CINDERELLA BRE@KER~BUILD THE FUTURE 作:wataru012
静止軌道ステーションにて行われていた、
泰葉達彩渡商店街チームとウィルによる
第1回ガンプラバトル世界大会決勝戦。
その最中に、予選時に遭遇したバイラスの手により
ウィルのガンプラデータに仕込まれたウィルスを
発動させられ…カドマツから、ステーション本体部でも
異常事態が発生した事を告げられた後にバトルを
強制的に中断させられた後に泰葉達4人は
状況確認と報告を受ける為にポッドから出て来た。
「ステーション本体部を目掛けて飛来して来る物体を確認、
衝突回避の為緊急離脱プログラムを実行します。
それに伴い、間もなく地上側テザーの接続を解除します」
そこで見た光景は、けたたましいサイレン音と共に
照明が赤く点滅しながらコントロールAIによる
「緊急離脱プログラム」の実行予告アナウンスが
響いているというものであり…その様子を
目の当たりにした泰葉は、率直な疑問を口にする。
「緊急離脱プログラム…というのは、何なのでしょうか?」
「私から説明しよう…端的に言えば、我々がメガフロートに
到着した際の会話の中で私が口にした『ステーションの
本体部への隕石やデブリ等の物体が衝突する可能性があると
判断された時の回避用マニューバ』を実行する為のものだ」
「え!? それじゃあ、ステーション目掛けて
隕石か何かが飛んで来てるんですか!?」
「そうじゃない! 向こうのガンプラデータに第三者が
仕込んでいたウィルスが起動してコントロールAIに
感染しちまった事で、危険な状況だって誤認して
緊急離脱プログラムを実行しちまってるんだ!」
「ええーっ!?」
泰葉の疑問に晶葉が返答すると、それを聞いたハルが
本当にステーション目掛けて何かが飛んで来ているのかと
口にし…その発言に対してカドマツが現在の状況が
ウィルス感染によって引き起こされたものであるという
説明を聞かされたハルが驚きの声を上げる。
そして、その直後…
「緊急離脱プログラム実行、地上側テザーの
接続解除を確認…引き続き回避運動に移ります」
アナウンスと共に、地上側のテザーが全てステーション本体部から
外れて大気圏へと落下し…その直後に回避運動を実行した
ステーション本体部は、地球から遠ざかっていった。
~~~~~
「くそっ、止まってくれ…!」
「コンソールからのアクセスは現在拒否状態に
設定されています、他の手段を用いて下さい」
「なっ…くそっ、もっぺんだ!」
「コンソールからのアクセスは現在拒否状態に
設定されています、他の手段を用いて下さい」
そんな中、カドマツは緊急離脱プログラムの停止と
静止軌道への帰還及び地上側テザーの再接続をさせようと
コンソールを操作するものの…これもウィルスの影響に
よるものなのか、コンソールの入力を受け付けないように
設定を変更されており…それでも諦めずに再度挑んだものの
コントロールAIからは同じ返答が告げられるのみであった。
「だぁーっ、くそっ! さすがにお手上げだ!!」
「当たり前と言えば当たり前なのだろうが…
やはりリカバリー対策も仕込まれていたか」
「用意周到にも程があるよ、本当…」
「カドマツ達でも無理なの?」
「ああ…ウィルスに仕込まれているプログラムの中に
コンソールの入力を拒否するように設定を変更するものが
含まれている、敵ながらお見事としか言えねぇよ」
2度のコンソール入力拒絶の前に大声でギブアップを叫ぶ
カドマツに続き、晶葉と泉がバイラスの用意周到さに
感心と呆れの混じった感想を口にし…その様子を見たミサの
不安と心配の声に、カドマツが返答代わりに状況報告を返す。
「…そうだ、地上との通信はまだ生きてる!?」
「一応接続は維持されているようだが…起こった事態が
事態故に大騒ぎになっていて、それを鎮めるのに
手一杯なようだ…この様子では、こちらとの会話が
出来るようになるまである程度の時間が必要だろう」
そんな最中、泉が思い出したかのように地上との通信が
どうなっているのかを叫ぶと即座に晶葉が通信機器を
確認し接続状態が維持されている事を報告し…
同時に、地上のパニックについても伝えその為に
こちらと地上との間の会話には時間が掛かると告げる。
「とにもかくにも、ウィルスの駆除さえ出来りゃあ
コンソールからAIに命令して戻る事は出来るんだが…」
カドマツが現状の解決の為に必要な事を確認を兼ねて
改めて口にした直後、俯いた状態のウィルから
悔しさに塗れた言葉が吐き出される。
「…よりによって、僕のガンプラデータが
ウィルスのキャリアーにされるなんて…」
「…正義を振りかざした結果、悪党の悪足掻きで
無関係の人物まで巻き込む甚大な被害に発展する…
残念だが、あの時のロボ太の言葉が現実になっちまったか」
「カドマツさん、今はそういう事を言っている場合では…」
「わかってるさ…お手上げとは言ったがこのまま黙って
漂流するつもりはない、何とかして戻る手段を…」
そのウィルの言葉に対し、3次予選で起こったバイラス達の
襲撃を返り討ちにした後のロボ太のウィルへの発言を
振り返るように口にするカドマツ。それに対して泰葉が
咎めるような返答をした所に、決して地球への帰還を
諦めた訳ではないと返した後に思案に移ったその直後…
「皆さん、お茶が入りましたよ」
「おいおい、こんな時にさすがに脳天気過ぎ…ん?」
相変わらずとでも言うべきの、現状の空気など
お構いなしに放たれたドロシーの言葉に
さすがに若干の苛立ちを感じながら振り向いた
カドマツの目に飛び込んだ「あるもの」に何かの
引っかかりを感じ「それ」をじっと見据える。
「ティーセット一式のみならず、
アップルパイまで用意してたのか…?」
「はい、宇宙でのお茶を楽しみにしてましたので」
「いやいや…さすがにこの状況でその言葉とともに
これを差し出せるって、申し訳ないけど桁外れにバカか
肝が据わり過ぎてるかのどっちかとしか言えないよ」
そうして差し出されたテーブルの上の、ティーポットや
ティーカップ等に加え大きなアップルパイを目の当たりにした
ウィルの驚きの言葉への返答としてのドロシーの言葉を
耳にしたミサは呆れた様子を隠すことなく率直な感想を口にする。
「…そうだ! 助かったぜ、メイドさんよ!」
「はい…? そんなにアップルパイがお好きでしたか?」
その直後、カドマツが何かを閃いたような一言と共に
ドロシーへの感謝の言葉を告げると…告げられた当人である
ドロシーは困惑気味の一言に続きカドマツに質問を投げ掛ける。
「ああ…アップルパイにはアップルが入ってる、
だったらペチャパイには何が入ってるかわかるか?」
「おいこらカドマツぅ!!」
「あー…」
「いや、デリカシーがないと言いますか
当事者にしかわからない質問をしましても…」
「悩んでた所に突然光明が見えたからっスかねぇ…」
「だろうな、それで急激にテンションが上がってしまったのだろう」
「それにしてもねぇ…」
「…?」
カドマツの言葉に怒り心頭になり掴みかかるミサの姿を見て、
泰葉達は呆れながらも「あの時」を思い返し口々に発言する中
その状況を一切知らないウィルはただただ困惑していた。
「ええと…シリコン、でしょうか」
「だああっ! …それ後から入れるやつぅー!!」
そんな中でドロシーが真顔で質問に関わる事柄ながらも
若干ズレた答えを口にした事で、間近で聞いたミサは
怒りの腰を折られる形でズッコけ…その後に、困った顔で
ドロシーに対して全力のツッコミを返していた。
「…どういう事なんだい?」
「ああ…バイラスがやっていたワークボットへの
ウィルス自作自演事件に、我々がガンプラバトルの
練習の場として通わせてもらっているゲームセンターの
店員であるワークボットも感染してしまってな…」
「その時のウィルス駆除の手段として、ガンプラバトル
シミュレーターとワークボットを接続した上で
バトルシステムを応用したものを用いてまして…
多分今回も、あの時の手を用いると思われるっス」
「事情はわかったが…それでもあの発言と結び付かないな」
「すみません、それについてはさすがに黙秘させて下さい…」
「ミサさんの名誉に関わるものなので…」
「あ、ああ…」
その後ろでウィルからの質問に対し泰葉達が手分けして
返答等をしていき、それが一区切りついた所にカドマツの声が響く。
「よし! 準備が出来た、ファイター勢4人は
もっぺんシミュレーターに入ってくれ!」
~~~~~
カドマツからの言葉を受けて、泰葉達ファイター組の4人は
それぞれ自らのガンプラを手に再びシミュレーターに入り
自身のガンプラの状況等の確認を済ませると出撃を行い…
一同は、インフォに感染したウィルスの駆除バトル時に
降り立ったものとほぼ同様の見た目のフィールドに移っていた。
「話は聞いたが、本当にガンプラバトルシミュレーターを
ウィルス駆除に利用するとはね…驚きだよ」
「ま、一応実績のある手段だからな…とはいえ、あの時とは
比べ物にならないレベルで接続先のデータ容量が大きい故に
ガンプラデータ化ウィルスも自動砲台も桁外れの数だがな」
眼前に広がる光景を含めた現状に対し、率直な驚きを口にする
ウィルに向けてカドマツが返答を兼ねた現状報告を行う。
「非正規ルート及び手段による外部からのアクセスを確認、
当システムへの攻撃者と認定し排除を実行します」
「やはり、手段が手段故に我々が攻撃者と認識されるか…」
「とはいえ現状これ以外に地球帰還の可能性がある手段はありません、
皆さんに負担を強いてしまいますが何とか頑張って下さい」
その直後のコントロールAIからの泰葉達の攻撃者認定
及び排除実行のアナウンスに、用いた手段が手段故に
そのように認識される事は仕方ないと零す晶葉の言葉に
続く形で泉が泰葉達に激励の言葉を飛ばす。
「わかりました」
「全くもー…人の古傷抉るような事言って」
「ミサ、愚痴を零している場合ではないぞ」
「わかってるって…そんじゃ、憂さ晴らし兼
地球帰還の為にいっちょ叩き潰しに行きますか!」
「うむ!」
「ああ!」
「はい、行きましょう!」
その言葉に泰葉が返答した直後、ミサがカドマツの
発言に対し愚痴を零している所をロボ太に咎められる。
それへの返答と同時に自らへの気合入れを兼ねて
皆に発破を飛ばし、それを合図に4人は眼前に現れた
ガンプラデータ化ウィルスであるプロヴィデンスに
レジェンド…そしてジンクスにジンクスⅢという
取り合わせの群れ目掛けて攻撃を開始した。
「地上に居る皆さん、このバトルの光景が届いているでしょうか!?
このバトルは、現在地球から遠ざかりつつある静止軌道ステーション内の
シミュレーターにて行われています! ウィルスに感染してしまった
コントロールAIとシミュレーターを接続し、ウィルスをガンプラデータに
変換した上で決勝進出の2チームのファイターのガンプラの攻撃に
ワクチンプログラムを付与する事によってウィルス駆除を行っているのです!」
そのバトルの様子を未だ生きている地上への通信システムを
用いて配信すると同時に、ハルによる状況説明を兼ねた実況が
切実さの込められた声で行われる。そして、それが一段落付くと…
「悪ぃ、ちょっとマイク借りるぜ」
「あぁ…もう、ちょっと!」
カドマツがハルの手からひったくるようにマイクを取り、
ハルからの文句の言葉にも厭わず話し始める。
「地上に居る誰でもいい、聞いてくれ!
この静止軌道ステーションは、30年という長い年月をかけて
ようやく完成した宇宙への扉となるものだ…それが今、
1人の人間の逆恨みによって宇宙の藻屑にされようとしている!
このステーションはこれからの宇宙時代を開く扉であり、
俺達技術者がガキの頃から夢見た未来を今を生きる奴らに
託す為のものだったはずだ…何の罪もないこいつらに、
命を掛けさせる為に作ったものじゃないはずだろう!
だから誰でもいい…こいつらを救う為に、力を貸してくれ!」
「カドマツさん…」
「願った夢と責任、か…とはいえ、現実問題として
この現状を解決する為の手段を今すぐに実行可能な者が
存在する確率は非常に低いと言わざるを得ないか」
「だが、だからと言って諦める理由にはならん。
我々が全力を尽くす事こそが、現状唯一の
地球帰還の手段であり…そうする事が、幸運にも
協力者が現れた際の成功確率を上げる事にもなるからな」
「だね、今はとにかく眼前の敵機を片っ端から
叩き潰してこうか…プロヴィデンスとレジェンドの
『ドラグーン』同時展開によるオールレンジ攻撃の嵐は
鬱陶しいけど、私と泰葉ちゃんが全体攻撃手段を多く
持ち合わせてたおかげでまとめて撃破出来るから
割と何とかなってるね…ジンクス2種の方はライフルに
サーベルかランスというオーソドックスな武装構成だし、
バリアを張られても格闘攻撃で対処すれば問題ないから」
そこからカドマツが技術者としての夢や意地、そして泰葉達を
無事に地球に帰還させたいという切実な思いが込められた言葉を
吐き続ける姿に泰葉はカドマツへの思いが籠った一言が漏れる。
続けてウィルも同様の感情が籠った言葉に次いで、現実的に
ステーションのリカバリーや泰葉達の救援に対して今すぐに
助力が可能な人物や団体が存在する可能性の低さを口にする。
ロボ太はそれを認めつつも、地球帰還の為には自分達が諦めずに
行動する事こそが現状唯一の手段であると同時にその努力が
協力出来る人物や団体が現れた時にさらに地球帰還の可能性を
高めるものであると返す。それを受けたミサは今はひたすらに
眼前の敵機を撃破し続けるのみと言った後に、今回のウィルスの
ガンプラデータ化によって現れた敵機についての感想を続ける。
そのミサの言葉通りに、泰葉達は大量に現れた
ガンプラデータ化したウィルスと自動砲台の形で
具現化したセキュリティシステムの群れを
大量に破壊し続けながらコントロールAIの
中枢部に向けて着実に歩を進めて行く。
~~~~~
場所は変わって、鹿児島ロケットの社屋の中の一部屋。
ロクトを始めとしたガンプラバトルチームの面々と
鹿児島ロケットの社長が世界大会を観戦していた最中、
このような事態になった事で室内は騒めいていた。
(まさかこんな事態になるなんてな…僕個人としては
今すぐにでも飛んで行きたい気持ちだけど、残念ながら
僕は只の一社員。独断で行動する事なんて出来ないし、
仮に権限があったとしても今すぐ使える宇宙への足は
持ち合わせていない…悔しいが、見守るしかないか)
ロクトも画面に映し出される光景を見ながら、
今すぐに泰葉達に助太刀したいという気持ちと
現実的にそれが不可能であるという事実の前に
歯噛みしていた。そんな最中…
「…社長? 何処へ行くんですか?」
「取引先に相談の電話をな…確約は出来んが、
もしかしたら我々の手で彼女達への助力が可能に
なるかもしれん。…ちょうど、あのエンジニアが
所属している会社を中心とした我が社も参加している
プロジェクトの産物が完成したとも聞いているから
助力が実現可能になればそれも早速使わせてもらおうか」
立ち上がり部屋から出ようとしている鹿児島ロケットの
社長に対してロクトが声をかけると、社長の口から
「泰葉達の助力が出来る可能性」が告げられると共に
そのまま社長は部屋を出てメインオフィスへと歩を進めて行った。
~~~~~
再び場所は変わって、イラトゲームコーナー。
準決勝までの泰葉達の戦いぶりと、決勝戦の白熱した
試合状況に盛り上がっていた最中に襲い掛かって来た
ウィルスによるステーション漂流に驚愕したものの
順調にウィルス駆除とコントロールAI中枢部への
進行が進んでいる様子に再び盛り上がっていた。
「おーし! 調子良く片っ端から落としてんなぁ嬢ちゃん達!」
「この調子なら、AIの中枢部分には辿り付けそうだけど…」
「確かに辿り着く事は難しくはないでしょう、ですが…
中枢部分到達時に何が起こるかはわかりません、
今までミサさんや泰葉さん達が経験した事のない事態が
発生する可能性も十二分にありえると推測されます」
「そうか…だけど、僕達には見守る事しか出来ないか…」
立て続けにガンプラデータ化したウィルスを撃破していく
泰葉達の姿に盛り上がるマチオに、同様にコントロールAIの
中枢部に辿り着く事が出来そうだと推測するミヤコ。
しかしながら2人の言葉に対してインフォは、中枢部にて
何が起こるかはわからないと返し…そんな泰葉達を
見守る事しか出来ない事に、ユウイチは悔しさを吐き出す。
「…いえ、確証はありませんがこちらからミサさん達の
助力が出来る可能性のある手立てはあるにはありますね」
「ええっ!?」
「マジか!?」
「どうすればいいんだ!?」
「私も手を貸せるのか!?」
それへの返答として「この場から泰葉達の手助けが出来る」
可能性をインフォが告げると、ユウイチ達3人に加えて
ミスターまでもが一斉に食い付きインフォに近付いて行く。
「言っておいて何ですが、皆さん一先ず落ち着いて下さい…
申し訳ありませんが100%実行可能とは断言出来ませんので。
…理屈としては、現状静止軌道ステーションのコントロールAIと
静止軌道ステーションに用意されたガンプラバトルシミュレーターが
接続されている状況である為に…当店のシミュレーターから、
静止軌道ステーションのシミュレーターに接続出来れば理論上は
『乱入』の形で援軍に行けると思われます。ですが、目標である
静止軌道ステーションのシミュレーターに接続する為にどれだけの
時間がかかるか…そもそも接続可能なのか、実行してみないと
何とも言えないというのが現実です…その上、実行した結果
接続不可能に終わるという骨折り損の可能性も十分にありえます」
インフォはにじり寄って来たユウイチ達に驚きながらも宥めつつ、
改めての助力の為の手段及びその手段が実行可能であるかが
不明瞭である事と実行の結果助力不可能に終わるリスクを説明する。
「…構わない、申し訳ないけど実行してもらえないか?」
「ちょっと待ちな! んな大掛かりな事を実行したら通信代やら
電気代やらで大金を支払わなきゃならなくなるんじゃないかい!?」
それを聞いた上で、改めてユウイチがその手段を実行してくれるように
インフォに頼み込んだ直後…イラトが実行の際にかかる金銭面の
負担について大声で叫ぶが、インフォはそれに対しても説明を行う。
「マスターの危惧はごもっともです、しかしながら仮にミサさん達が
地球への帰還を成し遂げられずに餓死してしまう結果になれば
商店街のみならず346プロやハイムロボティクスに…当店も含む
『協力者』一同への世間からの激しいバッシングは必至でしょう。
そうなってしまえば来客消滅からの店舗の倒産による閉店に留まらず、
バッシングの過熱によるマスターへの危害や裁判による
損害賠償の支払い及び刑罰の可能性も現実的に十分あり得ます。
…総合的に見れば、ミサさん達の救援の為の手立てを試した方が
仮に無駄骨に終わったとしても最悪の可能性に比べれば遥かに
金銭面のみならずあらゆる損失を軽微に済ませられると思われます」
「…ま、何だかんだ言ってもインフォは正気であれば
アタシが損するような事をした事は今まで一度たりとも
なかったからねぇ…好きにすればいいさ」
「ありがとうございます、マスター…それでは、これより
当店シミュレーターの静止軌道ステーション備え付けの
シミュレーターへの接続に挑戦してみます。皆さんは
現行シミュレーターに対応したガンプラを用意して下さい」
「ガンプラか…一応昔作ったものは今でもあるけど、使えるのかな?」
「現行シミュレーターの対応ガンプラの一覧なら持っています、
ここに名前が挙がっているガンプラで1/144か1/100の
スケールのものであれば問題なく使えますよ」
「とはいえ、何を使って組んだのかは現物を見ないと
思い出せないし…まずは持って来て確認しましょ?」
「おう、んじゃひとっ走り家に戻って取って来るぜ!」
インフォの言葉の前にイラトも納得した様子で「救出手段」の
実行許可を出し、それに対しての感謝の言葉に続けて
インフォはユウイチ達のガンプラの用意をするように告げる。
それを聞いてのユウイチの言葉にミスターが現行バージョンの
シミュレーターで使用可能なガンプラの一覧を取り出し、
それに目を通したミヤコの言葉を受けてマチオは全速力で
店外に飛び出し真っ先に自分のガンプラを取りに行く。
…こうした外野の助力を目指しての行動の傍ら、
泰葉達は立ちふさがる障壁全てを破壊し尽くし…
コントロールAI中枢部へと、足を踏み入れようとしていた。
比奈:いよいよ、本編ラストステージ編に入りましたか…
バトル表現が控えめな内容で8000文字オーバーとは、
色々と独自描写を盛り込んだのもあって多いっスね
P:「書きたかった場面だから筆が乗った」といったとこだな…
比奈:なるほど、とはいえゲーム内のこの時点では
描かれてませんでしたがその後に描かれる展開への
布石としての「協力者」サイド2つの様子を
描いたという発想は良いと思うっス
P:毎度ありがとな…さて、本編ラストステージ編は
次回に「ボス戦前半&イベント」、そしてそこから
「ボス戦後半&決着」「エピローグ」の合計4話で
まとめる予定ですので年を跨いでしまいますが
お待ちいただければ幸いです…それでは、また次話で