CINDERELLA BRE@KER~BUILD THE FUTURE 作:wataru012
「間もなくタウンカップ予選開始時間となります、
受付を済ませていないチームは開始時間までに
必ず済ませるようにして下さい」
彩渡商店街やイラトゲームコーナーからは離れた場所にある
「彩渡体育館」の中にガンプラバトルシミュレーターが設置され、
入口に「ガンプラバトルタウンカップ彩渡大会会場」の文字が
ハロのイラストと共に描かれた立て看板が設置されている。
普段はスポーツ関係のサークルに使われている体育館は、
この日ばかりはガンプラバトルの為の会場となっていた。
「いよいよこの日が来たね…去年は予選落ちで
終わっちゃったけど、今年こそは!」
「そうですね、やるからには勝ちを狙いに行きましょう」
そんな会場を目にして気合を入れたミサの言葉に、
泰葉は落ち着きながらも勝ちを目指しに行く
強い意志を込めた言葉を返していた。
「…それにしてもギャラリーの人達も選手の人達も、
泰葉ちゃんの姿を見た時に幾度となくどよめきが
起こってたっスね…事務所の公式アカウントで
告知したにも関わらず『マジだったのかよ』とか
『一足早いエイプリルフールだと思ってた』みたいに
信じてなかった人も結構見受けられましたし」
「まぁ、ゲームに関しちゃもっと適役と言えるアイドルも
何人か所属しているウチの事務所で言っちゃ悪いけど
ゲームに対して素人というイメージを持たれ易い
アイドルを『事務所代表』として出すという事が
信じられないっていうファンも少なくないからな…
加えて東京都内とはいえ23区外の街の予選大会に
わざわざ足を延ばすなんて事も重なってるし」
「大会運営の人達には説明したと聞きましたが、
観客の人達がSNS等で拡散して大量の観客が押し寄せ
大会に支障が出る可能性は否定出来ませんね…
その点の備えはしてありますか、プロデューサー?」
「そこは心配無用だ、大会運営だけじゃなく
警備・マスコミ関係にも話は通してあるし
大会運営にも頼み込んで多数の観客を見込んだ
広い観戦スペースを確保してもらってる」
比奈が泰葉の参戦に対して驚きの反応を見せたり
事務所公式アカウントでの事前告知にも関わらず
泰葉の参戦を信じていなかった層について話すと、
プロデューサーはそういった事態になった理由を
推測し比奈に話す。それが終わったのを見計らって
泰葉が情報拡散からの観客大量来訪による大会への
支障を危惧した発言を行うが、プロデューサーは
それを見込んだ備えも十分にしていると返事をする。
そんな話をしていた泰葉達の前に…
「うわ、サブカル分野に長けたアイドルの代表と
言ってもいい荒木比奈まで参加してるってのかよ!?」
茶髪に紫のシャツとネックレスという風貌の、
ミサや泰葉と近い年齢と推測される男性が現れ
比奈の姿を確認すると驚きの声を上げていた。
「ありゃカマセ君、ここに居るって事はチーム見つかったの?」
「ああ、お前ん所とは月とスッポンレベルのバトルシステムに
対する環境を持ち合わせたプロを目指す俺に相応しいチームがな…
ってそれよりもだ! どうしてお前ん所の貧乏商店街風情が
346プロなんて超が複数付くレベルの大手芸能プロダクションと
手を結べたんだよ! そんなコネがあるってんならどうして
俺が居る時に言わなかったんだよ、ええっ!?」
その男性に対し、ミサは顔なじみのような反応を示した所
所属チームに対する自慢をしたかと思いきやそこから
怒り気味の声と表情でミサに詰め寄りながら彩渡商店街が
346プロと手を組んだ事に対して問い詰め始めた。
「…君がミサさんが話していた元彩渡商店街チームメンバーかい?
今の商店街チームの状況が信じられないというのは理解出来るけど、
まずは落ち着いてくれないか? それじゃあミサさんも返事しづらいだろう」
「あ、スンマセン…余りの事態に驚きやら怒りやらが溢れちまって」
そんな2人の間に割って入って詰め寄って来た男性から
ミサを軽く遠ざけつつ、丁寧な口調で落ち着くように諭す
プロデューサーの前に男性も怒りを鎮めて詫びる。
「俺は鎌瀬謙吾(かませ・けんご)って言います、
そっちが聞いてる通り以前は商店街チームに入ってました」
「さっきも話した去年参加した時のメンバーなんだけど、
予選落ちしちゃった事とチーム環境への不満から
爆発しちゃってそのまま抜けちゃったんだ」
「オイその言い方はないだろ!?」
男性の自己紹介に合わせる形でミサが
彼の商店街チーム所属時の話をすると、
怒り気味の声と表情ではあるが詰め寄りながら
問い詰めてた時よりは抑え目だった事もあり
漫才のツッコミのような返答になっていた。
「新入り、今セッティング中なのに何油売ってんだ」
「ああ悪ぃカドマツさん、前のチームがとんでもない所と
手を組んだって聞いたもんで挨拶がてら様子見に行ってたんだ」
「…挨拶とは思えない怒鳴り声が聞こえたんだがな」
「いやぁ、本気で組んだ所がとんでもなかったもんで…」
「まぁいい、挨拶が済んだならとっとと戻りな」
「へーい」
そんな様子の一同の後ろから白衣と無精髭が目立つ男性が
カマセに声を掛けると、二言三言言葉を交わしてカマセは立ち去っていく。
それを確認すると、カドマツと呼ばれたその男性は泰葉達に話しかけて来た。
「悪いな、ウチのチームメンバーが絡んでたようで」
「いえ、大事にはなりませんでしたしお気になさらずで」
「失礼ですけど、どちらのチームのスタッフさんですか?」
カドマツの謝罪に対してプロデューサーが返答した所に、
ミサがカドマツに所属チームについて尋ねる。
「ああ、俺は杉田角松(すぎた・かどまつ)…
ハイムロボティクスチームのエンジニアをしている」
「は、ハイムロボティクス!? カマセ君、凄い所入ったんだ…」
「ああ…ウチの会社チームのファイター募集に応募してきた
だけじゃなく一応アポは取った上で会社まで足を運んで
ガンプラバトルチームと話をしたいなんて言い出したもんだから、
顔を出した上で丁重に引き下がらせようと思ってやって来たら
俺達の姿を見た瞬間即座に土下座して是非ともチームに
入れてくれって頼み込んでな…チームスタッフの1人が
その姿にガッツを感じたとかで加入させちまったんだ」
カドマツの自己紹介で告げられたチーム名を聞いて驚くミサに、
続けてうんざりしたような表情でカマセがチームに加入した経緯を
愚痴り気味に一気に吐き出す勢いで泰葉達に話していく。
「何と言いますか、お疲れ様としか言えませんね…」
「まぁチームに入った後は真面目にミーティングや練習に
参加してたし、アセンブルシステムへの手の入れ具合に
感動したりで一部のスタッフからは好かれてたようだし
俺もまぁ最初こそ度肝を抜かれたがしっかりとした姿勢で
取り組んでくれたから悪い奴ではないと思ってるがな」
「プロを目指すという大口に見合った努力はしていた、と」
「だな…と、長話し過ぎちまったか…あいつにああ言っといて
俺がこのザマじゃ格好付かねぇし、ここらで失礼するよ」
カドマツの愚痴に泰葉が恐縮気味に言葉を返すと、
それに応える形でチーム加入後のカマセの取り組む姿勢に
ついて話しそれを聞いた比奈が感心の声を上げる。
そこで話の区切りが良いと判断したカドマツは
泰葉達から離れ自チームの集合場所に戻って行った。
「ミサさん、ハイムロボティクスって強いチームなんですか?」
「うん、この彩渡市で知らない人はいないって程の
ロボット製造会社で…去年のタウンカップの優勝チームなんだ」
「となると、やはり強敵って事になるっスね…」
「ええ…ですがだからと言って諦めるつもりはありません、
全力でぶつかって良い結果を勝ち取りましょう…ミサさん」
「もっちろん!」
泰葉からハイムロボティクスチームの強さを尋ねられ、
企業の有名さと合わせてその強さを話すミサ。
それを聞いて比奈共々相手の強さを痛感するが、
泰葉は諦めるつもりはないという決意を口にし
ミサもそれに応えるように言葉を返していた。
~~~~~
「フィールドには降り立ちましたが…ミサさん、今回の大会は
どういうルールで決勝進出チームを決めるんですか?」
「まずは複数のミッションを連続でクリアしていって、
制限時間内に稼げたエースポイントの合計値の
上位2チームが決勝に進出するってルールだね…
仮に途中で失敗しても制限時間内なら何度でも
再チャレンジ出来るからその点は心配無用だよ、
加えて道中で他の参加チームとエンカウントした時に
相手チームの機体を落とせばボーナスポイントが入るからね」
「なるほど、基本的には現れた敵機を片っ端から倒していって
相手チームとエンカウントした時にはさらに頑張って倒せと…」
「ルール自体はシンプルなんですね、それじゃあ
早速現れた敵機を落として行きましょうか」
「了解!」
フィールドに降り立った所で、泰葉がミサにタウンカップの
ルールを尋ねミサがそれに対して返答していく様子を聞きながら、
比奈が率直な感想を述べる。泰葉もほぼ同様の感想を言いながら
現れて来たCPU機に視線を向けてミサ共々即座に攻撃に入り
泰葉にとって初となる公式大会が始まりを告げた。
~~~~~
「あのデカブツ…アイドルがメンバーに加入したって
SNSで話題になってた商店街チームで間違いないな」
「そりゃあ丁度いい、話題になってる奴らが相手の上に
メンバーの片方はせいぜい2週間程度しか練習を積めなかった
付け焼刃野郎だ…一捻りに叩き潰して話題を掻っ攫ってやろうぜ」
「完璧に舐められてるね…」
「弱いと思われているならこちらにとって
好都合とも言えます、返り討ちにしましょう」
「TV版ウイングとシャイニングをベースに
手足を交換してて…シャイニング頭の方は
背中がソードストライクのものになってまスね、
あとそれぞれの手足に何か見慣れないパーツが見えまスが…」
「シャイニングガンタム頭の機体が前進して来ましたね」
「ウイング頭の方は前に出ずに『バスターライフル』を
撃って来るし、まずは前に出た機体から相手しようか」
「わかりましたミサさん、こちらの攻撃を集中させて
手早く撃破し数的優位を取りに行きましょう」
最初のステージをCPU機を次々に倒しながら進んだ先に
現れた敵チームのこちら側を舐め切った発言を
受け流しつつ、比奈が相手チーム機を一目見た印象を
マイク越しにポッド内の2人に伝えるとほぼ同時に
相手チームの1機が前進して来たのを見て迎撃態勢に移る
泰葉とミサ。そこから前進して来た機体を迎撃していく最中…
「喰らいな! 『シャイニングフィンガー』!!」
「…っ!」
「なっ!? 避けやがっただと…!?」
TV版ウイング改修機がEXアクション「シャイニングフィンガー」を
泰葉機目掛けて発動するが、泰葉は的確なステップで回避を決める。
「初心者だからパッと見でパーツの変化に気付かなくて
喰らってくれると思ってたんだろうけど…甘いよっ!」
その様子を横目で確認したミサはターゲットをTV版ウイング改修機に
切り替え、シャイニング改修機もカメラに入るように調整し
EXアクション「フリージングバレット」で2機を巻き込む弾幕を浴びせる。
「動かねぇ!」
「くそっ、スタンかよ!」
「…ここは先にウイング頭から潰そう、泰葉ちゃん!」
「了解しました!」
EXアクションを被弾した事で相手チームが両機とも
スタン状態になったのを確認すると、泰葉とミサの2人は
強烈な一撃を持つTV版ウイング改修機に標的を切り替える。
そして泰葉が「GNバズーカ」による照射ビームで
TV版ウイング改修機を拘束している所にミサがEXアクション
「スラッシュペネトレイト」で敵機に接近し取り付いてからの
「ビーム・サーベル」の連続斬りに繋げて一気に撃破に持ち込む。
「やりゃあがったな!」
「狂化を発動した…!?」
「でも有利な状況は作ったから、このまま押し切るよ泰葉ちゃん!」
「は、はい!」
TV版ウイング改修機を撃破し爆散した所でシャイニング改修機が
「狂化」を発動した事に驚きを見せる泰葉だったが、ミサの言葉に
気を取り直して火力を集中する事で無事撃破し最初のステージを突破する。
~~~~~
「アイドル入り商店街チームか…ここで当たったって事は
少なくとも1チームは倒した事になる、油断せずに行くぞ」
「ああ、あのアイドル側のクシャトリヤ改修機の火力は
間違いなく高い…まずはそっちに攻撃を集中させよう」
「腕をガンタンクのやつにした砲撃特化型ガンキャノンに、
素の78っぽいけど色んな連邦系をミキシングしたガンダム…
今度もガンキャノンの方の太腿側面に見慣れないパーツが見えるっスね」
「…ガンダム改修機は『ガンダム・ハンマー』を格闘武器にしてるね、
あれは武器カテゴリー上『鞭』扱いだからリーチが長く範囲も広めで
攻撃速度も並以上のものを持ってるから巻き込まれないようにね」
「わかりました…こちらは安全に砲撃出来るように、
まずはガンキャノン狙いで行きます」
「オッケー、じゃあガンダムは私が抑えておくよ!」
2度目のエンカウントとなる相手チームは、こちら側も
1チームは倒した事を察し油断のない様子で攻めに移る。
対する泰葉達は各個分散でミサが前衛担当を抑え込み、
泰葉が後方火力担当機を狙う形で迎撃に移った。
「もらったっ!」
「うっ!? …とっ!」
「くそっ、本命を避けられちまったか!」
「今度はこちらからです…『ファンネル』!」
泰葉と対峙する形となったガンキャノン改修機が、
腕の「4連装ポップ・ミサイルランチャー」から
ミサイルを発射し時間差で胴の「240mmキャノン砲」と
脚部に増設された「ミサイルポッド」からの射撃を行う。
最初に放たれたポップ・ミサイルは避け切れず数発被弾するも、
続けて飛んで来た砲弾とミサイルは何とか回避し
返す刀とばかりに「ファンネル」を展開する。
「わわっ! 数が多くて避け切れねぇっ…!」
「このまま押し切ります…『胸部メガ粒子砲』、発射!」
「やべ…うああっ!」
「ファンネル」の回避に手こずるガンキャノン改修機を見て、
泰葉はそこから胴体オプション武装の「胸部メガ粒子砲」の照射に繋げる。
「くそっ、やらせ…」
「こっちこそそっちの思うようにはさせないよっ!」
その様子を見て何とか泰葉機に向かおうとするガンダム改修機を
ミサが抑え込み、ガンキャノン改修機はそのまま泰葉機の
「ファンネル」と「胸部メガ粒子砲」の同時攻撃の前に沈んでいく。
「くっそぉ…!」
「最後まで足掻いてやらぁっ!」
「うわっ!」
「大丈夫ですか、ミサさん!?」
それと同時にガンダム改修機が「狂化」を発動した事で
吹き飛ばされたミサに対し心配の声をかける泰葉。
「だいじょぶ、問題ないよ…このまま私が抑え続けるから
泰葉ちゃんは火力全開で奴を撃ち続けて!」
「わかりました!」
泰葉の心配の声に元気良く返事をしながら
再びガンダム改修機に向けて自機を前進させるミサ。
それを見た泰葉はガンダム改修機の居る場所の
地面に置く形で「GNバズーカ」からビーム弾を発射して
爆発を起こして動きを封じ、ミサが再び敵機に取り付いたのを
確認すると照射モードに切り替えて大ダメージを与え
そのままガンダム改修機を撃破し次のフィールドに進む。
~~~~~
「女性ファイターが増える事は歓迎するけど…」
「戦う以上は容赦しないよっ!」
「女性ファイターも増えて来てるとはいえ、
こんな所でエンカするとは正直驚きだよ…」
「機体は…見た目はほぼ同じですが片方だけ
背中に大きな箱を背負ってますね」
「ジムコマベースに連邦系をミキシングした
オリジナルジムっスか…片方が背負ってる
デカブツは陸ガンのコンテナっスね、
おそらくアレには何らかの武器が
収納されてる可能性が大っス」
「そうなるとコンテナ持ちを優先して倒しに
行った方が良いという事になりますか…」
「了解、こっちもコンテナ機を狙ってくよ!」
基地内を進んでの3回目のエンカウントとなるチームは
奇しくもこちらと同様の女性ファイター2名からなる
タッグチームであり、ミサがそれに驚く一方で
泰葉と比奈は機体を観察しつつ片方のバックパックから
手数の多さを推測し泰葉とミサの両者ともまずは
コンテナ持ち機を狙いに行くという事に決め動き出した。
「わわわっ、狙われてるー!?」
「やっぱ大荷物背負ってるから警戒されるね…
でも、それならこっちも食らい付けばっ!」
「うわっ、こっち狙って来たっ!?」
ミサがコンテナ持ち機に取り付き、「ビーム・サーベル」での
連続斬りを仕掛けているとフリー状態のもう1機がカウンターと
ばかりにミサに取り付いて連続斬りを叩き込む。その影響で
怯んだミサの様子を見てコンテナ持ち機も反撃を試みるが…
(両機ともミサさんに接近戦を挑んでいて、近い距離に居る…ならっ!)
その様子を見た泰葉はEXアクション「スプレッドシェル」を
3機が固まっている所に放ち、着弾したそれが爆発すると
相手チームの2機はその炎に引っ張られていく。
「今です、敵機が固まってる所に叩き込んで
まとめてダメージを与えて行きましょう!」
「わかったよ泰葉ちゃん、それじゃあこれで…!」
その様子を見た泰葉からの言葉にミサが答えると
泰葉は続けてEXアクション「マルチブラスト」を、
ミサはバックパックのオプション武装「ジャイアント・バズ」を
爆炎に引っ張られて固まっている2機目掛けて叩き込み
砲弾の直撃と爆炎によるダメージを2機に同時に
与え続ける事で期せずして2機同時撃破に成功する。
「ど、同時にやられた…!?」
「そんなぁー!」
「おおー、上手い事決まったねぇ…」
「出来過ぎな気もしますが、素直に嬉しいですね」
「…だね、じゃあ次行こうか」
同時撃破という結末に信じられない様子の混じった
悔しさを吐く相手チームを前に…成し遂げた自分達も
信じ難い結末に驚きを見せるミサへ、最良の結果を
出せた事への素直な喜びを泰葉は言葉にして伝えると
ミサも素直な喜びを見せて次のフィールドへ移動する。
~~~~~
「げげっ、よりによってあのアイドル入りチームかよ…
明らかにこっちが火力負けしてんなぁ、こりゃ」
「最初っから諦めんな! 何とか2機同時に食らい付いて
畳み掛けてあのデカブツから落としに行くぞ!」
「砂漠用カラーザクと…もう片方もザクベースっスけど
脚がミサイルポッド付きで頭がジムでバックパックが
マインレイヤーのやつという、鹵獲機体や損傷機体の
使えるパーツで応急処置した残党感強いやつっスねぇ…」
「物語を織り込んだ改造ですか…拘りを感じますね」
「強さを求めるだけじゃなく、こういった拘りを持った
改造が出来るのもガンプラの懐の広さなんだよねー…
とはいえ戦う以上は一切の容赦なしに行くけどね」
砂漠ステージを進んでエンカウントした4つ目のチームは、
ステージにマッチングした塗装のザクと同様にザクベースながら
「使えるパーツによる応急処置を施された」イメージでの
ミキシング改造機という取り合わせとなりそれらに込められた
物語を感じ取った泰葉は好意的な反応を見せる。
「2機がかりで何とか泰葉ちゃんを落として火力差を
ひっくり返そうと考えてるようだけど…そうはさせないよっ!」
相手チームが2機とも泰葉機に向かうのを確認したミサは、
そうはさせまいとEXアクション「フリージングバレット」を
2機を巻き込むように発射しダメージと共にスタンさせ足止めを行う。
「ジム頭の方は『ザク・バズーカ』に『チェーン・マイン』という、
高火力の射撃武器に広範囲の格闘武器の攻撃的な取り合わせっスね」
「よっし、まずはジム頭から落とすよ泰葉ちゃん!」
「了解です!」
相手チームの動きを見た比奈が武装を確認し、
それを伝えられた2人は火力が高い機体から落とそうと
攻撃を集中させ…そのまま一気に落としていく。その後は
残り1機が「狂化」を発動するも、武装がメイン2種だけという
泰葉達と比べて圧倒的と言える火力不足の状況故に
それを活かし切れずに落とされる結果となった。
「今回はかなりアッサリと勝てちゃったね…」
「最初にミサさんのEXアクションで相手を両方とも
足止め出来たのが大きかったですね、ありがとうございます」
「いえいえー、それじゃあ次行こうか」
余りにもアッサリと勝てた事に拍子抜けな気持ちの
言葉を吐くミサに、泰葉がミサの的確なEXアクションへの
感謝を告げると嬉しさを感じさせる表情を見せて
次のフィールドへと進んで行った。
~~~~~
「ここまで来たって事は、機体性能もあるだろうけど
実力もそれ相応にあるって事になるか…」
「だな、俺達の腕も機体の火力も出し惜しみなしで
全力で挑まなきゃいけねぇな…行くぞ!」
「ケンプファーコンビかぁ…背中の獲物が変わってるけど
火力はオリジナルとほぼ同等と見ていいね」
「白い方は背中にビームキャノン2門と手持ちがバズーカ、
黒い方は背中にガトリング2門と手持ちがマシンガンっスね」
「…ビーム射撃ならこちらのバリアである程度凌げますし、
ここは実弾射撃武器で固めた黒い方を先に倒しますか?」
「よし、それで行こう!」
砂漠ステージが続く中でエンカウントした5つ目のチームは、
同一機体をベースに背中と手持ちの武装に加え塗装で
それぞれの特色を出したガンプラであり…それぞれの武装を
確認した所でバリアで防げない実弾射撃武器で固めた方を
優先して集中攻撃を行い数的有利を得る戦法を泰葉達は選ぶ。
「うおおっ!?」
「くそっ、やらせるか!」
「ビームなら…こちらが盾になります、ミサさん!」
「ありがと、泰葉ちゃん!」
黒いガトリング装備のケンプファーが集中攻撃を受けている所に、
白いケンプファーが攻撃を止めようと背中のビームキャノンを発射する。
だがミサがそれに反応すると同時に泰葉が自機を前進させ、
クシャトリヤの腕部及び胴体部備え付けの「Iフィールド」で
ビームを弾き飛ばしノーダメージに抑えながら2機がかりでの
黒いケンプファーへの攻撃を継続し撃破に持ち込む。
そのまま「狂化」を発動した白いケンプファーに対しても、
2人が左右に分散する事で片方の安全を確保しながらの
攻撃を繰り返しそのまま押し切って勝利を収めた。
~~~~~
「最後の最後で天敵レベルの相手とエンカするなんて、
ツイてないにも程があるよなぁ…」
「愚痴っても仕方ねぇ、バリアだって無限じゃないから
ひたすら撃ちまくって消耗させるなり取り付いて
斬りまくるなりして何とかして行こうぜ」
「派手な塗装のMk-Ⅱっスね…しかしながらどちらも
肩に『シールドビット』や『ミサイルポッド』といった
武装パーツだけ付いてるのが気になるっスね」
「確かに、ここまででもああいった風に武装だけが
追加されている機体がちょくちょく見受けられましたが…」
「あー…それに関してはバトルが終わった後で
説明するから、今はバトルに集中しよう?」
「…そうですね、わかりました」
引き続きの砂漠ステージを進んだ先でエンカウントした
6つ目のチームは、独特の塗装を施したガンダムMk-Ⅱ2機の
取り合わせでありながら両機とも肩に本来のMk-Ⅱには
付いていない武装パーツが増設されている事が明確に分かり…
これまでのバトルでも見受けられた「武装パーツのみの増設」に
対する疑問を泰葉と比奈は改めて口に出していたが、
それに対してミサは気乗りがしないと感じられる口調で
返答した後にバトルへの集中を促す言葉を続ける。
それを聞いた泰葉は素直に従って目の前の相手に集中し、
まずは「ミサイルポッド」装備機を落とした後に
「シールドビット」装備機を泰葉が盾役を引き受けて
相手のビーム中心の射撃攻撃を「Iフィールド」によって
ほぼノーダメージで受け切りミサとの連携で押し切って勝利を収めた。
~~~~~
「タイムアップですか、さてスコアは…」
「おお! まさかの1位突破とは驚きだよ!」
「2位はハイムロボティクスチームのようっスね、
やはり前年度優勝チームの力は伊達じゃない…と」
「一先ずはお疲れ様、決勝が始まるまでの短い間だけど
2人ともしっかりと休んで決勝に備えておこうか」
「わかりました、一先ずは休憩スペースに行きましょうか」
タイムアップとなり、ポッドから出た泰葉とミサを含めた
彩渡商店街チームの4人はスコアの確認に移る。
その結果はミサが驚く程のハイスコアでの1位通過という
燦然たるものであると同時に、同じく決勝進出となり
戦う相手となる2位チームがハイムロボティクスチームで
ある事も同時に知る事となり比奈が感心の言葉を口にしていた。
P:どうも、週1投稿になりながらも今回も予定期間
ギリギリになってしまいましたがタウンカップ編の
前編となる予選風景の話の投稿が出来ました
比奈:今回は相手ガンプラに関しても結構描写してまスねぇ…
P:まぁ最初の大会だからって事で出来る限りやってみたが、
文字数の膨れ上がりっぷりが半端なかったな…それに加えて
後半のチームに関しては多少尻切れトンボ気味になってしまったし
比奈:それに加えて、カマセ君関係でもゲーム本編から
かなり話を盛ってたっスからね…
P:まぁ実際にゲーム内でも「プロファイターを目指してる」と
公言してたし、これくらい真剣に取り組んでても
おかしくないかなと思ったもんでな
比奈:真剣が過ぎてる所もあるっスけどね…
P:そこは二次創作という事で流してもらえればという事で…
次回はタウンカップ決勝という大きな山場になりますので
時間はかかるかもしれませんが気合を入れて執筆しますので