CINDERELLA BRE@KER~BUILD THE FUTURE   作:wataru012

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泰葉のガンプラトライアル

泰葉の初めてのガンプラバトルシミュレーターでの

プレイ、そしてミサとの出会いの後に346プロ主導の

「ガンプラバトルプロジェクト」の一環としての

彩渡商店街チームへの協力が決まって1週間。

 

「失礼します」

 

「お邪魔します」

 

「ども、お久しぶりでス」

 

「いらっしゃい! この日が来るのを楽しみにしてたよ~」

 

泰葉とプロデューサー、そして比奈の3人が

五月野模型店に挨拶をしながら入店すると

3人の来訪を文字通り心待ちにしていたミサが

笑顔で明るい声を上げて歓迎の声を上げる。

 

「それじゃ、俺はユウイチさんと今回の契約についての

 話をして来るから…用事がある時は呼んでくれ」

 

「わかりました、プロデューサー」

 

泰葉の返事を確認すると、プロデューサーは

店の奥へと歩を進めユウイチと向き合って座り

カバンから書類を取り出して話を始める。

それとほぼ同時に泰葉と比奈とミサの3人は

有料制作スペースとして用意されている

机の近くに集まって話を始めていた。

 

「で、今日は何をするつもりなの泰葉ちゃん?」

 

「ええとですね、この1週間の間に比奈さんに相談しつつ

 私だけの機体を組み上げる為のベースになる

 ガンプラを選ぶ事が出来たので…まずはその選んだ

 ガンプラの使い心地の確認をしてみたいです」

 

「なるほどー…それじゃあまずはゲーセンへ、だね」

 

「すんませんプロデューサー、そういう理由なので

 早速っスが例のゲーセンまで行って来るっス」

 

「わかった、戻って来る時に俺に一報入れてくれ」

 

「それじゃあ、行って来ます」

 

「いってきまーす!」

 

「遅くならないようになー」

 

~~~~~

 

ここもまた1週間ぶりの来店となる、イラトゲームコーナー。

3人が入店すると、それを確認したインフォが寄って来る。

 

「ミサさんと泰葉さんと比奈さん、本日のご来店ありがとうございます」

 

「こちらこそ毎度のお迎えありがとね、インフォちゃん」

 

「ミサさんだけでなく私達2人の事も覚えてたんですか?」

 

「前回の来店時にミサさんに自己紹介をされていた為、

 お2人の外見データと個人名の紐付けが可能でしたので」

 

「なるほど~…」

 

インフォがミサのみならず泰葉と比奈の2人も認識して挨拶をした事に

驚きを見せる泰葉に、それが出来た理由を説明するインフォ。

そのインフォの説明を受けて、比奈は感心の声を上げていた。

 

「本日もガンプラバトルシミュレーターのプレイで

 よろしいでしょうか? 現在全ブース空いており

 ネットワークの異常も発生していません」

 

「毎度ありがとうねー」

 

「では早速参りまスか」

 

「そうですね」

 

インフォからの言葉に返事をしつつ、

3人はガンプラバトルシミュレーターに向かって行った。

 

~~~~~

 

「えーと、『トライアルデータ』…これですね」

 

「そうっスそうっス」

 

泰葉が選んだガンプラの使い心地の確認に使おうとしたのは、

シミュレーターに内蔵されていた「パーツ強化や組み換えは

不可能だがガンプラなしでも使える機体データ」だった。

 

「まずはクシャトリヤかー、手持ちのメイン射撃武器はないけど

 オプションで射撃武器が豊富にあるそれらを駆使して

 後方からの支援射撃をお願いね? 私が前に出ていくから」

 

「わかりました…あれ?」

 

「どうしたの?」

 

「『格闘武器が未登録の為以下から選んで下さい』

 というメッセージと選択肢が出て来たんですが…」

 

泰葉の言葉通り、泰葉側のポッドのモニターには

泰葉が言ってた内容のメッセージと共に

「格闘用MSハンド」「拳法用MSハンド」

「格闘用MSクロー」「装備なし」の

合計4つの選択肢が現れていた。

 

「あー、作品によっては拳で殴ったり爪で斬り付けたりする系統の

 攻撃を得意とする機体も存在するので格闘武器が未登録でも

 素手用の3種類の攻撃方法が選べるようになってるみたいっスね」

 

「なるほど…とはいえオプション武装に

『ビーム・サーベル』としても使える射撃武器がありますし、

 クシャトリヤって拳で殴るような攻撃を原作でしたんですか?」

 

「うーん、修理中に格納庫内で暴れた機体相手に殴った

 場面はあったけど…その時は大分派手に壊れてたし、

 今の見た目の時にはそういった描写はなかったはずだよ」

 

「そうですか、それでは今回はオプションの

『ビーム・サーベル』で接近戦に対応してみますね」

 

比奈からの言葉を聞いた上で今から使う機体が

原作でそれらに類する攻撃を行ったかを尋ね、

それに対するミサからの返答を聞いた上で

オプション武装として備え付けられている格闘武器で

接近戦に対応すると決めて「装備なし」を選択する。

その後オプションやEXアクションの設定を行い

泰葉はミサに準備が出来た事を告げる。

 

「準備出来ました、ミサさん」

 

「それじゃあ行くよ泰葉ちゃん…

 サツキノ・ミサ、アザレアいっきまーす!」

 

「わかりました、よろしくお願いします…

 岡崎泰葉、クシャトリヤ行きます!」

 

2人の掛け声と共に、淡いピンクと白をベースに

胸部や差し色の赤とパイプ部の青がアクセントの

ガンダムタイプ顔のミキシングガンプラと

全体的に大柄な中で特に両肩のバインダーの

大きさが目を引く薄緑のガンプラが

カタパルトから勢いよく発進していった。

 

~~~~~

 

「まずはこの『ファンネル』というオプションから…わっ!

 肩の内側から沢山飛び出してロックしてる敵機に飛んで…

 斜め上から断続的にビームを飛ばして攻撃してますね」

 

「『ファンネル』の攻撃中に、他のオプション武装や

 メインの射撃武器や格闘武器での攻撃…

 あと、EXアクションも同時に使う事が出来るよ」

 

「なるほど、それじゃあこの『胸部メガ粒子砲』を…あれ?

 まだこのオプションは使ってないのにゲージが減ってる…?」

 

「あー、クシャトリヤのそのオプションは対ビーム射撃用バリアも

 兼ねてるので敵機からのビーム射撃が被弾した事に反応して

 自動発動した事でゲージが減少してるみたいっスね」

 

「そういう仕組みでしたか…」

 

フィールドに飛び出した泰葉は、まずはオプション武装の

「ファンネル」を選択し起動を行う。それと同時に

大量に出て来た小型の自律兵器に驚きながらも

自動でロックオンした敵機を攻撃している様子に感心し、

ミサからの言葉を受けて別のオプションで追撃を試みる。

その際に未使用のはずでありながらゲージが減少していた事に

怪訝な反応を示すも、比奈からの説明で納得した様子の返答をしていた。

 

~~~~~

 

「あれ、画面が止まって…?」

 

ミサとの連携で調子良く敵機を撃破していく最中、

突如画面が止まると同時に現れた新しい敵機に

ズームするようにカメラが動いていく。

 

「リーダー機が出て来たね」

 

「リーダー機?」

 

「偶に出て来る通常のCPU機より強い敵機だよ、

 パラメーターが上がってるのに加えて…

 耐久力ゲージの下に黄色いゲージがあるでしょ?

 あれは『チャンスゲージ』って言って、あれを0にしないと

 脚部パーツを外しても泰葉ちゃんがタイガーにトドメをさした時に

 使った『グラウンドブレイク』で撃破出来ないようになってるんだ」

 

「なるほど…」

 

泰葉にとって初の経験となるシステムについて、

即座にミサが解説し泰葉が理解した所で

すかさず2人で敵機の殲滅に移る。

 

「これであと1機…きゃあっ!?」

 

順調にリーダー機を残り1機まで減らした所で、

クシャトリヤの近くに居た最後のリーダー機から

発せられた赤いオーラに押される形で

吹き飛ばされた事に驚きの声を上げる泰葉。

 

「これもリーダー機が持つ特殊能力の『狂化』だね、

 リーダー機が残り1機になると今みたいに

 オーラを放って近くにいるプレイヤー機を

 吹き飛ばすと同時に耐久力とかの回復と

 ステータスの強化が行われるんだ」

 

「最後まで油断は禁物、という事ですね…」

 

受け身を取って体勢を立て直す間に説明を聞き、

立て直しが済むと同時に2機の連携で残りのリーダー機を撃破した。

 

~~~~~

 

「これでステージクリアですね…まだ試したいガンプラが

 あるので引き続きお願いしますね、ミサさん」

 

「もちろん!」

 

ステージをクリアして一息付いた所に

ガンプラを変えての再チャレンジを打診する泰葉。

その言葉にミサは二つ返事でOKを返していた。

 

「次はヴァーチェっスか」

 

「クシャトリヤと合わせるとなると、見た目的には

 脚の太さがちょうどいいバランスって感じになるかな?」

 

「確かに腕が大きいですし、脚が細過ぎると

 バランスが悪く見えますからね…」

 

泰葉が次に選んだガンプラを見て、ミサが外見面から

クシャトリヤとの組み合わせが良好に思えるといった

意味合いの言葉を発すると泰葉もそれに同意する。

 

~~~~~

 

「このバリアは手動でONにする必要がある代わりに

 実弾の射撃攻撃も防いでくれるんですね」

 

「そうっスねー、CPU機体ならステージごとに

 一定のパターンがありまスが対人相手だと

 どんな機体が来るかわかりませんし…

 そういう意味で万能バリアというのは心強いっスね」

 

ヴァーチェのパックパックに備え付けられたオプション

「GNフィールド」を使用してクシャトリヤ備え付けの

「Iフィールド」とは違った使い心地について話す泰葉に

比奈は「何が来るかわからない」対人相手での

万能バリアの安心感についての言葉を返す。

 

「それはそうと、『照射型のビームバズーカは

 パーツを外しやすい』という話は聞いた事あるけど

 実際に見ると確かに結構な頻度でパーツが外れてるね…」

 

「機体データ強化の為のパーツデータを集めたい

 私達にとっては、うってつけの武器と言えますね」

 

それに続く形でミサから発せられた、ヴァーチェの射撃武器

「GNバズーカ」の照射攻撃を受けた敵機からパーツが外れる音が

頻繁に発せられる様子への驚きに対し泰葉は機体強化の為の

パーツデータを沢山手に入れられる武器である事に喜びの言葉を返す。

 

~~~~~

 

「同じ『ウイングガンダム』でも見た目がかなり違いますね…

 射撃武器も見た目でだけでなくカテゴリーが異なってますが、

 EXアクション以外にどういった違いがあるんでしょうか?」

 

その後TV版の「ウイングガンダム」を試した後に

EW版の「ウイングガンダム」を試してみた泰葉は、

同名でありながら形状が大きく異なり武器カテゴリーも

別物である「バスターライフル」の違いについて尋ねる。

 

「今使ってるEW版の『バスターライフル』のカテゴリーの

『ロングライフル』は、『シューティングモード』の時の

 威力が大きく跳ね上がるって特性を持ってるんだ。

 まずは通常モードで照射してみて撃破するまでの大体の

 時間を確認してからシューティングモードで同じように

 照射して撃破までにかかる時間と比較してみて?」

 

「シューティングモードですか…バズーカのEXアクションの時に

 試しましたがロック出来ないのと視点が変わる事で当てづらいんですよね」

 

「私が前に出て敵機を引き付けて、あえて棒立ちして

 回復しながら耐えるからその間に撃ってみてよ」

 

「わざわざすみません」

 

ミサからの説明を聞いた泰葉は「威力が跳ね上がる」射撃モードの

やりにくさを実感している為に難色を示すも、ミサがそれを

試しやすくする為に囮になる事を宣言するとその行動に対して

感謝の意を込めながら謝罪の言葉を返し…最初に基準として

通常モードでの照射を行い撃破までのおおよその時間を確認する。

続いて宣言通りミサのアザレアが前に出て敵機を引き付け、

攻撃を受けている間に泰葉はシューティングモードに切り替えて

先程撃破した敵機と同タイプのものに何とか狙いを定めて

「バスターライフル」を照射モードで発射する。そうすると

まさにあっという間という言葉が当てはまるかのような

通常モードでの照射を下回る短時間で敵機が撃墜されていった。

 

「た、確かに短時間で敵機を撃破出来てますね…それに加えて

 EXアクションの1つが高確率でパーツを外す効果付きですから

 使いこなせばパーツデータ集めも敵機の短時間撃破も両立出来ますね」

 

「とはいえ初心者には扱いにくいってのもまた事実っスよね…

『パーツを外す』という点で見ても通常射撃の照射モードで

 賄えるビームバズーカや、パーツが外れた敵機に当てると

 高確率でさらにパーツを外せる強攻撃持ちのダブルサーベルと

 EXアクションに依存しない手段持ちの武器がありまスし」

 

「ま、確かにねー…その辺りは気に入った武器を

 使いこなせるようにするか使いやすいと思った武器を

 選ぶかは人次第だし、そこは泰葉ちゃんが納得出来る選択をって所だね」

 

シューティングモード時のロングライフルの威力の跳ね上がりに

驚きつつ、EXアクションにパーツを外しやすいものがある点でも

ロングライフルの「強さ」を感じ取る泰葉。しかしながら

これまでに使った武器の通常攻撃の中にパーツ外しに向いたものが

ある事とロングライフルの真価を発揮するシューティングモードの

難易度の高さから感じ取った「扱いにくさ」を比奈は零していた。

その上でミサは「どうするかを最後に決めるのは泰葉自身」である事を告げる。

 

~~~~~

 

「ありがとうございます、これで試したいものは一通り試せました」

 

「それなら良かったよ、それじゃあ最後にドロップした

 パーツデータと強化アイテムデータを確認して…えっ?」

 

「どうしたんスか、ミサちゃん?」

 

泰葉が一通り試したいガンプラを試せた事に対して

ミサに感謝の言葉を告げると、ミサは返事をしながら

今回のプレイで手に入れたパーツデータならびに

強化アイテムデータを確認すると驚きの声を上げる。

その様子を見て比奈がミサに声をかけると…

 

「…レアリティ高いパーツってだけじゃなく、有用だけど

 手に入りにくいアビリティ付きのものや同じように

 なかなかドロップしない強化アイテムデータが沢山手に入ってる…

 それに、『派生合成』を使って2つのパーツデータを合成して

 別のパーツデータに変化させると有用な固有アビリティ持ちの

 ものになる組み合わせも確保出来てるし…これだけあれば、

 泰葉ちゃんが作り上げたガンプラを一気に実戦レベルの

 アビリティ持ちにまで強化するのも夢じゃないよ!」

 

「そ、そんなに良いパーツが手に入ったんですか…」

 

「恐るべし、茄子さんのお守りパワー…」

 

入手しにくいパーツや強化アイテム、それに加えて

有用なアビリティ持ちパーツデータに変化させられる

パーツデータの組み合わせを手にした事を興奮気味に

語るミサを見て、泰葉と比奈は1週間前に茄子から

手渡されたお守りの効果に圧倒されるのみであった。




(2023/02/09更新)
比奈:この後書き含めてガッツリ加筆修正したっスね…

P:前々から考えてたから何とかなるだろうというのは
 今更ながら甘い考えだったと痛感してるよ…
 間に合わせたいという気持ちだけで書き殴って
 色々と書き足りない部分が生じてしまったし、
 それに加えて旧版の流れを継いで書いていた7話の
 予定原稿が読み返してみるとただのゲームシステムの
 説明状態だったのに加え本筋からズレてると思ったもんでな…
 とりあえず本来の7話から8話までで書く予定だった
「泰葉が試したいガンプラ」について一通り詰め込んで
 改めて書く7話で最初の「泰葉だけのガンプラ」を
 形にするという方向に変更したんだ

比奈:なるほど…さて、今回からその泰葉ちゃんの
   自機作成に向けての最初の一歩という事で
   泰葉ちゃんが使いたいガンプラのデータを使った
  「試乗」といった感じみたいっスが…この話に
   出て来た「トライアルデータ」ってオリ設定っスね?

P:ああ、元々は「ガンプラを買う前に使い心地を知りたい」
 というファイター向けのモードといった風にイメージしてる。
 もう少し詳しく言うと…

 ・パーツLvはMAXだがレアリティは初期のコモン
 ・アビリティは各パーツ固有のもののみ
 ・アセンブルはフルセット固定
 ・武器や盾が複数ある場合プレイヤーが選択可能
 ・EXアクションを使っても制限解放の為の
  使用回数にはカウントされない

 こんな感じに設定してたりする

比奈:本編に直接関わらない所もしっかり考えてるんスねぇ…

P:とは言っても割とアドリブで決めてる所が多いからな…
 矛盾が起こらないようには気を付けていきます、
 色々と予定からズレまくりで読者の皆様には
 ご迷惑をかけ通しですが読み続けて頂ければ幸いです
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