記憶を失った少女が、ホロライブに関わって変わる話 作:ほがみ(Hogami)⛩
ホロライブ事務所。紗は変わらずスケジュール管理の仕事をしていた
机の上には、作業用のパソコンとレジ袋に包まれた差し入れ。
カタカタと文字を打つ紗は、なんだか奇妙な視線を感じたため辺りを見渡す。幽霊の可能性もあるかと少し奇妙に思いながら、観察していると、扉から少し顔を出してこちらを覗いている謎の影が…
ーなんだろうと思い、じーっと見つめるとその影はヒュっと物陰に隠れてしまい、特定は出来なかった
その扉は外(事務所)に続いている訳ではなく、物置みたいな場所に続いている。誰かいるのなら確かめなければと思った紗は、歩いてその扉に手をかける
すると…
「…がんば……あてぃし……」ブツブツ…
謎の声が扉の奥から聞こえる
紗はいきなり開けるのは失礼かと思ったため、人がいるかと聞くも、返答は無い。開けますよと言っても返答は返ってこなかったため、いいんですね?と言って⊂(`・ω・´)⊃バッと開けた
するとそこには、ダンボールに囲まれて怯えた子犬のようになってしゃがんでいる湊あくあの姿があった
あくあ「あ」
紗「あくあさんだったんですね。こんなところで何やってるんですか?」
あくあ「………隠れてた」
小さくつぶやくあくあに手を差し伸べて、立ち上がってもらう。小さな手を紗の手に乗せたあくあは、少し挙動不審になりながらも立ち上がって紗の近くに立つ
紗「隠れてた…って…」
あくあ「気にしないで……あの…お仕事邪魔しちゃって…ごめんなさい」
いきなり頭を下げて謝ってくるあくあに紗は顔を上げてと言う
紗「別に邪魔じゃないですよ!80%は完成してるので、そろそろ休憩しなきゃなと思ってたところだったので…」
あくあ「でも…お仕事中断させちゃった…」
頑なに謝ろうとするあくあに紗はとある考えが思いついた
紗「あくあさん、今お時間ありますか?」
あくあ「まぁ…ある」
紗「ならここで少し休憩していきませんか?Aちゃんから差し入れで美味しいお菓子と午前のお茶を貰ったんですよ。とよかったらどうです?」
紗がそのように聞くと、あくあは少し下を向いて黙る
紗と仲良くしたいけど、どのように接すれば良いか分からない。もし嫌われたらどうしようかとぐるぐる頭の中でもえひとりのあくあが走り回ってショート寸前だ
―でも、紗と仲良くしたい。頑張れあてぃし!
あくあ「…うん」
紗「よかった!それじゃ私はコップ持ってくるので、あくあさんは座っててください」
そう言って紗は一時退出し、残されたのはあくあのみとなった
いつもは断ってしまうあくあだが、よく勇気を出して誘いに乗った。それが嬉しくなったのかすぐさまスマホを取り出して、トワに連絡する
―あてぃしやったよ!紗ちゃんとお茶する約束したよ!と教えてあげる
トワ『やるじゃんあくたん!この調子で仲良くなっていけばいいね('u')b』と返ってきた
あくあ「ほんとトワちゃんって優しい…」
紗「あくあさん?」
あくあ「ひゃっ―!」
いきなり話しかけられたあくあはびっくりしてスマホが宙に浮く。それを取るために何度か手の上でバウンドさせて最後に両手でキャッチした
紗はあくあがなぜ座っていないのかと思って話し掛けたらしい
ここまでびっくりするとは思ってなかった
紗「あくあさん、食べましょ?」
あくあ「うん」
対面に座った2人は、袋の中から午前のお茶と美味しいお菓子ことチーズのおかきを取り出した。チーズのおかきを取り出した瞬間、あくあの目がまん丸になり、釘付けになったようにぼーっとし始めた
紗「あくあさんこのお菓子好きなんですか?」
あくあ「え?う、うん。好き」
紗「あくあさんの好きなお菓子で休憩できて良かったですね!」
あくあ「うん…嬉しい…」
下を向くあくあだが、その顔は少し嬉しそうだ
完全に心が打ち解けるまでもう少しかかりそうかな?
紗は午前のお茶を丁寧にコップに注いであくあに渡す。するとあくあはありがとうと小さな声で言って、お菓子をひとつ手に取った
あくあ「…頂きます――ん〜〜ん?」
紗「( *´꒳`* )」
あくあ「…な、なに…見てるの?…恥ずかしいよ///」
紗「いや幸せそうな顔だなと思いましてね」
そう言われたあくあは照れて口元を手で隠し、目があさっての方向を向く。美味しそうに食べていたあの顔を見るに本当に好きなのだろう
紗もひとつパクッと口に入れると、チーズの塩味とおかきの醤油風味がとてもマッチしており、とても美味しいものだった
紗「あくあさん!美味しいですね!」
あくあ「そう…だね!」
緊張がほぐれてきたのか、あくあは自分から話題を振ることを決心した
あくあ「紗ちゃんは…どんな料理が好き?」
紗「パッと思いつくのはオムライスですね」
あくあ「オムライス!あてぃしもオムライス好きだよ!」
前のめりになって目を輝かせるあくあ。どうやら心を許してくれたようだ。紗はさらに話題を広げ、あくあとの好感を深めようとする
紗「あくあさん、私最近オムライスを作るようになりまして…良ければオムライス好きなあくあさんに評論して頂きたいな―なんて…」
あくあ「いいよいいよ!あてぃしでいいなら全然!あてぃしも紗ちゃんのご飯美味しいって聞いてて食べて見たいって思ってたし!」
紗「それじゃ決まりですね!連絡取りたいので連絡先を…」
あくあ「わかった。えーっと…」
あくあはなれない手つきでスマホをいじり、紗と連絡先を交換した
その時、マネージャーから来て欲しいとの連絡があくあのスマホに通知される。名残惜しいが、紗と離れなければならない
あくあ「マネちゃんから連絡…」
紗「急ぎの用事ですかね?」
あくあ「そうみたい」
紗「付き合ってくれてありがとうございますあくあさん!楽しかったです」
紗がそういうとあくあは少し照れたように、「私も楽しかった」と一言言って、ちいさな声とちいさな手を振って別れの挨拶をした
―あてぃし頑張ったよ!初めてこんなに話せた。今日の経験をあくあは忘れることはないだろう
あくたんは応援したくなる
小説名称変更について
-
変更いいよ!
-
ブラックのままで