パワーも無い!スピードも無い!波紋もそれほど走ってない!そんな幽波紋使いが箱庭に来てしまった件について 作:BサインからCサイン
〈ヘイ・ヤー〉と〈恋人〉が出現したあの日から一年ほど時が経った。
あれ以来、僕はいかにして自分を『成長』させるかを考えていた。
スタンドとは精神のエネルギー。つまり強い精神力を手に入れればいいのだと仮定する。
なので、僕は独学やネットの知識を使い手あたり次第に自分の心を鍛えていくことにした。
しかし、座禅とかいろいろやってみたが、一向に『成長』する気配がない。
調べると、強い精神を手にするには強い肉体が必要らしい。
というわけで、僕はまず身体を鍛えることにした。
内容は腕立て伏せ100回、上体起こし100回、スクワット100回、背筋100回、そしてランニング10km これを毎日やった。
最初は特に辛かった。余りにも辛すぎて一日くらい休もうとさえ思った。しかし僕はどうしてもスタンドが使いたかった。別に時を加速させて世界を一巡させたいわけでもないし、人を殺したいというわけでもなかった。だが、それでも僕はすべてのスタンドを使いたかったのだ。
最強のスタンド使いになる為、全てのスタンドを使用可能になるため、僕はどんなに苦しくても、時には血反吐をぶちまけてもトレーニングを毎日続けた。
途中何度も投げ出したくなった。逃げ出したくなった。足が悲鳴を上げて動かなくなってもスクワットをやり続け、腕からプチプチと変な音を立てても腕立てを断行し、お腹がピクピク痙攣しても半ベソ掻きながら腹筋を続けた。
そして僕は絶え間ない努力を続けたおかげで、以前とは比べ物にならない筋肉、運動能力が身に付いた。十カ月の訓練は無駄ではなかった。
あ、剥げてはないからな。絶対に剥げてないからな!?
大事な事だから二回言わせてもらった。
小学生だからそんな筋肉ムキムキボディビルダーというわけではないが……それでも鍛えてからは心に常に落ち着きができるようになっているあたり、どうやら精神を強くするには肉体から、というのはデマカセではないようだ。
50mを6秒台で走れるようになったし、市の少年スポーツクラブに通ってるやつよりも強くなっていると思う。やっている内に剣道やら野球やらクラブのコーチがスカウトしにきたこともあったが、当然断った。だってそんなことがしたくて身体を鍛えたわけじゃあないし。
まあとにかく、そんなことをしながら時は過ぎ、僕の肉体年齢は小学六年生になったわけで………
【スタンドパワーを強化した後の件について。】
[それでは、ニュースの時間です。一週間前、E市のコンビニで万引きが発生しました。犯人は数冊の雑誌を盗んだと思われますが、防犯カメラや店員の証言からは犯人が特定できないとされ、捜査は困難を極めています]
コーヒーを口に含みながら映ったテレビを見て、僕は溜め息を吐いた。
万引きなんかしてなんの意味があるんだというのか、ホームレスや乞食がパン盗むならともかく、コンビニで雑誌なんか盗んでどうするんだ。雑貨屋でやれよ、頭の悪い万引き犯だ。
まあ犯人は僕だが。
〈エニグマ〉と〈アクトン・ベイビー〉を使ってちょいと万引きをした。
もちろん後日盗った品物は返す予定だが……本題はそこじゃあない。
そう、他のスタンドも使えるようになったのだ。それも同時に。
どうやら『成長』すれば何体かは同時に使うことができるらしい、これは嬉しい誤算だった。
ちなみに〈アクトン・ベイビー〉は〈エニグマ〉と同じ【第四部 ダイヤモンドは砕けない】に登場したスタンドだ。
本体はなんの変哲もない一般人の赤ん坊だったが…その能力は本体自身を含め、周囲を全て透明にするとなかなかだ。原作では本体の精神が未熟過ぎたため、能力のスイッチがストレスに左右されていたが…僕は自由に透明化する事ができた。
「さて……今日は学校は休みだが…」
どうしようか。宿題はもう終わらせたから一日中こたうの中で漫画を読んでいることだってできるし、先日降った雪が積もっている街を歩き回るのもいいだろう。でも新しい"能力"も試したい。
……よし、ここはこたつの中で漫画を読んでから街を出歩きつつ新しい能力は試すことにしよう。
一冊の本を片手に、僕は町に出た。
もう二月という事で街中には先日降った雪が積もっていた。これから向かう目的の地に着くまでの暇つぶしとしては、この景色は十分だろう。
しかし僕は周りの雪景色には目もくれず、歩きながら自分の持っている本を開いた。
この本はただの漫画であり――――――スタンド能力だ。
名前は〈トト神〉。【第三部 スターダストクルセイダース】に登場したスタンドで、能力は「漫画」の内容を通して未来を予知すること。
この能力の最大の特徴、それは本体である僕をを中心とした出来事、それも一時間以内のことしか予知できないが……それでもその予知は『絶対一〇〇パーセント当たる』ということだ。
「――――――――お、予知がでてきた……」
この本に写る予知は漫画を読んで確認しなければならないため、それも一回一回に時間のラグがある。
『あるところに一人の青年がいました。
「僕の名前は如城 輝之助」
輝之助はあまり他の子たちとは遊びません。他の子と遊んでも退屈でつまんないからです。
ある日輝之助は町の中を歩いていました。辺りは綺麗な雪景色、ほとんど真っ白です。
歩いている途中、除雪作業をしているオバサンがいました。
輝之助が疲れたオバサンの除雪作業を手伝ってあげると!
オバサンは大喜び!ジューシーなおいしいチキンをくれました。ラッキー!』
にしてもこの漫画のデザインは奇抜過ぎないか?と漫画を読みながら考えていると――――――
「――――――ん?」
ふと見ると、店の前で除雪作業をしている中年の女性…通称オバサンを見つけた。
オバサンは腰をさすりながら必死に除雪作業にはげんでいる。あの年で重い雪を除けるのは疲れるだろう。ここは予知の通りに行動してみることにしよう。
「…あの、よかったら代わりましょうか?」
「いいのかい?でもぉ……ま、せっかくだし、お願いするよ」
最初は身を引いていたおばさんだったが、断るのは悪いと思ってくれたのか、雪かきを僕に渡して店の中に入っていった。
はい、雪を〈エニグマ〉でファイルして除雪作業終了。
除雪作業がまさかの十秒で終了した、この店の周りだけ雪がごっそり消えたみたいになってしまったが、別に問題はないだろう。
そして五分後、オバサンが戻ってきた。
「おやま!もう終わったのかい?仕事が早いねえ……これ、ケ○タッキーのフライドチキン。よかったら食べな」
オバサンは笑顔でケ○タッキーの箱を僕にくれた。…なるほど、本当に一〇〇%絶対に予知は当たるんだな。便利な能力だ。このスタンドの本体もDIOの手下なんてやっていなければ幸せに暮らせただろうに……あいつは第四部なら幸せになれたかもしれないな。
フライドチキンを頬張りながら、目的の地に向かって歩く。
今向かっているのは僕が暇な時によく行く、僕の二つ目の家だ。
「……お、新しいページが現れたぞ」
『輝之助はフライドチキンをもらったので上機嫌。ルンルン
どんどん町の中を進んでいきます。とうとう町外れの廃工場まで着きました。
この工場は輝之助のお気に入り。中は快適な秘密基地になっています。スッゴーイ!
しかし、そこに一匹の野犬が!輝之助のチキンを狙っています。ガルルル……
でもこんなことで怖がる輝之助ではありません。蹴り飛ばして野犬を追い払います。
けどそこにもう一匹の犬が!チキンを奪われてしまいました。悔しィーッ!
』
この工場は昔潰れて今はもう誰も使っていない。
なので僕がここを勝手に使わせてもらっているのだ。
最初こそきったない汚れや油や鉄の臭いでたまらなかったが…汚れをファイルして掃除したら私生活製品を置いて住めるくらいにはなった。
〈エニグマ〉の凡庸率は世界一ィ!
「………ん?」
「グルルル……!」
ベッドの上でフライドチキンを頬張っていると、近くで野犬が唸っているのが見えた。
どうやらこのフライドチキンを狙っているらしい。というか予知に書いてあったからわかるんだが。
「ワンっ!」
「ふっ……!」
生意気に睨み付けてくる野犬の顔をサッカーボールのように蹴っ飛ばす。
恐らく相手が相手だから威嚇すれば逃げ出すとでも思っていたんだろうが……残念だったな。小学生だからってなめるんじゃあないぞ。さっきファイルした雪を被せて追い打ちをかけてやってもよかったが…まあ逃げて行ったし、勘弁してやるか。
「さて、予言では丁度これくらいに他の犬が――――――――ってもう盗られてる!?」
…忘れていた。〈トト神〉の予知はどんなものであれ『結果として絶対一〇〇パーセント当たる』んだった。つまりどうあがいてもフライドチキンは盗られていたってことか……ちくしょう。
昼飯は外で食べると親に言って来てしまったから、フライドチキンを昼飯にするつもりだったんだけどなぁ………。
しょうがない、吉野屋の牛丼食べよ。
「いただきます」
本当に〈エニグマ〉は便利だな。日常的に使えるスタンドランキングがあったらNO.1候補だろう。
そんなことを考えながら、牛丼を食べ終わった僕は、欠伸をしてベッドに寝転がった。
…突然この世界にきて最初こそ焦ったけど、結局この世界も前の世界となんら変わりなかったな。他の子供と遊ぶのはつまらないし、読みたい本やみたいアニメもほとんど見たことがあるようなモノばかり、『スタンド能力』を手に入れるまでは、羞恥心があるだけで特に楽しいと思うようなこともなく―――――――――
そういえば、前の世界では本が好きだったな。
小さい頃から自分に見合わないランクの本を読むのが好きで、将来は有望だとか大人達に言われていたっけ。頭が特別良いわけじゃあなかったが、読解力は人一倍あったと思う。
でも、いろんな本を読んでいくうちに僕は"限界"を感じさせられた。自分の事もあるが、それよりも学問や芸術の"限界"が大きく感じられた。
音楽はバッハやモーツァルトで終わり、彫刻や絵画はミケランジェロやダ・ヴィンチで終わり建築はスカモッツイやベルニーニで終わり、数学はガウスやヘーゲルで終わってしまっている。
(何年も前に究められてしまっているのなら、今さら自分達になにができるというのだろうか?)
そう思うと、子供ながらげんなりとする感覚が消えなかった。しかし僕にそれを教える教師達にそれを言おうものならば、生意気な奴だとして遠ざけられるのが常だった。
そんな思考回路を持っていたから友達も作ろうと思えず、そのうち毎日がつまんなくなった僕は高校卒業と同時に家出をして、その途中で泊まったホテルで『スタンド』に出会って――――――――――――?
(………あれ?)
僕は高校の図書館で本を読んでいたところで転生して、『スタンド使い』になった。
じゃあ今のはなんだ?ふっと一瞬思い出した感じだが、明らかに噛み合ってない"記憶がある"。
僕は市内の公立高校の二年生で、卒業して、ホテルに泊まって、転生して…―――――うっ…あ、頭が痛くなってきたぞ…なんでだ?もう少しで何か思い出せそうになっているのに……!
この記憶は…いったいなんだ、僕は…誰なんだ……!
『――――――――――――とおるるるるるるるん』
「――――――――――――ハッ!」
聞き覚えのあるコール音によって、意識が覚醒した。
なにか夢を見ていた気がするが……まったく思い出せない。
『とおるるるるるるるる』
「――――――――――――………?何の音だ…?」
今、なにかが近くから聞こえた気がするが……電話の音?こんな工場で?
『とおおるるるるるるる、るるるん』
やっぱり電話だ…。このコール音は電話が鳴ってるんだ。…しかし誰の?僕は携帯電話なんて持ってないし、この工場に電話なんてないはずだ。誰かの私物の電話がなっているとして、そもそもここは僕以外人はいないはずだ。それに入口はカモフラージュしてあるから、野犬とか鳥でない限り、ここに入ってくるやつなんていないはずだ。
『とおるるるるるるるるる、るるんるんるん』
目をゆっくり開けて見渡しても、やっぱり携帯なんてどこにも見当たらなかった。
でも、コール音だけは変わらず聞こえてくる。それもすぐ近くから。
どこにある…………?
「………。…これか、これなのか?いや、いやいやいやいやいや…
コール音の先、辺りに響いていたその音は、『10㎝ほどの石』から鳴っていた。
こんなことがありえるのか……?『ボタンや液晶画面が現れてる石』がコール音鳴らしてるんだぜ?
ありえないだろ?誰かのイタズラか?まあ面白そうだ、『通話ボタン』を押したらどうなるか、試して見るか。そう思い『右手』で『石』を手に取り―――――――
ガサっ
ったその時、自分の『左手』に目が入った。いつのまにか発動していたか、それとも能力が解除されないままだったのか、〈トト神〉の本が開かれた状態で僕の『左手』の下敷きになっていた。
しかも、さっきまでなかったページが写っていた。
そうだ、この予知を見てからでもいいんじゃあないか?この『石』に関わるのが危険かそうじゃないか……〈トト神〉が教えてくれる。
『とおおるるるるるるるるる』
『右手』の中で鳴る『石』を捨て、僕は漫画を読んだ。しかし、その内容は僕の想像を超えるモノだった。読んでいる途中で、何度も自分の眼を疑い、確かめるように漫画を復読した。
しかしそれでも、僕は予知を信じられなかった。
『輝之助は工場のベッドですっかり眠ってしまいました。
目を覚ますとすぐそこで電話が鳴っています。
うるさい電話。輝之助は電話を手に取り通話ボタンを押しました。ぷつっ!
すると辺りはすっかり森の中。ワーオ!驚き桃の木山椒の木。異世界にきてしまったぞーっ
けど頑張れ輝之助、君の人生はまだまだこれからだ!』
「……ふざけてるのか?いやふざけてるっ、こんなのが予知なら1999年のノストラダムスの大予言で人類は滅亡しているぞ!それになんだこの予知はっ『過程』がないじゃあないかッ。電話を手に取ったら森の中!?ここは都会だぞ、そもそも『森』なんて市内にはどこにもない!それに今はもう夕方だ。これが予知だとするなら僕は一瞬で森に瞬間移動でもしたことになるッ!」
あまりにも予想外過ぎるできごとが起こってしまったため、今までにないくらい混乱してしまっている。叫ばず激高せずにはいられなかった。しかし、僕は反対に不安でしょうがなかった。
いったい僕の身になにが起ころうとしているんだ?と、考えずにはいられなかった。
『とおおるるるるるるるる、るるるん』
落ち着け………… 心を平静にして考えるんだ…こんな時どうするか……。2…3、5…7…落ち着くんだ…『素数』を数えて落ち着くんだ…『素数』は1と自分の数でしか割ることのできない孤独な数字……僕に勇気を与えてくれる。
思い出せ…僕はこの数年で常人よりも強い精神を身に着け、スタンド能力まで使えるようになったんじゃあないか……なにを慌てる必要がある。恐れなくてもいいじゃあないか、うろたえることなどなにもないんだ。予知では「人生はこれから」と書いてあったから死ぬことは絶対にない…ないはずだ。
『とおるるるるるるるる―――――――ぷつっ!!』
「もしもし……」
『――――――――ア、モシモシ。輝之助カイ?久シブリー。元気シテルカイ?』
電話を耳に当てると、そこからは無機質でどこか人間染みたしゃべり方をする声が聞こえてきた。
思わず力が抜けた。でも安心した、通話ボタンを押したら急にってのは無いようだ。『過程』があって本当に助かった気分だ。
しかし安心すると、別の疑問が浮かび上がってきた。…こいつは誰んだ?と。
すっごく軽い口調だ。僕にこんなフレンドリーに話しかけてくるやつなんかいない。
昌なら可能性はあるが、この電話相手があいつなわけがないのはわかっていた。
「……あんた誰だ?」
『ゴホンゴホン、アッア~♪待テ待テ待テ。アッアッアッ~♪マイクテストマイクテスト』
「おい」
なんだコイツ。マイクテストなら"もしもし"の前にやれよ、ていうかやるなよ。
『ゴメンゴメン…私ハ神様、本来君ガ使エルヨウニナル能力ノ一ツヲ使ッテ会話シテイルノサ。チナミニ能力名は〈ドッピオの電話〉ネ。…ッテ、マアソンナコトドウダッテイイカ。時間モ勿体無イシ、説明サセテモラウヨ』
〈ドッピオの電話〉?ドッピオっていうのは【第五部 黄金の風】に登場するラスボスの第二人格のあの「ドッピオ」か?それに「本来僕が使えるようになる能力」だって?つまりスタンド能力ってことだろう?あれはスタンド能力だったのか……?いや今はそんなことどうだっていい。
いまコイツなんて言った?『神様』だって?
『君ハ私ノキマグレデ『転生者』ニナッタンダ。神様ッテノモ結構暇デネ、色ンナ種類ノ生物ヲ色ンナ種類ノ世界、生物二転生サセルンダ。私ハ哀レナ生涯ダッタ生物ヲ転生サセルノガ好キデネ。生マレタ瞬間、助産師二落トサレテ死ンダ赤ン坊ヤ、一家心中二巻キ込マレタ人間、飛ンデタ所ヲ窓二挟マレテ死ンダ蝉、トカネ』
「……僕も
『イヤ、チョット違ウ。君ノ場合は少し『特別』デネ。悲惨ナ死二方ト言ウヨリモ、『何モデキナイ』ッテ感ジノ状態ダッタ。…某究極生命体ミタイニナッテタ』
マジか。……ん?僕は本を読んでいたら突然転生していたんじゃあないのか?あの短時間で僕の身にいったいなにがあったというのか?あのブラックアウトの一瞬の出来事がが非常に気になるんだが……。
『問題ハソノ後サ、私ハ別ニドコノ世界ニ転生サセテモヨカッタンダケド、悲惨ナ君二夏二煩イ小蠅が叩キ潰サレルヲ見タ時ノ哀レミト同ジクライノ慈悲デ、私カラ"君ノ望ミヲ加エタオマケ付キ"デ、転生サセテアゲヨウトシタノダ』
「喧嘩売ってるのか?」
『デモ、ソノ"望ミ"ガ君ニハ少シ"相応シクナカッタ"。アノ時ノ君デハ精々『一体』ガ限界…『スタンド』ヲ何体モ操レル力量ガ君ニハ足リナカッタ。アノママ転生シテモ特二何モデキズ二死ンジャウダロウシ。ホラ、〈エニグマ〉ッテ応用ハデキルケド超スピードデボコボコ二サレタラ抵抗デキナイダロ?ナラバドウスルカ、"相応シクナルマデ待テバイイ"』
「……つまり、今の僕はその"相応しくなる"途中にいるってことなのか?『複数のスタンド』がその"オマケ"で、精神の成長につれてスタンドが複数使えるようになったのもそのためだと?」
『正解。本来ナラ最初カラ漫画ミタイナ愉快爽快ナ所二転生サセタカッタンダケド…ニューゲームガ始マッタ瞬間ゲームオーバーナンテ嫌ダロ?』
確かに嫌だ。せっかく生き返ったのにすぐ死ぬなんて冗談じゃあない。
ドラクエをレベル1の状態で魔王の城からプレイするようなものだ。
それにその本来の転生先も気になる。スタンドが使えてもまったくすぐ死ぬなんてどれだけヤバいんだ?
『ソシテ君ハモウ、
「馬鹿にするなよ……行くに決まってるだろ」
『GOODッ!!』
その声が聞こえた瞬間、世界が変わった。
座っていたベッドは地面に、廃墟となった工場は広い森になっていた。
手に持っていた電話は石に戻り、突然と光だした。
「っ………」
光が収まり目を開けると、そこには緑一色の自然が広がっていた。
僕がいた場所は崖に近い場所だったようで、辺りを広く見渡せることができた。ときどき上空にペガサスやなんか知らない生物とかが見える。こういうのを幻獣と呼ぶのだろうか。森の向こう側で見たこともない生物たちが梨のような果実を食しているのも見えた。ここからあのサイズということは、本来はかなり大きいのだろう。改めて、この世界が完全無欠な異世界だということを認識した。
ふと振り返ると、そこにはオフホワイトの一枚のカードが落ちていた。
手に取ったカードには黒い文字で何やら説明が書いてあった。
なぜかカタカナと漢字で統一されているので非常に読みづらい。さっきの電話の無機質な声といい、あの神の趣味なのだろうかこれは?
『君ガ転生スル祝イノ品トシテ、コノ『ギフトカード』ヲプレゼントシヨウ。
コノカードニハ、君ノ持ツ能力ガ"
"恩恵"二ツイテハ、コノ世界ノ住人ガ教エテクレル筈サ。トリアエズ近クニ町ガアルカラ、ソコニ向カウトイイヨ。
ソレジャア、ボラーレ・ヴィーア(飛んで行きな)』
「どこにだよ」
←to be Continued
〈アクトン・ベイビー〉
【第四部 ダイヤモンドは砕けない】で登場。
【破壊力-E/スピード-E/射程距離-なし/持続力-A/精密動作性-E/成長性-A】
自身と周囲の物を透明にする能力を持ったスタンドだが、スタンドのヴィジョンを持っていない。
原作では本体である赤ん坊のストレスに影響して能力が発動していたが、自由に使用可能に。
荒木先生…4.5部を書いてほしいです。
〈トト神〉
【第三部 スターダストクルセイダース】で登場。
【破壊力-E/スピード-E/射程距離-E/持続力-A/精密動作性-E/成長性-E】
能力は本に描かれた漫画を通して本体に関わるごく近い未来を予知することが出来る。
本のページは最初は白紙で、時間とともに「漫画」が浮き出てくる。
しかし予知は絶対一〇〇パーセント回避不可能で、どのような事が起ころうと"結果として当たる"。
スタンドは本来スタンド使いにしか見えないが、このスタンドは一般人も認識できるため、実際の本を媒介にした自動書記スタンドであるとされる。
恐らく第三部の敵中でもっとも不憫なスタンド使い。何が不憫かって?承太郎たちを殺そうとするが誰にも存在が気づかれずに退場、最後には〈トト神〉に「人がそう簡単に変われるのなら苦労しない」とツッコミをいれられている。自分のスタンドなのに。いったいボインゴが何をしたというんだろうか?
〈ドッピオの電話(仮)〉
【破壊力-なし/スピード-なし/射程距離-∞/持続力-A/精密動作性-なし/成長性-B】
こちらは漫画ではなく、小説作品【JORGE JOESTAR】にて登場した能力である。ちなみにこの本体である『ドッピオ』は【第五部 黄金の風】のドッピオではなく、36巡後の世界の住人であり、旧世界におけるディアボロの交代人格のヴィネガー・ドッピオとは別人である。
能力は物体に携帯電話の機能を付与するというもの。
能力の対象は石や本、衣類等様々。
電話は壊れない限り距離や時空を超えて繋がる。地球と火星付近、旧世界と36巡後の世界、基本世界と並行世界でも通話可能。 1.ただし、〈ザ・ワールド〉能力発動中などの「同一世界の中で時間のズレた空間」にだけは繋がらない。
※この能力は作者の想像ではないのであしからず。本当かどうか疑う人はいますぐ小説作品【JORGE JOESTAR】を買ってこよう。
輝之助「そういえば異世界っていったいどんな感じに異世界なんだ?」
神『ソリャア普通ジャアデキナイ体験ガデキル最高ノ世界サ!』
輝之助「例えばどんな風に?」
神『見タ事ノ無イ世界!修羅神仏に幻獣や獣耳モイルヨ』
輝之助「獣耳?」
神『勿論!犬耳熊耳猫耳、狐耳マデ盛リダクサン!』
次回 【異世界で狐耳少女と出会った件について】