シンビオートに寄生されたけど、意外とへいきだった   作:たるたるそーす

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遅くなって誠に申し訳ございません。
時間がなかったんですがやっと執筆できました!




戦闘

「みんなっ…!」

 

ワカンダ・メディカル・センターにてアベンジャーズ・ワカンダ連合軍とサノス軍の戦いを見守っているワンダは仲間達の危機を見て声を張り上げた。

 

ワカンダの最新技術を用いたバリアで、敵の侵攻を防いでいたスティーブ達だったが、敵が多く、数の暴力により無理矢理に突破されてしまう。

 

そこでスティーブとティ・チャラを筆頭に、向かってきたサノスの手下達と接近戦を展開していた……のだが、それでも多勢に無勢。徐々に劣勢に立たされていた。

 

「あのままじゃ……」

 

自分がいけば強力なサイコキネシスであの状況をどうにか出来るはず、とワンダは強く思った。だが敵がいつあの防衛線を抜けてくるか分からない以上、ここを離れるわけにはいかない。

 

『見ろよエディ、ゾンビみたいに不味そうな奴らがうじゃうじゃいるぞ』

「無駄口叩いてないで作業に集中しろ!」

 

気の抜けたやりとりをしている彼らの他に、シュリの部下の戦士が何人か残ってるとはいるとはいえ、彼らが侵入してきた敵に敵わなかったら、最愛のヴィジョンを失ってしまうという恐怖がワンダをこの場から動けなくさせていた。

 

「……ワンダ」

「ヴィジョン……?」

 

今もシュリとヴェノム達によるマインドストーンの摘出手術を受けているヴィジョンがワンダに声を掛ける。今までずっと黙り込んでいた為に、どうしたのかと心配そうにワンダは近付いていった。

 

「行ってください、みんなの元へ」

「っ!」

「貴女は今、ここにいるべきではない。仲間を助ける為に向かうべきだ」

「で、でもっ……」

 

もしもの事があったら、と言いたげなワンダにヴィジョンではなくシュリが口を開いた。

 

「もしもこっちで何かあったらすぐに連絡する。だから兄さんやみんなをお願い!」

「……」

『そこの小娘の言う通りだ!ラブロマンスは後にしてさっさと行け!……俺様の分は残しておけよ!』

「っ…!」

 

さらにヴェノムがそう言った事で、ワンダはギュッと手を握り締める。ヴィジョンは大切な存在だが、仲間であるアベンジャーズの面々も同じく大切な存在である。ここでただ待ってるだけでは何も守れない、と意を決したワンダは部屋を飛び出していった。

 

「……あれで良かったの?実は不安なんじゃないの?」

「私はワンダや仲間達と触れ合い、人の心を手に入れ、ワンダを愛するようになりました。ですから彼女がいなくなって不安はあります」

「だったら…」

 

エディが気遣うようにそう言いかけたが、ヴィジョンはそこで言葉を切り、「しかし」と言う。

 

「だからこそ信じなければならない。ワンダを、そして私の仲間達を」

 

 

 

 

 

「相手が多すぎる…!」

 

アーマーに搭載されたあらゆる銃火器をフルに使い、敵を殲滅していたローディだったが、サノスの軍勢のあまりの多さに焦っていた。ハルクやスティーブ、ティ・チャラといった戦闘力の高いメンバー達がいるにも関わらず、戦況は芳しくなかった。歯を剥き出しにしたゾンビのような生物がスティーブ達に群がり、彼らを地面に押し倒していく。

 

絶体絶命の状況だったが、突然、戦場に虹色のまばゆい光が降り注ぐ。そして、青白い閃光を纏った何かがサノスの手下達を瞬く間に消し飛ばしていった。

 

「今のは……!?」

「まさか……!」

 

光の中から現れたのは、新たな武器を手にした、雷の神、マイティ・ソーと、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのメンバーである、遺伝子改造が施された高度な知能の持ち主であるアライグマのロケット。その相棒である、木のような生物のグルート。

その3人が、ムジョルニアを始めとしたアスガルドの武器を製作してきた伝説の惑星、ニダベリアからやってきたのだ。

 

それを見たスティーブやハルクは思わず笑みを浮かべる。

 

「サノスを呼んでこいっ!!」

 

雷神の咆哮が戦場に響き渡る。

 

 

 

───────

 

 

俺たちは作戦通り瓦礫の裏に隠れ、サノスの到着を待っていた。作戦はこうだ。まず、ストレンジさんがサノスの気を取り、他のメンバーは襲撃隠れる。ストレンジさんの合図をきっかけに、各々が奇襲をかけ、隙をついてガントレットを奪い取る。その後、魔術でガントレットを奴の手の届かないところへ転送させ、ストーンのなくなったサノスを袋叩きにする。大まかに言うとこんな感じなのだが…

 

『どうしたワタル?』

「なんだか胸騒ぎがするんだ」

 

俺には嫌な予感がしている。なぜなら、先程からずっと心臓が高鳴っているからだ。まるでこれから起きることに対して警告するように。思わず、ナナセへのプレゼントがあるポケットをそっと撫でる。

 

『大丈夫だ、俺たちなら勝てる……ほら、そろそろ来るぞ』

 

ブラストにそう励まされ、やる気を入れ直していると、黒いモヤのようなものが地上に現れ、そこから紫色の肌を持った大男が現れた。左手には金色のガントレットをはめており、インフィニティストーンと思われるものが4つ装着されている。

 

「あれが、サノス……」

 

俺はゴクリと唾を飲み込んだ。

いよいよ戦いが始まる……深呼吸をし、精神を研ぎ澄ませる。

 

やがて、サノスとの会話を終えたストレンジさんが合図を送る。いよいよ作戦開始だ。俺は覚悟を決め、物陰から出て走り出した。

 

『楽勝だな、クイル』

 

ビルのような建物の残骸でサノスを上から押しつぶしたスタークさんは、おどけるようにそう言ったが、クイルは険しい表情でヘルメットを装着しながら、

 

「ああ…怒らせるとこまではな!」

 

と言い、ブーツについたブースターでサノスに向かっていった。

 

『俺たちも行くぞ!』

「ああ!」

 

俺とブラストもクイルの後を追いかけるが、サノスを潰した瓦礫が紫色に輝き始めていることに気づく。

 

「うおおぉぉぉ!!」

 

サノスの雄叫びと共に瓦礫が粉砕され、破片が赤く光ったと思うと、なんと破片が無数の鳥になり、スタークさんを襲い始めた。

 

『なんだこの鳥!?ぐぁっ!』

 

スタークさんは必死にそれを避けようとしたが鳥の数が多く、遠くに吹き飛ばされてしまった。だが、スタークさんならどうにかなるだろう。それよりも今は、目の前にいるこの化物を倒さなくては。

 

「ブラスト!頼む!」

『任せとけ!』

 

俺の言葉にブラストが答えると、ブラストは俺の身体を覆っていく。全身が赤く染まり、体が強靭になる感覚を感じる。

その間にピーターやドラックス、ストレンジさんが糸や剣、魔術で攻撃したが、簡単にいなされてしまう。

 

「ああぁぁっ!」

「ぐぅっ!」

 

ドラックスが吹き飛ばされ、サノスがストレンジさんに殴りかかろうとした時、クイルが魔術でできた床を軽快なステップで歩みながらサノスの背後に近づき、爆弾をうなじに取り付ける。そして、中指を立てながら

 

「ドカーンッ!」

 

と煽り、爆発すると同時に、ストレンジさんの作ったゲートウェイで距離を取る。

 

『もう一発喰らえ!』

 

爆発で怯んだ隙に俺たちが拳を叩きつけるが、やはり効いている様子はない。すると、赤いマントがサノスのガントレットに絡みつき、左手を封じた。

 

「これでストーンの力は使えなくなったぞ!」

『やるじゃあねぇか!魔術師!畳み掛けるぜ!』

 

ストレンジさんのおかけで隙ができたので俺たちはここぞとばかりにラッシュをかける。

 

『オラァ!!』

 

爆破を交えた攻撃をしているのだが、一向にダメージを与えられない。

その時、ゲートウェイがサノスの背後に現れ、中からピーターが飛び出す。

 

「魔法だっ!もういっちょ!魔法でキック!」

 

ゲートウェイを行き来し、サノスに攻撃をしては、離れるというヒットアンドアウェイを繰り返している。

 

『坊主!なかなかいい動きをするじゃないか』

 

ブラストが感心していると、サノスがピーターの攻撃に合わせる形でつかみかかる。

 

「ぬぅ!この虫ケラがぁ!!」

「うわあっ!」

 

ピーターは掴まれたまま振り回され、地面に叩きつけられてしまう。そのままストレンジさんの方に彼を投げ、2人とも吹き飛んでいく。

 

『大丈夫か!』

(おい、ブラスト前だ!)

 

ブラストが気を取られていると、前から瓦礫が飛んでくる。

 

『うおっ!』

 

瓦礫を爆破して防御することには成功したが、大きく振りかぶったサノスの剛腕を止めることはできなかった。もう一度食らったら中にいる俺までダメージを受けてしまうだろう。それほどの威力だった。

 

「そこのシンビオート!お前も邪魔だ、引っ込んでいろ!この宇宙のガンが!!」

 

俺たちは吹き飛ばされながら、なんとか態勢を立て直す。

 

『チッ…このままじゃジリ貧だな』

(くそっ…どうする!?)

 

必死に頭をフル回転させているが、何も思いつかない。その間にもサノスはストレンジさんのマントを左手から無理矢理剥がし、再びストーンを使えるようにしてしまう。そこで、戻ってきたスタークさんがサノスにミサイルの雨を降らせる。

しかし、奴はそれを全てガントレットで受け止める。そして、今度はその爆炎をスタークさんに向けて放ち始めた。

 

(まずい!ブラスト!!)

『ああ、分かってる!』

 

俺たちはスタークさんの前に飛び上がり炎を受け止めた。熱自体は彼に届く前に吸収することはできたが、衝撃を殺すことはできずにまとめて吹き飛ばされる。ピーターがガントレットに糸を巻き付けて封じてくれたおかげでサノスの攻撃は中断された。

その間に体勢を立て直し、飛行機のような瓦礫を持って突撃していくスタークさんに続いて俺たちも攻撃を仕掛ける。すると、残骸の影から青い肌を持ち、ところどころに機械のような装飾がなされている女性が現れ、サノスに奇襲をかける。

 

「殺すべきだったね!!」

「そんなの部品の無駄だ!」

「ガモーラはどこ!?」

 

会話の意味は分からなかったが、ガモーラ、と言っていたことからおそらく彼女もクイル達のようにサノスに恨みを持っているのだろう。彼女の攻撃はガントレットに受け止められ、投げ飛ばされる。しかし、その隙にストレンジさんが魔術で縄のようなものを生成し、左手を閉じれないように縛り付ける。

 

「うおりゃぁ!!」

「なにぃ!?」

 

ドラックスもサノスの右足に飛びつき、その動きを封じ込めた。クイルもなんらかの装置で右手を封じ込め、ピーターが上半身に糸をくくりつけ拘束した。俺たちも畳み掛けるようにサノスを羽交い締めにし、より一層動きを封じていく。

 

「よせっ!はなせっ!!」

『離せと言われて話す馬鹿がいるかよ!今のうちだ!!』

『よくやった!後はこいつをいただくだけだ!』

 

スタークさんが必死にガントレットを引き抜こうとしていると、サノスの上にゲートウェイが現れ、マンティスが奴の頭にしがみつく。続けて超能力のようなものでサノスの意識を奪っていく。サノスは思わず呻き声をあげ、彼女を振り払おうと身体に力を入れる。

 

「早くして!この人とても強いっ!」

『こいつどんだけ馬鹿力なんだよ!』

 

マンティスとブラストが切羽詰まったように声を上げる。それを受けたスタークさんがピーターを呼び、ガントレットをよりはやく奪えるように2人で引き抜こうと試みる。俺たちも全力を尽くしてサノスを抑えていると、クイルがサノスに話しかける。

 

「ガモーラはどこだ!ガモーラをどこにやった!!」

 

クイルがそのまま怒鳴りつけるように問いかけていると、青い肌の女性が口を開く。

 

「そいつは、ガモーラと一緒にヴォーミアに行った。だけどそいつだけが戻り、ガモーラは戻ってこなかった。つまり……」

 

不味い…なにやら不穏な空気が漂っている。俺がそう感じ取った瞬間、スタークさんも気づいたようでマスクを解除し、クイルに告げる。

 

「おいクイル、冷静になるんだ。いいな?おい、やめろ。もう少しで外れるんだ!!」

「スタークさんの言う通りだ。落ち着け。な?」

 

俺もブラストの中から口だけを出してそういったが、彼は止まらない。

 

「クソ野郎!!ガモーラを殺してないよな!?」

 

「おい、ブラスト!こいつの口を塞げ!」

これ以上彼を刺激させないようにサノスを黙らせようとしたが、それよりも早く口を開いてしまう。

 

「…ころ…したぁ……」

 

「っ!!…嘘だよな…?嘘だと言え…嘘だと言えっ!!!」

 

サノスの言葉に我を失ってしまったクイルは怒りのままにサノスの顔面を殴りつける。

 

「きゃあっ!」

 

頭が揺れた衝撃でマンティスはサノスから一瞬手を離してしまう。

 

『くそっ!落ち着きやがれ!』

「クイルっ!よせ!やめるんだ!」

 

ブラストとスタークさんが慌ててクイルを止めようとするが、もはや手遅れだった。

 

「ぬあぁぁっ!!!」

 

一瞬の隙で意識を取り戻したサノスはピーターを振り払い、外れかけていたガントレットを装着し直す。頭の上のマンティスも投げ飛ばし、全身を振り回すことで俺たちとドラックス、ストレンジさんも吹き飛ばした。

 

『おいおいおいおい!やべぇんじゃねぇか!?』

(くそ!もう少しで外せたのに!!)

 

やっとの思いで拘束していたサノスが解放されてしまったことに俺は落胆を隠せなかった。もうサノスは完全に意識を取り戻し、反撃をしようとしたクイル達をストーンの力で気絶させていた。それを見たスタークさんがナノマシンで作成した刃で直ぐに切りかかるも簡単に受け止められ、はじかれる。俺たちも援護に向かおうとしたが、目の前の光景に固まってしまった。

 

『なんだよこれ…』

(…嘘だろ…?)

 

莫大な数の隕石が空を覆っていた。




本当に遅くなって申し訳ないです。
これからも細々と続けていきますのでよろしくお願いします!
次回…くらいでインフィニティウォーは終わりたいと思ってます!

感想くださった方々ありがとうございました!
とても励みになってます!!
引き続きこのような駄文をよろしくお願いします!
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