・ドロドロの状態で建築現場から帰らされた
・下着を売って新しいのを買った
・ミミルミと夜を過ごした
そんなこんなで奴隷商の建物と闘技場の建設現場と下着売り場とコンビニを行き来する生活が過ぎて一年が過ぎた。
明らかに一年で出来る規模の建物じゃない気がしたが、
なにより、元々私がやりたかったのは土建作業の下っ端ではなく、闘技場で自分の力を示すことだったわけだし。
自分の身体を賭けた決闘は相手次第で決まるらしいが、試合は奴隷の好きなタイミングで申し込めるらしい。
もちろん先着順での予約になるわけだが。
というわけで、早速申し込むと、闘技場の第1試合にエントリーされた。
対戦相手はトレーニングルームでよく顔を合わせていた奴隷のシアだった。
シアは土建作業ではなく娼館勤めだったらしいが、休日にトレーニングする習慣だったらしい。
普通なら剣の道出身で、体力仕事を続けていた私の敵ではないはずだが、何か嫌な予感がする。
お互いに着ている格好は、いつもの下着の上に申し訳程度の軽鎧だけ。
勝利条件は相手を戦闘不能にすること。
普通に斬れば勝てるはずだが、どうも観客が求めているものは違うらしい。
下卑た野次ばかりが飛んできて身が竦む。
似たような言動は散々経験したはずなのに。
対戦相手のシアは観客の視線にどうじていない様子だった。
それどころか客に対して軽く手を振るくらいの余裕もあった。
入場すると何故かご主人サマが司会をやってた。
不自然なくらいに声が響いていたが多分魔法かなんかでも使っていたのだろう。
闘技場自体の初試合のためか、私達の紹介は試合関係ではなく、体型やら感度やらのどうでもいい話だった。
ある程度試合をすれば過去の試合の振り返りや、二つ名なんかを紹介する場にする予定らしい。
そんな感じで互いに剣を構える。
【司会ミミルミ】
「第1試合、ランクR5奴隷リナVSランクR5奴隷シア!」
「レディーーーーーファーーーイ!!!!」
試合開始とともに距離を詰め、激しく斬りかかる。
剣と剣がぶつかり合い激しい音が鳴ったが、感触がやけに重い。
相手は素人のはずだが……。
【シア】
「もしかして余裕で勝てるとかって思った?」
「でも練習のときと同じ動きなんてしてたらバレバレなのよ」
「そら!」
【リナ】
「!!!」
シアが肩をぶつけて押し倒してきた。
観客が盛り上がり、実況が何かを言ってるようだが、実況の声の内容がこちらには伝わってこない。
大体何を言ってるかは分からなくもないが。
どうにか抵抗しようとしたが、不利な体勢に抑え込まれた挙げ句に、弱いところを弄ってくるため押し返せない。
【リナ】
「な、なんで?」
「これは剣の試合じゃないの?」
【シア】
「分かってないの?剣士ちゃん。」
「これはねー相手を動けなくしたほうの勝ちだって……ねえええええ!」
【リナ】
「っっっ~~~~~!!!!」
最終的に全部剥かれて散々にイかされて負けてしまったのだった。
キリが付いたので一旦終了します。
気が向いたらまた再開するかもしれません。