記憶を失った少女が、ホロライブに関わって変わる話   作:ほがみ(Hogami)⛩

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記録:PONな侍

いろは「ふっ…ふっ…」

 

Holox内のいろはの部屋(道場)でいろははお供のぽこべぇがポンポンっ!っと出した丸太に一振り…二振りと丁寧に刀を当てて鍛錬をしている。紗はその様子を側で見ており、自分もいろはのように用心棒とはなれなくとも、みんなを護れるぐらいになりたいと思っているが、それほど力もないため、無理ではないかと思っている節がある

―だが、そんな紗にもいろはは「大丈夫でござるよ!かざまも最初からできたわけじゃないでござるし、きっと紗もできるでござる!」と紗に自身を持ってほしいと言った

 

これはまさにいろはが紗に技を伝授しているところであった

 

いろは「ふぅ――どうだったでござるか?」

紗「すごくかっこよかったです!―が…私にできるでしょうか…」

いろは「できるでござるよ。自信を持つでござる!まずは、素振りとかやってみるでござるよ」

紗「はい!」

 

紗は近くにあった木刀を手に、えいえいと素振りを始める

その姿はかなり様になっているのだが、如何せん筋力や体力がなく、すぐに疲れてしまう。鍛錬など一回もしたことが無いため、当たり前といえば当たり前なのだが…

 

紗「ふぅふぅ…」

いろは「お疲れ様でござる。結構様になっていたでござるよ」

紗「あ、ありがとうございます…」

いろは(初心者とは思えないきれいな素振りだったでござるな…記憶を失う前に経験したのでござるか…?)

 

疲れて座った紗のことを、いろはは色々と考える。初心者にしては出来すぎているし、刃筋もきれい。記憶が無くとも体が覚えているということだろうかと。これならばすこし鍛えれば、かなりの腕になりそうだ――と、考えているときに、紗はいろはに声をかけた

 

紗「師匠――」

いろは「―――!!!」

 

紗が放った言葉は、いろはの心に刺さる

―師匠―そう呼ばれたのは、いろはにとって初めての経験であり、自分も師匠になるときが来たのかと嬉しくなった

そう言えば可愛い弟子のために、炊飯器で作るケーキを作っていたことをいろはは思い出す。鍛錬の時間で出来上がる時間は過ぎ、今頃はうまい具合に出来上がっているときだろうとさらにウキウキな気分になった

 

いろは「紗ちゃん、かざま、ケーキ作ってたのでござる!少し取りに行ってくるでござるね!」

紗「了解ですー」

いろは「ふんふん〜♪ケーキ、ケーキ♪かざまは師匠―…」

 

ご機嫌で道場を出ていくいろはを紗は目で追う

あんなに可愛らしい子が、重たい刀を振り回してるんだもんな―と紗は少しながら思う。ぽこべぇは紗のもとに来て、もふっと側に座った

ぽこべぇはとても可愛らしい姿をしていて、愛着がある。衝動的にもふもふしたくなる感情があるが、そこはぐっとこらえて、頭をナデナデするところで止める

―ぽこべぇの毛並みはとてもふわふわでありつつもすべすべで、この世のものとは思えない極上の毛並みであると紗は実感した

 

にこっと緩んだ顔を見せたぽこべぇは、つんつんと紗の袖を突き、道場に指で文字を書き始めた

 

紗「えっと…?”いろはを…師匠とよんでくれて…ありがとう”?」

ぽこべぇ「―――」コクリ

紗「”いろはは…師匠に…憧れてた。ずっと…教えられる側だったから…これからも…師匠と呼んでほしい”?もちろん!いろはさんは、わたしの師匠ですよ!」

ぽこべぇ「――♪」コクリ

 

伝わって嬉しいぽこべぇは紗に、もふっと抱きつく

ふわふわしている毛並みが心地よく、紗はぽこべぇを膝の上に置き、またもや毛並みを満喫する。その瞬間…

 

あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!

 

いろはの悲劇的な悲鳴が道場内に響き渡った

 

紗は案内してくれるぽこべぇに急いでついていくと、そこには料理場で絶望的な顔をしてペタンと座るいろはの姿があった。紗が声をかけるよりも早くぽこべぇがいろはに駆け寄り、いろはを慰めると、いろははぽこべぇに抱きついて涙を流し始めてしまう

―すこし経っていろはが落ち着くと、いろはは紗にごめんと謝った

 

いろは「炊飯器で…ケーキ作れるっていうからやったでござるが…炊飯器のコンセント抜けていたでござる…ごめんでござる…」

紗「―大丈夫ですよ。今から作りましょう!できるまで、また鍛錬しましょう?私まだ動けますよ、師匠」

いろは「うぅ…ごめんでござる…」

 

しょぼんとするいろはに紗は手を差し伸べる

差し出された手をいろはは優しく握る。この優しい子が弟子だなんてかざまも幸せ者だなと思ったいろはは、少し元気になり、ちゃんとコンセントが入っていて、ちゃんとタイマーがセットできたことを確認してから道場に向かった

 

――数十分経って、再び料理場へ戻ると、ちょうど炊飯器が出来上がっていて、ほかほかな美味しそうなケーキが皿の上にボンと置かれた

いろはは紗用とぽこべぇ用に取り分けて、フォークを使ってパクリと食べる。その瞬間、いろははとろけるような表情を見せた

 

いろは「美味しいでござる…♪」

紗「甘くて口の中でとろけるみたいですね〜( *´꒳`* )」

いろは「かざまがしっかりしていれば、もっと早くに食べられたのでござるが…」

紗「成り行きはどうであれ、結果として師匠の美味しい手料理を食べられた私は幸せものですね」

 

えへっと微笑む紗の表情にいろははまたもや胸を撃ち抜かれた時、いろははその笑顔から得た物があった

―PONないろはでも誰かを幸せにすることができる。配信ではいつも「助かっている」という声を多く聞くが、こうやって実際に体験すると、配信とは違ったものを感じるし、その感情が直に伝わってきてこちらも嬉しく感じる

ほかほかと暖かな湯気を立てるケーキを挟んでいろはは紗にこういった

 

いろは「紗ちゃん!かざま、師匠として一生懸命紗ちゃんを助けるでござる!」




途中からいろはがわからなくなってしまった
あ、そう言えばHolocure更新来てましたね!一期生と二期生が登場してまして、ガチャのところに次アップデートの0.6のシルエットあったんですが、おそらく…IDでしょう!
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