遊戯王ARC-V 次元戦争なんて冗談じゃない!!!   作:皐月の王

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次回は大きく開きますがお許しください!!!


LDS襲来

ユートとのデュエルの次の日。遊希はデッキの見直しと、一人回しをしていた。学校へ行く身じゃないからこそ一人で回す時間は有り余っている。それを利用しない手はない。だが、

 

「あぁあああ!!腹立つ!サーチ足りないし!初手事故ったらなんも出来ないじゃん!ふざけんな!なに?完璧な手札だとか言って誤魔化すの!?」

 

今のデッキ構成に大層ご立腹だった。全盛期のデッキ程のサーチは無く、展開のパーツも欠けている。それ故に回らないのは仕方ないのだが、それでも腹を立てざるを得ない。

 

「……もう、これじゃあ先行制圧どころか、まともに立てられない。……完成していた時のデッキが恋しいよ!何とかしないとカードパワーで押し切られるか、上手い人にやられるなぁ……ARC-Vのインフレおかしいんだよなぁ」

 

ブツブツと言いながら部屋でカードを並べながら大の字になる。大きくため息をついてしばらく思考した後に大いなる疑問にぶち当たった。

 

「どうして私は、柚子に飛ばされたんだろう」

 

そう、遊矢とユートはが出会いそうになった時、柚子のブレスレットが光り、ユートが飛ばされた。それは遊矢とユートがズァークの分裂後の姿、柚子がレイと言うズァークを倒した張本人の分裂、転生後の姿である。その二人が近づくとズァーク復活に近くなるため、それを阻止すると言わんばかりに、その場に柚子がいればどこかに飛ばすという力を発揮するのだ。近くにいた遊希も何故か巻き込まれた。作中では黒咲隼も飛ばされていたが、黒咲隼はエクシーズ次元の人物のため、ユートと一緒に飛ばされる分には問題は無いだろうと遊希は考えた。

 

「スタンダード次元に転生したんなら、別次元の人間でもないのに何で一緒に飛ばされたんだろう?」

 

遊希は現状目が覚めたらARC-Vの世界、スタンダード次元にいた。つまり、便宜上スタンダード次元の人間と言っても差し支えないはずだが、何故かユートと共に飛ばされてしまったのだ。しかも驚きはそれだけではない。

 

「まぁ、エクシーズ次元の私はユートの妹かぁ……。ユイ…かぁ」

 

そんなことを呟きながらカードを纏める。ユートは遊希を見てユイと呼んだのだ。ユイはユート曰く妹らしい。遊希はそんな人物は知らない。だが、話から考えられるのは自分に似た人物で自分と似たデッキを使う人物ということだ。そこから考えられるのは

 

「ほかの次元にも似た存在がいるのかぁ」

 

頭が痛くなる話題だと大きくため息をつく。

 

「まぁ、そんな話題は一旦忘れて、現状について考えよう。エースが切り札までランクアップ……デッキがグレードダウンしたからだけど、いつか出したいなぁ。ホープはもう出た訳だし……。融合デッキは……強みが復活するまでお預けかな!」

 

半ばヤケクソになりながらデッキケースにカードを入れる。

 

「さて、時間も時間だし!塾に行こう!」

 

塾に到着後、講義が行われた……召喚方法について。遊希は復習の次いでに聞いていた。講義の様子はアユとフトシが飽きている様子でタツヤは勤勉で真面目に聞いていた。素良はバニラアイスとカスタードプリンを掛け合わせて食べている。それを見て遊矢は

 

「おい…まずいって……」

 

「不味くないよ!美味しいよ?遊矢も食べる?」

 

「いや、そうじゃなくて!講義中にそんなもの食べてたら、柚子からハリセンが飛んでくるか分からないんだ……ぞ?」

 

遊矢は柚子の方を恐る恐る見る。しかし、柚子は手に顔を当てて、心ここに在らずだった。

 

「飛んで……来ない?そういや、あいつ昨日からおかしいんだよなぁ」

 

それはユートと遊希が飛ばされた直後の話である。話を聞いた遊矢が柚子達を助けに来た。それを見た柚子が

 

『あれは……遊矢じゃ……なかったの?』

 

遊矢からすればなんの事か知らない話だ。だが、引っかかる。

 

「何だったんだ?アレ……。なぁ、遊希」

 

「ん?」

 

「昨日どこに行ってたんだよ?柚子とアユとアイス買いに行ったあと沢渡と一悶着あったんだろ?その場の柚子は居たけど、遊希はどこにもいなかった。逃げてたのか?」

 

それを聞かれて遊希は凄く苦そうな顔をする。

 

(言える?遊矢のそっくりさんと一緒に飛ばされてデュエルしてましたなんて……しかも、ユート勘違いしている感じだったし、本当に分かってるのかな?)

 

その苦々しい顔を見た遊矢は

 

「ど、どうしたんだよ?柚子も遊希も変だぞ?」

 

「む?失礼な、私はどこも変じゃないやい。なんと言うか、助けてくれた人に礼が言いたかったから追いかけて礼を言っただけだよ」

 

「へぇ、柚子と遊希を助けた人がいたのか!それはまたお礼を言わないとな!」

 

(うっ、この罪悪感!)

 

そんなやり取りをしている時

 

「お父さん!エクシーズって……」

 

柚子が立ち上がり修造に聞く。

 

「エクシーズ?」

 

「うちでエクシーズ召喚って教えた事ってないよね?」

 

修造が困ったふうに

 

「そ、そりゃないよ。やったことも無いことは教えられんし、LDSだって最近だろ?教え始めたの。それにどうしたんだよ?急にエクシーズだなんて」

 

「ううん……ちょっと」

 

柚子は不安そうに遊矢を見た。遊矢を見た時にユートと重なって見えた。それに一瞬驚くが

直ぐに座る。

 

遊希は柚子の内心を知っているため、少しニマニマしていた。その直後

 

『闇討ちだと!?遊矢はそんな卑怯な真似なんぞしないわ!!!』

 

外から怒号が聞こえる。その声の主を知る遊矢立ち上がり

 

「権現坂!?」

 

慌てて塾生と修造が外に出る。そこでは権現坂と昨日の取り巻き三人が睨み合っていた。

 

「なんの騒ぎだ!?」

 

「おお!塾長どの!」

 

権現坂曰く、足腰の鍛錬のためにランニング中。塾を覗く怪しい三人組が居たため問い詰めたところ

 

「昨夜、遊矢が闇討ちしたなどとけしからんことを言うのだ!」

 

「闇討ちぃ!?」

 

「俺がぁ!?」

 

勿論遊矢には身に覚えのないことであり驚くのも無理はない。

 

「そうだ!忘れたとは言わせねぇ!」

 

「俺達もその場にいて、この目で見ているんだ!」

 

「証人が四人いや……六人も居るぜ!」

 

「六人!?」

 

それを聞いて驚愕の表情を浮かべる権現坂と遊矢。それでも取り巻きは続ける。

 

「沢渡さんと俺達。それにそいつらも!」

 

取り巻きが指さした方を見るとそこは柚子と遊希が居た。

 

「「「だよねぇ〜柊柚子ちゃ〜んとそこのお嬢ちゃ〜ん」」」

 

(うっわ!ウッザ!城之内のアゴみたいな顔しやがって!ひっぱたいてやろうかな!)

 

遊希はピクピクと苛立ちを溜めていた。柚子は不安そうな顔になっていた。

 

「そうなのか柚子とそこのお主も!見たと言うのは本当なのか!」

 

「見たってなにを見たんだ!?」

 

権現坂と修造は二人に聞く。

 

「犯人の顔だよ!」

 

「時期市長の息子、沢渡シンゴを襲った榊遊矢の顔を!」

 

三人は指をさして言う。

 

「え!?」

 

遊矢は困惑する。身に覚えが無い言われのない事をしたこと扱いされたのだから。それを守るようにちびっ子三人組が

 

「嘘言うな!」

 

「遊矢お兄ちゃんがそんなことする筈が無い!」

 

「襲おうとしたのは沢渡の方よ!柚子お姉ちゃんと遊希お姉ちゃんはそれを止めようとあいつとデュエルを!」

 

「ちょっと待て!デュエルをしたのは遊矢じゃなくて柚子と遊希!?」

 

「そうよ!」

 

「その相手が沢渡くん!?」

 

「そうよ!」

 

「それじゃあ闇討ちしたのは柚子と遊希!?」

 

「「「違う!!!」

 

修造のおかしな解釈にちびっ子3人組はツッコミを入れる。それを見る取り巻き三人組も呆れて溜め息が出る。

 

「だから言ってんだろう……榊遊矢だって!」

 

「そいつが沢渡さんを襲ったんだ!」

 

「可哀想に沢渡さん。大怪我して入院中だよ」

 

「入院!?」

 

「そんなぁ!」

 

入院という言葉に驚く遊矢と柚子。さらに続ける取り巻き

 

「もしかしたら命の危険も……!」

 

「沢渡さんにもしもの事があったらどう責任取るつもりだぁ!!!」

 

「せ、責任って俺は……」

 

遊希はあえて黙っている。成り行きを見るために、言うべきタイミングじゃないというのもあるし、悩みの種がまた増えて正直言うとストレスが溜まる。

 

(とりあえず、赤馬社長のお母さんが来ないと進まないよねぇ。早く来ないかぁ)

 

そんなこと考えていると。

 

「説明は私からさせていただきます」

 

LDSの理事長である赤馬日美香が姿を現した。そして話は中で行われることになり。

 

「彼らが言ったことは全て事実です。我がLDSの塾生、沢渡シンゴが襲われたのも、その犯人が遊勝塾の塾生、榊遊矢と証言したことも」

 

それを聞き今一度確認を取る修造

 

「どうなんだ遊矢?お前本当に」

 

「やってないよ!そんなことする訳ないじゃないか!」

 

「男権現坂、友を遊矢を信じる!皆もそうだろう!」

 

ちびっ子3人組の方を見て権現坂は聞く。

 

「当たり前だ!」

 

三人とも頷いて答える。遊矢を信じているようだ。

 

「柚子は?遊希はどうだ?」

 

柚子は戸惑ったが心を決めて

 

「遊矢!アレは本当に遊矢じゃないのよね!」

 

不安のそうな顔を見た遊矢は答える。

 

「柚子は何を見たのかは知らないが、俺は沢渡を襲ったりしてない」

 

「……分かった!私も遊矢を信じる!遊希は?」

 

「私はあの場に居たのは遊矢じゃないと言うのは確信してるよ。実際にその人とデュエルしたし」

 

『ええええ!?』

 

遊希の爆弾発言に皆が驚く。遊矢が合点がいったように

 

「そうか!あの時言っていた助けてくれた人とデュエルをしていたのか!」

 

「そういう事。だから遊矢は無実!目撃者の私が言うのだから間違いなし!」

 

「結束が固いことですわね。ですが引き下がる訳にも行かないのです。業界NO.1を誇るLDSの塾生がデュエルで負けたなどと噂が世間に広まればうちとしても大打撃ですわ」

 

「ですが、それは遊矢では無いと目撃者の遊希が今お答え……」

 

修造が止めようとしたが赤馬理事長は止まらず

 

「もはやそんな事は関係ない!問題はLDSの看板に泥を塗られたこと!!!この汚名を雪ぐには塾生同士戦って勝つしかありません!!!」

 

「デュエルで勝負を!?」

 

「そちらが勝てば沢渡君の件は不問にします。しかし、私達が勝てば、この塾をレオデュエルスクールのものとさせてもらいます」

 

「何だって!」

 

「そんな!」

 

「汚名を雪ぐだけでは飽き足らず塾の看板を奪うつもりか!」

 

「塾は次いでだろうね」

 

「どういう事だ遊希」

 

遊希の発言に遊矢が聞く。遊希は答える。

 

「LDSって融合もシンクロもエクシーズも教えているんでしょ?だけど、唯一教えれない召喚法がある。それはなんだか分かる?」

 

それを聞くと柚子はハッとして声を上げる。

 

「遊矢のペンデュラム召喚!!!」

 

「そういう事。LDSともなればカードを解析して新しいカードを作ることも可能じゃないかな?」

 

「察しが良い子もいるみたいですわね?」

 

思わず目が合い目をそらす遊希。

 

「デュエルは喧嘩の道具じゃない……でも、俺は遊勝塾もペンデュラム召喚も他の誰かに奪われたくない!遊勝塾は父さんが作り上げたエンターテインメントデュエルを教える塾!見る人皆を楽しませるデュエルを教える塾を金や力で何でも言うことを聞かせようとするアンタに渡したくない!」

 

「よく言った遊矢!この男権現坂も全く同意!遊勝塾を守るために共に戦おうぞ!」

 

「でも君部外者だよね?」

 

「ぐはっ!?」

 

素良の言葉が無慈悲に権現坂に刺さる。塾生同士の対決ならば、部外者である権現坂は参加出来ないのだ。

 

「塾生同士なら、遊矢に柚子、遊希に僕の四人からだよね。ちょうどいいや、僕もLDSのデュエリストと戦って見たかったし」

 

「この男権現坂を除け者にするなぁ!!!」

 

それを見ていた赤馬理事長は目を細めて

 

「どうやらそちらの塾生は覚悟が決まったようですけど?」

 

修造も覚悟を決めて

 

「私も覚悟を決めました。遊勝塾は……」

 

『渡さない!!!』

 

赤馬理事長は息を吐き、

 

「決まりのようですね……」

 

そしてここにLDSと遊勝塾の三対三のデュエル勝負が行われることになった。のだが……。

 

「ま、まけた……!」

 

しかし、遊希は権現坂と共に待機する事となった。ジャンケンの末に遊希は不服そうな顔をしてデュエルを見ることとなった。

 

一戦目は遊矢とプレアデス使いの志島北斗。セイクリッド・プレアデスに苦戦を強いられるも、機転を聞かせて遊矢が勝利を掴む。

 

二戦目は柚子とジェムナイト使いの光津真澄との戦いは柚子が少し優勢だったが、相手が上手と言うのと勝負にイマイチ集中出来ていなかったため敗北する。

 

(遊矢の声に反応してから崩れた……やっぱユートがチラついているんだ)

 

云々と頷きながら素良のお菓子を食べる。

 

「あー!遊希!僕のお菓子食べないでよ!」

 

「いいじゃん、少しくらい」

 

「良くないから言ってるのに!」

 

「それより次、素良じゃないの?」

 

「うーん、僕あの人とやり合うのいい予感しないんだよねぇ。権ちゃん出たかったら出ていいよー」

 

「ご、ゴンちゃん!?」

 

次が最後の一本勝負。素良の出番だが、権現坂の燃えるようなプレッシャーにやる気を失い、権現坂に勝負権を譲ったのであった。

 

そして権現坂とXセイバー使いの刀堂刃との一戦。ハンドレスに苦戦しながらも、権現坂は食らいつき、超重武者の効果を駆使してあと一歩で勝利となったが刃の魔法カードにより効果ダメージの反射を受け、あえなく引き分けの手を打ち引き分けに持ち込んだ。フルモンデッキであと一歩まで迫ったデュエルに遊希は満足していた。

 

結果としては1勝1敗1引き分け。

 

「赤馬理事長。貴女は勝負に勝てばこの塾を貰うと言った。だが、結果は引き分け……お引き取り下さい」

 

「何をおっしゃいますの?これは決着をつけるためのデュエル。引き分けなどありませんわ!延長戦です互いに一勝した者同士での最後のデュエルする。よろしいですわね?」

 

「そんな勝手に!」

 

修造が抗議しようとしたが、ゴーグルをつけた遊矢が一歩前に出る。

 

「どうやら貴方はやる気のようね。ならこちらは……」

 

その時

 

「待て」

 

(来た、あの人が!)

 

男の声が耳に入る。声のする方を見ると長身の少年が歩いて来た。その男はフードを脱ぐ。銀色の短髪で赤い眼鏡をかけた少年-赤馬零児だ。

 

「決着は私が着けよう。だが、今回私が戦いたいのは君じゃない」

 

遊矢にそう言い少年は指を指す。遊希を指さしたのだ

 

「君とデュエルがしたいのだ。受けてくれるかな?星風遊希」

 

「……え?私?」

 

遊希は不意をつかれたように目を点にして聞き返す。

 

「ああ、塾について調べた時に君に着いて調べたが何にも情報がなかった。それに……いや、この話はまた別の機会にしよう。受けてくれるかな?」

 

(うっそー……やり合いたくない人の一人がよりによって来る!?でも、引き下がれないよねぇ)

 

遊希は意を決して言う。

 

「分かりました、そのデュエル……受けます。良いよね、皆?」

 

遊矢達の方を見て遊希は言う。内心の遊希は震えて仕方ないが、そんなのを表に出さないように必死だった。そんなのを察したのか

 

「ああ、オレが戦えないのは悔しいが、頑張ってくれ!」

 

「うん、皆応援しているわ!」

 

「痺れるくらい凄いシンクロ召喚見せてくれよな!」

 

皆は明るく送り出す。

 

「甘く見ない方がいいわよ?うちの零児さんがどれほど強いか」

 

「応援合戦はそれまでで良いでしょう。では、行こうか」

 

遊希と零児のデュエルが始まろうとしていた。

 




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