CINDERELLA BRE@KER~BUILD THE FUTURE 作:wataru012
「お邪魔します、ミサさん」
「いらっしゃい、泰葉ちゃん達! …ってちょっとカドマツ、
泰葉ちゃん達が来たってのに無視してんじゃないっての!」
多くのSD機体とのバトルという形でロボ太用の新機体データの
テストを行った数日後、泰葉達一同の元にロボ太によって
先日の新機体データの元となったSDキットの制作が
全て完了したという報告を受けて五月野模型店を訪れた所…
先に来ていたカドマツが泰葉達の来訪にも気付かない様子で
タブレットの画面を食い入るように見ていた事に対して
ミサが全力の大声でカドマツを怒鳴りつけていた。
「…ああ、悪ぃ悪ぃ。ちょいとばかしこっちにも影響が出そうな
世界規模のトラブルが発生してるってニュースがあったもんでな」
ミサの怒鳴り声に反応する形で泰葉達の方を向いて返事をした後に、
カドマツが先程まで食い入るように見ていたものについて説明する。
「世界規模のトラブルかつ、こちらにも影響がありそうなもの…ですか?」
「ああ、俺が説明するより見た方が早いだろうからとりあえず見てくれ」
カドマツの説明を聞いての泰葉の疑問に対し、カドマツは先程まで
見ていたニュースサイトが表示されているタブレットの画面を泰葉達に見せる。
…そこに書かれていたニュースは、世界規模で感染が拡大している
新型のコンピュータウィルスについてのもので…その記事によると、
特にワークボット等の自立型ロボットに対して強く効果が表れるという
説明がされており…それを見た泰葉達は、1体のロボットを思い浮かべていた。
「ワークボットみたいなロボットに致命的な影響を与えるって…
これ、インフォちゃんが感染したらとんでもない事になるって事?」
「記事の内容からするに、おそらくその通りになるだろうな」
「でしたら早い所確認した方が良いですね…もしあのゲームセンターが
営業出来なくなったらミサさんに負担を強いる事になってしまいますし」
「そうっスねぇ…彩渡市内というか駅や商店街から徒歩で行ける
現実的な範囲内での唯一と言っていいシミュレーター設置店舗っスから」
「そうなると俺にとっても不便になっちまうな…全く、はた迷惑なこった」
「まぁ、まだインフォが感染していると決まった訳ではないが…
早急に状況確認すべき事柄なのは間違いないな」
「そうだね、今はチームメンバーとスタッフが全員集結している
格好の状況だし…早速だけど行こうか、プロデューサー」
「そうだな、来て早々だけど向かうとするか」
問題のウィルスがインフォに感染していた場合の最悪の事態を
思い浮かべた一同の中で、泉がチームメンバーとスタッフの全員が
集合しているという格好の事態を鑑みて今すぐにイラトゲームコーナーに
全員で向かう事をプロデューサーに提案する。その提案に対して
プロデューサーも賛同し、泰葉達とミサ・カドマツ・ロボ太を含めた
一同は早々に五月野模型店からイラトゲームコーナーに向かって行った。
~~~~~
そうして一同がイラトゲームコーナーの近くまでやって来たその時…
ガシャァン!
「いい加減にしないかい! …うぉっ!?」
派手な破壊音の後にイラトの怒鳴り声が響き、
その直後に危険回避を思わせるイラトの声が響くと
店の入り口から逃げるようにその姿を現していた。
「どうしたのイラト婆ちゃん!?」
「このタイミングであんたらが来てくれるなんて
まさに地獄に仏だよ…とにかくこっちに来な!」
「え!? うわわわわっ!」
そんな様子を見てミサが真っ先に駆け寄って声を掛けると、
イラトは渡りに船といった反応の直後にミサの手を掴んで
引っ張り込むように店内へと再び戻って行った。
「…私達も行きましょう!」
眼前で起こった事態に一瞬呆気に取られていた一同だったが、
泰葉がすぐに気を取り直してミサとイラトを追って
店内に向かったのを皮切りに他の面々も一斉に店内へと入っていく。
そうしてイラトゲームコーナーの店内に入った一同が見た物は…
「うわ、何これ!? 店内の筐体や自販機にベンチやポスターや
ポップが壊されてるだけじゃなくて壁に大穴開けられてるよ!」
「ガンプラバトルシミュレーターだけは無事みたいですが…」
「あの赤色の目、どう見ても暴走してるっスね…」
「一足遅かった、という事か…」
「何をするにしてもまずは止めなきゃだけど、
真正面から接近するのは危険だろうしどうすれば…」
「曲がりなりにも相手はロボットだからなぁ…
やろうと思えば人間を上回る力も出せるだろうし」
派手に破壊された店内と明らかに危険な様子のインフォを見て
ミサや泰葉達が思い思いの感想を口にしている中、
カドマツはイラトに質問を投げ掛ける。
「婆さん、いつからこんな事態になったんだ?」
「ついさっきからだよ! 店を開いていつも通りに
掃除をさせてたら急に暴れだしてさ…」
カドマツの質問に怒りや焦りがにじみ出るような
口調と声で捲し立てるように返答するイラトを横目に、
ミサはインフォの正面に立って声を掛ける。
「一体どうしたってのインフォちゃん!?」
「うるさいペチャパイ」
「何ぃっ!?」
「アップルパイにはアップルが入ってますが
ペチャパイには何が入ってるんですか?」
「何も入ってねーんだよぉぉぉぉぉっ!!」
「ちょ、ちょっとミサちゃんっ!?」
ミサからの言葉に対し余りにも的確かつ一切の容赦無しに
ミサのコンプレックスを刺激する発言を返すインフォの前に、
ミサが涙声気味の叫びを上げながらインフォに突撃しようと
しているのを見た一同は慌ててミサを押さえ込みに向かう。
「やめろミサ! 今のインフォに真正面から
突っ込むのは自殺行為としか言えんぞ!」
「はーなーせー! インフォちゃんを壊して私も死ぬぅぅぅっ!!」
「落ち着け! ペチャパイ如きで命を粗末にするな!」
「いやカドマツさん追い打ちかけてどうするんスか!?」
「馬鹿な事言わないで下さいっ!!」
「…ご、ごめん…」
カドマツとプロデューサーの男性陣2人を中心とした
一同に抑え込まれてもなお暴れながら喚いているミサだったが、
ミサの真正面に移動し向き合った泰葉からの怒声を浴びせられた事で
暴れるのを止めた後に申し訳なさそうな声で詫びを入れる。
「ありがとな、泰葉の嬢ちゃん…さて、ようやっと
インフォの復旧作業に移れるが…婆さん、
インフォのバックアップデータは取ってあるか?」
「んな面倒な事してねぇよ」
「おいおい…そんじゃフォーマットせざるを得ねぇぞ」
「え、そうなったらインフォちゃん今までの事全部忘れちゃうんじゃ…」
「そいつぁ勘弁だよ! また1から仕事覚えさせろってのかい!」
「ま、開発者の立場としても出来る限り初期化は避けたいからな…
別に考えてた手段がある、そいつを試してみる事にするよ」
ミサが落ち着いた事に安堵したカドマツが
インフォの復旧作業に取り掛かる為にイラトに
バックアップデータの保管について尋ねると、
あっさりと行っていないと返された事で
困った表情で初期化せざるを得ないと告げる。
それを聞いたミサとイラトは拒絶反応を見せるが、
その反応も予想の範疇と言わんばかりに
バックアップデータ使用やフォーマットとは
異なる形のウィルス駆除手段を試すと話した。
~~~~~
「よし、インフォの主電源を落とす事に成功した…
囮役を引き受けさせちまってすまねぇな」
「気にしないで下さい…それで、これからどうするんですか?」
「ウィルス駆除の為の下準備だ、ちょっと待っててくれ」
泰葉達やプロデューサーがインフォの正面に立って
声を掛ける事で注意を惹いている所にカドマツがインフォの
死角から近寄って背後を取り主電源を落とすという作戦が
上手く決まり、休止状態のインフォを抱えたカドマツが
泰葉達に礼を述べるとそのままインフォをシミュレーターの
近くまで引っ張って行った後にカドマツのカバンから
普段使っているノートPCを始めとした色々な部品を取り出し
インフォやシミュレーターに接続をしていく。そして…
「…おし、接続完了だ」
「インフォちゃんの後頭部のコネクタとシミュレーターを
接続させたみたいっスが…一体何をするんスか?」
「ひとまず泰葉の嬢ちゃん達ファイター勢は
シミュレーターに入って普段のプレイと同じように
ガンプラのセットと出撃準備をしてくれ、
詳しい説明はおいおいしていくから」
「状況が状況ですし、ただ遊ぶだけじゃない…って事ですよね?」
「ああ」
「まぁそれはわかるけど…一体何をしようっての?」
「さっきも行ったが詳しい説明はおいおいしていく、
今はとにかくシミュレーターに入って準備をしてくれ」
「仕方ないなぁ…わかったよ」
ケーブルを通してインフォとシミュレーターが接続されると、
カドマツは泰葉達3人にシミュレーターに入るように促す。
それを聞いてミサが一体何をするのかを尋ねるが、
カドマツから追い立てられるようにシミュレーターに
入るように促され不満げな表情を見せながらもそれに従った。
~~~~~
カドマツに促される形でシミュレーターに入った3人が
いつものようにガンプラをセットし出撃に移行すると、
普段の出撃時のようなカタパルトからの発進シーンが表示されず
直接フィールドに…しかも普段のプレイでは見ない雰囲気の
薄暗い空間にランダムに刻まれたラインに紫の光が走る黒いキューブで
形成された凸凹な床面と所々にそびえ立つ柱だけが見受けられる
異様な雰囲気を醸し出すフィールドへと降り立っていた。
「これまた初めて見るフィールドですね…」
「前のSDテストの時みたいに今回もカドマツが作ったの?」
「生憎そうじゃない、今接続してるインフォの搭載メモリを
シミュレーターが解析して自動で生成されたものだ。
…薄暗くて毒々しい雰囲気なのはウィルス感染の影響だな」
フィールドを眺めての率直な感想を口にする泰葉に続き、
ミサが以前のSD機体テスト時のようにカドマツが作ったのかを
尋ねると返答代わりにフィールド生成の仕組みを説明される。
「何か黒いホコリみたいなのが浮かんでるけど…」
「そいつが問題のウィルスだ、今から退治出来るようにするからな」
そんな最中にミサが眼前に浮かんでいる物体について触れると、
カドマツがそう返事をしながらインフォと共にシミュレーターに
接続しているノートPCを操作し…浮かんでいた黒い物体が
泰葉達の機体の前に移動すると、機体カラーが黒一色で
クリアパーツ部が赤色のガフランへと変化した。
「ウィルスがガンプラに変わった!?」
「ああ、ウィルスをガンプラ化させるように手を加えたのと同時に
そっちの攻撃にワクチンプログラムを付与しておいた」
「…つまり、普段のシミュレーターでのバトルと同じ要領で
ガンプラ化したウィルスを全て撃破しろという事ですか?」
「ああその通りだ、何処かのフィールドにウィルスの
増殖元となるコアプログラムが存在するはずだから
そいつを完全に破壊するのが最終目的になるな」
「わかりました」
「インフォ殿救出の為に頑張ろう!」
「もっちろん!」
ウィルスのガンプラ化に驚くミサに対し、カドマツは
返事代わりにウィルスの駆除方法を3人に伝える。
泰葉達がそれに対して返事をすると、勢いよく飛び出し
ガンプラ化ウィルスへの攻撃を開始した。
「まさかシミュレーターをウィルス駆除に使うとは…
正直全く予想出来ませんでしたよ、カドマツさん」
「それに関しては私達も同意見だね…」
「全くだ」
「ロボ太のAIに仮想シミュレーターデータをインストールして、
シミュレーターが使えない状況でも自分が操作するSDガンダムの
操縦のイメトレが出来るようにするための取っ掛かりとして
ワークボットのAIとシミュレーターとの接続が出来ないか
研究してたもんでな…こんな形で使うとは予想してなかったが」
その様子を見て「ガンプラバトルシミュレーターを用いた
ウィルス駆除」という予想だにしなかった事態への率直な感想を
プロデューサーが口にすると、泉と晶葉も同意を示す。
それを聞いたカドマツは、ロボ太のイメトレ技術の確立の為の
研究の成果が予想外な形で使われる事への率直な感想を返していた。
~~~~~
「ウィルスが変化した機体はガフランにジンクス、
マスターにヴァサーゴにプロヴィデンスかぁ…
量産機とワンオフのガンダムタイプという違いはあれど、
基本的に主役機と対決した機体で統一されてるね」
「『敵』である事を明確に表す為のカドマツの一工夫だろうな」
「なるほどねー…うわっ!?」
ウィルスが変化した機体の顔ぶれから、変化パターンが
1つのテーマでまとめられている事に気付くミサ。
それを聞いたロボ太がそうなった理由を推測したものを
話し、ミサがそれに返事をした直後に悲鳴が響いた。
「どうしました!?」
「ごめん、マスターのオプション攻撃喰らってスタンさせられ…
ああっ、もう1機のマスターがこっちに突っ込んで来るっ!?」
ミサ機「アザレア・ヘヴィガンナー」が複数現れたマスターガンダムの
1機が使用したオプション兵器「十二王方牌大車併」を喰らってしまい
スタンした所に、もう1機のマスターガンダムが呼応する形でEXアクション
「ダークネスフィンガー」を発動させ突撃し…右手で掴んで持ち上げ、
爆発によって吹き飛ばされ頭部パーツが外れるレベルのダメージを受ける。
「ミサさん!」
「主殿、ミサのフォローはこちらで引き受ける!
そちらは寄って来ている敵機の殲滅を頼む!」
「わ、わかりました…!」
そんな様子を見た泰葉が慌ててフォローに入ろうとした所で、
大量に接近して来る敵機を確認したロボ太がミサのフォローに
向かう事を告げながら泰葉に敵機の殲滅を要請する。
それを聞いた泰葉は再び敵機の群れに向き直り、EXアクション
「フリージングバレット」による弾幕を浴びせてスタンさせた後に
腕部オプション兵器の「マイクロミサイル」を放って何とか殲滅する。
「ありがと、助かったよ2人とも…」
「ミサさんも無事立て直せたようですね」
「うむ、では再度進軍と行こうか」
「うん!」
その後、自機頭部パーツの再接続と耐久力回復を済ませた
ミサが2人に礼を告げ…泰葉とロボ太の返答に対し
返事をしたのを合図代わりに3人は再び前進していった。
~~~~~
「床に直接設置されてたり柱の高い所にあったり…
自動砲台も結構な数が配置されてるねぇ」
「ありゃあおそらくインフォに元々インストールされていた
セキュリティソフトが元になってるな、ウィルスが掌握した事で
逆にこっちをウィルスと判断させられて攻撃してるってとこか…
仕方ない、後で改めてセキュリティソフトをインストールするから
こっちの被害を抑える為に敵機もろとも破壊してくれ」
「承知した!」
「わかりました」
フィールドを進む中で目に付いた各所に設置されている
自動砲台についてミサが話すと、カドマツがそれの
元となったものに対する推察を返事代わりに口にした後に
後の処置についても話した上で3人に破壊するように告げる。
それに返答し、敵機攻撃に巻き込む形で砲台も破壊していく最中…
「何度も派手に爆発させちゃってるけど、インフォちゃんは大丈夫なの?」
「攻撃やら爆発のエフェクトはあくまでシミュレーター上の表現だ、
実際にインフォのAI上で発生してる訳じゃないから心配は無用だ」
「だったらいいんだけど…」
攻撃の命中や敵機撃破時に起こる爆発を見て、
ミサはインフォのAIへの直接のダメージを
心配する言葉を吐く。それに対してカドマツが
あくまでシミュレーターにおける表現であり
実際に発生してはいないと説明を返してしばし経つと…
「…この先のフィールドにこれまでとは比べ物にならないレベルの
ウィルスの反応が確認された、もしやこれがコアプログラムか?」
「…だな、ここまでの規模の反応だし間違いない」
「次のフィールドに繋がる場所は…見つかりました、
ちょうど泰葉さんたちが今戦ってる場所の近くなので
おそらくそこの敵機を全て倒せば開くはずです」
「オッケー! そんじゃ一気に倒してくよ!」
「うむ、承知した!」
「はい!」
晶葉が高レベルのウィルス反応を確認してカドマツに尋ねた所、
晶葉の予想通りウィルスコアでほぼ間違いないと返事が来る。
それと並行する形で次フィールドへの移動地点を探していた泉が
泰葉達が交戦している地点の近くにある事を告げると、3人は
返事と共に一気に敵機を殲滅し…次のフィールドへと続く道が開く。
「道が開きました! 行きましょう!」
「よーし、行っくぞー!」
「インフォ殿、待っていてくれ!」
~~~~~
3人が勢いに乗って飛び込んだフィールドには、
公式大会の「コアアサルト」ルールの時のような
大型の球状コアユニットが中央に鎮座し…
周囲から大量のガンプラ化ウィルスが
現れたと同時に泰葉達に襲い掛かって来た。
「よし、ウィルスのコアプログラムを確認した!」
「いやそれよりも敵機の湧きが半端ないんだけど!?」
「こんな感じの速度で自己増殖をしているんだ、
だからこそ元を絶たない限り止められないって訳だ」
「こやつがインフォ殿を…許せん! 跡形もなく粉砕してくれる!」
「とは言いましても、肝心のコア部分がバリアで
覆われていますし…どうすれば解除出来るんでしょうか?」
「待って…リーダー機の登場時と同種の反応を確認」
その大量の敵機の湧きに驚くミサに対して、カドマツは
ウィルスの自己増殖について簡単に話すとそれに続く形で
ロボ太がウィルスに対する怒りを露わにする。
しかしながらコアにバリアが展開されているのを見た泰葉が
どうやって解除するのかを思案していると…泉がノートPCの
画面に表示された反応を見て、泰葉達に報告する。
その直後、リーダー機3機と多数の通常CPU機という形で
多数のガンプラが再び湧いたのを見たカドマツが口を開く。
「今出たリーダー機がウィルスコアのバリアの制御を
担当する部分のウィルスのプログラムだ、そいつを
全機倒せばバリアが解除されて直接コアを叩けるぞ」
「わかりました…では、ここで!」
カドマツからの説明を受けた泰葉が、ここが使い所と
判断して「覚醒」を発動させたのに呼応する形で
ミサとロボ太も現れたリーダー機に攻撃を仕掛けていく。
「まずはこれで…!」
泰葉機「ガンダムティガーストライク」が先陣を切って
EXアクション「フリージングバレット」を発動して
敵機全体に大量の弾幕を浴びせてスタンさせてから
腕部オプション武装の1つ「マイクロミサイル」への
連携でリーダー機を含む大量の敵機にダメージを与え…
「よっし、私も続くよ!」
ミサ機「アザレア・ヘヴィガンナー」がEXアクション
「フォートレスフォアブラスター」を発動させ
スタンした敵機にビームを薙ぎ払うように浴びせる。
「まとめて焼き尽くす!」
さらにロボ太が操る「フルアーマー騎士ガンダム」が
「炎の剣」を振るって扇状の火炎弾を放って複数敵機に
ダメージを与えた後に、各自それぞれ追い打ちとばかりに
リーダー機に取り付いて近接攻撃を叩き込み殲滅する。
「バリアの消滅を確認! そのまま一気に畳み掛けろ!」
リーダー機全機撃破によるバリアと残存敵機の消滅を
確認した晶葉からの言葉に合わせる形で、3人は標的を
コアに変更してありったけの攻撃を叩き込み…
最後に泰葉がバーストアクション「ライザーソード」を
発動させ形成されたビーム刃でコアを真っ二つに断ち斬った。
「やったー!」
「こっちでもウィルスの完全除去を確認した、これからインフォの
再起動に移行するからシミュレーターから出てこっちに来てくれ」
「わかりました、カドマツさん達もお疲れ様です」
「後はまかせたぞ、カドマツ」
~~~~~
「…再起動シーケンスを開始、各部デバイスチェック…異常なし。
AIチェック…異常なし。システムオールグリーンを確認、再起動します」
シミュレーターとの接続が解除され、再起動処置を行われたインフォが
再起動前の各部の点検のアナウンスを経て再起動に移行する。
そうして立ち上がって泰葉達の方に振り向いたインフォの姿は、
ミサや泰葉が普段から見ている状態に戻っていた。
「よし、こっちでも異常がない事が確認出来た。
このままセキュリティソフトの再インストールもしておくぞ」
「了解しました、それではセキュリティソフトの再インストールは
バックグラウンドで実行の上通常運用で稼働します」
「…インフォちゃん、私達のことわかる?」
「はい、皆さんにはご迷惑とお手数をおかけしました」
「良かった~…あ、インフォちゃんが謝る必要はないよ」
「そうですね、私達がやりたいからやった事ですし」
カドマツによる確認でも異常がない事を確認し、
先程までのウィルス駆除バトルの中で止むを得ず
ウィルス諸共消去したセキュリティソフトの
再インストールに移行する。そんな様子を見て
ミサが恐る恐る問いかけると…インフォから
泰葉達に謝罪と同時に感謝の言葉が返って来て、
無事に記憶を残したままウィルスを駆除出来た事を
改めて確認し泰葉達から安堵の声が漏れる。
「全く、酷い有様だよ!」
「申し訳ありません、マスター…ここまでの事態を
招いてしまった以上、廃棄処分…でしょうか」
「あの、イラトさん…」
「馬鹿言ってんじゃないよ! そんな口を利く暇があるならとっとと片付けな!」
「…ありがとうございます、マスター」
「…良い形に収まったみたいだね」
「ああ…それはそうとカドマツさん、
インフォについて1つ尋ねたい事があるんだが…」
「ま、2人にはわかっちまうだろうな…」
そんな雰囲気などどこ吹く風とばかりに店内を派手に破壊された事への
愚痴を大声で叫ぶイラトの姿と不安げな様子で声を掛ける
インフォの姿を見て泰葉がイラトに一言言おうとした所で発せられた
口調や声色こそ怒り気味ながらインフォへの気遣いが
込められたイラトの発言を聞いて、安堵の声を上げる泉。
そして晶葉はそれに対する返答から続ける形で、
カドマツにインフォに対しての疑問を投げ掛ける。
それを聞いたカドマツは「予想通り」といった感じの
表情を見せ言葉を発した後に、本格的な説明に移る。
「おそらく2人が察してる通り、インフォのスペックは
一般的なワークボットのものを遥かに上回る代物になっている」
「やっぱり…どうしてこういう事になったんですか?」
「あの婆さん、発注の時にゲーセン店員どころか
一般的なワークボットの想定作業量に必要な分を
遥かに上回るレベルのメチャクチャなハイスペックを
要求して来てな…その無茶振りが俺も含めた技術者連中を
刺激しちまって、その結果桁外れのスペックを持つ
ワークボットとして誕生しちまったのがインフォって訳だ」
「イラトさんの無茶振りを具現化してしまう
カドマツさん達ハイム社の技術者の方々の知識と技術、
本当凄まじいとしか言葉が出ないっスねぇ…」
カドマツからのインフォについての説明が行われ、
比奈からしみじみとした反応が返って来たその時…
「あんた達もくっちゃべってる暇と元気があるなら手伝いな!
これからもシミュレーターを使わせて欲しいってんならね!」
イラトからの半ば脅迫混じりの大声の要求が聞こえた事で、
アイドル達とミサは多少困り気味の表情で少しの間
顔を見合わせた後にイラトの方へと向いて返事を返す。
「そう言われちゃったら手伝わざるを得ないよ…」
「まぁ、普段お世話になっているのも事実ですから」
「とは言え大分派手に壊れてますし、アイドル達だけでは
手に余りますので…何人か応援を呼ばせてもらいますね」
「そりゃあ有難いねぇ、タダで人手が増やせるなんて」
「おいおい婆さん、チームとの直接的な関係がない面々まで
タダ働きさせようってのか? そいつぁさすがに強欲が過ぎるぞ」
「仕方ないねぇ…今日の分のガンプラバトルシミュレーターの
貸し切りプレイ代と相殺って事にしておいてやるよ」
「何がなんでも金を出したくないという執念を感じるっスねぇ…」
困り気味の表情で愚痴りながらも手を貸そうとするミサと、
オンラインプレイによる練習の場を提供してもらっている事への
感謝の証として泰葉も手を貸そうと一緒に歩を進めようとしたその時…
プロデューサーがスマホを取り出しイラトに向けて復旧作業の為の
応援を呼ぶことを告げる。それを聞いたイラトが無償で作業人員が
増えると喜びを見せ、それに対するカドマツのツッコミにも
一方的な理屈を返す様に比奈はただただ圧倒されていた。
「応援って…すぐにここに来られる人の当てがあるの?」
「ああ、商店街のグッズショップ開店作業に取り掛かってる
人達に何人かこっちに来てくれるよう頼み込んでみる」
泉からの疑問に対し、プロデューサーが応援として呼ぼうとしている
人物に対する説明を行ったうえでスマホで商店街のグッズショップの
開店準備作業担当班に電話を掛けて相談を始める。そうして合流した
人員も含めて復旧作業に勤しんだ事で、イラトゲームコーナーは
破壊の傷跡こそ残るが営業可能な状態までの復旧を成し遂げた。
P:まずは主に仕事の影響で本来の予定投稿日から
2週間遅れてしまった事をお詫びします、
加えてこれからの仕事の忙しさがどれくらいになるか
不明瞭な為にこれからの投稿ペースも「最低月1回投稿、
時間が取れれば複数回投稿の可能性もあり」という形に
したいと思います…読んでくれている方には申し訳ありませんが
比奈:まぁ何とか投稿出来た事を前向きに捉えましょうか…
そして今回は色んな意味で有名過ぎるあのステージっスね、
カドマツさんが最初から同行してたりシミュレーターを用いた
ウィルス駆除に関する理由付けで独自色が出てまスね
P:ミサとアイドル達だけで暴走インフォを無力化するってのは
難しいだろうって思ったもんでな…最初から男性陣を複数人
連れて行こうと思ってカドマツが最初から同行するようにした、
あとシミュレーターの転用に関しても何かしらの理由付けが
あった方が良いかなと思って自分なりに考えてみたってとこだ
比奈:なるほど…さて、次話からはいよいよジャパンカップの
本戦開始という事になりまスか
P:そうなるな、そこでも色々と独自に手を加えたいと思ってるので
もし良ければ期待していただければと思っています