シンビオートに寄生されたけど、意外とへいきだった   作:たるたるそーす

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来訪者②

 

「まったく……野蛮すぎる」

 

俺たちが近づこうとするも、イカ野郎は瓦礫や車を操ってこちらに投げつけてくる。

 

『邪魔だオラァ!』

 

「いいぞ、その調子だ。大きい瓦礫は私がなんとかする」

 

(おお、魔術ってすごいな…)

 

『ワタルも習ってみたらどうだ?』

 

軽口を叩きながらも向かってくる物を爆破したり、魔術でガードしてもらったりして、なんとか接近していく。

近づいた俺たちは、拳をヤツに向かって振り抜いたが、地面から生えてきた槍のようなものに防御されてしまう。

 

「クッ、まずはお前からだ!」

 

追い詰められたイカ野郎はそう叫び、真横にあった建物を瓦礫ごと俺たちにぶつけてきた。あまりの衝撃に踏ん張りが効かず、吹き飛ばされてしまう。

 

『ぐっ…!!』

 

「大丈夫か!?今助け…くっ!」

「ストーンを渡せっ!!」

 

魔術で助けようとしてくれたが、ヤツが槍のような物を作り、ストレンジさんを狙ってきたため上手くいかなかった。

 

そのまま俺たちは広場の方まで飛ばされてしまい、スタークさん達の目の前に転がる。

 

『あのイカ野郎がぁ…!』

 

「あれ!?さっきの人!大丈夫!?」

『おい、大丈夫か!…ったく、こっちも手一杯なのにな』

 

スパイダーマンとスタークさんが声を上げ、ウォンさんとハルクもこちらをチラリとこちらを見ていたが怪物の相手で精一杯らしく、余裕がないようだった。

 

『こっちも手こずってるな』

(でも今はイカ野郎の方に行くのが先だ)

 

俺たちも手伝いたかったが、1人で戦っているストレンジさんが心配だったので、すぐにさっきの場所へ向かう。

 

そこではイカ野郎がストレンジさんを瓦礫に縛り付け、鉄筋で首を締め上げている最中だった。

 

「くくっ、ストーンは奪わせてもらうぞ」

 

タイム・ストーンを取り出そうとヤツはペンダントに掴みかかる。だがそれと同時にペンダントそのものが高熱を帯び始め、驚きと痛みで離してしまったヤツの手は火傷を負っていた。

 

「残念、だったな……私以外に、このアガモットの目は操れないぞ……?」

「っ……ならば貴様にさせるまでだ!」

 

ストレンジさんの首をさらに締め上げ、気を失わせたイカ野郎は彼を倒れた地面ごと宙へと浮かべた。

このまま上の宇宙船のような物へと連れていくつもりだろう。

 

しかし、ストレンジさんの付けているマントがひとりでに動き出し、ズリズリと体に巻き付いている鉄筋の中を動いて最後にはスポッとストレンジさんの体を抜いたのである。

 

「っ!?なにっ!?」

 

ストレンジさんは未だ目覚めないものの、マントは主人を安全な場所まで運ぼうと、追いかけてくるイカ野郎から逃げていった。

 

『なんだか分からねぇが、とりあえず追いかけるか』

(ああ、頼むぞブラスト!)

 

浮きながら逃げていくマントを追跡するが俺たちの後ろからヤツも追ってきており、ストレンジさんの捕縛と俺たちの妨害を兼ねて魔術を行使してきた。

それを上手く捌きながら進んでいき、再びスタークさん達の前を通る。

 

『今度はなんだ!ドクターはどうなった!?』

『気絶させられちまって、あいつと絶賛チェイス中だ!』

 

怪物と戦っていたスタークさんが運ばれていくストレンジさんに気づき、慌てて声をかけてくる。

必死に追いかけながらもブラストがそう答えると、スパイダーマンに指示を出した。

 

『くっ…坊主!あの魔法使いの鬼ごっこに君も参加しろ!隙があったら助けてやるんだ』

 

「あの人を助ければいいんだよね?分かったよ、スタークさん!」

 

そう言ってスパイダーマンも糸を建物にくっつけて、スイングしながら共にストレンジさんを追いかける。

しかし、イカ野郎の魔術に阻まれてなかなか上手くいかない。今にもストレンジさんがマントごと捕まってしまいそうだった。

 

「どうしよう!このままじゃあの人が危ない!」

 

『じゃあ、俺たちがアイツの気を引く!だからタイツマンは魔術師を救え!』

 

「だからスパイダーマンだって!!でも、分かった!任せるよ!!」

 

スパイダーマンが快く承諾してくれたので、

俺たちはヤツの方を向き、爆破させながら殴りかかる。

 

『ほら、喰らえ!!』

「やかましいぞ!」

 

俺たちの爆破は難なく防がれたが、ヤツの意識をこちらに集中させることができた。

その隙にスパイダーマンがストレンジさんに糸をつける。

 

「よし!掴んだよ!」

『ナイスだ!じゃあさっさと魔術師連れて逃げ……』

 

ブラストがそう言い切る前にイカ野郎はニヤリと笑い、徐に手を振り上げる。

すると、空に浮いている宇宙船から青白い光が照射され、その光にストレンジさんがスパイダーマンごと吸い込まれていく。

 

ヤツはそれを見た後すぐに自らも宇宙船へと向かっていった。

逃すまいと、腕を伸ばして掴もうとするも

近くのポールをぶつけられて妨害される。

 

『クソがッ!待て!!』

(ブラスト!なんとかならないのか!?)

『ダメだ、あの距離は爆破させて飛んだとしても届かねぇ…』

 

為す術もなく途方に暮れていると、怪物をどうにかしたらしいスタークさんがこちらに寄ってくる。

 

『どうした?坊主とドクターはどこだ?』

『悪いな…あのでかいドーナツに吸い込まれちまった』

『なんだと!?クソっ…ウォン、結婚式には招待するよ!』

 

そう言って飛び立とうとしていたので、無理矢理アーマーにしがみつく。

 

『おい、何してる!ボクにそんな趣味はない!』

『俺たちも連れていけ!』

『ダメだ、遅くなる!早く降りろ!』

『じゃあこうすりゃいい』

 

ブラストは体をスタークさんのアーマーに入り込ませ、何か勝手な事をしているようだった。

 

『おい!ボクのスーツに何してる!?』

 

スタークさんは困惑しているようだったが急にスピードが上がりはじめ、すぐに宇宙船付近まで辿り着くことができた。

 

『腹話術くん!どうなってる!?』

『俺の熱エネルギーをアンタのスーツに供給してやったんだ。これで文句ないだろ?』

『…はぁ、分かった。だいぶカッコ悪いが…しっかり捕まってろよ』

 

スタークさんは渋々了承し、そのまま飛び続ける。

宇宙船まで着くとスパイダーマンがマスクを外した状態で必死にしがみついていた。

スタークさんはそれを見た後何かを呟き、彼に呼びかける。

 

『おい、パーカー!そこから飛び降りろ!』

 

『おい正気か?ここから飛び降りたら怪我じゃ済まないだろ』

「そうだよ……そんな事できない、よ……そ、それよりも息がっ……!」

 

『大丈夫だ、僕に考えがある!いいから早く飛び降りろって!』

 

とんでもない事を言い出したスタークさんにブラスト達はそう返したが、なにか考えがあるようでスパイダーマンに焦ったように促す。

彼も限界が近かったようで、ほぼ気絶に近い形でその場から飛び降りた。

真っ逆さまにに落ちていく彼だったが、突然背中に何かが衝突する。

その何かは全身に纏まりつき、スーツのような物を形成した。

 

「いっだ!?……えっ?な、何これ!?」

 

起き上がるスパイダーマンが驚愕する。スーツが今までの布のようなものから、スタークさんと同じような金属製のスーツへと変わっていたのだから。

 

「ス、スタークさん!すごいよこれ、ピカピカの新車みたい!」

『よし、F.R.I.D.A.Y.。坊主を地上に返してやってくれ』

「……え?ちょっとスタークさん!まっ────」

 

スタークさんからの指示に彼は困惑し、このままストレンジさんの救出に一緒に向かおうと言い出す前に、開いたパラシュートに体を引っ張られてしまった。

 

「うわぁぁああっ!?」

 

『良かったのか?』

『ああ、坊主には危険すぎるからな。君たちだって降りてもいいんだぞ?』

『冗談言うなよ、勝負はこれからだろ、なぁワタル』

「ああ。ここまで来たしな、最後まで付き合うよ」

 

宇宙船の横を回りながら過ぎ去っていくスパイダーマンを見ながら、ブラストはそう聞いたがスタークさんは彼を巻き込む気はないようだ。俺もブラストの中から口だけを出してそういった。

スタークさんの彼への態度に、まるで保護者だな、とも思ったが口には出さなかった。

 

 

 

 

 

 

一方、怪物をゲートウェイで北極へと退け、飛び去ったスタークを見つめていたウォンはようやく戦闘体制を解いた。

ハルクは怪物相手に暴れる事ができて多少満足したのか、大人しくバナーへと戻る。

破れてしまった服の代わりに新しい物を店から調達してきたバナーは、外で待っていたウォンと合流する。

 

「えっと……君はこれからどうするんだ?」

 

「私はストレンジが不在の間、留守を預かる必要がある。それと、これは君に渡しておこう」

 

そう言ってウォンが差し出してきたのはスタークが持っていた古い携帯電話。どうやらいつの間にか落としてしまっていたらしく、バナーがそれを受けるとウォンはゲートウェイの中へと消えていった。

 

バナーは携帯を開き、登録されている

『スティーブ・ロジャース』の名前を選択し、再び連絡をとった。

 

 

 

 

 

 

 

 

時は少し進み、スコットランドでは、

元アベンジャーズであるスカーレット・ウィッチことワンダと、ヴィジョンが身を隠し、ひっそりと生活を送っていた。

しかし、ヴィジョンの額に埋め込まれたマインド・ストーンを狙うサノスの部下の襲撃を受け、ヴィジョンは負傷、ワンダも危険な状況に陥ってしまう。

 

そこへバナーから連絡を受けたキャプテン・アメリカが現れ、ファルコンとブラック・ウィドウと共に、2人を救出。

 

なんとかヴィジョンとワンダの救出及び、マインド・ストーンの奪取を防いだスティーブ達はバナーと会うためにもアベンジャーズ本部へ向かう。

 

だが、その途中にファルコンことサム・ウィルソンが口を開く。

 

「なあ、キャプテン。少し寄り道していいか?」

「寄り道?どこへ行く気なんだ?バナーを待たせてるんだが」

「これからデカい戦いが起きるかも知れないだろ?ちょっと助っ人を呼ぼうと思ってな」

 

スティーブはアントマンであるスコット・ラングの事かと思い、彼の家庭のことを危惧して断るように言ったのだが、どうやらスコットではないらしい。

では一体誰なのか、そんな事を考えていると目的地に着く。

 

目の前にはガタイのいいの男性が立っており、降りてきたサムを見て嫌そうな顔をしていた。

 

「ああ、何度も言うが…俺は、俺たちはアベンジャーズには入らない。だから帰ってくれ」

 

サムの顔を見るなり男はぶっきらぼうにそう言った。どうやらサムは何度もこの男にスカウトをしていたらしい。

 

「今回は違うんだ。いや、違くないかもしれないが。とにかく力を貸してくれないか?」

 

サムがそう頼み込むが男は無言で首を横に振るだけだ。痺れを切らしたサムが、

 

「お前たちの情報をバラさないでやってるのは誰だ?俺たちみたいに追われる身になりたいか?」

 

と告げると、男はブツブツと何かを言った後渋々了承した。

 

「はぁ…分かった。ただ今回だけだぞ?……ヴェノム、お前もそんなに喜ぶな…」

 

「なぁ、サム。彼が助っ人なのか?」

「ああ、きっと頼りになる。ブロック!みんなには見せても構わないぞ」

 

鍛えてはいるようだが自分たちのように戦えるのか?そういった意味も交えてスティーブはそう聞く。

サムは男に何かを見せるように呼びかけると、男の体から黒い何かが出てきた。

 

『よぉ、アンタがキャプテン・アメリカか?思ったより普通なんだな』

 

「なんだ…?彼の身体から何かでてるぞ…?」

 

訝しげに問うと、男とその“何か”はこう言った。

 

 

「俺はエデ『俺たちはヴェノムだ』

 

 

 

「「「………」」」

 

 

 

 

『おい、エディ!今のは俺に合わせて、バシッと決めるべきだろ!』

「悪い、普通に自己紹介するのかと思ったんだ」

 

なんとも締まらない感じで、エディ・ブロックとヴェノムが合流することとなった。

 




オリ主はタイタン星で、地球サイドにはエディとヴェノムを参戦させました。
でも全員の口調がおかしい希ガス……
上手く描写できるよう頑張ります!

引き続きよろしくお願いします!!
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