記憶を失った少女が、ホロライブに関わって変わる話   作:ほがみ(Hogami)⛩

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記録:いつもとは違う初めてのお仕事

ルイ「紗〜」

 

ルイはこれから始まるクロニーとべーとのオフコラボ準備中に紗の名を呼ぶ。紗は料理をする具材が必要なのかと思い具材を抱えてルイの元へ行くも、その要件は違った

 

―配信に出てみないか?

 

ルイの要件はこれであった

紗にはアシスタントとして、今日だけのアシスタントタレント(?)というていで出てみないかという話。それはルイ単独の判断ではなく、マネージャー、はたまたAちゃん等の事務所からの許可を得ての事であった

 

紗の心は揺れる

私なんかが出ていいのか。迷惑かけないかと

せっかくのオフコラボというのに、紗という存在が視聴者からしたら邪魔なのではないかという不安

それと同時に出てみたいという好奇心

 

ベー「迷ったら出た方がいいよ!やらないで後悔するよりやった方が得じゃん?」

クロニー「紗が…出来ないことがあっても…私達がなんとかする。だから…一緒に出てくれる?」

 

ニコッと笑うべーと優しく微笑むクロニーに背中を押され、紗は決断する

 

紗「わかりました…私…頑張ります!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルイ「えー待ったかね〜!鷹嶺ルイと申しますー!そして!」

クロニー「クロにちわ〜。オーロ・クロニーです。今日は日本語で…頑張ります。よろしくね」

べー「どもー!ハコス・ベールズと申します!」

ルイ「今日はお二人とオフコラボ〜!」

 

配信の準備は紗の見事な手際により、配信時間に余裕が持てるほどの時間で終了した。そして今、その配信が始まっている

紗の胸はドキドキしながらその鼓動を抑えようと必死になる。もうすぐ自分が挨拶する番だ…失敗しないようにしないと…と考えれば考えるほど手が震える

 

ルイ(大丈夫、いつもの紗で話せばいいんだよ)

 

小声で優しく震える手に暖かな手を添えたルイは紗を向いて微笑む

その表情はまるで母親かと見間違うほどに母性に溢れ、紗の胸の鼓動は静かに収まって行った

ーありがとうという気持ちを込めて頷きで返事をすると、ルイは視聴者に向けて言葉を並べ始めた

 

ルイ「早速コラボ内容を始める前に!皆様にご紹介したい方がいます」

 

コメント

:お?誰だ?

:ヤマダか?

:いや、ラプラスは今ヴァロの配信してるぞ!

:そうか…なら尚更誰だ?

 

滝のように流れていくコメントは誰かと人探しするように会話を進めていく。ルイはその反応を楽しむような目で見守り、そして口を開く

 

ルイ「では自己紹介どうぞ!」

紗「えっと…どうも…紗と申します…今日はアシスタントとして召喚されました…よろしくお願いしみゃ…す」

 

噛んでしまい顔が赤くなる紗

ー失敗した。やっぱりまだダメだったんだと思った紗にべーはニコニコ顔でコメントを見ろと指を指す

またドキドキしながらコメントを見た紗はそのコメントに驚いた

 

コメント

:えっ可愛いんですが何事

:初めての清楚やん()

:おい、自称清楚担当が泣くぞ()

:実質、ホロライブ7期生…ってコトォ?!

:噛んでしまったところもポイント高いですな

宝鐘マリン:ぜひ、船長のお家でアシスタントを…!

 

どこを見ても紗を褒める言葉。噛んで失敗したと思っていたのに、それすらもありがとうとの言葉が連なっており、紗は不思議な気持ちになる

そしてそれと同時に、これがホロライブで配信をする人たちの力の源なのだと心から感じた

 

ルイ「ほら、大丈夫だったでしょ?失敗しても、みんな認めてくれるからさ」

紗「なんだか自分に自信が持てた気がします!」

ルイ「うんうん。その感じで頑張れ!それじゃ!コラボの方始めましょうか!」

 

ルイの声でオフコラボが開始される

今回、ルイがやりたいことは、料理を教えること。せっかくのオフコラボなのだからオフでしかできないことをやりたいと思ったことと、クロニーが天ぷらが好きだということや日本食を作りたいということから料理に発展した

―料理は順調に進み、紗もアシスタントとして頑張った。べーはその様子を見守りながらコメントを読み上げたり、料理の様子を実況したりする

 

ベー「えっと、クロニー」

クロニー「What?」

ベー「やけどには気を付けてね。あー…Be careful of burns」

 

ベーは心配そうな目でクロニーに話しかける

そう、今クロニーの目の前には深い鍋の中で熱々に熱された油がクロニーが落とす具材を今か今かと待ち構えているのだ

…実をいうとクロニーはなんでもできそうに見えて、料理ができないのだ!紗も話しているときは、なんでも出来そうなクールなお姉さんだなと思っていたが、いざ料理を始めようと包丁を手にし、様々な具材を目の前で偶然動いた時、「Wait, wait, wait(まってまってまって)! What are you doing(どうするの)?! What do we do(なにしたらいいの)?!」とパニックになっているのをみて、紗の心のなかでクロニーに対するなにかが外れた

そのクロニーが油を使うとなると…心配するのもわからなくない

 

クロニー「大丈夫…!」

 

そう言ってクロニーはおたまに盛った天ぷらのタネを油の上に持ってくる

油は依然、マグマのようにクロニーを見る。入れれば即爆発。クロニーは固唾をのんで挑む

そっと…そっと…油との距離を近づけ…ゆっくり…ゆっくり――とその時、つるっとおたまの上のタネが油の中に落ちた

―その瞬間、ブワッっと中の油が一斉に騒ぎ出す。その様をみたクロニーも騒ぎ出す

 

クロニー「what's happened!what's happened!oh:.[lp@kl@fjihfpa…」

ルイ「大丈夫?!クロニーちゃん!」

クロニー「I'm sorry...」

 

クロニーは一旦離れてルイとその場を交代する。油に引火はなどはなく、幸いクロニーに怪我はないように見えるが、驚いた衝撃か手を押さえてそこに立っていた

それにいち早く気づいた紗は、クロニーに駆け寄って大丈夫?と声をかける。すると、「驚いて少し熱くなったかもしれない。でも大丈夫」と言った途端、紗はすぐにクロニーの手を引いて水道で手を冷やす

 

クロニー「あ…紗?」

紗「クロニーさんの綺麗な手に傷ついたら大変ですよ?自分が大丈夫って思っても実は…なんてこともあるんですから!」

 

そのように紗が言うとクロニーはありがとうと言って頬を赤らめる

その様子を見ていたべーはニヤニヤと笑いを堪え、視聴者は次々にコメントを打つ

 

コメント

:お母さんやん()

:もしかして紗さん…ルイねぇの実のママンなのでは?!

:ここに新たな属性が現れたな

:赤ちゃん。お姉さん。お母さん⇽New

角巻わため:ういママならぬ…すずママ…!すずびーむ!

 

てぇてぇなぁと微笑むリスナーもいれば、謎の言動を表すリスナーもいる。だが、誰しもがその2人の姿を見て思ったことは一致しているだろう。クロニーはやっぱりどこか抜けているお姉さんで、紗は理想とするお母さんのようだということ

それは普段の配信では絶対に得られることのない特別な…




クロニーは料理ができないようです
ちなみにべーは料理ができるとか料理中にテーブルを破壊したとかなんとか…?
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