ったけどどうやら本当に構わないと考えてるっぽい。

 

「それと私からの借りも受け取ってくれました?」

 

「ああ。綾小路に貸していたポイントのことなら綾小路からしっかり返してもらった」

 

 加えて私は昨年の5月頃に綾小路くんが堀北先輩から借り受けたと思われるポイントの話を持ち出す。先月、綾小路くんに負けた時点で借りていたポイントの分を綾小路くんに振り込んでいたので、ちゃんと返却されているか確かめたかったがどうやらちゃんと返してもらったらしい。

 

「懐かしい話だ。思えばその時からおまえは非凡な生徒だったな」

 

「堀北先輩には敵いませんよ。雅兄も結局は負けちゃいましたし、兄妹揃って堀北先輩にはお手上げです。生徒会に入ってそれがよくわかりました」

 

 堀北先輩の実力は本物だ。こうやってAクラスで卒業したことからも雅兄が結局勝てなかったことから見てもそれは間違いない。

 私としてもなんだかんだで堀北先輩には生徒会の先輩として良くしてもらったし、3年生の先輩を操って軽く仕掛けてみたりもしたけどしっかりと防がれてる。裏の手を好まず実直。それでいて対応策を練った上で試験に挑んで勝利する。堀北先輩ならこの後、どこに行ったってやっていけるだろうね。

 

「兄妹揃って、か。おまえと南雲雅は変わらず仲が良いようだな」

 

「別に普通ですけどねー」

 

「だが……」

 

 堀北先輩はそこで1度、何かを言おうとして引っ込める。言いかけてからしかし、態々言うべきことじゃないと思ったのだろう。堀北先輩にしては珍しい。何か思うところでもあるんだろうか。

 

「……いや、俺が首を突っ込むことではないな。すまなかった」

 

「良いですよ。言いたいことはなんとなくわかりますし、言われても大丈夫です。私も雅兄も()()()()()()()()()()()

 

「そうか。なら何も心配する必要もない。南雲麗、おまえならこの先の2年で満足の行く学校生活を送ることが出来るだろう。そのためにも悔いのないように決断し、選択するといい」

 

「アドバイスありがとうございます。堀北先輩こそ卒業してもお元気で」

 

「おまえたちの世代は例年と比べても興味深い世代だ。その競争がどうなるか、2年後を楽しみにしている」

 

 堀北先輩の言いたかったことを理解してあげつつ、そのアドバイスを素直に受け取って握手をする。頼もしい手だ。色んな人と握手してきたからわかる。この人なら大丈夫だと。

 

「それと卒業後は連絡しますから! 堀北先輩ならきっとこの国を引っ張っていく人になるでしょうし、これからも良い付き合いをお願いしますね!」

 

「フッ……ああ。期待して待っている」

 

 そして最後に堀北先輩に後輩としてだけでなく、アイドルとしても全開のスマイルで営業を行っておく。雅兄じゃないが、卒業しても付き合っていきたい人だ。それを確信し、私は堀北先輩や多くの3年生の先輩に別れを告げた。

 こうやって卒業生に別れを告げてる在校生は大勢いたし、その中には雅兄やなずなちゃん先輩もいたが、邪魔するのもなんだと今日は声をかけずに帰ることにした。話ならまた後でも出来るしね。

 

 

 

 

 ──卒業式が終わって次の日には終業式があり、それが終われば春休み。

 

 夏休みや冬休みと違って短いけど最後の特別試験が終わったと告知されてるのでそういう意味じゃ本当に一区切りをつけて休むことの出来る貴重な休みを楽しむことが出来る。

 なので私は早速友達と遊びに行くためにケヤキモールの待ち合わせ場所に向かっていた。

 だがそんな時、背後から視線と気配を感じる。

 それは間違いなく私を尾行する気配。私の感覚がそう言っている。明らかに意識を向けられてるし、私を追いかけようとする気配だ。

 なので私は目的の待ち合わせ場所から少し遠ざかり、いつものカラオケボックスに向かう。そして部屋を取りながら私は連絡を入れてその子を呼び出してあげることにした。電話には出なかったのでメールで呼び出してあげると少しして部屋の扉が開かれる。

 

「──やっほー。こんにちは真澄ちゃん」

 

「こんなところに呼び出して何のつもり?」

 

 その相手はBクラスの神室真澄ちゃん。いや、正確には4月からCクラスの神室真澄ちゃんだ。

 有栖ちゃんの側近で可愛いクール系美少女。鈴音ちゃんにちょっと雰囲気が似てるね。私が呼び出したことを不審に思ってるけど、それはこっちのセリフだ。

 

「それはこっちの台詞だよ真澄ちゃん。私のことを2人して追いかけてきてどうしたの? 何か用事でもあるのかな?」

 

「メールでも言われたけどそんなことしてないから」

 

「もー惚けちゃって。じゃあそれはいいけど用事があるんでしょ? 言ってみなよ。待ち合わせ時間まで時間を上げるからさ」

 

「じゃあ教えて。どうやって橋本の奴を裏切らせたの?」

 

 尾行を否定したかと思えば直球。即断でそれを問いかけてくる真澄ちゃんに私は感心する。ここで黙って考えたりしない辺りが良いね。判断力良し。有栖ちゃんが側近にするだけあって度胸もあるよね。

 

「ああー、そういえば正義くん有栖ちゃんを裏切ったんだっけ。で、私が正義くんを裏切らせたってなんでそう思うの?」

 

「坂柳がそう言ってたからよ」

 

「有栖ちゃんがねー。ほうほう。それで? 有栖ちゃんのことだからなんでそう思ったのか理由もあるはずでしょ? せっかくだからそれも教えてくれない?」

 

「あんたと龍園が取引を結んでたから。それ以外は聞いてない」

 

「なるほど。つまり有栖ちゃんからはそれ以上聞いてない。だけど真澄ちゃんは納得出来ないし、個人的にも気になったから私のことを追いかけてきた。クラスは崖っぷちだし、余裕もない。裏切り者を抱えたままじゃ先が思いやられるし、私に声を掛けられたのをきっかけに思い切って聞いてみようかって、そんなところかな」

 

「っ……」

 

 私が真澄ちゃんのここに至った経緯を全部言い合えててあげるとさすがのクールな真澄ちゃんも少し眉根を寄せて私に警戒の色を見せた。うん、いいね。やっぱり欲しくなっちゃうな。

 なので私はここで親切心を出すことを決める。そんなに教えてほしいならちょっとだけチラ見せしてあげても構わない。

 

「行動力があっていいね、真澄ちゃん。そんな真澄ちゃんに免じて、本来なら教える必要もないその質問に答えてあげようかな」

 

「……あんた、どういうつもり?」

 

「どういうつもりも何も教えてあげるんだよ。正義くんを裏切らせた方法をね」

 

 まさか素直に教えると言うわけないと思ったのだろう。真澄ちゃんは更に警戒した。まあ、それが正解の反応だろう。そうでなきゃ楽しくないし、驚かせがいがないよね。

 

「認めるのね。橋本を裏切らせたのはあんただってこと」

 

「正確には私だけでもないんだけどね。真澄ちゃんはウミガメのスープって知ってる? もしくはアキ◯ーターでもいいけど」

 

「……確か、ゲームよね。問題に対して質問してはいかいいえで答えていく」

 

「そうそう。正確には出題者が不可解な問題を出して、それを回答者が質問をしてその答えから少しずつ回答を導き出していく推理ゲームだね」

 

 私はウミガメのスープの説明を真澄ちゃんに行う。水平思考クイズとも呼ばれるこのゲームは私が最も得意とする遊びの1つだ。

 

「それが何? 橋本を裏切らせたことになんの関係があるの?」

 

「私、このゲームすごい得意なんだよね。それも、ちょっとすごい版。出題者が嘘を言っててもそれが本当か嘘かわかるの」

 

「は? 意味が分かんないんだけど。嘘を言っても? 嘘を言ったらゲームにならないでしょ」

 

「まあ普通はそうだね。でも私には理解っちゃうんだな、これが。それで提案なんだけど、これから私が正義くんを裏切らせた方法を見せてあげる。でも、真澄ちゃんも覚悟してくれる?」

 

「覚悟?」

 

「うん。これを体験したら真澄ちゃんも、有栖ちゃんじゃなくて私に付きたくなっちゃうかもしれないからね」

 

「っ、あんた……」

 

 カラオケボックスのソファーに腰掛けながらの会話。未だ立ち続ける真澄ちゃんは私の怪しい声色を聞いて動揺する。良い勘だ。何かは分からないけど感じ取ったのだろう。その本能は正しいから引き下がった方がいい。引き下がったならこの話は終わりだ。

 

「どうする? やめるならやめるでいいけど。そしたら教えないけどね」

 

「……いいわ。見せて」

 

「あらら、本当にいいの? 私の言葉聞いてたよね?」

 

「ただの脅しでしょ。別に、何を言われてもどうでもいいから」

 

 そう言って真澄ちゃんはソファーに腰掛けた。私と正面から視線を合わせる。本当に良い度胸してる。有栖ちゃんに過ぎたるものが2つ。神室真澄ちゃんとAクラスの座ってね。

 

「なら始めるね。真澄ちゃんは嘘を言ってもいいし本当のことを言ってもいい。なんなら答えなくてもいいよ。ただし逃げたりしないでね」

 

 私がそう言えば真澄ちゃんは声は出さずに頷く。さて、どうしようかな。まずは──

 

「真澄ちゃんと有栖ちゃんは昔からの知り合いですか?」

 

「……違う。なんでそんなこと聞くの?」

 

「普通に気になったから聞いただけだよ。そっか、それじゃ有栖ちゃんとは高校に入ってからの知り合いなんだね」

 

「普通は皆、大体そうだと思うけど」

 

「中には中学が同じだったり前から知り合いってケースもあるからね。えーと、それじゃ次は──家庭環境に何か問題があったりした? 貧乏だったり虐待があったりとかそういうの」

 

「普通よ。で、それが何?」

 

 はいはい。なるほど。特に家庭環境も悪くなかったと。別に嘘を言ってる感じはないね。じゃあ次はこれにしようかな。

 

「何か人に言えない秘密を持っている?」

 

「あるんじゃない? これも誰だって持ってるでしょ」

 

「なるほど、あるんだね?」

 

 私はそれを聞いて安心する。そうなってくると手っ取り早いかもしれない。

 

「それは身体的なことに関係する?」

 

「もしかして、そうやって相手の秘密でも当てるつもり?」

 

「それは友達とか交友関係に関係すること?」

 

「答えないわよ。はぁ……失敗した。結局、あんたのいつものおふざけってわけね。だったら私は帰らせてもらうわよ」

 

「──それは犯罪行為に関係ある?」

 

「…………」

 

 私がそう問いかければ真澄ちゃんは努力して反応を抑えた。すごいね。不意打ちを受けたにしては抑えた方だ。んー……となるとやっぱり……。

 

「真澄ちゃんは犯罪行為をしたことがあるの?」

 

「あるわけないじゃない。ふざけてるの?」

 

「へぇーあるんだ。真澄ちゃんってば結構悪い子だったんだね。でもそうは見えないんだけどなー。そうなると結構軽めのやつかな? ──真澄ちゃんは万引きをしたことがある?」

 

「ないって言ってるんだけど?」

 

「……ある、みたいだね」

 

「っ……」

 

 私が目を細めて確信した声で言えば、真澄ちゃんの顔が少し引き攣る。よく耐えれてるし、嘘がかなり上手な方だ。私でもちょっと真偽を見分けるのに時間がかかる。帆波ちゃんの一件が起こってなければ判定は難しかったかもね。

 

「はいはい、そういうことか。なら真澄ちゃんが有栖ちゃんに従ってるのは、その弱みを知られてしまったから?」

 

「……あんたは……」

 

「言っとくけど有栖ちゃんとか誰かに聞いたわけじゃないからね」

 

 真澄ちゃんの目がはっきりと私に対する畏怖を現している。それでも怯えるところまで行かないのは絶対に知られたくない秘密でもない、別に知られてしまってもいいレベルの秘密だから。そこから推察するに、真澄ちゃんは万引きをしてバレたところで別にどうでもいいって思ってる。通常なら恐れる部分を全く恐れてない。ふむふむ、これは良い逸材だね。それを有栖ちゃんはこの学校に来てから見つけたってところかな? 運がいいね、有栖ちゃん。

 そして最後の質問を問いかけた際の反応で真澄ちゃんの心が理解できた。

 真澄ちゃんは迷っている。自分でもまだ理解っていない。自覚していない。今はまだ、その弱みを理由に従っていると、そう思い込んでいる。

 ならこちら側に引き込むことは出来なくはない。

 

 だが──

 

「これが正義くんを裏切らせることが出来た理由かな。正義くんってばあれで結構色々あるみたいだからね。理解してあげたら苦悩はしてたけど思い切って行動に移してくれたよ」

 

「……あんたが坂柳と同じような化け物なのは知ってたけど、どうやら想像以上みたいね」

 

「私は人の嘘を見抜けるし、秘密だって少し理解してあげればそこからずるずると理解っちゃうからね。まあもっとも、心を隠すのが上手い人たち相手だとここまで上手くはいかないけど」

 

 それは有栖ちゃんだったり龍園くんだったり。あるいは堀北先輩もすごかった。

 だけどそれ以上なのが綾小路くん。そして──あの胡散臭い月城理事長代理。あのレベルの人になると何かあるのは理解ってもそれがなにかまではさすがに理解らない。

 とはいえスカウターよろしく戦闘力くらいはなんとなくわかるけどね。綾小路くんも最初っからちょっとだけ匂ってたし。

 それに綾小路くんを知った後だから精度も上がってきている。これなら来年は更に色んな人を理解してあげられそうだ。

 

「ということで真澄ちゃん。もし良ければ私の下に来ない? 真澄ちゃんなら歓迎するよ?」

 

「……行くわけないでしょ。あんたは坂柳以上に人使いが荒そうだし」

 

「そんなことないんだけどなー。でも考えといてよ。真澄ちゃんならいつでもいいからさ。なんだったら正義くんよりも先に引き抜いてあげてもいいし」

 

 私は正義くんを引き抜く予定があることをここで伝えてあげる。そうすることで正義くんのためにもなるし、有栖ちゃんや目の前の真澄ちゃんのためにもなるだろう。

 

「といってもそれは4ヶ月後くらいになるだろうから。正義くんが許せないならそれまでにどうにかすると良いんじゃないかな?」

 

「……あんた、橋本をどうしたいの? 使い潰すつもり?」

 

「別にそんなつもりはないよ。ただこれも試練だからね」

 

 私は人の成長を願ってる。

 帆波ちゃんや隆二くん。Aクラスの皆だけじゃなくて、全ての人間の成長を。

 特にその中でも優秀な人間。見込みのある人間は特に成長させてあげたいし、私の糧になってくれればなおよし。

 だからこそ真澄ちゃんにも期待してるし、有栖ちゃんにも期待してる。乗り越えられるならそれでよし。乗り越えられなかった時は……ま、いい加減にジ・エンドかな? 

 

「有栖ちゃんに伝えといてよ真澄ちゃん。2年生になってからも楽しく遊ぼうねってさ」

 

 そうして待ち合わせ時間が近づいてきた私は真澄ちゃんを残してカラオケボックスを後にする。春休みは短いからね。遊びもやるべきこともテキパキこなさないと。




春休み編です。短い話が多めかもしれない。神室ちゃんは割とお気に入りです。次回は綾小路くんパートかもしれない。また明日をお楽しみに。

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