記憶を失った少女が、ホロライブに関わって変わる話   作:ほがみ(Hogami)⛩

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記録:作られた命

『ホロの皆さん。突然襲いかかって申し訳ありません。』

 

先程とは打って変わったように凛とした声を発する機械。その機械は自己紹介を始めた

 

ライブラ『私はライブラ。アルヴィース・へレシーに創造された7人目の人類です』

こより『7人目…というより創造されたってつまりあなたは――』

 

こよりのその問いに大してライブラは答えた

ライブラ自身もアルヴィース・ヘレシーに作られたホムンクルス(人造人間)

アルヴィース・ヘレシーは人に絶望したことから、新たなる人類を創造し、世界を変えようとしているとのこと

しかし一番最初に生まれた生命は、完全とは言えなかった

 

ライブラ『彼ーエリースと記録されている者は、アルヴィースの複製ーいわばコピーのように同じ性格、同じ特徴を持っていました』

ルイ「人類のコピーに成功した…それだけでもすごいけど…」

ライブラ『えぇ。しかし彼はそれは旧人類の複製に過ぎず、新たなる人類ではないと語り、エリースを破棄、そして分析しながら新たなる人類を模索して行ったのです』

 

さらなる高みを目指す。それが研究者としての務めと言わんばかりの様子だったそうだ

 

ライブラ『そして1人…2人と新たなる命は育まれて来ました。その命は、全て共通していて、エリースの感情ーアルヴィースの感情や個性を引き継いでいたのです。そこのヴァーゴは熱心を。私は正義感を。そしてキャンサーは孤独を引き継ぎました』

ぼたん「正義感ね…ならなんであたし達にそんなこと教えてくれるんだ?敵だろ?」

 

少し怪しみながらぼたんはライブラに聞く。ぼたん側からすれば敵。それはあっちも同じなはず。なのに色んな話をしてくれるのはなにか裏がありそうだと思う

しかしライブラは、気にもせずその問に答えた

 

ライブラ『…私が貴女達を正義と判断したからてす』

スバル「正義だぁ?お前らからすればスバル達は悪じゃねぇのか?」

ライブラ『私はアルヴィースの正義感を持っていたとしても、私たちホムンクルスは人間と同じように成長する。』

 

つまりは人間と彼女たちは同じであるという事―全てのホムンクルスがアルヴィースと同じでは無いという事

それに続けてライブラは言葉を紡いだ

 

ライブラ『それに、パイシーの記録からあなた達は善であると確定出来ましたし』

ルイ「パイシー?」

ライブラ『あなた達が紗と呼ぶ者です。彼女は最後のホムンクルスとしてアルヴィースが求めた最高の人類――』

スバル「推測はあたっちゃったか…」

 

紗は作られた命だった

でも自分たちの大切な仲間であることには変わりがない。彼女を助ける理由はそれで十分だ

 

ルイ「紗は今どこにいるの?」

 

その問いにライブラは答えた

紗はここよりも下の研究所でフォーマット作業されているのだとか

ーフォーマット?といろはが分からない声をあげると、ルイは言葉を詰まらせながら「記憶の消去」だと言った

 

いろは「それじゃ風真たちとの記憶はー!」

こより「…確実に無くなる」

スバル「そんなの…あんまりじゃん…」

 

みんなは心がキュッと悲しくなる。これまで紗と過ごしてきた記憶が全て無くなってしまうのなら、自分たちが紗を助けに行く必要すら無くなってしまうのかもしれない。記憶が無くなった友人は、元の友人とは言えるのだろうか…

スバルは考えた。これが紗が望んでいることなのかどうかを

 

スバル「…紗はここに戻りたかったのかな」

ぼたん「スバル先輩?」

スバル「いや、スバルみんなに内緒で紗の調査を会長としてたんだけど、度々思ってたんだよね。紗が本当に元に戻りたいのかーって。最初は紗のため…って思ってたけど、考えてみればそれはスバルのエゴだし、紗が本当に思ってるかどうかなんては分からない」

 

スバルは神妙な顔でそう言った

だがそれを肯定してしまえば、今の状況だって紗の考えを入れてない勝手なエゴだ。紗の気持ちを考えずに助け出そうとしている

何が正解で何が間違いなのかも分からなくなってしまう

しかしライブラがスバルに声をかけた

 

ライブラ『【無くなったのなら、自分で作り直せばいい】―そう言ったのは大空スバル。貴女です』

スバル「確かにスバルだけど―」

ライブラ『記憶を失ったパイシー…いや、紗が不安になれずにここまで生きて来れたのは貴女のこの言葉があったからですよ。紗は自分は何者なのか、どこから来たのか知りたかった。ただそれ以上に――今の生活が華やかだった』

スバル「…」

 

スバルは考える。紗の気持ちを。そしてこれからどうしたらいいのかを模索する

―あの笑顔を。あの声を。紗との日々を。それを守るのが紗の姉(スバル)としての務めなのだと

 

スバル「ライブラ、紗の場所を教えて」

ライブラ『ええ。既にロボ子さんにアップロードしてます』

ロボ子「あとでコココロにダウンロードするねぇ」

スバル「ありがとう。そういえば2人はどうするの?」

ライブラ「私たちは…彼がいる限り外には出れません。この機械は私たちを縛る軛です。ですが、手を貸すことは出来ます。この階層と少し下の階層の警備を無力化しておきました。どうか…彼女を軛から解き放ってください…お願いします」

 

スバルたちは任せて!といってその場を後にした

残された部屋でキャンサーは先に行った人を心配する

本当に大丈夫なのかと。しかしライブラは心配は無いようだ

 

ライブラ『彼女たちなら大丈夫。ヴァーゴを倒すくらい機転は聞く。それに、記憶が失っても体や心は消えない』

キャンサー「ライブラはいつ元に戻れる?」

ライブラ『アルヴィースの制約が消えたらでしょうね。彼女たちには言ってなかったけど、ホムンクルスの体内にはアルヴィースに制御される機械がある。貴女は私が取り除いたけど…彼が消えない限り、私たちはこの軛は縛られる…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…彼女たちが来る前に完成させる…」

 

くらい部屋で大きな培養槽の目の前にあるパソコンに必死に打ち込む男。そしてその培養槽には、目を瞑って寝ているかのように満たされた水に浸かっている紗の姿があった

 

「…最高だ。また君に出会えるなんて思っていなかったよ。前回は記憶アップデート中に逃げ出されたからね…今回はそうはいかない。最初から完成された人格を植え付けるんだ…さぁ―実験を始めよう―!」




迷走してる?いや、きっちりとストーリーを進めてる
あと数話でこの記録は消える。
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