CINDERELLA BRE@KER~BUILD THE FUTURE 作:wataru012
ガンプラバトル世界一の座、そして彩渡商店街の未来を掛けての
戦いとなった第1回ガンプラバトル世界大会。そんな中でも
泰葉達はここまでに磨き上げた操作技術と制作技術に加え、
強い思いを込めて作り上げた相棒たるガンプラの力を最大限に引き出し…
それに加えてブランクを感じさせない泰葉とミサとロボ太の連携精度によって
1次予選及び2次予選を軽々と突破し、3次予選への準備に取り掛かっていた。
「ここを乗り越えればベスト16入りだ、言われるまでも
ねぇだろうが気を抜かずに突き進んで行けよ」
「もちろんそのつもりです、まだまだ目標には遠いですから」
次の戦いで1つ上の段階に上がれる事を告げると同時に
気を抜かないよう忠告するカドマツの言葉に、
泰葉は同意の言葉と共に頂点目指して進み続ける
決意を込めた一言を返事としてカドマツに告げる。
「…向こうも順調に勝ち進んでる模様だ、単身で我々と
同等のペースで進めているというのは凄いとしか言えんな」
「しかも約8年のブランクありで再始動したのも1か月程前でしょ?
それだけの練習期間でそこまでの腕前を披露するって、
やっぱ現役時代のミスターに勝っただけの事はあるねぇ…」
2人の会話に続ける形で晶葉がウィルの戦況を確認しての
率直な称賛の言葉を口にする。それを受けたミサは長期間の
ブランク及び短期間しか練習期間を取れなかった事に触れ、
その上でここまで順調に勝ち進んでいる現状を受けて
向こうの実力の高さを過去の「偉業」と共に改めて実感する。
「…ですけど、予選ブロックの振り分けとベスト16以降の
トーナメント表を見る限り互いに決勝進出するまで
直接ぶつかる事はないようですし…今は彼の事は気にせず、
目の前の一戦一戦に集中していく事が大事だと思います」
「そうだな、プレッシャーになってしまうかもしれないけど
彼の事を気にするあまり彼と対峙する前に負けてしまっては
本末転倒だし…泉の言う通り、今はひたすら眼前の敵に
打ち勝つ事だけを考えて突き進むのが最善の手段だろうな」
それを受ける形で、泉が決勝トーナメントの振り分けの確認から
勝ち上がったとしてもウィルと直接ぶつかるのは決勝になる事を告げ
今は目の前の戦いに集中するようにと伝えるとプロデューサーも同意する。
「…わかりました、それじゃあそろそろ行きましょうか」
「だね」
泰葉が2人への返事に続けてミサとロボ太に3次予選の
フィールドへの出撃を促すと、ミサからの返事に続いて
ロボ太も首を縦に振り3人ともガンプラを手にポッドに入る。
そうしてエンジニア組共々準備を進め完了報告をし合い…
「岡崎泰葉、ダブルオーインハーリッティドウィッシュ…行きます!」
「サツキノ・ミサ、アザレア・サウザンドブレイカーいっきまーす!」
「ロボ太、バーサル騎士ガンダム出る!」
それぞれの掛け声と共に、3機はフィールドへと飛び出して行った。
~~~~~
そうして出撃したフィールドは夜の砂漠で、現れたCPU機は
「インパルスガンダム」「アカツキ」「デスティニーガンダム」
「インフィニットジャスティスガンダム」という「SEED DESTINY」の
面々を中心としたものであったが…ここまで勝ち進んで来た泰葉達は
苦労を感じさせずに撃破しながら突き進んで行き、次フィールドへの
入口へと移動し…そこで警告と共に敵チームの3機が現れる。
「暗くて若干見辛いが…3機ともジェスタをベースに肩にそれぞれ
『シールドビット』や『ミサイルポッド』系のビルダーズパーツを
増設した重武装カスタマイズのようだな、油断せずに行けよ」
夜フィールド故の見辛さながら、何とか視認出来る範囲で
敵機構成を確認したカドマツから泰葉達へ報告がされる。
「どれも総火力に大差はないようですが…どうしましょうか」
「うーん…ここは左肩に『シールドビット』を、バックパックに
『6連装ミサイルポッド』を増設したやつからかな?
強いて言えばあれが1番総火力が高いと思われるし」
「承知した、では参ろうか!」
カドマツからの報告を受けて泰葉が若干悩む中、
ミサは僅かな差ながら総火力が高いと思われる機体を選び
標的に定める。それを聞いたロボ太の突進を合図にバトルが始まり、
相手も「シールドビット」を展開しながらのヒット&アウェイから
間合いを取ってのミサイルといった攻めを見せて来たが…
泰葉達はバリアや回避で凌ぎつつの全体攻撃を放ち、それによって
足が止まった敵機目掛けてロボ太が突進し取り付いた後に
泰葉も取り付いていくという戦い方で着実に頭数を減らし…
危なげない戦いぶりを見せながら、見事に勝利を収めた。
~~~~~
その先にも続く夜の砂漠フィールドを移動し、再び次フィールドへの
入口に差し掛かると…2チーム目となる敵チームと遭遇する。
「今回は月明かりが当たる角度で見やすいっスが…
ジオン系イメージのとんでもない重武装チームっスね」
「だな…紫のザク頭はサーベント腕にクシャトリヤ胴、バックパックは
サイコザク…そして両肩と両足に『ミサイルポッド』、バックパックに
『ダブルバズーカ』を増設してるし…量産型風カラーのゲルググ頭は
ビルダーズパーツを盛った形でまずは両腕に『ダブルガトリングガン』、
両肩後ろに『大型ビームキャノン』とバックパックに『大型ガトリング』…
最後の赤と黒のサザビー頭はダブルエックスのバックパックに加えて
AGE-3フォートレス腕の両肩側面に『アグニ』、さっきのジェスタ小隊が
チャチに見えるレベルで火力増しまくってるな…こいつら」
「いやホント盛り過ぎでしょ…ガンプラバトルだから許されるって勢いで」
「まずはダブルエックス背のサザビー頭からでしょうか」
「だね…その次は一応サイコ・ザク頭で『ビッグ・ガン』が使えるという
可能性を考慮してザク頭、ゲルググ頭は最後にって流れだね」
「なるほど…とは言え今回は近付くのも骨が折れそうだ、
申し訳ないがミサも主殿も手厚めの支援射撃を頼む」
「わかりました」
「任せといてよ!」
今回は月明かりの為に相手機体の全貌が確認出来た事を比奈が口にすると、
カドマツがその相手チーム機の凄まじい勢いの武装の盛り具合に
若干うんざり気味に武装構成を泰葉達に伝え…それを聞いたミサも
呆れと驚きの入り混じった感想を口にすると、泰葉がパーツ構成から
「最後に残すのは危険」と判断した機体を最初の標的にしようと立案する。
ミサはそれに賛同しつつ、もう1つの「バーストアクションが使える」
可能性のある機体を2番目の標的に定める事で撃破順番を決定し、
ロボ太が泰葉とミサに手厚い支援射撃を求めた上で前進して行く。
そこからは、相手チームも火力を出し惜しみせずに攻めて来た事もあり
幾度も回復を強いられる戦いにはなったものの…敵機撃破の順番の
的確さもあり、最後に残したゲルググ頭機の「狂化」発動も乗り越えて
撃破を成し遂げ手こずりながらも無事に勝利を収める結果となった。
~~~~~
その次のフィールドは基地内部となり、これまでの砂漠ステージよりは
狭い場所が多くはなったものの経験を積んだ泰葉達は意に介さずに
どんどんと基地の奥へと進んで行き…最奥部にて相手チームと遭遇する。
「こんな狭い場所でPGとはな…構成はユニコーンのバックパックを
EW版ウイングゼロにして、射撃武器は両手にEW版ウイングゼロの
『ツインバスターライフル』、左手にユニコーンのシールドの下に
ビルダーズパーツの『ダブルガトリングガン』…そんでもって
フェネクス風の金の機体色と青いサイコフレームという塗装か」
「突進攻撃はして来ないかもだけど、こんな閉所でロリバスやられたら
まず回避出来ないね…何とか速攻で倒して行こう、2人とも!」
「そうですね、出し惜しみなしにありったけを叩き込む勢いで行きましょう」
「心得た!」
カドマツから告げられた相手PG機の構成から、閉所で放たれる
「ローリングバスターライフル」を阻止する為の速攻撃破を提案する
ミサの言葉に泰葉とロボ太も賛同し…一気呵成の勢いで攻めかかる。
だが相手もただではやられまいと、左腕のシールドの下に増設した
ビルダーズパーツ「ダブルガトリングガン」による弾幕射撃や
バックパックの「ビーム・サーベル」に腕部の「ビーム・トンファー」を
用いての格闘攻撃で迎撃を行うも…泰葉達は数的有利を活かして相手の攻撃を
掻い潜ってこちらの攻撃を積み重ねて行き、何とか押しきり勝つ事に成功した。
~~~~~
「あれ? 敵機が見当たらないけどフィールドは広いみたいだし…どうしたんだろ?」
「マップの大分奥の方にCPU機らしき大群が見えるが…こんな形の湧き方は初見だな」
「やっはり世界大会だからこその、これまでにない新しいバトルルールなのかな?」
「ま、何にせよ進んでみない事にはわからんだろうな」
「そうですね、とりあえず奥に進んでみましょう」
PGユニコーン改修機を撃破して進んだフィールドが、いわゆる「締め」となる
閉鎖された狭いものでないにも関わらずCPU機が湧いてこない事にミサが疑問を抱くと
広域マップを確認した晶葉がマップ奥に大量の敵機反応を確認すると同時に
これまでに見た事のない湧き方に対し同様に疑問を口にする。それを受けた泉は
世界大会用に用意された新たなルールの可能性を考えるが、カドマツは何であれ
まずは進む必要があると口にし…返事と共にその言葉通りに泰葉達は進んで行く。
そうして進んで行き、敵機集団が視認できる距離まで近付いた次の瞬間…
「あ、あの機体って!?」
「フィールドが夜で若干見辛いっスが…あのシルエットに
ゴールドフレーム頭、間違いなくウィル君の機体っスよ!」
「あやつとは別ブロックのはずだが…何故ここに!?」
「それだけじゃない、あいつを攻撃している他機体も
ミキシングが施されているからおそらく他チーム機だ!」
「だとしてもおかしいぞ!? リーダー機と思しきもの以外は
全て同一の構成で組まれているからおそらくは1つのチーム…
あいつ以外の機体数、1チームの最大出撃数を軽く超えてるぞ!」
CPU機の集団と思っていた中に、見覚えのあるシルエットを確認したミサが
驚きの声を上げたのに続き比奈が機体シルエットと視認できた頭部から
それがメガフロート到着時にウィルから見せられた「ガンダムセレネス・SS」で
ある事を確認する。それを聞いたロボ太が別ブロックのはずのウィルが
ここに居る事についての疑問を口にし、続く形でウィル機以外の機体も
ミキシングが施されている事を確認した晶葉が声を上げる。さらに続いて
カドマツがほぼ統一されたアセンブルから同一チームだと判断し、
その上で1チームの最大出撃数を大きく超えている事に対し驚愕の声を上げる。
~~~~~
「…全く、こんな形で攻撃して来るとは陰湿もいい所だよ…バイラス」
「そっちが言えた義理か! 君のせいで私のみならず
ここに居る社員全員職を失ったというのに!」
「僕は粛々と君達の犯罪行為を暴いただけさ、コンピュータウィルスの
自作自演による不当な稼ぎのみならず戦争中の二国家両方に銃火器を売り
戦争を長引かせる形で利益を貪り…小惑星の土地を用いた不動産詐欺に、
フェイクニュースによる世論の誘導…まだ暴露して欲しいのかい?」
「黙れ! そもそもそうせざるを得なかったのも君のせいだろうが!
言うなれば、君が我々にその『悪事』を命じたも同然だ!」
「強欲の上に責任転嫁とは…つくづく救えない連中だ!」
数多くのジンクスⅢをベースに胴体をデュナメス、脚部をヴァサーゴにし
バックパックはチェストブレイクという構成で両肩側面に「丸形スパイク」を
左右対称に装着し…ショートバレル仕様のライフルとヤクト・ドーガの盾で
武装した機体からの周囲からの射撃を掻い潜りつつ前進するウィル機の前に
立ちはだかった、同様にジンクスⅢをベースに頭部にビルダーズパーツの「角」を
左右に装着し腕部をマスターガンダムのものにした上で肩の突起部に「丸形スパイク」を
左右対称に装着…それに加えてEW版デスサイズヘルの脚部にレジェンドのバックパックという
アセンブルの機体の操縦者であるバイラスに向けて呆れたような口調で声を掛けると
バイラスからは怒りを隠す気のない荒げた声の言葉が返って来る。それに対して怯む事なく
ウィルは淡々とバイラス達スリーエス社が行っていた犯罪行為について暴露をすると、
怒りの収まらないバイラスはその「悪事」を行わざるを得なくなった理由がウィルにあると糾弾する。
その言葉に呆れから怒りに転じたウィルがバイラス機に向けて仕掛けようとすると、
それを阻止するように周囲のジンクスⅢ改修機のうち1機がウィル機に向かう。
「くっ!」
突っ込んで来たジンクスⅢ改修機の「GNビームサーベル」による斬撃を
「ガーベラ・ストレート」で切り払って迎撃し、間合いが離れた所で
「ビーム・マグナム」による射撃を試みた瞬間…ジンクスⅢ改修機は
高速で突進して来た後にウィル機に抱き着く形で拘束を行う。
「よし! そのまま掴んでいろ!」
「鬱陶しいっ!」
その様子を見たバイラスが上機嫌な声を上げた次の瞬間
ウィルは拘束を解くと同時に敵機を蹴り飛ばし、そこから
改めての「ビーム・マグナム」による射撃を拘束して来た
ジンクスⅢ改修機目掛けて放ち直撃させ爆散させる。
だがその直後にまだ多数存在しているバイラス機以外の
ジンクスⅢ改修機がじりじりと間合いを詰めて行き…
「ハハハ! 1機落とされた程度どうという事もない、
このままジワジワと傷め付けて恨みを晴らさせてもらうぞ!」
まだまだ圧倒的と言える頭数の差を持つバイラスは、
余裕の様子でウィル機を見据えながら高笑いを上げていた。
~~~~~
「バイラスって…インフォちゃんも巻き込まれた
あのウィルス自作自演事件の犯人じゃない!」
「国際指名手配されている身で、どうやってこの大会に
潜り込めたのかはわからんが…相当あいつを恨んでるな」
「とはいえ奴らが行った行為は紛れもない犯罪行為、
この状況であやつを恨むのは逆恨みもいい所だな」
「全くだ…しかもウィルス自作自演が可愛く思えるレベルの
とんでもない犯罪行為をしでかしまくっているようだしな」
「この状況でも試合中断とかにならない所を見る限り、
間違いなく今回も大会運営を担当している制御AIを
欺く為の何らかの細工を施しているみたいだね」
遠くからウィルとバイラス達の会話を聞いていた泰葉達だが、
まずはミサがバイラスの名前を聞いて驚いた後に
カドマツがどうやって大会に潜り込んだかの疑問から
ひしひしと伝わって来るウィルへの恨みについて口にする。
それを受けたロボ太がバイラス達の犯罪行為の糾弾と共に
冷徹なまでにバイラス達の恨みが逆恨みに過ぎないと断言し、
晶葉が同意と共にバイラス達の犯罪行為の規模の大きさに
呆れの声を口にする。そこから続く形で、泉がこのような
状況であるにも関わらずバトルが中断されない事から
今回もバイラス達が何らかの細工を施していると推測する。
そして、話に一区切りが付いた所を見計らう形で泰葉が一言発する。
「…彼を助けに行きましょう」
「ええっ!?」
泰葉が迷いなくウィルの救援に向かおうとする様子を見て、
ミサが驚きの声を上げる。それを受け、泰葉は言葉を続ける。
「向こうが何らかの細工を施しているとしても、また別の
何らかの弾みでその細工が解けたり…向こうが意図的に
細工を解除する可能性は否定出来ません。そうなった際に
私達が彼を見捨てた様子が公開されてしまえば、多少は
鎮静しているとはいえ未だに続いている私達へのバッシングへの
格好の追加燃料にされてしまうでしょう…そうなってしまえば、
例え彼に勝てたとしても商店街の存続が危うくなる可能性が
高まってしまいます。矛盾した発言に聞こえてしまうでしょうが…
今は彼を助ける事こそが、商店街存続の為の最善手だと思います」
「な、なるほど…そういう事なら、私としても異存はないよ」
「主殿がそう判断したと言うのなら、私も従おう」
バイラス達の「細工」が何らかの形で解ける可能性と、そうなった際に
ウィルを見捨てた様子が公開された場合のリスクを鑑みた上で
現状はウィルを助ける事こそが商店街存続の為の最善手だという
泰葉の発言を聞いてミサも納得し…ロボ太も従う事を明言する。
「ありがとうございます、それじゃあ…うっ!?」
「な、何!? 機体が引っ張られる!?」
「モノリス周囲へのバリア展開時どころのレベルではないぞ…!」
自分の考えに同意してくれたミサとロボ太への感謝の言葉と共に、
泰葉達がウィル達の元に向かおうと踏み出そうとしたその瞬間…
突如発生した自機が引っ張られる感覚に、3人は驚きの声を上げる。
「ふ、振り切れない…!」
「うわぁぁぁぁぁぁっ!?」
「ぬおぉぉぉぉぉぉっ!!」
そのまま一気にウィル達の居る場所に向けて、
泰葉達の3機は悲鳴や叫びと共に飛ばされて行った。
~~~
「ううっ…」
「あいたぁ…」
「ぬうっ…」
バイラス達に囲まれているウィル機の傍に吹き飛ばされる形で
飛び込んで来た泰葉達は、ポッドの振動に身体を揺さぶられた事による
唸り声を上げながらそれぞれ自機を立ち上がらせていた。
「君達!? 何故ここに!?」
「すみません、それについてはこちらも詳しくは…」
「多分あいつのせいだろうとは思うんだけど」
「偶発的にここに来てそちらの機体を目にした為、状況確認をしようと
その場に長い事留まっていた事で目を付けられた…といったところか」
突然飛んで来る形で現れた泰葉達を見て驚きの声を上げるウィルに、
泰葉達は機体の体勢を立て直しながら返答をしたりバイラス機に
視線を向けた上でバイラスが現状を招いた原因だという推測を口にする。
「バイラス! 彼女達は無関係だ、すぐに解放しろ!」
「そうは行かんよ、このフィールドを作る為の細工が
早々にはバレない自信があるとはいえ第三者に入り込まれては
制御AIに報告されて判明してしまうリスクは否定出来んからな…
おそらくは偽装チームの1つが彼女達のチームを含むグループに
入って直接対決の状況になった事が原因だろう、君達に罪はないが
ここで君達の世界大会は終わりだ…恨むならウィルを恨むんだな」
泰葉達の言葉を聞いたウィルは、すかさずバイラスに泰葉達を
解放するように声を上げるが…バイラスはその要求を拒絶しつつ、
この事態が起こった原因を推測しながら泰葉達諸共叩き潰すと口にする。
「何言ってんの! そっちが起こしたウィルス自作自演事件、
私達も被害を被ったんだからここで責任取ってもらうよ!」
「その通りだ! インフォ殿を苦しめた罪、償ってもらう!」
「何の事かわからんが…歯向かうと言うのなら容赦はせん!
戦いは数だと言うだろう、この頭数相手に勝てると思うなよ!」
バイラスのその言葉に対して、ミサとロボ太はウィルス自作自演事件の
巻き添えを喰った事に対する怒りを露わにし…事情を知らないバイラスは
歯向かって来る事に対しての怒りをぶつけ返すと共に、戦力の頭数の
圧倒的と言える有利さから来る余裕を見せながら泰葉達目掛けて攻撃を開始した。
「巻き込んで申し訳ないが…ここは手を貸してもらえるか?」
「もちろんです、元々そのつもりでいましたし」
「と、その前に…共闘するってんならそっちをウチのチームに
合流させる形になるが、アセンブルシステムの設定は変更を手短に
済ませる為にこっちのビルパ解放済みノーマル仕様にさせてもらうぞ?
オプション枠にちょうど1つ空きがあったからそこに『リペアキット』を
設置しておく、ステも下がってるからヤバいと思ったら即座に使ってくれ」
「承知した、そちらにも感謝するよ」
「よーし、そんじゃまとめて叩き潰すよ!」
放たれた一斉射撃を回避しつつ、ウィルは泰葉達に対して
巻き込んでしまった事への謝罪と共に助力を要請する。
それに対して泰葉が同意の返答を行った後にカドマツから
アセンブルシステムの一時的な変更についての説明が告げられ、
それへのウィルの返答に続けてのミサからの言葉を合図として
泰葉達も返す刀とばかりにバイラス達への攻撃を開始した。
~~~~~
「そっちが数で来るなら、まとめて落とすだけだよ!」
「そういう事です、全体攻撃手段には事欠かない構成なので」
「僕も1つだけではあるが備えていたからね…受けてみろ!」
「アザレア・サウザンドブレイカー」から放たれ降り注ぐ
「マイクロミサイルランチャー」からのミサイルの雨と
「ダブルオーインハーリッティドウィッシュ」から放たれる
「GNマイクロミサイル」を合わせての弾幕に加えて、
「ガンダムセレネス・SS」はEXアクションの「ショットバラージ」を
発動し上空から光の雨を降らせて行く。それらを一斉に浴びる事になった
取り巻きのジンクスⅢ改修機は一斉にダメージを受け…一部は撃破されていく。
「ちいっ、ここまでの分厚い弾幕を張って来るとは…!
だが完璧とは言えんようだな、そこのチマチマとした
単体攻撃しか出来んチビから落とさせてもらうぞ!」
泰葉達3人の分厚い弾幕の張り具合に驚きつつ舌打ちするバイラス。
だがその中で単体への格闘攻撃しかしていないロボ太に目を付け
頭数減らしに取り巻きに攻撃を命じつつ自分も射撃を仕掛けて行く。
「そうやって舐めてかかったのが運の尽きだ…
まとめて吹き飛べ、トルネードスパーク!」
バイラス機からの射撃を回避しつつ、取り巻き機が固まって
自機に近付いたのを見計らってロボ太はバーサル騎士ガンダムの
EXアクション「トルネードスパーク」を発動し…自機周囲に
稲妻をまとった旋風を発生させる。それによって接近して来た
取り巻きのジンクスⅢ改修機にダメージを与えると共に打ち上げ、
そうして打ち上がった敵機目掛けて泰葉とミサが放ったミサイルの嵐と
ウィルが発動させた「ショットバラージ」の光の雨が追い打ちとばかりに
襲い掛かり…それらのロボ太目掛けて突撃して来た取り巻き機を撃破する。
そうして各種武装やEXアクションを駆使して取り巻き機を殲滅して行くと…
「このクソガキ共がぁぁぁぁぁ!!!!!」
圧倒的有利を確信していた状況から自分だけが取り残されたこの状況に、
バイラスは声を荒げて罵声を吐き怒りを露わにしながら「狂化」を発動させる。
「わわっ!?」
「ぬうっ…!」
「ちいっ…!」
「そちらがそう来たなら、こっちも!」
そこからまさに凶暴な獣を思わせるような激しい攻撃に加えてバイラスの
「圧」もあり若干押され気味となり攻撃の手が鈍るミサ達だったが、
そんな中でも泰葉は怯む事無く対抗して「覚醒」を発動させる。
「調子に乗るな、このクソアマぁっ!!」
「とっ…うっ!?」
その姿がさらにバイラスの怒りを買ったか、標的を泰葉に定め
バックパックの「ドラグーン」を射出してのオールレンジ攻撃で
回避を強制させ…それによるビームの弾幕で隠れるように放たれた
「マスターガンダム」腕備え付けのオプション武装「十二王方牌大車併」を
受けてしまった泰葉機は強制的にスタンさせられる。そしてそこからさらに…
「ふんっ!」
「うわっ!?」
間合いを詰めて来たバイラス機が腕部備え付けのもう1つのオプション武装
「ディスタントクラッシャー」を泰葉機目掛けて放ち、命中した泰葉機は
バイラス機の足元目掛けてダウンした状態で引っ張られる。
「見て見ぬふりで済ませなかった事を後悔するんだな…!!」
そこからバーストアクション「石破天驚拳」を発動し、ほぼ零距離と
言える位置から直撃させる事で泰葉機を消し飛ばそうとするバイラスだったが…
「主殿に夢中になり過ぎたのが運の尽きだ…受けてみろ!」
「なっ…うおおっ!?」
全力で走って来てバイラス機に取り付いたロボ太が
EXアクション「トルネードスパーク」を再度発動させ
バイラス機を巻き込みバーストアクションを
強制的に中断させて真上に打ち上げる。
「まだまだぁっ! こっちも受けてもらうよ!」
「ぐああっ!!」
そうして打ち上がったバイラス機目掛けて、
続けてミサがEXアクション「マルチパニッシャー」を
発動し両手に持った「GNビームピストル」の銃口を
大幅に上回る大きさのエネルギー弾を叩き込む。
「今度はこっちだ、バイラス!」
「がはっ…!」
「トルネードスパーク」と「マルチパニッシャー」によって
打ち上げられたバイラス機よりも自機を高々と飛び上がらせたウィルは
EXアクション「アースシェイカー」を発動しバイラス機目掛けて
急降下しながらの飛び蹴りを叩き込み、勢いを保ったまま2機共々
地面に向けて降下する事でバイラス機を地面に叩き付ける。
「皆さん、ありがとうございます…これで終わりです!」
「ぐああああっ!!」
3人の攻撃の合間に自機のスタン状態が解除された泰葉が、
感謝の言葉を口にすると共に倒れ込んだバイラス機に接近して
バーストアクション「ライザーソード」を発動する。
それによってダウン状態から高々と持ち上げられた後に
勢いよく地面に叩き付けられ…パーツを全解体させられた上で
自機を撃破されたバイラスは派手な断末魔を上げていた。
「3次予選Aブロックは彩渡商店街チームの勝利、
Bブロックはタイムズユニバースチームの勝利となりました」
「この状況で予選突破というのも変な話ですが…ひとまずは良かったです」
「向こうは大分用意周到だったようですね…自分達が敗北した場合の
偽装データまで用意していたとは、正直な所予想してませんでした」
「…『予選敗退チーム』と制御AIに認識されている間に
メガフロートから離れておくんだな、捕まりたくないならね」
バイラス機撃破から間もなく放送された彩渡商店街チーム及びウィルの
3次予選突破を伝えるアナウンスを聞いたウィルが、誰に聞かせるともなく
バイラスに向けて一言を言い放つ。そんな中泰葉達は状況故の困惑もあれど
ベスト16入りを果たせた事への率直な安堵や、バイラス達の正体バレを
回避する為の準備の念入りさに対して泉が同様に率直な感想を口にする。
「向こうが悪いってのは重々承知してるけど…
それ抜きにしてもさすがに嫌われ過ぎじゃない?」
「あんな連中に好かれる必要なんてない」
「そりゃそーかもしんないけどさぁ…」
そこから続く形でミサがバイラス達のウィルへの
恨みっぷりを見ての率直な感想を口にし、
ウィルからの返答を受けてロボ太が言葉を続ける。
「…正義を振りかざせば、悪は黙ってひれ伏し
裁きを粛々と受け入れる…とは限らん。
『滅びたくない』という感情は善悪問わず
全ての生物が抱くものであり…それを避けようと、
他の生物や環境への悪影響など知った事かと
言わんばかりの行動を取る事も決して少なくはない…
その相手が『悪党』であるならばなおさらの事だ」
「……」
「それにお主の行動、単に悪事を暴露するのみならず
あの輩の会社を買収の上解散させるというのは
相手の怒りが著しく上乗せされるのは明白だ。
そうなれば報復の為の行動の苛烈さや規模も著しく上昇し
お主のみならず無関係の者まで危機に晒す事態に成り兼ねんぞ」
ロボ太からの手厳しい言葉を受けたウィルは、
とっさの返答が思いつかないのかポッドの中で
黙って話を聞く事しか出来ず…強引に話を
止めさせようと言わんばかりに言葉を返す。
「…そろそろ時間だ、すまないがここで抜けさせてもらうよ…
改めて、巻き込んでしまってすまなかったし手を貸してくれて
ありがとうと言っておく…だが、戦う時には容赦しないよ」
「あ…ちょっと!」
手短に泰葉達への謝罪と感謝を述べつつ、それでも直接
ぶつかり合う時には決して手を抜かない事を口にしながら
ログアウトしていくウィルを引き留めようとミサが反応する。
だが、それを無視するかのようにウィルはログアウトし…
フィールドには、泰葉達3人の機体だけが残された。
「全く、一方的だなぁ…」
「ま、確かにその通りだが…正直、ロボ太の言い方も
反感を抱かれるもので良いとは言えなかったな」
「…む、何故だカドマツ?」
「どんな行為であれ、その行為を実行する人間ってのは
そうするに至った理由の根源に個人の感情ってのがあるもんだ。
その感情を無視して正論だけを振りかざされて批判されりゃぁ
人間ってのはどうしてもムカついて反抗しちまうって事だ」
「確かにねぇ…少なくとも向こうは向こうなりに正義とか信念の上で
取った行動を、他人から気持ちを無視して正しさを振りかざされて
批判されたらそりゃ確かにムカつくだろうなってのはわかるよ」
「…そういうものなのか」
一方的に去っていたウィルに対して愚痴るミサに、
カドマツは同意しながらもロボ太の発言の不味さを指摘する。
そこから続けてのカドマツの説明に、ミサは理解を示すと共に
ロボ太は若干落ち込み気味の声色で反応を返す。
「…一先ずベスト16入りはしましたし、次の試合に向けて
準備をしたいので全員ポッドから出て下さい。
念の為にガンプラデータやプレイヤーデータにも
何らかの異常がないかも確認しておきたいので」
「わかりました」
沈み気味になった空気を見て、それを変えんとばかりに
泉が次試合の準備を行いたい旨と各種登録データの確認を
したいという旨を伝え…泰葉達は返答するとポッドから出て行った。
~~~~~
…所変わって、メガフロートが視認できる位置に浮かんでいる1隻の
フェリー等には至らないが個人用としては大きめのクルーザー。
その船内には多数のPCやサーバー、バッテリー等が積まれており…
その中の1台のPCモニタを中年辺りの年齢の男が渋い顔で睨んでいた。
「…念の為に用意しておいた、我々の偽装チームが敗北した扱いの
偽装データが役に立ったか…屈辱ではあるが、正体がバレなかっただけでも
良しとせねばな…『仕込み』も無事に完了しているようだしな」
PCモニタを睨む男…バイラスは、泰葉達に敗れた事への悔しさを吐きつつも
正体バレの回避と何らかの「仕込み」が出来た事に対する満足感を口にする。
「…調べた所によれば、あの小娘共とウィルの間には因縁があるようだし
互いに優勝目指して突き進んでるとの事…ならば都合が良いというもの、
どちらもせいぜい頑張る事だ…お前達どちらかの願いが叶うその瞬間、
まとめて地獄に叩き落す準備は済んでいるからな…ハハハハハ!!」
バイラスはそこから口の端を釣り上げて笑みを浮かべつつ、
泰葉達とウィルが決勝戦でぶつかり合った時に「仕込み」を
発動させる時を想像し…満足気な様子で高笑いをしていた。
比奈:さて、前話投稿日に無事「ガンダムブレイカー4」が
発売された訳っスが…プロデューサーは楽しめてまスかね?
P:だな、まだバランスの偏りはあるが動かして楽しいと思えるのは
確かだし一番簡単な難易度ながら全クリしてシナリオも決して
悪いものではなかったし…色々と余白が多い事で、こちらとしては
創作による独自の味付けもし易いと思えたのが良かったな
比奈:そうなるとガンブレ4舞台のクロスオーバーSSも
手掛ける事に決まったって事でスかね
P:ああ、とはいえこの話を終わらせてからになるし「4」の
DLC追加シナリオも考慮するから大分先にはなるけどな
比奈:…と、ここらで作品内容に話題を移しまして…
今回は久々の1万時オーバーと、凄まじいボリュームっスね
P:実際ここは個人的に書きたいと思った箇所の1つだというのと、
終盤の大部分が独自改変というのもあって筆が乗って
大量に詰め込んだからな…パーツ構成で使える武装や技を、
ゲーム中での使用の有無を問わずブチ込んだのもあるし
比奈:確かに良い意味で全くの別物になってまスからねぇ…
とはいえ満足行ったなら良い事だと思うっス
P:毎度ありがとな…さて、以前にも言いましたが次話はさらに
ステージをいくつか飛ばす形となります。ボリューム面は
1話毎の量を増すように努力して満足頂けるように
最善を尽くしますのでお待ちいただければ幸いです…
それでは、また次話にて