CINDERELLA BRE@KER~BUILD THE FUTURE   作:wataru012

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アジアツアー第4ラウンド決勝・今は遠き戦友の奮闘

世界大会に向けて腕を磨く為に、そしてその他諸々の

理由や事情が重なった事で1人で戦う心積もりで

香港で行われている「ガンプラバトルツアーアジア」に

参戦した泰葉。しかしながらその香港の地で日本代表の座を

争って戦った相手であるツキミとミソラの2人との再会を

果たした事で、向こうから誘われる形でこの「アジアツアー」の

間だけの臨時連合チームを結成する事となり…それが良い方向に

作用したのか、泰葉達は第2・第3ラウンドを危なげなく勝ち進み

大会4日目となる第4ラウンドも無事に予選を突破し…

そのままの勢いで決勝へと踏み出そうとしていた。

 

「おっ…おーい、3人ともちょっとこっち来い!」

 

「何ですか、モチヅキさん?」

 

「もしかして何かトラブルでも起こったってのか?」

 

「だったら私達も手伝いますよ」

 

「あー、そういう事じゃない。ちょっとお前らに

 見て欲しいニュースを見つけたもんでな…

 ま、何はともあれこいつを見てみろ」

 

泰葉達3人がガンプラを手にシミュレーターのポッドに

入ろうとした矢先、モチヅキから声を掛けられ

それに応える形で3人が駆け寄ると…上機嫌な表情の

モチヅキから、画面にとあるニュース記事が

映し出されているタブレットを手渡された。

 

「えーと…『アメリカの地において、日本代表の座を掛けて戦った

 2つのチームのファイターが再び相見え激戦を繰り広げた』?」

 

「ミサさんが参加している『アメリカツアー』に、ロクトさんも参加したんですね」

 

「エキシビジョンの乱入事件といい、ここ香港での私達と

 泰葉ちゃんの再会といい…本当に『出来過ぎてる』としか

 言えない出来事が立て続けに起こってるね」

 

その画面に表示されていた記事の内容は…ミサが晶葉と泉、そして比奈を

始めとしたアイドル達と共に参加した「ガンプラバトルツアーアメリカ」の

決勝戦がミサとロクトの戦いになったという事が書かれていたものだった。

 

「『『ガンプラバトルツアー』は出場に関する制限や資格がない為、

  開催国のみならず世界各国から多数のファイターが参加する

  大規模な大会ではあるが…今回のように、開催国外から参加した

  ファイター同士による決勝戦は大会史上初の出来事である』…」

 

「『30分にも及んだ長丁場の激戦となったバトルを制したのは

 『シンガキ・ロクト』選手であり、ジャパンカップの

  決勝戦における敗北の雪辱を果たす形となった』…か」

 

「…ミサさん、惜しかったですね」

 

ツキミとミソラが手分けする形で記事を読み上げ、それによって

ミサが敗れた事を確認した泰葉は寂しげな表情でぽつりと漏らす。

 

「いやいや、それでもロクト先輩相手にタイマンで

 30分も粘り続けたって事だけでも十分凄ぇと思うぜ」

 

「そうそう、私達なんて2対1にも関わらずあっさりと

 返り討ちにされたんだから十二分に強い証だよ」

 

「『男子三日会わざれば…』なんて言葉があるが、

 男も女も関係なくほんの数日でとんでもない成長を

 遂げる奴ってのは居るもんだな…こっちも負けられんぞ?」

 

そんな泰葉にツキミとミソラはミサの奮戦ぶりを

賞賛する言葉を投げかけ、それに続く形でモチヅキも

ミサの成長への感嘆と共に泰葉に発破をかける。

 

「そうですよ泰葉ちゃん、こっちだってここまで

 順調極まりない安定した強さで勝ち進んで来たんですし

 この調子をキープ出来れば優勝だって夢じゃありませんよ」

 

「うむ、戦友に恥じぬ戦果を叩き出して見せましょうぞ!」

 

「ここまでの戦いの中で、素人目にもわかるレベルで

 連携の精度がさらに高まって来てるし…十分行けるよ!」

 

「雪辱…とは違うけど、向こうが得られなかった結果を

 泰葉ちゃんが成し遂げるというお土産を持って帰りましょう?」

 

「そうですね、清良さん…この先の世界大会に繋げる為にも

 ここで有終の美を飾って日本に戻れるよう頑張ろう、泰葉」

 

「…はい、皆さんありがとうございます」

 

モチヅキの言葉に続く形で、有香達アイドル勢や

プロデューサーも思い思いの言葉で泰葉を激励する。

それを聞いた泰葉は、笑顔に戻った顔で皆に対して

感謝の言葉を返し…ツキミ達と共にポッドに入って行った。

 

~~~~~

 

「CPU機が湧いてこないって事は、即相手チームとのバトルか」

 

「そうですね…来ました!」

 

最早定番の場所となった台北タワーステージに降り立ち、

敵機が見受けられない事から即座にチーム戦となる事を察した

ツキミの言葉に泰葉が返事をした直後…相手チームのログインが行われる。

 

「AGE-3フォートレスをベースにAGE-2ダブルバレット脚と

 アカツキのオオワシパックでスマートな見た目ながら、

 オオワシの主翼下部にビルダーズパーツ版のシグマシスキャノン

『大型ビームランチャー』が増設されてるのと腕がAGE-2ノーマルの

 やつになってるストフリ…それにドーベン・ウルフをベースに

 AGE-2ダブルバレットの腕とスペリオルのバックパックに

 ビルダーズパーツの『大型ビームキャノン』を増設したやつか…

 全体的に高火力の砲撃機というコンセプトの機体になってるな」

 

「そうなると…ドーベン・ウルフ改修機を

 最初に狙うのが良いですかね」

 

「オッケー、任せとけ!」

 

「わかった、まずはミサイルで全体に仕掛けてから

 ドーベン・ウルフの方に火力を叩き込むね!」

 

モチヅキから告げられた相手チーム機の構成を聞いて、

泰葉が提案した最初のターゲットにツキミとミソラも賛同し

ツキミ機が向かって行ったのを合図代わりにバトルが開始された。

 

~~~~~

 

「ミサイルは撃ち切ったから…次はこれでっ!」

 

「こちらは2つ目のミサイルで全体攻撃を継続します!」

 

ドーベン・ウルフ改修機に切り込んでいったツキミの援護に

「GNマイクロミサイル」と「ファイヤーフライ誘導ミサイル」を

全弾叩き込んで相手チーム機全てにダメージを与えていき、

撃ち切った所でミソラはオプション武装を脚部に増設した

ビルダーズパーツの「レールキャノン」に切り替えて

ドーベン・ウルフ改修機をターゲットに選択し…

泰葉は「マイクロミサイルランチャー」に切り替えて

ミサイルの雨を相手チーム機全てに降り注がせる。

 

「舐めるなぁっ!」

 

「うおっ!?」

 

だが相手チームも負けじとミソラが「ファイヤーフライ誘導ミサイル」から

「レールキャノン」へのオプション武装切り替えによって攻撃が止んだ

タイミングでドーベン・ウルフ改修機がAGE-2ダブルバレット腕に

備え付けられたEXアクション「大型ビームサーベル」を発動し、

両肩の「ツインドッズキャノン」を内蔵したバインダーから2振りの

ビーム刃を展開しながら突進しツキミ機を斬り付けた後に打ち上げる。

 

「まだまだぁっ!」

 

「ナイス! 俺達も続くぞ!」

 

「オッケー!」

 

それによって打ち上げられたツキミ機に対し、相手チームは

攻め手を緩めずドーベン・ウルフ改修機は続けざまに

「ツインドッズキャノン」による照射ビームを浴びせ

さらにAGE-3フォートレス改修機の「シグマシスキャノン」の照射と

ストライクフリーダム改修機の「カリドゥス複相ビーム砲」による

照射という3機同時の照射ビームがツキミ機に襲いかかり、

ビルダーズパーツで増設した「Iフィールド」を使い切らせようと

言わんばかりのビームの嵐に呑まれる構図が描かれていた。

 

「ツキミっ!?」

 

「私が飛び込んで止めに行きます、ミソラさんは回復をお願いします!」

 

「わ、わかった! 頼んだよ泰葉ちゃん!」

 

ツキミが集中砲火を受けている姿を目の当たりにして

焦りの声を上げるミソラに対し、泰葉は自ら止めに行く事と

EXアクションによる全体回復を頼み込むとそのまま遠距離での

「拳法ハンド」の弱攻撃によるダッシュからの飛び蹴りを

ドーベン・ウルフ改修機に叩き込む事によってツキミへの

「ツインドッズキャノン」による照射を止めさせる。

 

「助かったぜ! このまま一気に二人がかりで奴を落とすぞ!」

 

「はい!」

 

泰葉の一撃に加え、ドーベン・ウルフ改修機の

「ツインドッズキャノン」以外の照射ビームが

止んでいた事もあって拘束状態から逃れたツキミは

礼の言葉に続き2人の連携でドーベン・ウルフ改修機を

一気に撃破に持ち込もうと提案し…泰葉もそれに賛同する。

 

その後は2機の挟み撃ちに近い状態でのメイン格闘武器及び

オプションの格闘系武装による連撃を叩き込まれた

ドーベン・ウルフ改修機がここまでの蓄積ダメージも相まって

撃破される。その後は全体的な火力の高さに加えて複数敵機への

攻撃手段を持ち合わせているAGE-3フォートレス改修機に

集中攻撃を浴びせて撃破し、残り1機となり「狂化」を発動した

ストライクフリーダム改修機もドラグーンを展開した上で

高速移動しつつ各種射撃武器を中心とした攻撃をバラ撒いて来たが…

基本的に単体向けの攻撃手段が中心であったが故に数的不利を覆すには

至らず、泰葉達が勝利を勝ち取り次のフィールドに移動していった。

 

~~~~~

 

台北タワーステージで3機チームを撃破した泰葉達は、

どこまでも広がるような星空とそれを映し出す浅瀬の水面に

神殿のような柱がポツポツと建っているステージに移動する。

 

「このデータのデカさは…PG2機か、気を付けろよ」

 

モチヅキからの警告の直後に相手チームがログインし、

そうして現れた機体は白と2種の紫の機体色のνガンダムと

白と黒をメインに黄の差し色が入ったパーフェクトストライクの

モチヅキからの警告通りのPGサイズ2機編成のチームであった。

 

「これは…νガンダムを先に狙って撃破する事で

『フィン・ファンネル』を含めた最大3方向からの

 攻撃を封じる、という方針で行くのが良いでしょうか」

 

「だな、パーフェクトストライクの単発火力も厄介だが

 あちこちから攻撃されるってのは本当キツいからな…」

 

「わかった、私は今回もミサイルを全弾両機に叩き込んでから

 νガンダムに火力を集中させる方針で行くね」

 

相手チームの編成を見ての泰葉の提案に対し、ツキミ達も

賛同してまずはνガンダムを標的に定めて攻撃を始め…

ツキミはPG相手という事でメイン射撃武器の

「MA-BAR72 高エネルギービームライフル」を始めとし

オプションの「ビームブーメラン」に「ミサイルポッド」、

さらに「チョバム・シールド」内蔵の「ビーム・ガン」による

射撃を中心に立ち回り…泰葉とミソラは1戦目と同様に

ミサイル系オプションによる全体攻撃から入って行った。

 

「一点集中攻撃という選択は悪くはないが…だからと言って

 もう片方をガン無視するとこういう目に遭うってこった!」

 

νガンダムに攻撃を集中させている泰葉達目掛けて、

パーフェクトストライクを操るファイターがこの発言と共に

バックパックの「アグニ」を地面に銃口を向ける形で持ち…

 

「! ミソラさん、急いで後退を!」

 

「え!? う、うん!」

 

泰葉が「GNマイクロミサイル」を撃ち切った後に

「マイクロミサイルランチャー」に切り替えて全体攻撃を

継続していた事もあり、パーフェクトストライクの

「アグニ」による砲撃モーションを目にした事で

銃口が向けられていたミソラに警告と指示を出す。

それにより、ミソラは無事に「アグニ」から先程まで

ミソラ機が居た場所に放たれた照射ビームの回避に成功した。

 

「ちぃっ、ガン無視って訳じゃなかったか…!」

 

「あっぶなー…助かったよ、泰葉ちゃん」

 

「どういたしまして、パーフェクトストライクの

 動きは私が見て必要に応じて警告を出しますので

 お二人はνガンダムへの攻撃に集中して下さい」

 

「わかった!」

 

「任しとけ!」

 

照射ビームを避けられた事への悔しさを吐き出す

パーフェクトストライクのファイターの発言に続く形で、

ミソラが泰葉に礼を告げる。泰葉はそれへの返答に続けて

自身がパーフェクトストライクの動向観察を引き受けると告げ

ツキミとミソラにνガンダムへの集中攻撃の継続を頼み込む。

そこからはここまでに与えたダメージの蓄積もあって

「狂化」発動も乗り越えてνガンダムの撃破を成し遂げ、

残ったパーフェクトストライクも1機のみとなった事で

放たれる重い一撃を的確に回避しながら攻撃を叩き込み

それによるダメージを積み重ねて撃破し勝利を勝ち取った。

 

~~~~~

 

PG2機を撃破後、泰葉達は再び新たなステージに飛ばされ…

そこはエキシビジョンマッチの時のような岩に囲まれた

砂漠ステージだったが、あの時と違い夜のステージであった。

 

「お、相手チームもログインして来たか…ん?

 この反応は…ある意味久々の相手と言えるかもしれんな」

 

「どういう事だ?」

 

「…待って、崖上から何か音がしてるよ」

 

泰葉達に続き相手チームのログインを確認したモチヅキが、

受信したデータ量から相手チームの編成を確認した後に

意味深さを感じさせる発言を行う。それに対して

疑問を呈するツキミに続く形で、ミソラは崖上から

響いて来る音を聞き取る。その直後に現れたものは…

「ガンダムSEED」シリーズにおける量産機の1種である

ダガー系を思わせる上半身と、腰から下が大型化しており

そこから蜘蛛を思わせるような多脚が生えているといった

見た目のモビルアーマー…ゲルズゲーであった。

 

「凄い見た目ですね…これって、モビルアーマーでしょうか」

 

「そうだな、ジャパンカップの時は商店街チームと戦った

 他チームにモビルアーマー使いは居なかったようだし

 リージョンカップ決勝でのウチのチーム以来になるな」

 

「ま、何にせよ叩きのめす事に変わりはないな」

 

「そうだね、それじゃあ行こうか二人とも!」

 

「はい、行きましょう!」

 

泰葉の率直な感想からモチヅキを含めた3人の反応を経て、

バトルが開始される。ゲルズゲーは弾速は遅いが

追尾機能のあるエネルギー弾と、6連射される

弾速に優れたビームを用いての砲撃を泰葉達に放ち…

泰葉達は回避運動や各種バリアで防ぎつつ各自それぞれの

射撃攻撃で応戦していた。そんな最中…

 

「バリアを展開した!?」

 

「正面からの射撃は受け止められちまいそうだな…」

 

「そうですね、何とか側面を取れそうな位置に…うわっ!?」

 

ゲルズゲーのバリア展開を目の当たりにして、まずはミソラが

驚きの反応を示し泰葉とツキミは何とかしてバリアを避けて

射撃を当てられるように回り込みを試みた次の瞬間…

そのバリアをぶつけるように高速突進をして来た

ゲルズゲーの姿に、泰葉が驚きの声を上げる。それでも何とか

3人とも回避に成功し、無防備な背面を晒す形となった

ゲルズゲーに取り付いて格闘攻撃を叩き込んでいると…

 

「今度は飛び上がりましたよ!?」

 

「何とも力業な移動兼振り向き手段だな…」

 

大きくフィールドの反対側へ大ジャンプする事で

攻撃を回避しながら泰葉達の方向に振り向くという

予想外の行動に泰葉とツキミは驚きを見せる。

 

「とはいえMAの行動パターンは通常機体に比べると

 だいぶ少なくなってしまうからな…おそらくは、これで

 奴の行動パターンは出し尽くした可能性が高いだろう」

 

「となると、2種の射撃攻撃を回避しつつこちらも射撃で

 反撃して…バリアが展開されたらタイミングを見計らって

 回避から剥き出しの背中に攻撃を叩き込むのがベストかな?」

 

「そうなりますかね」

 

「だとすりゃ、ここからは大分戦いやすくなるな」

 

それを見たモチヅキが、自らの経験から学んだ

「モビルアーマーに設定できる行動パターンの少なさ」を

口にしたのに続き…大ジャンプまでに取った各種行動が

ゲルズゲーに取れる行動の全てと推測しての発言を行う。

それを聞いて、ミソラはこのゲルズゲーに対しての

攻略パターンを確認を兼ねて口に出し…泰葉の相槌に続き、

ツキミが「戦いやすくなった」事への安堵の言葉を返す。

そこからは泰葉達がゲルズゲーの各種攻撃を的確に回避しつつ

こちら側が出せるあらゆる攻撃を叩き込む事で危なげなく

戦い抜いて勝利を納め…第4ラウンドの突破を成し遂げた。




比奈:前回の後書きで予告はしてましたが…
   結構なステージを飛ばした上に、
   冒頭で書かれてるイベントパートって
   今回のステージより前で出てたヤツっスよね?

P:まぁその通りなんだが、このステージが
 PGチームにMAと戦うという展開だった事で
 ゲーム内であのイベントが出て来るステージより
 インパクトが強いと思ったからこのステージと
 組み合わせたいと前々から考えてたもんでな

比奈:作者としては満足してるって感じっスねぇ…
   さて、本編は割と久々感のあるガッツリと
   バトル全開な中身って感じになりましたね

P:まだ若干ムラはあるがな…さて、ここからは次話に
 ついての発言になりますが次回にて「アジアツアー編」を
 終了させ次々回から「世界大会編」に移行する予定です。
 その分、次話ではバトルパートもその後のイベントシーンを
 ベースとしたパートもまとめて描写する事でボリュームを
 増して行く予定なのでお待ち下さい…それでは、また次話で
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