遊戯王ARC-V 次元戦争なんて冗談じゃない!!! 作:皐月の王
エクシーズ次元のユートの妹と言うオリキャラユウナの名前をユイに変更させていただきます!
ユルシテオニイサン!
暗黒界使いの決闘者とのデュエル以降も順調に勝ち続けている遊希はその日の夜。不思議な夢を見ていた。病室のベットの上部を上げて座り退屈げに過ごす一人の女性。一人の男性がその病室に尋ねてきた。逆だった灰色の髪の男性だ。その男性は親しげに……いや、心配する様に。
『調子はどうだ?』
『うん、いつも通りだよ。明後日には退院できるよ』
『そうか!そりゃ良かった!◾︎◾︎◾︎が大会にでないと寂しいしな』
『他にもライバルはいるだろうに。ほら、最近頭角を出てきた赤馬さんとか』
『まぁ、な。でも、オレはお前とデュエルがしたいんだよ!あの時がすっげー心が踊って楽しいから!』
『ふふ、ありがとう。相変わらず褒めるのが上手いね私の彼氏さんは』
女性がそう言うと男性は顔を真っ赤にして
『や、やめろよ……そう言うの』
『えー?よく言うよ。大会の決勝で私に勝った時に盛大に告白して来たのに?』
『そ、それを言うなら!顔を真っ赤にして泣きながら「よろしくお願いします」とか言ってきたじゃないか!』
『わー!わー!それこそ言いっこなしだよ!』
二人は仲睦まじく言い合いをしていると
『病院内ではお静かに……良いですね?』
看護婦が睨み二人を黙らせてその場を立ち去る。
『怒られたね……』
『そうだな、よし。元気な顔も見れたしオレも行くよ』
男性はそう言うと病室を出ようとする。その背に女性は
『……大丈夫?この間のデュエルであんな事があったけど。辛かったら。何時でも話聞くしね』
と優しい声色で言う。男性は胸の内に秘めた思いを押し殺して
『ああ!その時はお願いするな』
笑顔を作ってその場を立ち去る。そして次の場面では何かと女性が対峙していた。その女性は悲痛な面持ちで対面して何かを叫んでいた。そこで……
「遊希!朝よ!起きなさいよー!部屋入るわよ!」
遊希は柚子の声で目を覚まし、目を擦りながら状態を起こす。
「珍しいわね遊希。遊希が遅くに起きるなんて」
「私だってそういう事はあるよ?うーん!」
遊希は背伸びをしてベットから降りて顔を洗うべく部屋を出ようとすると
「ねぇ、遊希。何で泣いてるの?」
柚子が言う。遊希は
「へ?泣いてる?」
自分の目元を触ると確かに涙があった。だが、心当たりがない。
「ドライアイでも無いしなぁ、あれじゃない?背伸びした時に出たんじゃない?欠伸とかで出るからそんな気にするもんじゃない?」
なんて無いふうに言う遊希。柚子は少し心配しながらも
「そうよね。ごめんね、珍しいからつい……」
「全然気にしてないよ!起きるの遅れてごめんね!」
遊希は急いで支度をする。歯を磨い、顔を洗いながら考える。
(あの夢…何なんだろう。懐かしさと幸福感とそして、悲しさと苦しさは……ああ、もう!夢見最悪すぎでしょ!)
少しイラつきながら支度を済ませて大きく深呼吸をする。
(私は普通の家に産まれて、兄が居て、遊戯王で遊んだり、他のゲームで遊んだり、アニメを見たり、体を動かしたりバイクに乗ったりしていたから、決して遊戯王世界の住人じゃなくて、現実世界の人間の筈だけど。さっきの夢を見たり、ユートの件だったり、何人かの私と似た存在のことを知ると自信を無くすというか……。ほんっと次元戦争何て無ければこんな事には!赤馬零王めぇ!)
事件の主犯に内心呪詛を吐きながら身支度を済ませて、
(今日はユートでも探そう。そろそろ、情報を渡した方がいいし、零児との協力関係を結ばせた方がレジスタンスにも良いし……。そうと決まれば!)
遊希はデッキをデッキケースに入れて
「ごめん柚子!今日は私塾行けないや!」
「ええ!?ちょっと!どこ行くの!?」
「少し散策!」
そう言って一足早くに家を出る。そして街中を歩く訳だが……。
「ガッデム!!!全然出会わないんですけど!」
居そうな所を探すが遭遇すること無く時間だけがすぎていく。挙句の果てには
「何のために探してたんだっけ?と言うか、何で私が必死になってるの?あーあー、何だかバカバカしくなった!休憩しよ!」
遊希は舞網市を一望できる山側の高台で開封済みのジュース片手に、未開封のジュースをベンチに置き休憩していた。昼過ぎの日を浴びながらボケーっと過ごす。そんな時間に罪悪感を感じ
「帰って一人で回そ」
そう呟き、帰ろうとした瞬間。
「うわうわ!退け退け!退いてくれ!」
目の前に白いバイクが迫ってきた。遊希は
「ひっ!」
一瞬フラッシュバックする。トラックで引かれた時の光景を。しかし、それを押し殺し、横に飛び退きバイクを回避する。バイクは通り過ぎ反転して止めて、運転手が降りてくる。
「お、おい!大丈夫か!」
「ど、どこ見て運転してのよ!全く、人のトラウマ抉るようなことして……と言うかここ乗り入れ……マジか……」
「あっ……!こんな所に……居たのか!良かった!無事で!」
バイクの乗り主は感極まり、遊希はそのバイク、Dホイールを見て察して一歩下がる。バイクの乗り主はヘルメットを脱ぐ。その顔は遊矢、ユートと似た顔の三日月型の前髪が特徴の人物。シンクロ使いのユーゴである。
「リオ!無事だったんだな!本当に良かった!お前が無事じゃなきゃリンに顔合わせなんて出来ねぇからな!本当に良かった!!!」
そう言うとユーゴは遊希を抱きしめようとするが、遊希はさらりと避ける。ユーゴは勢い余って転ける。
「何で避けるんだよ!?」
「何でって……私はリオじゃ無くて遊希だし……。それに轢かれそうになった人に抱きしめられるのを許す訳ないでしょ!?」
「はぁ!?お前リオじゃないのか!?どっからどう見ても……いや、すげーそっくりだが、一人称がボクじゃないし、何か違うな。でもすっげー似てる!瓜二つだ!」
ユーゴは目を輝かせて言っている。そして頭を下げて
「悪かった!突然とはいえ轢きそうになったのは謝る!」
「うん、良いよ」
「すぐ謝って許して貰える何て……え?許す!?」
「うん、謝ってもらったし、私に怪我ないし。そっちも色々大変なんでしょ?ほら、とりあえずジュースでも飲みなよ」
遊希はベンチに置いていた未開封のジュースを投げ渡す。
「お、おう!サンキューな!」
ユーゴはジュースを開けて飲み始める。
「プハァ!冷えていて美味いな!そういや、名乗ってなかったな!俺の名前はユーゴ!よろしくな!」
「私は遊希、星風遊希。よろしくねユーゴ!」
「おう!よろしくな!」
自己紹介を済ませて、遊希はユーゴの話を聞く。
「という事で、俺はリンとリオを拐ったクソ野郎を捕まえるのと、二人を助ける為にこの、クリアウィング・シンクロ・ドラゴンと一緒に色々走り回っているんだ」
「ナルホドネー」
「どうしたんだ?そんな遠い目をして?」
遊希が遠い目をする理由はシンクロ次元の自分、リオという人物について話を聞いてげっそりしていた。遊希からしたら次から次に問題が積み重なってきて折り合いをつける事考えると頭が痛い話なのだ。
「と、とりあえず。私は言えることはこの世界に私がリオに似ている様にリンのそっくりさんは居るよ?」
「本当か教えてくれ!」
「ほら」
遊希は密かに持っているスマホを取り出し、柚子の写真を見せる。
「リン!リンじゃねぇか!!!」
「だから違うって!話し聞けぇ!この子は柊柚子!凄い似てるだろうけど、別人!」
「ほ、本当かよ?生き写しじゃねぇか……!それに隣に写ってるやつ!リンとリオを拐った奴じゃねぇか!」
「はいはい、違う違う。でも、着眼点はいいけど。私から教えられるのはリンとそのリオ?と言うのを拐ったのは遊矢だったり、ユーゴにそっくりな人物で融合召喚を使う人だよ。そして、融合次元の人が何かを企んでいて、リンやリンのそっくりさんを狙っているんだよ」
「そう融合次元って言う所にリンが居るのか!?だった今から行って……!」
ユーゴはDホイールに乗ってアクセルを吹かそうとするが
「今行ってもユーゴ1人じゃ返り討ちに合うだけだよ!仲間を集めないと!」
「ここでじっとなんてしてられるか!」
「そもそも次元が違うんだよ!」
「は?次元?タイムスリップじゃないのか!?」
「人の話聞いてた!?次元が違うの融合次元だよ!」
遊希の言葉に言い返せず俯くユーゴ
「急いては事を仕損じる。万全を期さないとどうしようもない敵に挑むんだよ。準備は必要不可欠」
「ぐっ……!」
「仕方ない!とりあえず私とデュエルをしよう!」
「はぁ!?何でだよ!?」
ユーゴは驚いた表情で言う。遊希にも遊希なりの考えがある。
「とりあえず、私とユーゴは協力関係になると……思う。互いに手の内を知っとくのも良いし、それに、一度ヒートアップのをクールダウンさせないとね!」
「遊希……」
その時ユーゴにはリオと遊希が重なって見えていた。
『ほら!ユーゴ!ボクとデュエルしようよ。今日も勝てる気がするし。ほら、ユーゴって意外にクレバーだけどアツさが勝つし、行ける気がするんだ』
『おう!言ったな!負けねぇぞリオ!』
『二人とも程々で終わって手伝ってよね!』
そんな生きるのが大変な日々での平和だった記憶が呼び起こされる。ユーゴは思いを馳せながら
「ああ!良いぜ!そのデュエル乗った!」
舞網市を一望できる高台にて、遊希とユーゴのデュエルが幕を開けようとしていた。
1人で動くとことごとく遊矢シリーズと会う遊希。しかし目当ての人物とは会えない模様