アルまど様「干渉できない特殊な宇宙が増えてたので見てみたら自分が犯されてた」   作:夜月工房

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アルまどちゃんはイろはちゃんを呼べないか画策中です

 無事にプロミストブラッドを退けて神浜市の平和を守った久遠達。しかし神浜市の危機はまだまだ続きます。多分。

 

 ここでおさらいですが、別宇宙(マギレコ)の第二部に登場する主な勢力は物語の主人公いろはちゃん達の結成した神浜マギアユニオン、二木市の魔法少女プロミストブラッド、説明不要な時女一族の他にも存在しています。

 灯花ちゃんがマギウスの翼に語った魔法少女が優れた存在である説を拠り所に、残党が集まり魔法少女至上主義を掲げるネオ・マギウス。

 トレーラーハウスで()()()()()()()中立を表明する調整屋の師弟三名で構成された勢力というかチームなピュエラケア。

 魔法少女を巡って大規模な悲劇が起きた湯国市で生き残った魔法少女のグループ午前0時のフォークロア。

 その他、未所属な在野(神浜市)の魔法少女達。以上が主だった勢力となっています。すっかり独自の歴史を歩む(原作崩壊している)こちらの世界では、やはりどの勢力も微妙に様相が異なっているのですが。

 

 まずネオ・マギウスですが、前身であるマギウスの翼がそれほど人数を集められなかった上に、神浜市内では黒ローブの不審者として見かけたら通報される存在です。つまり補導されたり足を洗ったりお嫁に行けなくなっ(ちゅーちゅーされ)たりした魔法少女も多く、残党であるネオ・マギウスの規模も必然的に小さなものとなっていました。

 おまけに音頭を取るはずだった宮尾時雨はキュゥべえバスターズの宣伝用PVが明らかにロボットアニメの再現(たかが石ころ一つガ○ダムで押し出してやる)だった事から興味を持ち、公式チャンネルの動画から明らかに魔法少女事情にも詳しい(がMCしている)ため、勇気を振り絞ってバイトに応募しました。

 そして無事に採用され、今ではNPCのAIを担当する大躍進を遂げています。特に人数が集まらない場合に助っ人として参加するパートナーNPCがプレイヤー目線でも十分に賢いため、ソロプレイヤーからは感謝の言葉が絶えません。

 基本的には裏方なのですが、その功績を称えて(一同悪ノリしたので)エイプリルフール企画としてコンセプトをガン無視した魔法少女の魔力で動く人型機動兵器によるロボットアクションのイベントが開催(後日独立した作品として販売)される程に評価を受けている事から、劣等感はだいぶ薄まっているそうな。

 一方で安積はぐむはカウンセラーとマネージャーを付けられた上でキュゥべえバスターズのNPCを対象にしたグッズ展開に巻き込まれて忙殺される毎日を送っています。職人は囲うものであり、作業に集中できる環境を用意すればいくらでも金を産むと語る久遠は、控えめに言ってクズの貫禄を持っていた。と、みことちゃんは回顧しましたが、当の本人は目が¥マークになっていた事実を隣にいた帆奈ちゃんは覚えています……どちらも別に金の亡者というわけではないのですがね。

 そんなわけで、現状のネオ・マギウスは十数人のモブ魔法少女が寄り集まっている状況です。灯花ちゃんとねむちゃんへ象徴として立ってもらうよう交渉しているようですが、当の二人は親友(ういちゃん)敬愛するお姉様(いろはちゃん)に夢中なのですげなく断られており、お先真っ暗。アリナには怖くて声を掛けられません。

 マギウスの翼時代の伝手を頼りもしましたが、白羽根筆頭のみふゆさんはそれどころじゃ(リアルを優先しなければなら)ないので羽根達としても巻き込めず、二番手の神楽燦(鬼教官)はマギウスの翼が反社予備軍扱いされているので早期に脱退して距離を置いていますし、遊狩ミユリ(脚フェチ)は教官が早期退職したのでマギウスの翼に誘われてすらいません。

 こうなると藍家ひめな(劇薬)登場(投入)が待たれますが、肝心の彼女は彼ピのヒコ君が生存しているばかりか魔法少女ひめなの相棒枠になったので、おそらくネオ・マギウスを牽引する事はないでしょう。

 この世界のヒコ君ですが、キュゥべえバスターズ(本作のまたお前か枠)にドハマりしていて生きるモチベが段違いに高く、オフイベントに参加するため恋人の付き添いだと偽装するべく協力を仰いだらホイホイ乗ってきたひめな同伴で神浜市へ来訪する途中に電車が運悪く魔女の結界に取り込まれ、テンションが上がりすぎて愉快な感じになりながらの発言がいつでもどこでも言い寄る営業(キュゥべえ)から魔法少女契約を持ちかけられているひめなへの助言となり、最終的に魔法少女になったひめなの願いでヒコ君は魔法少女の相棒的な(武器を兼任する)存在に生まれ変わりました。なんでか一組だけソウルイーター(武器と職人)の世界に生きています。どうしてこうなった。

 

 お次はピュエラケアですが、キュゥべえ経由ではなく調整屋の客から動画の噂を聞き、荒れると判断して神浜市に乗り込んできました。

 当宇宙のみたまさんはマギウスの暴走に際しても中立(八方美人)を貫いていましたので、リヴィア・メディロスが失望し罵倒する事はなく、穏当な美しい師弟の再会を済ませています。

 祝いの手料理に篠目ヨヅルがガチトーンで人格否定込みの酷評を下し、佐和月出里がギャン泣きする場面はありましたが。後者は彼女の妹(八雲みかげ)との友情(フラグ)破壊さ(ぶち折)れる原因にならないかが懸念されます。

 

 しかし神浜市に来てはみたものの、魔法少女同士の血で血を洗う抗争が起きる気配はありません。浄化システムという保険があるため商売上がったりでグリーフシードを確保できずとも魔女化する未来だけは避けられそうですが、利用者との世間話から得られる情報という意味では厳しいものがあります。

 外からの魔法少女は確かに来ているのですが、どうにも普通に魔法少女と交流しています。いえ、一部ではちゃんと……というのもおかしな話ですが、襲撃が起きているのです。しかし神浜市の魔法少女から余裕を持って鎮圧されているのです。生身で、魔法少女を相手に、余裕で。

 

 どうにもこれはおかしいと調査する事を決意したリヴィアでしたが、ここで物怖じしないヨヅルが調整屋の宣伝がてら魔法少女に尋ねて情報を持ち帰ってきました。月出里ちゃんも仲良くなった年少の魔法少女に噂話を教えてもらったらしく、鼻息を荒くしながらの帰還と報告です。

 はい、久遠(やべーの)の存在です。主な出没地域がまさに中央区だと知った時の気分は、そうと知らず人喰い熊のいる山や鮫のいる海域で過ごしていたようなものでした。これにはリヴィアも拠点を移すべきか悩みましたが、端的に言って手遅れでした(マンション組が来ました)

 

 奇襲を受けたピュエラケアでしたが、マンション組(久遠と瀬奈&帆奈)としては中央区の魔法少女達から見慣れない魔法少女が居座っているので心配だとの声が寄せられていた事から、電子署名を集めた上で目的を確認しに来ただけです。

 中高生と推測される魔法少女がいるにも関わらず、代表としてやり取りするのは年下の男子というチグハグ。リヴィアとしては非常にやり辛い思いをしていましたが、空気を読まない事に定評のあるヨヅルが真正面から斬り込んだので簡単に魔法少女の存在を知った経緯や変わった能力、会社を通じて行っている事業を聞き出せました。

 そうしてピュエラケアの三名が共通して抱いた思いは『ヤバい』です。ソウルジェムへの干渉は調整と似たものですが、グリーフシードを必要としない浄化は反則としか言いようがありません。しかも調子を整えて強化するのではなく、ソウルジェムそのものを強化するのは反則を超えた何かです。しかもその方法が余りにも酷い(おせっせ)。月出里ちゃんの性教育はまだ手付かずだったので、リヴィアは冷や汗をかく羽目になりました。

 理屈の上では生贄の儀式に属しており、数億の命と可能性(ただし精子だがな!)を捧げるのは人類史に刻まれていない規模でしょうから、奇跡の対価として成立しそうな気がしてしまう辺りが実に悪辣です。細胞一つ一つを生き物として扱い一人様一パック限りの玉子を六十兆パックまでなら買えるはずだと熱弁するに等しい暴論の類だと言えるでしょう。なおチラシには百パック限定と書かれていましたので説得が通っても最大で百パックまでですし、そもそも一人様の定義を中学生以上と定められていたので年齢を満たしていない細胞は一パックも買う事ができませんでした。策士策に溺れるとはこの事……なのでしょうか。とりあえず、顔見知りだからと出禁にされなかった事に感謝するべきだと思います。

 

 ちなみにその後の話し合いで調整屋が中立でいる限り邪魔はしない事が確約されましたし、マンション組の伝手がある魔法少女にみたまさんの師匠が新店をオープンさせたので危険ではないと知らせる事になりました。ついでにキュゥべえバスターズのコラボ商品を提供する軽食喫茶を開けるよう資格を取らせる方向に話が進みました。

 その後、久遠式(ハッスル)で強化したソウルジェムを調整した場合にどうなるのか、という実験を帆奈ちゃんが持ちかけたので、御大(リヴィア)自らが試す事になりました。そして流れ込んでくる記憶が過激(成人向け)すぎて月出里ちゃんには絶対に調整をさせられないとリヴィアは強く決意しました。施術に支障をきたさなかった辺り、師匠の面目を保てたのではないでしょうか。

 調整された帆奈ちゃんは軽く感触を確かめてみると言い、その場で上書きしている暗示の魔法を使いました。ピュエラケアからピュアが吹き飛びエラケが残り、エロと開けに選び分けられました。つまりはそういう事(エロエロビーム)です。

 範囲と効果の上がり具合に、帆奈ちゃんは背景のピンク色など気にした風もなく、とてもご機嫌でした。みことちゃんは自分が調整してもらう機会を先延ばしにされてご機嫌斜めになりましたが。

 

 残る午前0時のフォークロアですが、例のゲームや動画で当たり前に魔法少女の真実が暴露された頃から里見太助を含め大混乱の真っ最中です。自分達の過去(灰色革命)は何だったのかと言いたくなる気持ちは、わからなくもないですが。

 当然、そんなやらかしをしている神浜市の動向には早くから注目していますし、三浦旭は家の都合もあって時女一族に潜入済です。一族による久遠(主犯)への襲撃が計画されていることを知ってやはり宇宙の意思が……と頭を抱えましたが、残らず返り討ちにされて捕縛されたとは夢にも思っていないでしょう。

 残るメンバーは氷室ラビが里見太助の娘であり神浜市へ引っ越しさせた里見那由多の元へ使用人として送られ、有愛うららと来栖アレクサンドラは湯国市にはいられないと市外へ脱出しました。現在は潜入先を探しつつ、隣町や宝崎市で路上パフォーマンスを行い路銀を稼いでいます。

 そのせいで目立つ流れの魔法少女がいると黒江から報告を受けた久遠から潤さんに連絡が行き、神浜市への帰還がてら子供達(あした屋)への戦利品として連行されたわけですが。そこに友人付き合いで同行(大人買い)していた久遠が居合わせていたのは、偶然(お約束)と言えるのか議論の余地がありそうです。

 

 こうして所属や目的を隠したまま久遠に接触する事ができた二人は、潤さんに連れられて突発的に神浜市までやって来たので宿泊場所のアテがない事を告げ、そのままマンションの空いている部屋を借りる許可をもらえました。ツアーに組み込まれている旅館を紹介してもらう等を考えていた二人としては、話を聞く好機(チャンス)です。

 棚ぼた(ラッキー)だと内心でガッツポーズを取っている二人でしたが、潤さんからは気の毒そうな目で見られていた事には気付きませんでした。

 

 そうして辿り着いた中央区のマンション。久遠と一緒だったので認識阻害が働かなかったのは次回以降来訪しようとする際の罠として機能する事でしょう。

 敷地に入ると、まず視界の端に鏡の魔女の結界があります。初見の二人は三度見くらいしましたが、見間違いではなさそうだとわかるや否や慌てて尋ねました。当のマンション組からは大人しいから気にしなくていい、そっとしてくれると嬉しい、後で中の案内しときますね、との淡白な反応。早速ですが踏み込んだ事を後悔し始めています。

 そして部屋を案内され、鍵を渡され、施設案内で食堂まで連れて来られました。たくさんの人がいましたが、全員女性……そして魔法少女でした。これには驚きです。普通に考えたら、ソウルジェムを綺麗に保つためのグリーフシード、つまり魔女の数が足りません。

 それを尋ねようとしたところで、サーシャちゃんがある事に気付いてしまいました。

何人か湯国市で見かけた(生きているはずのない)人物がいるのです。この時点でサーシャちゃん(来栖アレクサンドラ)がヒュッと息を飲んで、そのままゆっくりと崩れ落ち(ダウンし)ます。そのソウルジェムは限界の半分程度まで、一気に濁りました。

 魔法少女になって日の浅いうららちゃんは何事かと慌てて支えましたが、騒ぎに気付いた湯国市出身の魔法少女が自分達の身の上が関係しているのだろうと推測を語り、さらっと垂れ流された魔女から戻された(劇薬すぎる)話を聞いたうららちゃんは宇宙を背負いました。脳が理解を拒んだのでソウルジェムを濁らせずに済んだ事は、不幸中の幸いなのでしょう。

 そうして半ば夢心地でおいしいはずなのに味のわからない食事を摂ったうららちゃんは、倒れたサーシャちゃんをお部屋に運んで帰ってきた久遠達にサーシャちゃんが心配な旨を伝えて、サーシャちゃんの部屋で待機する事を決めました。少し休みたかったのは間違いなく本音でした。

 いざ部屋に案内されサーシャちゃんの様子を見ると、サーシャちゃんは血色が戻り安らかに眠っているように見えました。うららちゃんはホッと一息。また、そのソウルジェムから穢れが消えていた事に気付きます。

 グリーフシードを使ってくれたのだと思いお礼を言ったところ、うららちゃんのソウルジェムも少し穢れが見えたので浄化しておこうという話になり、新世界(いつものアレ)(され)ました。

 浄化(ジェム姦)の余波で頭の中がふわふわして心地良くなってしまったうららちゃんは、そっとサーシャちゃんの隣(ダブルサイズのベッド)に寝かせられ、そのまま夢の世界へと旅立ちました。

 

 そしてうららちゃんが目覚めると、先に目が覚めていたらしいサーシャちゃんに見守られていました。これは中々に恥ずかしかったようです。

 そこから二人は改めて現場を確認し、今後についてを午前0時のフォークロアとして話し合うべくメッセージアプリで報告をしました。

 とても信じられない体験をしましたが、サーシャちゃんが湯国市で見た覚えのある魔法少女(元魔女)がいた事や、うららちゃんが聞かされた本人の言葉(魔女から戻してもらった)は魔法少女に微かな希望をもたらしました。反動で絶望を深めるための溜めになりかねないので気持ち半分に聞いておく方が良い、との自制はありましたが。

 そしてうららちゃんは報告せざるを得(グリーフシードを用い)ないソウルジェムの浄化方法について話しました。

 久遠以外にはできない方法だと言われ、サーシャちゃんとうららちゃんで試したら実際に穢れは取れなかったという実験結果と、魔法少女同士だから駄目だったのか、非魔法少女からならどうなのか、男性が相手だからなのか……という推測も合わせて報告しました。

 生々しい話題だったせいか、里見太助がしばらく無反応になりましたが、他のメンバーはそっとしておきました。優しい世界が、そこにはあったのです。なお太助本人は娘を設けてい(やる事やって)る模様。

 

 話し合いの結果、判明した新事実は精査が必要なので追加で情報収集する事と、本来の目的である魔法少女の存在を広める事についての聞き取り調査をする事でまとまりました。

 うららちゃんとしては顔を合わせ辛いのですが、そこは眠っている間に済まされて気恥ずかしさの薄いサーシャちゃんが主体になってインタビューする事で対策する事に。

 もっとも、サーシャちゃんはサーシャちゃんで好きでもない相手から知らず敏感な部分(ソウルジェム)に触れられていたと知らされたわけで、気が気でないのですが。仮に願いで恋心を消されていなかったら、貞操観念的に絶望してソウルジェムが濁りきっていたかもしれません。人間万事塞翁が馬というやつですね。ドッペルで破壊されるマンションはどこにもいなかったのです。

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