CINDERELLA BRE@KER~BUILD THE FUTURE   作:wataru012

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アジアツアー第1ラウンド決勝・1on2を乗り越えて/予期せぬ手の差し伸べ

「外周がビームロープで囲われてて、ド真ん中に建ってるのは台北タワーか…

 開催地をイメージしたステージを選ぶとは、運営も芸が細かいな」

 

「なるほど…」

 

「…と、そんな事話してる間に相手チームもログインして来たか」

 

アジアツアー第1ラウンド決勝が始まり、その舞台となる

バトルフィールドに泰葉機「ダブルオーインハーリッティドウィッシュ」が

降り立った所でモチヅキがそのフィールドを見ての感想を零す。

その直後に相手チームのログイン反応を確認すると、一転して

気を引き締めた顔つきになると同時に泰葉に報告する。

 

「ゴッドの上半身に両膝に『ニークラッシャー』を装着したEW版ウイング脚と

 トールギスのバックパック、それに加えてABCマント…もう1機はマスターを

 ベースに両肩に『ビームブーメラン』を増設したエピオン腕に脚はデスサイズヘル、

 サンドロックのバックパックとマントという取り合わせか…機体コンセプトは

 ベース機のままながらウイング系をミキシングして独自色を出して来たな」

 

「そうなると、こちらは射撃で対抗した方が良さそうですね」

 

「だな、ゴッド改修機は重い一撃持ちでマスター改修機は手数勝負型と

 タイプは異なれど格闘戦に長けた構成だからな…数的不利な状況でも

 あるし、相手の土俵に上がるのは避けた方が堅実だろう」

 

相手チームの機体を確認してのモチヅキからの言葉から

両機とも格闘型と判断した泰葉は、射撃を主軸とした戦いを

選択し突っ込んで来る2機目掛けて「GNマイクロミサイル」で

迎撃を行う。それをまともに喰らった事で足を止められた

相手チームであったが、それのゲージ切れを見計らって

ゴッド改修機が返す刀とばかりに仕掛けてきた。

 

「爆熱! ゴッドフィンガー!!」

 

「…っと!」

 

「なっ!? 射撃と同時に回避した!?」

 

「やるな…だがそれならこちらも詰めさせてもらう!」

 

ゴッド改修機がEXアクション「爆熱ゴッドフィンガー」を

発動して泰葉機目掛けて右手を前に出しながら突撃して来たが、

泰葉はそれに合わせて「ピーコック・スマッシャー」の

単発射撃「ランダムシュート」を放ちそれによる側転で

ゴッド改修機の突撃を回避する。それを見たマスター改修機が

間合いを詰めて拳を振るいに行くが使われていた格闘武器が

「格闘用MSハンド」であった為に動作が遅めかつ判定が狭めの為

泰葉はステップで後退する事でその拳を軽々と回避する。

それによって2機ともカメラの正面に捉える状態となった事から

「ピーコック・スマッシャー」を照射モードで扇状にビームを放ち、

相手チームの持つ「Iフィールド」を削り切りそのまま拘束し…

照射を当て続けた事でゲージが貯まったEXアクション

「フリージングバレット」を浴びせてスタンさせてからの

「ラピッドショット」による追尾弾、そこから再度の

「ピーコック・スマッシャー」の照射やオプションの

「GNマイクロミサイル」と「マイクロミサイルランチャー」による

爆撃…それらに加えて開始時から展開していた「ファンネル」といった

各種射撃によってほぼ一方的に攻撃を続けて相手チームの片割れである

ゴッド改修機を撃破、残ったマスター改修機が「狂化」を発動するも

格闘攻撃においてもメイン武器の攻撃判定の出の早さと畳み掛ける勢いの

連撃に加えてオプション武装2種にEXアクションも交えてのコンボで

押し切る事に成功し数的不利を感じさせないレベルで勝利を手にした。

 

~~~~~

 

「次の相手が来たな…パラス・アテネをベースに脚をローゼン・ズールに、

 腕をアカツキにして肩の上に『ファンネルポッド』を増設して格闘武器に

『チェーン・マイン』を持たせてるやつと…ジ・Oにシナンジュの

『ビーム・アックス』と試作2号機の『ラジエーター・シールド』を

 持たせてるやつか、どっちかと言うと盾の構え方のせいでアセンブルの詳細が

 確認し切れてないジ・O改修機の方が厄介だな…パラス・アテネ改修機は

 手足を変えた為ビルダーズパーツで補ってるとはいえ武装は減っているし」

 

「そうなるとジ・O改修機を先に狙うべきでしょうか?」

 

「いや…まずはあえてパラス・アテネ改修機を狙ってけ、そうする事で

 ジ・O改修機にこちらを攻撃させてアセンブルを確認したいからな」

 

「わかりました、それで行ってみます」

 

そのまま2戦目の相手チームがログインしたところで、

モチヅキが相手チーム機2機を目にしそれぞれの武装を

確認した上で泰葉に攻め方を提案する。それを受けて

泰葉は最初の標的をパラス・アテネ改修機に定め一気に接近し

取り付いての連撃を叩き込んでいると、ジ・O改修機が右手に

「アトミック・バズーカ」を持ち泰葉機目掛けて発射し…

 

「アトバズがぶっ放された! 標的を切り替えて急いてジ・O改修機に取り付け!」

 

「わかりました!」

 

モチヅキからの警告を聞いた泰葉が、すぐさま攻撃の手を止め

指示通りにロックオンターゲットをジ・O改修機に切り替え

取り付こうとブーストを吹かして高速で移動を行う。

 

「甘いな!」

 

だがジ・O改修機を操るファイターはそれを見越していたかのように

一言発すると、突進して来る泰葉機目掛けて照射ビームを発射した。

 

「照射ビーム!?」

 

「!! ジ・O改修機のバックパック、ヴァーチェのやつか…! アトバズ発射後の

 リロード完了までの隙を『GNキャノン』と『GNフィールド』…それに元々の

 ジ・O脚の『隠し腕』で攻防共に補っているとは、良いチョイスだな」

 

放たれたビームに泰葉が驚きの声を上げると、モチヅキもようやく確認出来た

ジ・O改修機のバックパックを見て驚きと共に感心した声を上げる。

 

「ですが…『GNフィールド』が思ってたより残ってたのが幸いでした、

 これなら何とか取り付くまでの間は持つと思われますから」

 

「だったら、こいつで!」

 

しかしながら泰葉は「GNフィールド」の残ゲージ量から

標的のジ・O改修機に取り付くまでは持つと予測し安堵の声を上げ

速度を緩めずに真っ直ぐに突進を続ける。それを見たジ・O改修機の

ファイターも同様の事を思ってか、タイミングを見計らって

ジ・O脚のオプション武装「隠し腕」を使い泰葉機の迎撃を試みるが…

ジ・O改修機の踏み込みに合わせて「ピーコック・スマッシャー」の

「ランダムシュート」を放ちそれによる側転で「隠し腕」による攻撃を

回避しながら側面を取り、そのまま取り付いて「拳法ハンド」の連撃を

叩き込む。それを見たパラス・アテネ改修機がバックパックの

「大型ミサイル」や肩に増設した「ファンネルポッド」による射撃で

泰葉機の足止めを試みるが、泰葉の回避やそこからダイレクトに

放たれる「ブラストナックル」による急降下パンチといった

攻防一体の動きの前にジ・O改修機はあえなく撃破され…狂化を

発動したパラス・アテネ改修機も泰葉機の手数の多さに押され撃破された。

 

~~~~~

 

「よし、次で最後だ…言われるまでもないかもしれんが気を引き締めてけ」

 

「安心して下さい、承知してますよ」

 

「なら問題ないな、相手は…ワインレッドと黒の塗装を施してペイルライダーの頭に

 ジンクスの胴体、腕は肩に『ビームブーメラン』を増設したデナン・ゾンで

 脚はV2アサルトといった構成に格闘武器に『フラガラッハ3』とかなりのミキシングを

 してるやつと…もう片方はノーベルにエピオンのバックパックを付けて格闘武器に

 ストライクの『アーマーシュナイダー』を持たせたワインレッドと黒と白の塗装を

 施したやつか、どちらも格闘戦の手数も飛び道具も備えている上にノーベル改修機は

 おそらく『ゴッドフィンガー』での奇襲も出来るだろうから油断は出来んぞ」

 

そこから続いての、第1ラウンド決勝最後の相手となる3組目のチームが

フィールドに降り立ち…モチヅキはそのチームの機体の片方のアセンブルの

凝り具合に感嘆の声を上げつつも、的確な観察眼で相手の動向を泰葉に伝える。

 

そうして始まったバトルでは、ペイルライダー頭のミキシング機が放つ

「ヴェスバー」やノーベル改修機が放つ「ピームフープ」といった

飛び道具を泰葉自らの回避運動や「GNフィールド」による防御で

受け流した上で相手に取り付いての連撃や「ピーコック・スマッシャー」を

始めとした複数敵機への射撃といった連戦の疲れを感じさせない

鮮やかな戦いぶりによって相手チームを圧倒し…見事に勝利を収めた。

 

~~~~~

 

「おっし、まずは第1ラウンド突破だな!」

 

第1ラウンドの突破を成し遂げ、泰葉がポッドから出て来ると

笑顔で改めて第1ラウンドを突破した事への喜びの声を上げる。

 

「だがワールドツアーは長丁場だからな…ここから

 第2・第3・第4ラウンドを経てファイナルラウンドって

 流れの上に各ラウンドで予選と決勝が行われ、第3ラウンド以降は

 予選2ステージと決勝1ステージという構成になるから

 ここからさらに11回出撃する必要があるって事になるしな」

 

「各ラウンドごとに1日用意されているのも、その為でしょうか」

 

「おそらくな…ワールドツアーが国籍問わず参加可能って事も

 相まって通常の大会を遥かに上回る参加者になると聞くし」

 

「ガンプラの出来栄えやバトルの腕前のみならず、

 体力や精神力といった面も重要なのですな…」

 

「そうね…泰葉ちゃん、気を付けてはいるだろうけど

 体調や精神面に不安を感じたら早めに言ってちょうだいね?」

 

「ああ、早めに報告してくれれば対処もし易くなるからな」

 

「ありがとうございます」

 

そこから続ける形で渋い表情になったモチヅキが

ワールドツアーの長丁場さを吐き出すと、有香達が

生じた疑問をモチヅキに尋ねたりその長丁場さ故に

必要となるものについて思案したり泰葉に対して

気遣う声をかけそれに対し泰葉が返答している所に…

 

「あ…おーい!」

 

「え? …あっ!」

 

「久しぶり…って、あれ? ミサちゃんは?」

 

「あのロボットにエンジニアのおっさんも居ねぇし、

 他の面々も普段とはほとんど違ってるけど…どうしたんだ?」

 

「晶葉ちゃんはちょっとイメチェンしたの?」

 

後ろから声をかけられた所に泰葉が振り返ると、

そこに居たツキミとミソラの2人が泰葉以外の

面々がこれまでの彩渡商店街チームのものと

異なっている事に対してツキミが尋ねると同時に

ミソラはモチヅキの見た目から晶葉と思い声をかける。

 

「あ、いえ…この人は晶葉ちゃんじゃなくて

 アジアツアーの間だけ私のエンジニアを

 引き受けてもらったモチヅキさんという方なんですよ」

 

「へー、こんな中学生辺りの年齢でアセンブルシステムを

 弄れる奴が他にも居たなんてホント凄い事務所だな」

 

「…初対面だからか何か勘違いしてるみたいだが、

 これでもお前らの倍近くの人生は歩んでるぞ」

 

「ええっ!?」

 

「ま、マジか!?」

 

「はい、確かに初対面ではそう思えないのも

 わかりますが…モチヅキさんの言葉通りです」

 

それを聞いた泰葉がモチヅキの紹介をすると、

ツキミはその見た目から中学生辺りの年齢と判断した上で

エンジニアをこなせる事に対する驚嘆の声を上げるが…

それを聞いたモチヅキが若干憮然とした表情になり

若干ボカした表現ながら自分の年齢について話すと

2人はさらに大きな驚きのリアクションを返した。

 

「…それはそうと、さっきの繰り返しになっちまうが

 何でまた普段と違う面々でこのアジアツアーに参加してんだ?」

 

「それについては話すと少々長くなるし…もし良かったら

 これから昼食を取ろうとしてたから一緒にどうかな?」

 

「え、いいんですか?」

 

「ま、確かに事情を説明するとなるとそれなりの

 長話になるからな…何だったらこいつらの昼飯代、

 元々この話を私に押し付けて来たカドマツに払わせるか?

 商店街チームの活躍でボーナス出たって話を聞いたし」

 

「まぁ、それについてはまた後で考えるとしまして…」

 

そこから気を取り直す形で、改めてツキミが泰葉達に対して

普段の商店街チームとは異なる面々でアジアツアーに

参加している事に対しての疑問をぶつける。

それに対してプロデューサーは、説明が長くなる事から

ツキミとミソラをこれからの予定であった昼食に誘って

そこで説明しようと2人に提案する。それを聞いたモチヅキは

追加の昼食代をカドマツに払わせようと話し、

プロデューサーが若干受け流し気味に返答をすると

提案に乗ったツキミとミソラに加えて同行していた

ガンプラバトル部の顧問教師と共に会場の外へと移動した。

 

~~~~~

 

「あのエキシビジョンの時に乱入して来た奴が、

 商店街近くに出店した百貨店の親会社のトップで…」

 

「しかもミスターガンプラの現役引退のきっかけの1つになった

 ファイターで、その彼に商店街を賭けた挑戦を挑まれたって

 話が出来過ぎてるって言われる程に色々と繋がってるね…」

 

泰葉達と共に食事をしている最中、説明されたジャパンカップからの

泰葉達の身に起こった事に対してツキミとミソラの2人は

率直な驚きの感情が籠った感想を口にしていた。

 

「そしてあの時の影響でネット上で彩渡商店街チームのみならず

 アイドル界隈でもバッシングが過熱した事で、日本国内で

 開催されるイベントに参加する事がリスキーだと感じた事や

 ロボ太くんのメンテナンスもあってミサちゃん達とは

 別々の海外ツアーに参加する事になったんだ…」

 

「ま、正直な話うちの学校やロクト先輩の会社に加えて

 トヨサキとかの彩渡商店街チームに負けたチームや

 所属企業やスポンサー企業にも苦情が殺到してるって

 話は聞いてるし…俺達がここ香港に来たのも、

 学校からだいたい今のと似た説明された上でだからな」

 

「すみません…そちらも巻き込む事態になってしまって」

 

そこから続けて泰葉達がそれぞれ異なる国のワールドツアーに

参加した理由を確認の意味を込めてミソラが口にすると、

それを引き継ぐ形でツキミが「彩渡商店街チームに敗北した

チームやそれらの所属及びスポンサー団体へのバッシング」と

それによってOATSガンプラバトル部も「ジャパンツアー」への

参加を避けてここ香港まで足を延ばした経緯を語り…それを聞いた

泰葉は事態の深刻さに申し訳なさを感じながら返事をする。

 

「泰葉ちゃんが気に病む必要はないよ、悪い事した訳じゃないんだし」

 

「そうそう…と、こうしてせっかく再会出来たんだから

 ここからのラウンドは俺達と一緒に戦わないか?

 正直2人でもキツかったし、1人だと余計にキツかったろ?」

 

「え…いいんですか?」

 

「オイオイ、さらに2人サポートしろってんなら

 さすがに報酬上乗せしてもらわんと割に合わんぞ」

 

その様子を見たミソラが泰葉を励ました後に

ツキミから連合チーム結成の打診をされ、泰葉は驚き…

モチヅキはサポート相手が増える事への愚痴を零す。

 

「モチヅキさんでしたっけ? 私達のサポートの心配は不要ですよ」

 

「これでもアセンブルシステムについての知識と技術は

 並のエンジニアに負けない自信があるからな、安心してくれ」

 

「おお、そりゃ心強いと同時に有難いな…

 だったらこっちとしても合流に異論はないぞ」

 

「…でしたら、その提案に乗らせてもらいましょうか…プロデューサー」

 

「そうだな、せっかくの好意を無碍にするのも悪いし」

 

「よし、そんじゃ『346プロ&OATS連合チーム』結成だな!」

 

「…何か将来的に宇宙でのMV撮影とかLIVE開催とか配信が

 行われるようになったら実際にありえそうな組み合わせだな」

 

そんなモチヅキに対して2人がアセンブルシステムに対する

知識や技術を持ち合わせている事を話すと、モチヅキは

連合チームの打診に一転して乗り気となりそれを見た泰葉は

プロデューサーにツキミ達からの提案に乗ろうと話すと

プロデューサーも賛同する。それを聞いたツキミが喜びを込めた

言葉を口にすると、モチヅキがそれへのツッコミを続けていた。




比奈:今回はバトルも状況説明もどちらもそれなりのボリュームを
   持ち合わせられたって感じっスかね、プロデューサー?

P:どうしてもムラが否めない所はあるが…な

比奈:ま、そこに関してはこれからの精進あるのみという事で…
   それはそうと後半の状況説明パート、前章ラストで書かれた
  「彩渡商店街チームやアイドルがガンプラに触れる事を快く思わない層」が
   起こした行動に関しての再確認といった感じになったっスね

P:まぁ、以前の繰り返しにはなってしまったが…ツキミ達がわざわざ
 香港まで足を延ばした理由の補完にもなれたのは上手く行ったかなと

比奈:確かにそれは言えてるかもっスね…さて、ツキミ君達との
   臨時連合チームが結成されましたしこれからしばらくは
   バトル中心の描写になるって感じになりまスかね?

P:そうなるな…あとここでもツキミ機とミソラ機に対して
 独自の改修を行ったので次回紹介するつもりだ、自分なりに
 本編での機体とDLCでの機体の間の繋がりを意識して作ってみた

比奈:おおー、そりゃまた楽しみっスね

P:読者の期待にどれだけ応えられるかはわからないが…
 楽しみにして頂ければ幸いです、それでは短いですが次の話で
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