何一つ関わりないけど、オカメインコがTwitterでトレンド入りするとなんか「お?」ってなる。
本当に何一つ関わりないけど。
12月24日 20:00 配信開始
「メリークルシミマス!」(めちゃ可愛ボイス)
開始時間と共にカメラの前に姿を表すピーちゃんは、頭の上に赤い三角帽子をチョコンと乗せて赤いケープを羽織った姿とまさにクリスマスに相応しい装い。
背後に映るいつもの部屋にも電飾の施されたクリスマスツリーや靴下の飾りなどが至るところに拵えられており、いつもよりどこか浮かれた様子が見て取れる。
:メリークルシミマス
:メリークルシミマス!
:メリークリスマス!
:クルシミマスってこれまたベタな
:普通にメリークリスマスって言え
:ピーちゃんベタなの好きだから
:待っとったで
:サンタ衣装可愛いね
「キョウハ、クリスマスニヒトリノオマエラト、ゴハンタベテアゲル!」(めちゃ可愛ボイス)
だからちゃんとご飯と飲み物用意したかと確認するピーちゃん。
ほら、だってこんなに可愛い女の子と一緒だぞ? 泣いて喜べ! と、一言余計に付け足すことも忘れない。
:うっせw
:やったぜ
:余計なこと言わんと気がすまんのかw
:ちゃんと用意したよ
:ごめん、俺は家族と見てるんだ
:彼女と一緒にいますが何か
:ていうか、また眷属ちゃんおらんやんけ
:ミニスカサンタは眷属ちゃんこそ着るべき
:お前はミニスカサンタ着なくて良い
必然、ピーちゃんへの扱いもやや辛辣気味となるが、これもまたいつものこと。
「ヌゲト!? エッチ!」(めちゃ可愛ボイス)
:いつもの
:お前そればっかなw
:言うと思った
:茶番はいいから眷属ちゃん出せ
:そうだそうだー!
:眷属ちゃんを出せー!
:そうだ出せ出せー!!
:眷属ちゃんおらんと始まらんじゃろがい
自身の体を抱くようにして体を隠すピーちゃんと呆れる視聴者達も慣れたものだった。
しかしそれ以上に眷属ちゃんを求める声の方が多いのもまたピーちゃんの配信では日常風景。所謂お約束。
「……アー、ケンゾクハイナイヨ?」(めちゃ可愛ボイス)
:は?
:いないよ?じゃないが
:呼んでこい
:眷属ちゃんいないなら配信見る意味なひ
:ええええええええええええ
:クリスマスなのにかー
:眷属ちゃんと一緒にディナーの予定が嘘やろ
配信にもいたりいなかったりと、参加も不定期。とはいえ今日のような特別な日でもまさかの不参加とは思わなかった様子。
加えてピーちゃんの発言の歯切れの悪い様子にどこか含んだものを察せざるを得ない。
そして事実、次にピーちゃんの口にする言葉は眷属ちゃんを求める視聴者達にとってはあり得てはいけない現実であった。
「ケンゾクハ、イマ…………カレピトデートチュウーーーーーー!」(めちゃ可愛ボイス)
:は?
:はあ!?
:はああああああああ!?
:彼ピ!?!??
:そんなんおったんか!?
:か、か、かかかかか彼ピ!?
:付き合っているのか?俺以外の男と・・・
:あかん手震えだsっk
:おおおお前ほんとお前お前お前
:シンプルに絶望
:【悲報】眷属ちゃん彼氏がいる
:ピーちゃんお前がいながらなんてことを!
:どこのどいつだ
:なんとしてでも探し出さんと
:処す?処す?
:処す!!!!!!!!!!!
まさに爆発的な反響。世界は悲しみに包まれた。
今の今まで男の影すら感じさせなかった眷属ちゃんにまさかの彼ピ。
これから世界は下手人捜索に舵を取るかのように思えた──が、
「ナーンテ、ウッソーーーーーー!!」(めちゃ可愛ボイス)
ダーマサレタ! ダマサレタ!
イッツ・ア・ピーチャンジョーク。ただの悪質な冗談だった。
:はあああああああん!?
:お前まじでぶち○すぞ
:ししししし知ってたし
:言って良い嘘と悪い嘘があるじゃろがい
:死ぬほど安心した
:ピーちゃんのファン辞めます
:過去イチぶっ○してやろうと思った。
:ほんとそれ
:安心しすぎておしっこ漏れた
:目の前にいたら絶対横っ面ぶん殴ってる
:いつか痛い目見て欲しいけどピーちゃん痛い目遭わせる存在とか世界が危ない
:ぐううううううう、この行き場のない怒りをどこに向けたら・・・・!
「ヤダコワイ。サスガクリスマスイブニ、ヒトリデ ハイシンナンテミトルヤツハ、スサンデルワ!」(めちゃ可愛ボイス)
:誰のせいだと
:おまいう
:お前が言うな
:お前炎上しないといけないノルマでもあんの?
:今日も飛ばすなぁ
:そもそも付き合うにはピーちゃん倒せないといけないわけで
:・・・そうだった(忘れてた)
:そうだよ、こいつ倒せないと無理なんだった
:まだ心臓バクバクしてるわ
:彼氏じゃなくて彼女と一緒とか言わんよな?
:おい余計な可能性示すんじゃない
:でも女の子ならいい!女の子ならいい!男は嫌だ!
:眷属ちゃんの彼氏はピーちゃんだから
:ピーちゃんは女の子定期
:・・・んで、眷属ちゃん何してるんよ?
姿を見せない眷属ちゃん。もしかするとご飯の用意を確認していながら、テーブルの上にピーちゃんしか存在しないことから結論に気づく勘の良い視聴者達もいるかもしれない。
「ゴハンノヨウイシテル! モウスグクル!」(めちゃ可愛ボイス)
というわけだった。ひとまず彼氏でも彼女と一緒ではないらしい。
一緒にではない。一緒ではないが、今一緒にいないというだけで存在自体を否定しきれたものではない。
しかし情緒を乱高下させられて疲れ切った視聴者たちは最早その不吉な可能性を口にすることはなかった。
:あ、配信出てくれるのね
:まだ手g震えてるンだが
:マジで始めっからそう言ってくれ
:受験受かった時より安心した
:プロポーズ成功したときより安心した
:良かったぁ・・・・
:眷属ちゃんのことで負った傷は眷属ちゃんで癒やすしかない
:問題は眷属ちゃんがちゃんとミニスカサンタになってくれるかだ
:せやな。せやな?
:ピーちゃんがミニスカサンタということはつまり・・・?
:ワンチャンありますねぇ・・・!
:でも眷属ちゃんいつもコスプレしてくれんやんけ
:色違いジャージくらいやな
:どうせ今日も真っ赤なジャージってだけよ
:うるさいうるさい!俺は眷属ちゃんがミニスカサンタになってくれるって信じる!
そんなことよりも、ある意味前向きな妄想で心を満たさないともうなんか色々心が保たない様子。
実際、眷属ちゃんには生まれてこの方特定の相手どころか恋愛経験の一つすら存在しないのだが、ピーちゃんならいざ知らず視聴者たちにはそんなことは知る由もない。
「ダイジョウブ、チャントキテタカラ」(めちゃ可愛ボイス)
先程の意地悪が嘘のような笑顔(表情変わらない)をカメラに向けるピーちゃんを果たして信じて良いものか。
とても信じきれたものではないとはいえ、さすがにピーちゃんだって更に嘘を重ねない程度の良心は持ち合わせている(はず)。
:マジで!??!?
:頼んだだけってのはさすがに無しだぜ?
:さすがピーちゃん。俺だけは信じてたぜ
:やっぱ俺達のピーちゃんは違うわ
:お前らと違って俺は信じてたよ
:信じていいんスカ!?
:手のひらぎゅいいいいいいん
:ピーちゃんを疑ったことなんて一度もありませんけど?
:彼氏おらんならもうなんでもいいや。おじさんは疲れちゃったよ
「ピーチャンヲシンジロ!」(めちゃ可愛ボイス)
と、そんなタイミングで後ろの扉が開き、画面の中にヒラリとしたものが映り込む。
紙袋を頭に被っているのはいつものことながら、その姿はいつものジャージ姿とは異なるシルエット。
安物のコスプレグッズよりも一回り二回りは上等と分かる上品な赤色のケープと、動くだけでうっかり中が見えてしまいそうな丈の短いスカート。まさに視聴者達の求めたミニスカサンタの衣装。
──を、いつものジャージの上から着用した眷属ちゃんであった。
:くそおおおおおおおお
:騙されたあああああああ
:ピーちゃんなんて信じるんじゃなかった
:嘘だろ眷属ちゃーーーーーーん
:ひどい裏切りにあった
:まさかのハニワスタイル
:真冬に学校の女子がやってるやつ
:ダサいけど寒いから許せと一人娘が言ってる
:ここ室内じゃん!室内じゃん!
:ミニスカサンタなのに露出減るとは思いませんやんか
嘆く視聴者達を余所目に手の中のポテト、チキン、ピザ と並べたところでテーブルの前にストンと腰を下ろす眷属ちゃん。
湯気の沸き立つ様子を見るに出来立てのようだ。
「サテ、ジャァソロッタトコロデ、ゴハンニシマショウネー!」(めちゃ可愛ボイス)
「サン!!」(めちゃ可愛ボイス)
「ニー!!」(めちゃ可愛ボイス)
「イチ!!」(めちゃ可愛ボイス)
「メリークリスマス!」(めちゃ可愛ボイス)
:早い早い!
:急に来るじゃん
:メリークリスマス!
:メリークリスマス!
:メリークリスマアアアアアアス!(ヤケクソ
:メリクリーーーーーーー!!!!
…………………
…………………
「ソウソウ、ピザハ、ピザガマデツクッタ」(めちゃ可愛ボイス)
…………………
…………………
「ピザガマモツクッタ」(めちゃ可愛ボイス)
…………………
…………………
「コンドハ、ポテトノイモカラソダテヨウカ」(めちゃ可愛ボイス)
…………………
…………………
「ケーキハ、ケンゾクノテヅクリ!」(めちゃ可愛ボイス)
…………………
…………………
「チキンウメェ! ン? トモグイヤメロ?」(めちゃ可愛ボイス)
…………………
…………………
──と、そんなこんなで。
「……ッテ、モウイイジカンジャンネ」(めちゃ可愛ボイス)
食事開始から優に一時間以上の時が過ぎ、90分の食べ放題であっても既に追い出されている時間。
:待て、大事なことを忘れてる。クリスマスプレゼントはないんか?
:確かに
:それもそう
:クリスマスプレゼントあるの!?
:クリスマスプレゼント貰えるなら全裸で歌いながら町内一周してやるよ
:いつもなんか配ってるから今回もあるよな!
:そうだそうだ忘れてた
特別な日でもないに関わらず何かしらプレゼントして回っていたことを考えればクリスマスイブという特別な日に何もないというのは逆に不自然というもの。
「(チッ)ソンナモノハナイガ?」(めちゃ可愛ボイス)
聞こえてはいけない何かと共にスットボケた顔(表情変わらない)をするピーちゃん。
:今舌打ちしませんでした?
:したなw
:ないがじゃないんだが
:クリスマスにプレゼントしないとからしくないぞ☆
「ダッテ、ピーチャンモノクバリスギダナッテ」(めちゃ可愛ボイス)
:まぁ確かに
:隕石にダイヤにあとなんだ
:チョコ
:チョコだな
:チョコまだ欲しい
ピーちゃんとしても何か思うところがあったのか、あるいは眷属ちゃんから何か言われたのか、今日ばかりは何も用意していないようだ。
「アー、デモシイテイウナラ、プレゼントデハナイケド、オンケイ? ミタイナノハアルヨ」(めちゃ可愛ボイス)
:え、なんかあんの?
:期待
:わくわく
:恩恵?
:さすがピーちゃん is god
:形のない何か配ってたってこと?
ピーちゃん曰く、普段からいっぱい超常現象起こしてるじゃん?
始めは眉唾だったけど、世界中でピーちゃんの存在信じられてるじゃん?
色々大きく常識変わったじゃん?
──つまり、ピーちゃんが何を言いたいかというと。
「トオイミライ、オマエラ、マホウツカエルヨウニナルヨ」(めちゃ可愛ボイス)
:は?
:は!?
:え、まじで!?
:思ってたのよりやばいの来た
:ほんげええええええ
:まじで!?
:またしれっとやばい情報出たw
「ジャ、アトハフタリデユックリスルカラ! オカメインコハ、クールニサルゼ!」(めちゃ可愛ボイス)
:待ってくれ!
:去るな去るな
:お前はクールじゃな・・・・じゃなくてええええええ
:さすがに説明を要求する!
:来たぜ俺の時代。もうすぐ30だからつまり・・・
:遠い未来っつってなかった?
:こりゃぁまた政府の人ら大忙しやで・・・
:お労しや政府の人
──この配信は終了しました。
また同じくらいの間隔で更新したいなぁ。
更新ほったらかしすぎて作中時間が現実に追いつける気がしない。