記憶を失った少女が、ホロライブに関わって変わる話   作:ほがみ(Hogami)⛩

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記録:肩書き

―これは紗に名前が与えられて数日後の話である。その頃の紗はもう緊張というのはなくなり、Holoxの仮入団のような感じでその場にいた…

 

ラプラス「全員ちゅーもーく!」

 

秘密結社Holoxの基地のロビーでラプラスは全員を集めて集会を始めた。丁寧にホワイトボードまで完備されており、そこには消し残しであろう「全世界ポテチ計画!」という可愛らしい字がうっすらと残っている

そのホワイトボードの前にはテーブルがあり、対面的にソファーが置かれている。テーブルにはいろはとルイが作った料理がそれぞれ置いてあり、ほかほかと暖かな湯気をたてている

 

ラプラスは台に乗りながら小さな手を掲げ、宣言を始めた

 

ラプラス「これより紗の正式な入団式を開催する!我がHoloxに入団したからには……」

ルイ「あんなに張り切ってるラプ、久しぶりにみたよ」

紗「そうなんですか?」

 

目を瞑って誇り高いように話すラプラスの近くでルイは紗に話しかける

―最近、ラプラスは配信で少し心に来ることがあり、しょんぼりしていたのだとか。でも紗と会ってからどこか吹っ切れたかのように変わって今あんなふうに演説している

その演説も聞いている人は少ないようだが…

 

ルイ「…だからね、ラプに何かあったら紗が助けてほしい」

紗「それは組織としての命令ですか?」

ルイ「ううん。私個人から紗に依頼。紗は私が見たところ結構他人のこと見てるし、メンタルケアとか得意そうだから――本当に得意かどうかはわからないけど」

 

ポリポリと口元をかき、難しい表情を見せるルイは、ラプラスが演説してる中で、言葉を続けた

 

ルイ「…あの子はいっつも吾輩吾輩言ってるけど、結構繊細な子なんだよ。でも総帥であるからは胸を張らなくちゃ行けない…」

紗「なんやかんやで楽しそうですけど…そんな苦悩を持ってるんですね」

ルイ「ラプもああ見えてお子様だからね。人前ではいいように魅せたいんだよ」

ラプラス「おい幹部!ちゃんと話聞いてるのか?!」

 

ラプラスの問いに対して、ルイははいはいと適当に流す。総帥の扱いそれでいいのかと思う紗であったが、今日ここまで来て、そのような扱いであったから良いかと半ば諦めるような考えに達した

そしてラプラスは「今日ここに!紗の正式な入団を決定する!」と言った瞬間、4人はわーいドンドンパフパフ…と聞こえるかのような歓声をあげて、紗の入団を祝福する

 

ラプラス「じゃあ、紗から一言言ってもらおうかな」

紗「え?えっと……」

 

紗は立って言葉を探す

 

紗「えぇと…皆さん、改めまして紗です。もうほぼ入団していたような感じでしたが、これからもよろしくお願いします」

 

紗が丁寧にお辞儀すると、またドンドンパフパフと聞こえるかのように賑やかになる

 

次第に話はシフトしていき、紗の肩書きをどうするかという話になった

肩書きとはつまり職であり、ラプラスであれは総帥。沙花叉であれば掃除屋とその人を表すかのような職となる

だが紗にはルイのような幹部にはなれないし、いろはのように用心棒になれる実力もない

 

ラプラス「しっかしどうしようかな…紗、得意なことは?」

紗「得意なこと……あんまり思いつかないですね」

こより「紗ちゃん可愛いからHoloxのモデルとか―」

ルイ「それも悪くないけど、私的にはHoloxの付き人とかいいんじゃない?他人のことよく見てるし、結構世話焼きだからあってるじゃない?」

紗「世話するのは嫌いじゃないけど…」

ラプラス「なら!決まりだな!改めてよろしくな、Holoxの付き人、紗!」

 

紗は恥ずかしくなりながらもラプラスに差し出された手を握る

そして付き人ってどんな仕事するのかと聞くと、基本的には基地の掃除とか世話全般のことだという

そこで紗はひとつ思いつく。このまま過ごしていては付き人としては不十分だと

 

紗「ルイ姉、いろはちゃん」

2人「「何(でござるか)?」」

紗「私に…料理を教えてください!」

 

2人の顔がパァっと明るくなり、にこやかにいいよ〜!と返事をする。

付き人として料理を覚えなくては、万が一お腹空いたと言われた時に対応できない可能性がある。主にラプラスだか…

『吾輩、オムライス食べたい』とかいきなり言い出すかもしれない。その時に作れなくては…と紗は心配しているわけだ

 

実際そんなことはない…とは言いきれない。紗が初めてラプラスに会った時も、『吾輩、小腹が空いた。侍、なにか作ってくれ』と言っていたし、案外有り得ることなのだ

 

ラプラス「紗、今失礼なことを考えてなかったか?」

紗「い、いえ?ラプ総帥は偉大な人だなぁ〜って思っただけです」

ラプラス「そうかそうか( *´꒳`* )」

 

満足と言わんばかりの笑顔で微笑むラプラスに紗は和む

ルイの言った通り、子供なのかもしれないと思い始めてきている

その瞬間、ルイといろはがキッチンの方から紗を呼ぶ。どうやら料理の準備ができたみたいだ

 

ラプラス「紗!できた料理は吾輩にくれ!」

紗「うまくできたらあげますね」

 

ラプラスに紗はニコッと笑顔を返し、キッチンへと向かう

―その後、紗が作った料理を食べて涙を流したのは、言うまでもないだろう…

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