記憶を失った少女が、ホロライブに関わって変わる話   作:ほがみ(Hogami)⛩

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記録:エリートの会社見学案内!だにぇ!

ルイ「――それじゃ、収録に行ってくるから待っててね」

あやめ「後でいっぱいお話しような〜!!」

紗「はい!頑張ってくださいね!」

 

番組の収録に行ってしまった三人の背を紗は寂しく思う

これから何をしようか。ルイが帰ってくるまですることはない。Holoxの基地であれば、掃除や洗濯物を片付けたり、ラプラスにご飯を作ったりと、することはたくさんあるのだが、今はホロライブ事務所だ

なにか書くものとかあれば良いのだが…

―と悩む紗がいる部屋に、一人の女性が入ってきた

 

「にゃっはろー…ってあれ?もしかしてみこ、部屋間違えちゃった?」

 

ポリポリと頭を掻くピンクの髪の女性は、部屋を見渡した時に紗に気づき、誰だろうと不思議に思って近寄ってくる

紗からしたらいきなり入ってきて近寄ってくる謎の人物。少し恐怖に思いつつその女性の様子をうかがった

 

「きみ…もしかして―新人スタッフさん?」

紗「いや…私は――」

みこ「多分そうだよにぇ?!私はさくらみこ!ホロライブ0期生のエリートだにぇ!」

紗「ど、どうも…じゃなくて私はスタッフじゃ―」

 

みこと名乗る人物は、紗に近づき手を取った

 

みこ「多分まだ事務所の事全然知らないよね?みこが案内してあげるよ!」

紗「えっ―ちょっと―!」

みこ「まかせなっ!このエリートみこにかかれば、猿でも理解できる!」

 

そう言ってみこは紗の手を取って部屋を出る

その行動に紗は若干困惑し、新人スタッフだと勘違いしているであろうことを弁明する。しかし、みこはそのことを聞いておらず、ずんずんと先に進んでいく

紗はその行動を嫌とは思わなかった。逆に少し楽しくなり、この際に事務所のことをもっと知ろうと頑張ることにした

 

やがてみこは部屋の前で立ち止まり、その部屋の説明を始める

 

みこ「ここは動画編集者さんたちが頑張るところ!みんなみこみたいにエリートなんだにぇ」

紗「みこさんも動画を編集したりするんですか?」

みこ「みこは――どっちかっていったら”される”側かな?でもホロライブの宣伝とか、様々なことをしてくれるんだよ。さて、つぎにいくよー!にゃっはろ〜♪にゃっはろ〜♪」

 

ご機嫌に進むみこに紗は大人しくついていく

このごきげんな感じを邪魔するのもいけないと思い、みこが歌う歌を鼻歌ながらに繰り返す

 

次に止まったのは事務所の中の事務所みたいな場所であった

 

紗「ここは何をする場所ですか?」

みこ「ここはにぇ…なんて言ったらいいのかな…ドラマを撮る場所だね」

紗「ドラマ…?」

 

ドラマ…?とつぶやく紗にみこは説明をする

ホロライブには毎週日曜日の午後に配信しているホロぐらというドラマのようなものがあり、ホロライブタレントの日常のような物語を作って配信しているのだそうだ

その撮影スタジオとなる場所がこの部屋であり、爆発したり、宇宙に飛ばされたり、怪奇現象が起こったりするのだそう…

 

紗「―えっ?爆発するんですか?」

みこ「そうだね。爆発するにぇ」

紗「宇宙に飛ばされる?」

みこ「火星人と仲良くなったホロメンもいるにぇ」

紗「怪奇現象が起こる…?」

みこ「2002のメガネは怖かったにぇ〜」

 

わけが解らなくなる紗にみこは「そういうもんだ」と声をかける。そして「ホロぐらは――誰も見たことのない未来だ―」と名言のような迷言を残して一緒にその部屋をあとにした

次に向かうのは収録スタジオ。現段階でルイたちが収録しているところだった。収録スタジオに他にも、歌唱収録スタジオ、料理用スタジオ、クイズなどのバラエティー番組を収録するためのスタジオなどがある

説明している時、みこが来たのは歌唱収録スタジオだった

 

みこ「にゃっはろー!」

「ようみこち」

 

歌唱収録スタジオにいたのは、青い髪ですこしかっこいい女性であった

青い髪の女性はみこと同じように不思議そうな目で紗のことを見る

 

「この子…だれ?」

みこ「紹介するにぇ!こちら新人スタッフの――」

「新人スタッフの?」

みこ「スタッフの―…名前聞いてなかったにぇ」

 

おい!と青い髪の女性はみこにツッコミを入れる

紗は簡易的に自己紹介すると、青い髪の女性はすぐに分かった。「この子は新人スタッフではない」と。新人スタッフなのであれば、Aちゃんも話をするだろうし、のどかも話をするから

―大方、みこに巻き込まれたHoloxの関係者だろうと

 

すいせい「私は星街すいせい。”大変だろうけど”、頑張って」

紗「はい。ありがとうございます」

みこ「じゃあ次いくよ〜じゃあねすいちゃん!」

すいせい「またな〜みこち」

 

すいせいは二人の行く先を見届ける

―紗と名乗った少女はみこに連れて行かれていて大変そうだが、その表情にはなんだか楽しそうな感情も含まれており、みこに本当のことを伝えようと思ったが…とすいせいは一人ながら思う

Holoxにあんなに可愛い子がいるとは予想外であったし、今度機会があれば――もっと話をしたいなとふっと笑い、すいせいは自分の収録に戻った

 

 

 

みこ「次はこの部屋!」

 

案内された部屋は社長室と書かれており、なんだか少し圧迫感のある扉であった

だが、その扉に吊り下げられている札を見ると、そこに書かれていたのは「YAGOOは今いないよ!」と少し可愛らしいような字で書かれていた

 

みこ「あれ?YAGOOいねぇじゃん!」

紗「やごーってもしかして…!社長さんですか?!」

みこ「そうだよ。」

 

みこは何故か誇らしげに胸を張って答える

その様はまるで自らが社長であるかのようであった

 

みこ「YAGOOはホロのTOP!そしてすごい人でもあるんだ〜!でも今日いないのか…残念」

紗「あの…やごーさんって本名なんですか?それとも愛称?」

 

不思議そうに聞く紗にみこは優しく説明する

YAGOOの本名は谷郷(たにごう)であり、それを読み間違えたスバルがやごーと呼びはじめたのがきっかけだということ。本人はそれが嫌ではなく(推定)親しみやすくて良い(憶測)との事

―それを聞いた紗は、スバル姉さんって凄すぎない?と思った

 

みこ「YAGOOいないんなら別のところに行くか―」

「あれ?みこさん、紗さんを連れて何をしていらっしゃるんですか?」

 

突然話しかけてきたのは、紗があやめと話す前にルイと一緒に会ったAちゃんであった

 

みこ「Aちゃん、この子のこと知ってるの?まっそれはそうだよね。新人スタッフさんだも―」

Aちゃん「え?何を言ってるんですか?紗さんは新人スタッフではありませんよ?」

 

Aちゃんの話を聞いたみこは硬直する。そしてAちゃんの言葉、新人スタッフではないという言葉がみこの脳内を駆け巡る

紗が新人スタッフではない。ならなぜみこは自信満々に事務所のことを案内したのか?もしかしたらみこはまずいことをしてしまったのかもしれない!

そう思うみこにAちゃんは紗のことについて説明する

 

Aちゃん「紗さんはHoloxで生活している方ですよ?今日はルイさんの収録に一緒についてきてもらってます」

みこ「す、紗ちゃん?それってほんとなの?」

紗「ホントも何も最初に言いましたよ!私はスタッフじゃないって!」

 

それを聞いたみこは目を丸くする

 

みこ「まじか…テンション上がりすぎててみこ、聞いてなかったかも。ごめん…」

紗「大丈夫ですよ私も楽しかったですし、それも―案内が上手だったからですね」

みこ「―――…」

 

紗はみこに向かってニコッと微笑む

その笑顔にみこは目を奪われ、少し胸がキュッとなる。それはまるで、後輩から心から感謝された時と非常に似ている。普段みこは先輩として頑張っているが、態度か分からないがリスナーやホロメンから舐められることも多々ある

だからこそ心からの感謝はとても胸に来るのだ。しかも本人たちも普段からみこに感謝はしているのだろうが、言葉には出さない。故に言葉でちゃんと感謝されるのは、すごくうるうるする

 

紗はそのままAちゃんに連れられその場を後にした

残されたみこは、紗に言われた言葉を胸の中で復唱する。「案内が上手」その言葉だけでみこは今日を生きることが出来るかもしれない。だが…

と、そんな考えているみこの方を先程まで歌唱スタジオにいた星街すいせいからポンポンっと叩かれる

 

みこ「うわぁぁぁぁ!!!」

すいせい「なんだよwwそんなにびっくりすることしてないじゃん」

みこ「だって急に肩叩くんだもん!」

すいせい「じゃあゆっくり叩いた方がよかった?みーこーちー…!」

 

すいせいはわざとゆっくりみこの名前を呼ぶ

みこはふざけんなよおめぇと仲良さげに話し合う

 

すいせい「それで?なんでぼーっとしてたんだよ」

みこ「あの子…」

すいせい「あの子って…さっきまでいた子のこと?」

 

みこはうんと頷き、ぼーっとしていたわけを話す

ー簡単に話すと、相手の同意なしに勝手に会社を見て回って、本当は嫌だったんじゃないかということだった

最後はお世辞で、実際は嫌だったのではないか?そんなことを考えるみこをすいせいは一刀両断した

 

すいせい「そんなに考え込まなくても良くない?楽しかったって言ってるし」

みこ「でもでも…」

すいせい「それにさ、さっき私のところに来たけど、無理している様子はなかった。逆に楽しそうだっよ」

 

すいせいはそう言ってみこの方をむく

そしてみこの顎に触れて安心しなよと一言言うと、みこはトゥンクと胸がなるのを感じた

―すいちゃんとはビジネスパートナー。そういう感情を持ってはいけない。だがこの気持ちはなんだ

 

みこ「すいちゃん…みこ―」

すいせい「ごめんなさい」

みこ「なんで?!?!」

 

すいせいの口から淡々と発された言葉にみこは衝撃を受ける

いや、もともとすいせいはひとつの結末にしようとしていたのかもしれない。だが、それでいい。星街すいせいとさくらみこの関係は今のままがベストだ

小さいと言われようと、赤ちゃんと言われようとそれは変わらない

 

すいせい「話は戻って…私の言ったことは事実だよ。じゃなきゃ、あんな真剣な目で回りみないもん」

みこ「そっか…そうだよね!ありがとすいちゃん!お礼におにぎりあげたいんだけど、2つあるんだよね。じゃんけんで勝ったらこっちあげる」

すいせい「いや、選ばせてくれないんかい!すいちゃんね、じゃんけんすると爆発するんだ」

 

そんな他愛のない(?)話をしながら2人は部屋へと戻っていく

エリートの会社見学案内はここまで〜ここまで〜




最後の方はもうMicometなんですが
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