記憶を失った少女が、ホロライブに関わって変わる話 作:ほがみ(Hogami)⛩
とある日のHolox基地…
―そこではとある問題が発生していた
これからの活動に影響が出かねない重大な問題が。その問題とは…
ラプラス「…お金がない」
そう、お金がないのだ
Holoxには収入はあるものの微々たるもの。しかもその収入は生活費でほとんど消費されてしまう
例えるなら穴の空いたバケツに本の少しだけ開いた蛇口の水を貯めるようなものだ
かざま「これからはナスのみの生活になるでござるね…」
沙花叉「いや、もやしじゃないのかよ」
紗「今はもうナスを買う余裕すらもない…」
…というのは冗談だが、それに限りなく近い値までは来ているだろう
せめてもっと収入が増えることをすれば…
一回家計簿を見直したほうが良いなと思い、ルイは自前のPCを取り出して家計簿ソフトを起動させる。そこには、収入から支出まですべてがデータとして残っている
それをグラフ化し、今までの推移を見ていくと…グラフが下に向かって行っていることがはっきりと分かった
そして不必要な支出をピックアップする
ラプラス「幹部どうだ?」
ルイ「うん。まずはラプの"余分な"食費を削らなきゃね。ラプだけで全体の20%あるよ」
ラプラス「うっ…吾輩は今育ちざk――」
ルイ「いくら育ち盛りでも食べすぎるのは良くないよ。力士にでもなるつもりなの?」
ラプラスは反論する間もなく撃沈する
次にルイが説教したのは、それを笑った沙花叉だった
ルイ「笑ってるけどクロヱも人のこと言えないぞ。"Holox"のお金でシオン先輩のグッズ買ってるの知ってるんだからね。ラプラスの次に多いんだから自覚しな」
沙花叉「ぽぇ…でも――!」
ルイ「シオン先輩が可愛いのはわかるけど、これからは自費で買え。なんでHoloxの資金で個人的な趣味の費用にしてんのよ。Holoxじゃなかったら裁判案件だよ?」
ルイの説教はまだ続く
次は実験材料を買いすぎたこよりに。その次は丸太(居合用)を買っていたいろはに
一通り説教を終えたルイはこれからのことについて話を始める。お金を節約するのはもちろんのこと、お金がないからどうしなければならないかを会議する
紗「…私がバイトします」
そう呟いた紗にラプラスは少し驚く
そしてそれは紗がすることじゃないと一言。元はと言えば、紗に過剰にご飯を作ってもらってたラプラスのせいでもあるし、さらに紗に仕事を押し付ける訳にも行かない
―ならばどうするか。それは難しいようで簡単な答えであった
紗「ならみんなでバイトしましょ!その収入の何割かはHoloxに入れて、元の水準まで戻しましょう!」
いろは「よし、頑張るでござるよ〜!」
こより「名付けて"Holoxの大バイト祭"!開始〜!」
こよりの掛け声と共にみんなこれからやり始めるバイトを探す
いつもはあんなにだらけているラプラスも。1週間お風呂に入っていない沙花叉も一生懸命に本やパソコンを眺める姿は、ルイにとっても新鮮であった
ルイ「そういや紗には特別なバイトのお話があるんだけど、興味ある?」
紗「特別なバイト…海から迫ってくるシャケを倒して金色のイクラを…」
ルイ「そりゃ特別だけども、インクでシャケと戦うやつじゃない。えっとこれなんだけど―」
ルイは紗にスマホの画面を見せて、例の特別なバイトの内容を見る
…若干難しそうではあるが、それなりにやりがいはある仕事だと見込み、紗は喜んで引き受けることに決定した
それから数日。話はトントンと進んでいき、みんなは無事にバイトに合格した
ラプラスは心配ではあるがフェス等の案内役及び並びの裏方サポートのバイト
ルイは元々やっていたバイトを続けて行い、こよりは高校生向けの科学、物理、理科分野の塾講師に
いろはは近くにあるカフェの店員を。そして沙花叉はカラオケ店の店員のバイトを見つけたのだった
そして紗は…自分のバイト場に1人で向かっていた
紗「ふぅ…緊張するなぁ…」
1度来たことがある場所とはいえ1人で来ると緊張する
いつだって初めてのことは緊張する。だけどその一歩を踏み込むことで見えてくる世界がある。紗は今その境目に立っている状況なのだ
―ゆっくり深呼吸して入り口に入った。紗を待っていたのは、ホロライブスタッフのAちゃんであった
Aちゃん「おはようございます紗さん」
紗「おはようございます。Aちゃん」
紗が緊張しているのが伝わったAちゃんは気を楽にしてと緊張しなくてもよいよと優しく声をかけるが、緊張するものは仕方がない。とにかく慣れるしかない
Aちゃんにつられるまま紗は事務所の中に入っていき、事務所の皆さんに挨拶を交わした後、Aちゃんから今日から始める特別なバイトについて説明を聞く
Aちゃん「まず最初にやってほしいのは、タレントの時間管理をやってもらいます」
紗「時間管理…ですか?」
Aちゃん「そう。あ、でも時間管理って言ってもそこまで難しいものじゃなくて、各タレントの来月の収録とか空白の時間をグラフ化する程度だから――そういえば、PCは使える?」
紗「簡単な操作程度ですけど…」
この間、ルイの手伝いとして少し教えてもらった経験があるとAちゃんに伝えると「ルイさんの指導があったんならまぁ大丈夫かな」と一言つぶやき、一台のパソコンと共にその場を紗に一時任せる
少し時間が経ってからAちゃんは再び戻ってきて、各ホロメンの収録時間が書いてある資料をドサッと置いて頼むね〜と言ってその場を後にした
―紗は一呼吸置いてパチッっと自分の頬を叩いて「よしっ!やるぞ!」と意気込んだのだった
配信者がバイトして大丈夫なの?と思うかもしれませんが、こよりの特別な薬によってラプラスは角がなくなって、こよりの耳は髪に擬態するようになったのでOKです(?)
声に関しては…まぁ気にしないでください。ホロリスはみんなちゃんとしてるので、「似てるけど違う人だ」と逆に「似てる声が近くで聞けて幸せだ」と知らない人から見たら気持ち悪いと思われるような感じになっています
皆さんは…前者ですよね?