記憶を失った少女が、ホロライブに関わって変わる話   作:ほがみ(Hogami)⛩

10 / 94
記録:わがままなそうすい?

Holoxの基地には美味しそうないい匂いが漂っている。いつもその香りが漂ってくるのは、朝食、昼食、夕飯のときだ

しかし今日は、その3つどれにも当てはまらない時にその香りが漂っていた

 

「紗〜おなかすいたよぉ〜」

 

リビングのソファーにて極めて薄着でくつろぐのは、このHoloxの総帥であるラプラス・ダークネスであった

なぜ薄着なのかというと、とある運動系のゲームをしており、その配信終わりで暑くなってしまったために脱いだからだ。ラプラスはルイの言う通り子供っぽい薄着であり、声に出して感想を言えば怒られそうな感じもあるくらいだ

まぁそれは置いておいて、ラプラスが話しかけているのは、Holoxの付き人、紗であった

紗は料理場にたち、お腹が空いたというラプラスのために、ルイやいろはから教えてもらった料理を作っているのだ

 

紗「待ってください、急がずとも料理はちゃんと出てきますよ」

ラプラス「だってぇ〜お腹すいたんだもんー!」

紗「もう少しでできるので、待っていてください!」

 

そう言って紗は最後の仕上げに入る

熱したフライパンに溶いた卵を入れてかき混ぜ、まだ半熟のうちに火から離し、フライパンの奥の方に向かって卵を包む。いい感じに形が整ったら奥からも包み込み、クルンと裏返しにしてつなぎ目を少し火を入れる

皿によそったチキンライスの上にその卵をそっと乗せて包丁で切り込みを入れて左右に開く

開かれた卵にケチャップをかけ、きれいに飾り付けをした

―そう。紗が作っていたのはラプラスが好きだと聞いていたオムライスであった

 

紗は小声で「よしっ」と言ってラプラスにできたオムライスを運んで行くと、ラプラスはぱぁっと顔が明るくなり、「うぉー!うまそーーー!!」と一言言って、いただきます!と元気にオムライスを口に運んだ

 

ラプラス「ん〜〜〜!!!めっっっっ…ちゃふわふわ!!!やっぱ紗は料理が上手いなぁ!」

紗「ありがとうございます。ゆっくり味わって食べてくださいね?」

ラプラス「ん〜わかった〜」

 

わかってないような返事を返したラプラスは、子供のような食べ方でパクパクと口に運ぶ。だが、よく観察してみると、子供のように口に運んでいるだけで、全然机にこぼして居ないし、口に付いている事もない

そういう面は大人なのかなと紗は少し思う。体や口調は子供だが―

 

ラプラス「ん?今吾輩に失礼なこと考えなかったか?」

紗「いえいえ。食べ方、可愛いなと思っただけです」

ラプラス「そうかそう…っておい!吾輩を子供扱いするなって!」

 

口をぷく―っと膨らませたラプラスは子供のように怒る。そんなところも可愛い一つなのだが…彼女はそれが嫌のようだ

 

紗「子供扱いではなく、女の子としてですよ。女の子として可愛いなと思ったんです」

ラプラス「て、照れるような事言うんじゃねぇよ(///ω///)」

 

照れつつも食べたオムライスを紗に「ごちそうさま」と一言。満足したようで、そのまま自室へと戻っていってしまった。食べ終わった皿を紗は片付け、次に各部屋の掃除を始める

本日、Holox基地にはラプラスと紗以外居ないため、結構自由に掃除ができる。広いところは、こよりが開発した”るんるんばっば”が徹底的に掃除するが、細かいところは掃除ができない。そのため、紗が細かいところを掃除し、綺麗にしているのだ

 

紗「今日は師匠の部屋を掃除しよう!」

 

そう決めた紗は準備を初めていろはの部屋に向かった

基本的にHoloxのメンバーの部屋はあまり汚くない。いろはもその部類に入っているが、当たり前だが細かいところが汚くなっていたりするため、定期的に掃除しなくてはならない

―逆に沙花叉やラプラスの部屋は放って置くと、そのうち山のようになってしまう。だが今日は二人の部屋を掃除しない。沙花叉の部屋はつい最近掃除したばかりだし、ラプラスはいま自室にいるから掃除できない

 

紗「よし…頑張ろう!」

 

 

 

 

 

 

紗が掃除を初めて数時間、紗は少し異変を感じた

それはラプラスは自室から出てこないことだ。お菓子を取りに行くとか、飲み物を取りに行くとか、いつもであればあるはずなのだが、今日は静かすぎる。今日はもう配信活動はないと言っていたし、なにかあったのではないだろうかと心配になった紗は、ラプラスの部屋を覗く

するとそこには、体調悪そうに机に伏せるラプラスの姿があった

 

紗「ラプ!!」

 

急いでラプラスに近づいて体調を確認する。顔は紅潮し、息遣いが少し荒い

額に手を当てると、明らかに紗よりも体温が高く、正常な状態ではないことがわかる

紗はラプラスをベッドに運び、ラプラスを安静にさせる。それからラプラスの携帯を借りて、唯一番号を知っているルイに電話をかける

ルイは「マネージャーには私から連絡する!私達もできるだけ早く帰るから、それまで看病頼んだ!」との事。苦しそうに息をするラプラスの額に紗は冷えたタオルを置いたり、近くに水を持ってきたりと看病をする

 

ラプラス「ん…吾輩…」

紗「ラプちゃん、具合は大丈夫?」

 

重たい目を開けたラプラスに紗は声をかける。依然顔は赤いし、体温も下がっていない

だが紗の看病の甲斐あってか、話せる程度まで回復した。まだつらそうではあるが、最初よりはましになっている

 

ラプラス「紗…吾輩、無理しちゃったのかな」

 

いつもとは違った口調に紗若干困惑する

吾輩口調から一気に女の子らしく移り変わり、口調を気にするほどの余裕はないと思える

紗はラプラスの口から発せられる言葉の一つひとつを聞きこぼさずに耳に入れるためラプラスに近づく

 

ラプラス「吾輩さ……お前は総帥なんかやめちまえみたいなこと言われてさ、もう疲れちゃったのかな」

紗「―――」

 

紗はラプラスの表情にルイの言葉を思い出した

 

――「結構繊細な子なんだよ」――

 

今ならその言葉が実感できる

それはまるで糸のように細く、ガラスのように脆い。しかし、そのまわりを総帥という誇りで囲って大事には至っていない。だが今、その誇りにヒビが入り、こんなにも苦しんでいる

ならば紗にすることは一つだけ、そのひび割れた部分を直してあげる事。

 

紗「元気だしてラプちゃん。誰がなんと言おうと、私達の総帥はラプちゃんしか居ないんだから。もし私が総帥になったら――すぐにおかしくなっちゃうもん。総帥っていう肩書きはラプちゃんにしかできないことだよ」

ラプラス「うぅっ…紗ぅ…」

 

子供のように泣き崩れるラプラスを紗は優しく抱きしめる

 

ラプラス「お前が…吾輩の――Holoxの付き人でよかったよぉ…!!!!」

 

普段言わないその言葉が、ラプラスの口から溢れ出たのであった




すいちゃんのファンアート書いてたら見なくてもかけるようになってきた
この調子で他のホロメンもかけたらいいなー

あやめと紗の会話の話題…

  • お菓子のこと
  • ルイのこと
  • あやめ⇒紗のこと
  • 紗⇒あやめのこと
  • 好きな料理
  • ホロライブのこと
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。