CINDERELLA BRE@KER~BUILD THE FUTURE 作:wataru012
始まりを知る者達/広がり行く偉業の反動
「おはようございます」
「泰葉ちゃん、おはようございまっス」
「今度の仕事は4人でという話だから、これで全員集合か」
「そうだね、でもこの4人でっていう事は…」
対スクランブルガンダム戦をメインとした
アドオンの実装とそれに関わる騒動から約1か月後。
泰葉に加えて比奈・晶葉・泉という面子の4人が
プロデューサーから新しい仕事の説明をするという
話を受け、普段アイドル達が集まっている部屋とは別の
個室に集合し挨拶やその仕事についての予想を口にする中…
再び部屋のドアが開きプロデューサーがその個室に入って行った。
「おはよう、無事全員集まったみたいだな」
「おはようございます、プロデューサー」
「おはようございまっス」
「うむ、おはよう助手」
「おはようございます」
入って来たプロデューサーと泰葉達4人の間で
挨拶が交わされた後、続けて次の仕事の説明がされる。
「この4人が集まったって事で予想出来てたかもしれないが…
次の仕事は久々にガンプラ関連のものになる」
「やはりっスか…」
「でも、世界大会が終わった事で今年のシーズンは
終了したって話は私達も聞いてるし…
もしかして、彩渡商店街で行われるイベントの
一環として開催されるミニ大会辺り?」
「…いや、バトルもする事はするけど大会じゃないし
対人戦じゃないCPU戦のみになる。現在お台場で営業している
ガンダムベース東京の前身と言える施設『ガンダムフロント東京』の
こけら落としのイベントとして開催された世界初となるガンプラバトルの
公開及びプレイイベント『ガンダム・グレート・フロント』の
開催月が近付いた事で、ガンダムベース東京で開催される
アニバーサリーイベントの紹介と…そのイベントの一環として行われる、
『ガンダム・グレート・フロント』で使われていたステージを
再現したものを舞台としたミッションをプレイして欲しいって
いうのが仕事の内容だ。…泰葉達だけでなく、史上初の
『ガンプラバトル世界一』という事で『彩渡商店街チーム』に
打診された形だからミサさん達と一緒に紹介する事になる」
プロデューサーの口から告げられる「ガンプラ関連の仕事」という
仕事の内容に納得した様子の反応を見せる比奈に続く形で
泉から投げ掛けられた疑問に対し、その疑問に対する返答を
兼ねる形で仕事の詳細な内容を一堂に伝えると…
「なるほど…」
「バトルについてもう少し詳しく説明すると、
ステージは当時のものを再現しているが
バトルシステムは現行の仕様のもので…
間もなくシミュレーターのCPU機体と
使用可能ガンプラに追加されるガンプラの
先行お披露目も兼ねる形になるという事に
なっている。とはいえ、基本的にはこれまでの
バトルと同じ感覚で挑んで問題ないという話だ」
「始まりの舞台に最新ガンプラという取り合わせっスか…」
「事前のテストやデバッグは済んでいるだろうけど、
『覚醒』という希少スキルが入った場合の各種チェックは
開発環境では難しいだろうから…それを含めた環境での
実機稼働テストも兼ねてるって事なのかな?」
「その可能性は十分ありえるな」
仕事の内容を飲み込んで納得した様子の泰葉の返答に続き、
その仕事の一環として行われる対CPUバトルについての
より詳細な説明がプロデューサーから伝えられると
比奈・泉・晶葉の3人は思い思いの感想を口にする。
「…そういう事なので、これから俺も含めた一同で
彩渡商店街に行く事になる。それから今回の仕事では、
ミサさんのみならずユウイチさん達店主勢のお三方にも
手を貸してもらう事になるから彼らへの説明も行う為
夜まで時間を取らせてしまうが…その代わりにという事で
ミヤコさんが俺達の分も含めた夕食を用意してくれる事になった」
「…え?」
「ユウイチさん達も一緒に今度の仕事に行くって事っスか?」
「ああ」
「確かに世界大会時に起こったステーション漂流未遂事件の
救援に来てくれたという実績はありますけど…」
「だな、だがバトルという面だけで見れば泰葉にミサに
ロボ太のいつもの面々で十分需要は満たせると思うが」
「それを含めて今夜説明するから、ひとまずそれまで待っててくれ」
そこから続けてプロデューサーの口から告げられた内容が
泰葉達にとって予想外なものであった事から、一同は驚きや
疑問をそれぞれ口にするが…それらに関しても後に説明するという
返答がなされると、一同は彩渡商店街へと向かって行った。
~~~~~
「…なるほどなぁ、昔のイベントの時のやつを再現した
ステージでバトルするって訳だからその『昔のイベント』に
参加した事がある俺達3人にも一緒に来てくれってか」
「あれから四半世紀近くの時が流れて、僕達もすっかり
老兵と呼ばれてもおかしくない歳になったけど…
そんな身でも頼ってくれるのなら、やれるだけやってみるよ」
「もう、確かに歳は取ったけどそんな老け込んだ考えになるには
まだまだ早いわよ? …それはそうとして、こうして頼って
もらえるのは有難いし私も協力させてもらうわね」
「お三方ともありがとうございます、無論本業を休業させて
しまう形になってしまうので当日の分のギャラは勿論…
ミヤコさんに対しては何とか今日の分の収入の可能な限りの
補填も出来るようクライアントと交渉しますので」
そうして彩渡商店街に一同で向かい、まずはミサ達と共に
イラトゲームコーナーに足を運んでシミュレーターを
プレイして五月野模型店に戻った後にユウイチも含めた7人で
小料理屋「みやこ」に移動し…マチオとミヤコと共に
用意されていた夕食を食べながら、プロデューサーは
店主勢3人に次の仕事についての説明を行っていた。
「次の仕事の当日、ロボ太は定期的なメンテナンスと
AIログチェックの為にハイム社に運ばれている為に
外出出来ないという事情で3人に来てもらう事になった…か」
「以前よりは落ち着いて来たって言ってもまだ忙しい部署も
あるみたいで、今回のメンテナンスの日程をズラす事は
ほぼ無理だってカドマツから言われたのもあるからねぇ」
「それに『ただ観戦してもらうだけじゃなく、当時を知る人に
実際にプレイしてもらった上での感想を頂きたい』っていう
クライアントからの要望、アマチュアの真似事の身ながら
クリエイターとしての気持ちは理解出来るっス」
「その上でブランクの長い身の人達の先導役として、
初代世界王者かつ希少スキル『覚醒』取得者である
泰葉さんを指定…もしかしたら、相当な難易度なのかな?」
「極端に難易度を高くしているという訳ではないようだけど、
初見となるガンプラの登場とその他の敵機も当時のミッション
そのままではなく現行の実装機体から選ばれる形になるから…
どういう事態になっても対応出来る可能性を高める為に、
念の為の保険として泰葉が選ばれたんだと思うよ」
「で、私は泰葉ちゃんと父さん達のプレイの後にイベントの観客から
抽選で選ばれたファイター3人との即興チームで同じステージを
プレイかぁ…ファンネル系オプションガン積みで火力に関しては
自信はあるけど、それで押し切れる相手って保証はないし…」
「…不安になる気持ちはわかりますが、過度に心配する必要は
ありませんよ? 共に戦い続けている身として、どうしても私が
注目されてしまう要素を複数持っている為に比較されてしまいますが
ミサさん自身の腕前も十二分に高いレベルだと確信していますし…
それに火力が加われば、クリアも決して難しくはないと思いますよ?」
「…ありがと、泰葉ちゃん」
そんな中、直前にプロデューサーから説明された次の仕事の
詳細な内容を聞いての感想や疑問を始めとした多彩な内容な
発言が泰葉達アイドル一同とミサの間で交わされていた。
「…そういう事だから、イベント当日は宜しく頼むよ泰葉ちゃん」
「おんぶにだっこで終わるつもりはねぇが、やっぱどうしても
ブランクって奴があるのは否定出来ねぇからなぁ…」
「協力プレイと胸を張って言えるようにする為に、
私達も力を尽くして行くからよろしくね?」
「はい、皆さん当日はよろしくお願いします」
その泰葉達の会話が一区切り付いたタイミングで、
ユウイチ達店主勢3人と泰葉がそれぞれ共に
戦う事への一言を交わした所で仕事についての話は
一区切りとなり…その後は和やかな様子の食事会となった。
~~~~~
…それから数日後、この日の泰葉達の仕事場となる
お台場のガンダムベース東京に向けて346プロが用意した
車が走って行く中…車内では各人が窓から外を見ながら
一部の面々は思い思いの感想などを口にしていた。
「レインボーブリッジを降りてから、ゆりかもめの線路に沿って
駅を3つ超えて…3つ目の駅すぐの交差点を左折して真っすぐ進んで、
またゆりかもめの線路が見えてすぐの交差点を直進してそのまま
駅を超えた先の駐車場に…車での移動だと結構遠回りに感じるなぁ」
「都心方面からお台場に入るという事と、目的地の
駐車場の入り口の位置関係もあるからね」
「アタシとしてはこの辺りは、アイドル以前から
幾度となくお世話になってる有明地区の近くって印象っスね」
「確かお盆辺りと年末に行われるイベントの会場が
有明にあるんでしたっけ? その時期が近付くと
裕実ちゃんが比奈さんを手伝う事が多くなりますし」
「いやー…ホント頭が上がらないっスよ裕実ちゃんには」
「…お、あれが泰葉とミサが乗った等身大ガンダムの元となった
等身大立像の後に建てられた等身大ユニコーンガンダム立像か」
「まだ少し距離はあるけど、ここから見ても相当な大きさだね」
「だなぁ…って何だ? そのユニコーンの足元近くに何か大勢
集まってるみてぇだけど、俺達が出るイベントの客とか
それ関係の催し物って雰囲気でもねぇっぽいし…」
「…もしかしたら、お三方に今日の仕事の協力を相談した後に
ガンダムベース東京の入居している『ダイバーシティ東京 プラザ』から
うちの事務所に情報が提供された抗議デモの団体かもしれませんね」
「確か…ミサちゃん達の行動が呼んだ予想外な方向への
悪影響の被害を被った人達が、今日から開催される
『ガンダム・グレート・フロント・アニバーサリー』に
合わせる形で…その『悪影響』の原因として、ミサちゃん達や
泰葉ちゃん達にカドマツさん達を始めとした商店街チームへの
協力者…それにタイムズユニバースと、ガンプラバトルの
大本になる『ガンダム』という作品と『ガンプラ』という商品…
そしてそれらを生み出しているバンダイナムコグループを
対象とした抗議デモ、といった内容だったわよね?」
「そうですね、主に『静止軌道ステーション漂流未遂事件の解決による
ステーションの安全性証明からの各種宇宙開発計画の進行速度の
著しい加速によって生じた関連企業での過重労働問題』や
『娯楽による世界的危機の救済が招いてしまった、親子間及び
教師と生徒を始めとした大人と子供の意見対立の激化による
家庭環境及び学校環境の悪化』…さらに最近聞かれ始めました、
『他の過疎化した商店街の組合長等が、彩渡商店街の話を聞いて
安直に『ガンプラバトルで名を売れば我々も同じように復興出来る』と
飛び付いて商店街店主やその家族に商店街近くや集落の中の若い層に
相手の意思を無視してガンプラバトルを始めさせようとした事による
商店街内部や商店街と近隣住民の間の軋轢の発生』というものや
『その流れでガンプラバトルを強制されるも、人間関係等が影響して
表立って商店街に逆らえず…強制された人のやり場のない怒りが
彩渡商店街や協力者にタイムズユニバース、ガンプラバトル自体や
ガンダムという作品やガンプラという商品そのもの…最終的には
ガンダムに深くかかわっているバンダイナムコに向けられる』と
いった事態が複数の地域で起こってしまっている状態なので」
「『追い詰められているが故に安直な手段に飛び付く』…
何か、リマッチイベント後の打ち上げの時にウィルから語られた
8年前のスリーエス社が辿ってしまった道と重なるな」
「…そうだね、あの後彼自らの手で『8年前の真実』が
公に向けて公表されたけど…それに対する反応の中に
『スリーエス社こそが真の『被害者』だ』っていうのも
見受けられたし、その反応への賛同者の大部分が私達や
商店街と協力者にタイムズユニバース…それにガンダムという
作品やガンプラという商品にガンプラバトルそのものを
恨んでいる層と見事なまでに重なっているんだよね」
「…僕達も、かつてはその『追い詰められていた身』側では
あったけど…だからこそ、こうして奇跡的な形で復興への
道筋を立てられた事で妬まれる側になってしまったか…」
「…段々と目的地に近付いてる訳だけど、話を聞く限り
あの集まってる集団に私や泰葉ちゃん達の顔を見られたら
事件とまでは行かなくてもややこしい事態にはなりそうだなぁ…
念の為、私と泰葉ちゃん達は身を屈めて外から
顔を見られないようにした方が良いかも」
「ミサちゃんビビり過ぎ…と言うにはちょっと事態の規模が
予想以上に膨れ上がっちゃってるようでスし、
念の為そうしといた方が良いっスかねぇ…」
「僕達やプロデューサー君の顔は彼らも知らない可能性が
高いだろうし、僕達が向こうの集団から見える方の窓際に移動して
壁替わりになるからミサと泰葉ちゃん達は反対側の席に
移った上で身を屈めれば気付かれる事はほぼないかな?」
「だな、俺の身体のデカさも入れれば確実に隠せるだろうぜ」
「すみません、お手数おかけします」
「気にしないで、子供を守るのは大人の役目だし」
…その会話の最中で出て来た、「ダイバーシティ東京 プラザ」の
正面に立つ等身大ユニコーンガンダム立像近くに集まる集団から
その集団の集合目的に話題が移り…世界大会時の事件解決が
齎した結果が招いてしまった「悪影響」を改めて確認すると、
ミサがその集団に自分達の姿を見られる事のリスクについて零す。
そこからプロデューサーとユウイチ達が壁になった上で
泰葉達とミサが身を屈める事で車外から姿を見られる事を
避けながら、車は真っすぐに「ダイバーシティ東京 プラザ」に
入って行き…従業員用の通用口から入店後、ガンダムベース東京のある
7Fまで従業員用エレベーターで上がって無事に辿り着く事が出来た。
比奈:今回文字数は少な目っスが…中身は濃い目っスね、
お台場への来訪ルートによる遠回り化とか
世界大会時の事件解決が齎してしまった「悪影響」の
具体的内容のボリュームと言った点が主に
P:リアルのお台場周辺の道路状況を主にGoogleマップで
確認しながらルートを設定したり、有明が近いという事で
作中の比奈に「例のイベント」に関して軽く触れさせたり…
こちらの脳内で考えてた「悪影響」を今まで以上に具体的に
出したりしたからなぁ、その為にセリフに偏ってしまったが
比奈:まぁゲーム本編でのDLCシナリオ第3弾を土台にしつつも
大規模な設定変更がなされた代物でスし…説明が多く
なってしまうのは止むを得ない所もあると思うっス
P:すまんな…と、ここで以降の作中で具体的に書かれるかどうか
断言し切れない為「この作品世界におけるお台場の変遷」の
リアルとは異なる部分を軽く紹介しておきます
・「ダイバーシティ東京」は「パレットタウン」の跡地に
建てられた複合商業施設兼オフィスビルという設定に変更
(現実では、2つの建物に経営的な繋がりはなく建てられた場所も異なる)
・「ガンダムフロント東京」は「パレットタウン」のテナントの1つとして
「パレットタウン」の開業年である1999年に同時に開店という設定に変更
(現実では、「ガンダムフロント東京」の営業開始日は2012年4月19日で
「ダイバーシティ東京 プラザ」のテナントの1つという形であった)
・作中で言及された「ダイバーシティ東京 プラザ」への移動ルートは
現実で「パレットタウン」跡地で現在営業している施設である
「CITY CIRCUIT TOKYO BAY」への都心方面からのルートである
比奈:地殻変動と言われるレベルの規模とまでは行きませんが、
結構な建物や時期の変更が施されているんスねぇ…
P:次話で詳しく触れるが、ユウイチさん達のイベント参加時の
推定年齢もゲームから大きく変更してるからな…と、ここで
次話に関して説明しますが来月7月は引き続きこちらの
ガンブレ3クロスオーバーを主役である泰葉の誕生日の16日に…
再来月8月は智香の誕生日の30日にガンブレ4クロスオーバーを
投稿する予定です。更新ペースが変則化してしまいますが
良ければお付き合いして頂けると幸いです