CINDERELLA BRE@KER~BUILD THE FUTURE 作:wataru012
泰葉達がSDガンダム計9機と戦った場所から
奥に続いている階段を上った先に開かれた扉に入ると、
城の玉座と思しき所に移動し…そこに居た2本の角を頭から生やし
ローブを纏ったような外見の三種の神器に身を包んだ騎士ガンダムを
ゆうに上回る大きさであり泰葉とミサが操るガンプラよりも大柄な
「それ」が振り向くと、額や口元に目といった部分はガンダムを思わせる
風貌でありながら威圧感を感じさせる目付きで泰葉達を見ながら声を上げる。
「何だお前は?」
表情同様に威圧感を感じさせる声による「それ」の発言に対し、
ロボ太は怯む事なく「フルアーマー騎士ガンダム」を
「それ」に向けて一歩踏み出させながら返答する。
「私の名はガンダム!」
「ガンダム?」
「そうだ、貴様と同じ名前…
私は自分の名前以外何も知らない、
何故貴様と同じ名前なのかも知らぬ…
しかし、貴様のやっている事は許せん!」
「いや、何でまた昔のSDアニメの再現してんの?」
「そうなんですか?」
「SD関係の情報を調べた時に存在してた事は確認しましたが…
アレって30年程昔の作品っスよね、ミサちゃん見た事あるんスか?」
「あー、一応10年くらい前にアニメ化されたほぼ全作品を収録した
DVDボックスが発売されててね…父さん達の学生時代はSDシリーズが
ガンダムを牽引してた時代だった事もあって買ってたから見た事あるんだよね」
「…となるとカドマツさんもユウイチさん達と年齢が近いと
聞いていたから、おそらくほぼ同世代という事になるか…」
ロボ太と「それ」の会話を聞いていたミサがツッコんだのをきっかけに、
泰葉や比奈や晶葉が質問をしたり過去の発言から思案をしていると…
「小賢しい! ザコは引っ込んでいろ!」
「うわぁっ!」
「それ」が左手に持つ先端にドクロを飾り付けた杖から
球状の電撃が放たれ、ミサの「アザレア・ヘヴィガンナー」に
直撃し大きく吹き飛ばされ背後の壁に激突し尻餅を付く形で落下する。
「僧侶ガンタンク!」
「だから違うっての!」
「貴様は勇者の名を汚すもの…消えてなくなれ!」
それを見てのロボ太の発言へのミサのツッコミの直後に
ロボ太が「それ」に対して啖呵を切ったのを合図代わりに、
泰葉達3人と「それ」との戦いが始まった。
~~~~~
「強い者が弱い者を滅ぼす、それが当たり前の世界だ!
勇者も魔王も変わりあるものか! 『伝説の勇者』が
ガンダムならば、それは闇の力でこの世を支配する私の事だ!」
「そんな事があるものか! 正義の力で
皆を幸せにするのが、『真の勇者』だ!」
「いや、再現に気合入れ過ぎでしょ…」
「耐久力ゲージの上に書かれている『サタンガンダム』と
いうのが、今回の標的の名前でしょうか?」
「そうっスそうっス、いわゆるRPGゲームにおける
『ラスボス魔王』の立ち位置のキャラっスね」
「攻撃手段は、落雷や拡散して地を這う稲妻といったところですね」
「拡散して地を這う稲妻はそれほど威力が高くなく
比較的避けやすいので何とかなりますが、着弾位置を
指定してから放たれる落雷の威力が高いですね…
『GNフィールド』を展開していても結構ゲージを削られますし」
「バリアに頼り過ぎずしっかりと回避していく事が大事になるな」
「…泰葉ちゃん達、順応性高過ぎない?」
戦闘開始直後のサタンガンダムとロボ太のやり取りに
再びミサがツッコミを入れると、それに続く形で
泰葉達は標的の名称や攻撃手段の確認の後に
対応策を考慮するという普段のガンプラバトルと
変わりないやり取りを行っており…そんな様子に
感心したような呆れたような声をミサは漏らしていた。
「芸能界…特にアイドル世界って、アドリブでの
対応力が求められる場面が結構多いもので…
私は苦手な身だったけど、アイドルになって
色々活動する事で身に着けたって所ですね」
「そうっスね、それにこれはゲームなんでスし
一々ツッコむより楽しんだ方がお得っスよミサちゃん」
「…だね、それじゃあ魔王に異世界の機兵の力を見せちゃいますか!」
それに対しての泰葉の返答と比奈からの「楽しんだ者勝ち」といった
言葉を受け…ミサもある意味腹を括ってサタンガンダムへの攻撃を
本格的に開始し、3人の連携で着実に耐久力を削っていく。
~~~~~
「…よし、動きが止まったぞ!」
そんな最中に、ダメージの蓄積の影響か立ちくらみのような動きを見せて
足が止まったサタンガンダムにロボ太の発言を合図に3機が一斉に取り付き
格闘武器による連撃を叩き込んでさらに大きく耐久力を削っていく。
しばらくして再び動き出したサタンガンダムが身をかがめるような
姿勢になると、周囲に漆黒のオーラが凝縮していくように集まり
それに引っ張られて行くのを泰葉達は感じ取っていた。
「機体が吸い寄せられる…!?」
「ぬぬっ…!」
「ちょ、ちょっとこれマズくない!?」
「そうっスね…ブースト思いっきり吹かせて
何とか振り切って下さいっス!」
泰葉達の焦りの言葉に続く形で告げられた比奈からの言葉を聞いて、
ロボ太は背を向けて全力で走り泰葉とミサはそれぞれブースト全開で
後退する事で何とか吸引を振り切り…それから間もなくサタンガンダムの
周囲に先程凝縮されていたオーラが発散される形で放出されていた。
「あれに巻き込まれていたら只では済まなかったろうな…」
「とは言えダメージを負う事なく行動パターンを知れたのは
良かったです、あの動きを見たら全力で間合いを取りましょう」
「だね」
吸引攻撃を無事回避出来た事に3人とも安堵の声を吐きつつ、
その攻撃も警戒した立ち回りを泰葉が提案していく。
そこからも堅実さと大胆さを兼ね備えた立ち回りをしつつ
攻撃を積み重ねる事でサタンガンダムの残り耐久力が後僅かとなり…
「よし、一気に決めちゃうよ!」
「うむ!」
「わかりました!」
ミサの言葉とそれに対する2人の返事を合図代わりに
ミサがEXアクション「フォートレスフォアブラスター」を、
ロボ太は「光の矢」をサタンガンダムに向けて放ち…
泰葉はEXアクション「スラッシュペネトレイト」を発動し、
ミサの一斉砲撃の光の中から現れる形でサタンガンダムを切り裂く。
「ウオオオオオオオオ!!」
「悪よ、滅びろ!」
サタンガンダムの耐久力を0にした事で響く断末魔と
それを見たロボ太の言葉を背に受ける形で、トドメを差した泰葉は
普段はブースト等でキャンセルする斬撃後の決めポーズも
最後まで出し切るという倒したからこその余裕を見せていた。
「やりました…!」
「いや、悪いけどこれで終わるとは思えないよ…」
「え!? そういえば、倒したはずなのに爆発して消滅していませんね…」
喜びの声を上げる泰葉に、ミサは自らの知識から
まだ終わっていない可能性を告げると泰葉は驚きながらも
普段の敵機撃破時とは異なる状況である事を確認する。
「フッフッフッ…ハッハッハッハッハ…」
前のめりに倒れ込んだサタンガンダムから笑い声が響くと、
吸引攻撃の時のような漆黒のオーラに包まれながら立ち上がり…
そのオーラが弾けるように散ると、頭部と身体のローブ状の部分が
展開して姿を大きく変貌させ…耐久力ゲージがフルになると同時に
名前の部分が「サタンガンダム」から「ブラックドラゴン」に変わっていた。
「ハーッハッハッハッハッ!! 愚か者!!」
「変形…いや、変身した!?」
「やっぱり来たかぁ…!」
「くそっ…生きていたのならば、また戦うだけだ!!」
ブラックドラゴンの高笑いと泰葉の驚きの声、
ミサの予感が当たった事への反応とロボ太の決意の言葉を
皮切りにブラックドラゴンとの第2ラウンドが開始される。
~~~~~
「攻撃手段はサタンガンダムの時と変わらんか…む?」
「右手から追尾性能の高い電撃弾を放ってますね」
「しかも下がりながらの引き撃ちスタイルっスか…」
「確かに避けにくいですが、射撃戦なら私とミサさんは
むしろ歓迎と言えますのでチャンスでもありますね」
「だねー、その代わりロボ太にはちょっとキツめだけど」
「心配はない、こちらも飛び道具は備えているからな」
ブラックドラゴンに変身してからの攻撃パターンを観察し、
サタンガンダムの時と同じと思った瞬間に初見となる攻撃を
放った所を見ての晶葉・泉・比奈の発言を聞いた泰葉は
むしろ射撃戦であればこちら側が有利になると判断し…
ミサの照射ビームやミサイルとファンネルの同時攻撃と
ロボ太の「光の矢」による射撃に加えてガトリングとミサイルと
グレネードの弾幕や胸部からの照射ビームによる射撃を
ブラックドラゴンに叩き込んでダメージを積み重ねていく。
そうした最中、ついに泰葉の覚醒ゲージが満タンとなり…
「覚醒を使います! 一気に決めましょう!!」
「了解!」
「承知した!」
泰葉の宣言に対してのミサとロボ太の返事を合図に、
泰葉は「覚醒」を発動させる。そこから泰葉とミサが
オプションの射撃武器やEXアクションを放てるだけ放ち、
ロボ太は「光の矢」による射撃と「炎の剣」を振るっての
火炎弾発射でブラックドラゴンに総攻撃を仕掛ける。
そうしてミサがメイン射撃武器「GNバズーカ」と
ほとんどのオプションとEXアクションの射撃攻撃を
使い切り、唯一ゲージを残しているオプション武装の
「ダブル・ビームガン」での射撃をしながらブーストを吹かして
ブラックドラゴンへと向かって行きロボ太も追従する。
そこから2人がブラックドラゴンに取り付くと…
「せい、やぁっ!」
ミサがEXアクション「2連ビーム・ライフル斬り上げ」を
発動して袈裟斬りによる振り下ろしと斬り上げの2連撃を叩き込み、
「はぁっ!」
ロボ太がブラックドラゴンに取り付いた状態で
「炎の剣」を振るい斬撃と火炎弾5発を同時に命中させ…
「これで…終わらせます!」
2人から少し離れた位置の泰葉が、バーストアクション「ライザーソード」を
発動させて大上段に構えた「グランドスラム」から形成された桁外れの長さと
大きさのビーム刃を振り下ろしブラックドラゴンを真っ二つにせんと叩き付ける。
「これで勝ったと…思うなよぉぉぉ!!」
3種の斬撃(+α)をその身に受け、耐久力ゲージが0になったブラックドラゴンは
ふらついた直後に爆発したかのような激しい光に包まれ…その光の中に
ブラックドラゴンの影が見えると崩れながら光と共に消滅していった。
「ようやく、ですね…」
「いやホント…」
「さぁ、帰還するぞ!」
ブラックドラゴンの消滅後、ついに表示された”MISSION COMPLETE”の
文字を見て泰葉とミサは疲労と安堵を感じさせる言葉を吐き…
ロボ太は2人とは対照的に生き生きとした声を発していた。
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「ちょっとカドマツ! 新しいガンプラ1機の稼働テストに
対してバトルのボリュームが過剰過ぎだっての!」
「誰も新しく使えるようになったロボ太用の
SD機体が1つだけとは言ってねぇぞ?」
「へ?」
シミュレーターのポッドから出て来たミサが全力で
カドマツに食って掛かる勢いでバトル回数にツッコむと、
カドマツは前にも見せた悪戯を企んでいる感と
得意気さの混じった表情を見せながら言葉を返す。
「今回ロボ太が使った『フルアーマー騎士ガンダム』に加えて、
最初に戦った『武者頑駄無』『コマンドガンダム』『武者號斗丸』
『二代目頑駄無大将軍』『闇将軍』『魔竜剣士ゼロガンダム』
『武者飛駆鳥』『騎士ユニコーンガンダム』『龍鳳ストライク劉備』の
合計10機のSD機体が新しく使えるようになったって事だ」
「な、なんつーボリュームっスか…」
カドマツからサタンガンダムの前に戦ったSD機体9機も
ロボ太用に使用可能になったと告げられ、比奈は思わずたじろぐ。
「『サタンガンダム』と『ブラックドラゴン』は使えないのか?」
「ああ、悪いがそいつはボス用に作ったからな」
「沢山の機体が使えるようになったのは良いんですが…
大会だとさすがに持て余しませんか?」
「あー、実はルール上は1戦ごとに使用ガンプラを変更する事が
認められてるんだわ。泉と晶葉の嬢ちゃんが加わる前の話だが、
タウンカップで新入りが『予選は通常サイズ→決勝でPG』って
やってただろ? そいつが許されたのもこのルールの為って訳だ」
「なるほど…」
「戦う相手からしたら、常に初見殺しをされうるって事かぁ…」
「残念ながら新しく作られたSD機体データの動きや攻撃は、
公平性を期す為にって理由でガンプラバトルシミュレーターの
公式HPやSNS・動画サイトの公式アカウントで動画が
公開されてるから完全な初見殺しとは行かないだろうな」
「そっかぁ…ま、それでも動画で見るのと実際に戦うのじゃ
感覚の違いは生じるだろうし有利は取れるだろうね」
そこから続いて晶葉から質問がされ、それに答えると次は泉が抱く危惧と
それに関するルールの説明を聞いて泰葉が過去の事態から納得し…
こちらだけが使える新規機体が一気に増えた事で「初見殺し」の可能性を
考えるミサの言葉に対してカドマツから運営による公平性維持の為の
SD機体データ公開についての話を返事代わりにミサに話した。
「…悪ぃが今日はここらで帰らせてもらうわ、
今回のステージ作りで徹夜しちまって眠いんでな」
「あそこまで再現する為に徹夜したっての!?」
「カドマツさん、私も人の事は言えませんが
あまり無茶はしないで欲しいっス…」
話に一区切りが付いた所で、カドマツが眠そうな顔になって
今回のステージ作成の為に徹夜した事を告げるとミサは驚愕し…
比奈は理解を示しながらも無理しないようにとカドマツに告げた。
P:ううむ、仕事の忙しさもあるが以前から興味があった
とある無料ゲームにハマってしまってまたギリギリになってしまった…
比奈:…まぁ何とか予定日のうちに投稿は出来てまスから
P:…すまんな
比奈:と、それはさておき…色々とセリフを追加したり変更したりしつつも
ゲーム本編の流れを再現しつつサタンガンダム&ブラックドラゴンの
攻撃を一通り描写出来たのでPとしては満足っスかね?
P:だな…それとサタンガンダムへのトドメ時に「スラッシュペネトレイト」の
決めポーズをあえてキャンセルしなかったとかブラックドラゴンへのトドメの
3人それぞれの斬撃を叩き込むシーンも書きたかったので満足してる
比奈:それなら良かったっス…と、次の話はある意味ガンブレ3を代表すると
言っても過言じゃない「あの叫び」が炸裂する事件っスね…
P:ああ…この「ジャパンカップ編」のサブタイトルに書かれている
「2つの事件」の1つ目になるな…その辺りも含めて上手い事
書けるかどうかは不明瞭ですが最大限努力しますので
楽しみにしてもらえれば幸いです…それでは、次の話で