遊戯王ARC-V 次元戦争なんて冗談じゃない!!!   作:皐月の王

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お待たさせしました!


星屑の名を持つ竜と王を統べる超越神

「バトルだ!怒濤王シーザーでジャンク・ウォリアーを攻撃!」

 

主の命令を受け怒濤王シーザーはその大剣を振るいジャンク・ウォリアーに攻撃をする。ジャンク・ウォリアーは迎え撃ち、耐えている。その間に零児はアクションカードを拾い発動させる。

 

「アクションマジック、ハイダイブを発動する。自分モンスター1体の攻撃力をターン終了時まで1000ポイントアップさせる。私は怒濤王シーザーの攻撃力を1000ポイントアップさせる!」

 

DDD怒濤王シーザー ランク4 ATK2400→ATK3400

 

攻撃力が上がったシーザーの大剣に押し切られてジャンク・ウォリアーは破壊される。

 

「っ!」

 

星風 遊希 LP4000→LP3450

 

「ああ!ジャンク・ウォリアーが!」

 

「だが、戦闘ダメージは、アイツのペンデュラム効果で半分だ!」

 

「だけど、遊希の場はガラ空き。アイツのモンスターの攻撃を全部受ければ、いくら戦闘ダメージが半減でも負けちゃうね」

 

素良はチョコを食べながらに言う。その通り、全部の攻撃を受ければ遊希は負けてしまう。

 

「そんな!」

 

「あの伏せカードも発動しなかった……打つ手なしか!?」

 

零児は手を緩めることなく、攻撃を続行する。

 

「烈火王テムジンでダイレクトアタック!」

 

遊希は振り下ろされる大剣を見ながらに口角を釣り上げて言う。

 

「私は手札のバトルフェーダーの効果を発動!相手のダイレクトアタック時にこのモンスターを特殊召喚し、バトルフェイズを終了させる!」

 

烈火王テムジンの前に現れて、音波を放ち烈火王テムジンを押し返した。

 

「なるほど、多くの手札の中にそういうカードもあったとはな」

 

「そのための増Gだからね」

 

零児は少し笑い呟き

 

「…手札から墓地に送り発動する増殖するG、バトルフェイズを強制終了させるバトル・フェーダー……。臨機応変とはまた違う…。キミからは他の決闘者とも違う『気質』を感じる。そう、まるで私の手の内が始めから『理解っている』かのような……。私はカードを一枚伏せてターンエンドだ。その時、契約洗浄を発動する。エンドフェイズ時、私の契約書を全て破棄し、破棄した契約書一枚につき、デッキからドローする!さぁ、星風 遊希…キミのターンだ」

 

赤馬零児 LP3700

手札:3枚

場:DDD反骨王レオニダス Lv7 ATK 2600

DDD烈火王テムジン Lv6 ATK2000

DDD疾風王アレクサンダー Lv7 ATK 2500

DDD怒濤王シーザー ランク4 ATK2400

伏せカード:1枚

ペンデュラムゾーン:DDD壊薙王アビス・ラグナロク

 

星風遊希 LP3450

手札:8枚

場:バトルフェーダー Lv1 ATK0

伏せカード:1枚

 

「私のターンドロー!」

 

遊希の手札はこれで脅威の9枚となる。

 

「す、すごい……!」

 

「どうしたんだよアユ?」

 

フトシがアユに聞く。アユはその言葉の意味を言う。

 

「だって、エースモンスターが破壊されたのに、動揺してないどころか、普通に乗り切ったんだよ!相手の展開を見込んで、あんなカードも発動させて、今の手札9枚だよ!?」

 

「本当にすごいよ。相手の動きが分からなければあんなに動けないよ!」

 

そんな声を聞いて遊希は

 

(まぁ、DDの動きは嫌という程見せられてるしね。増G打たない手はないよね)

 

苦笑いしながら、大きく深呼吸をして言う。

 

「とりあえず……三つの召喚法を見せてもらった礼をしないとね。柄じゃないけど、」

 

遊希は大きく深呼吸をして、レオニダス、テムジン、アレクサンダー、シーザーを指差し

 

「まずは……そこの四体の王を蹴散らそっか」

 

「ほう?」

 

零児は面白そうに少し笑う。柚子、権現坂は

 

「ここからテムジンやレオニダスを!」

 

「全部倒すというのか!?」

 

驚愕していた多くの手札があるとはけど劣勢。しかし、それがどうしたと言わんばかりに遊希は動き始める。

 

「私は手札から再び調律を発動する!デッキからジャンク・シンクロンを手札に加えて、デッキをシャッフルした後1番上を墓地に送る」

 

墓地に落ちたカードはジャンク・コンバーターだった。それを知った遊希は少し笑い続ける。

 

「よし!私はジャンク・シンクロンを通常召喚!」

 

ジャンク・シンクロン Lv3 ATK1300

 

「ジャンク・シンクロンのモンスター効果発動!今墓地に行ったジャンク・コンバーターを特殊召喚する!更にボルト・ヘッジホッグの効果で墓地から特殊召喚!」

 

ジャンク・コンバーター Lv2 ATK400

 

ボルト・ヘッジホッグLv2 ATK800

 

「一気に四体も召喚するとは!」

 

「遊希ならまだ動く!」

 

驚く権現坂だが、柚子は知っている。遊矢とのデュエルでも見せたシンクロ召喚。遊希はまだ動く。

 

「私はLv1バトルフェーダーとLv2ボルト・ヘッジホッグとLv2ジャンク・コンバーターにLv3ジャンク・シンクロンをチューニング!集いし闘志が怒号の魔神を呼び覚ます、光さす道となれ!シンクロ召喚!粉砕せよ、ジャンク・デストロイヤー!」

 

ジャンク・デストロイヤー! Lv8 ATK2600

 

ロボットがステージの中央に降臨する。

 

「「「「「おおおおお!!!」」」」

 

男子四人はテンション高く興奮する。ロボットが降臨したのだから。

 

「え?なになにどうしたの!?」

 

「アユちゃん気にしない方がいいわよ」

 

柚子は少し頭抱えていた。遊希は畳み掛ける

 

「ジャンク・デストロイヤーの効果発動!シンクロ召喚に成功した時、シンクロ素材としたチューナー以外のモンスターの数までフィールド上に存在するカードを選択して破壊する事ができる!」

 

「ええ?チューナー以外のモンスターの数までって……」

 

「バトルフェーダーとジャンク・コンバーターとボルト・ヘッジホッグの三体だから……!」

 

「三枚破壊!?」

 

「その通り!私は反骨王レオニダス、疾風王アレクサンダー、怒濤王シーザーを破壊する!タイダル・エナジー!」

 

ジャンク・デストロイヤーの胸部が光り、青白い波を放つ。そして反骨王レオニダス、疾風王アレクサンダー、怒濤王シーザーを破壊する。

 

「この瞬間、私はDDD怒涛王シーザーの効果発動!オーバーレイユニットを一つ取り除き、このターン破壊されたモンスターをバトルフェイズ終了時に私のフィールドに特殊召喚する。ただし、この効果で特殊召喚されたモンスター1体につき、私は1000ポイントのダメージを受ける」

 

「だったら、それに対して罠カード発動!ブレイクスルー・スキル!相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象としてその相手モンスターの効果をターン終了時まで無効にする!私は怒濤王シーザーの効果を無効にする!」

 

「更にこの瞬間罠発動!DDDの人事権!」

 

「ここで……来るか!」

 

遊希は苦い表情をする。

 

「私のフィールドに存在するDDDモンスター3体をデッキに戻し…デッキからDDモンスター2体を手札に加える!…そして、今の罠カードの発動で私は確信した…さぁ、構わず続けると良い。まだ…『動ける』のだろう?」

 

遊希が止まる。それどころか逆にドローさせてしまう事になってしまった。だが、そのまま黙って止まる遊希じゃない。

 

「言われなくても!私は墓地のジャンク・コンバーターの効果発動!このモンスターがシンクロ召喚の素材になった時、墓地のチューナーモンスターを守備表示で特殊召喚する!甦れ!ジャンク・シンクロン!」

 

ジャンク・シンクロンLv3 DEF500

 

「この方法で召喚されたモンスターはこのターンは効果を発動できないけど、関係ないね!私は手札のドッペル・ウォリアーの効果を発動!墓地からモンスターが召喚されたので、手札から特殊召喚する!」

 

ドッペル・ウォリアーLv2 ATK800

 

「更に、私はLv2ドッペル・ウォリアーをLv3ジャンク・シンクロンでチューニング!シンクロ召喚!来て!TGハイパー・ライブラリアン」

 

TGハイパー・ライブラリアンLv5 ATK2400

 

「でも私が狙っているのはドッペル・ウォリアーの能力!シンクロ素材となり、墓地に送られた時、自分フィールドにドッペル・トークンを二体攻撃表示で召喚する!」

 

ドッペル・トークンLv1 ATK400×2体

 

「私は手札から魔法カードおろかな埋葬を発動する。デッキから一枚墓地に送る」

 

「何でデッキから1枚墓地に捨てたの?」

 

「さっきまであんなにドローしていたのに!」

 

「いいや、あれは……!」

 

遊希はニコッと笑い

 

「先に墓地に送ったジェット・シンクロンの効果発動!手札を一枚捨てて、ジェット・シンクロンを墓地から特殊召喚!」

 

ジェット・シンクロンLv1 ATK500

 

「またチューナーモンスター!」

 

「もう1回来る!」

 

「私はLv5TGハイパー・ライブラリアンとLv1のドッペル・トークン二体とにLv1のジェット・シンクロンをチューニング!星海を切り裂く一筋の閃光よ!魂を震わし世界に轟け!シンクロン召喚!閃珖竜スターダスト!!!」

 

姿を現すのは白銀の翼を持つ星の輝きを纏いし竜。

 

閃珖竜スターダスト Lv8 ATK2500

 

「これが……遊希のエース」

 

「……綺麗」

 

「かっこいい……」

 

「し、痺れるぜ……」

 

遊希も実体化した閃珖竜スターダストに見惚れていた。このデッキのもう一体の相棒枠のこのカードのモンスターが実態化したのだから。

 

「っ!最っ高だ……」

 

誰にとも聞こえることない感想を呟き次に移る。

 

「バトル!ジャンク・デストロイヤーで烈火王テムジンに攻撃!デストロイ・ナックル!!」

 

零児はそれと同時に動き始める。ジャンク・デストロイヤーはテムジンの剣をはじき飛ばし、その拳で破壊する。

 

「っ!」

 

赤馬零児 LP3700→3100

 

「アイツの場がガラ空きになった!」

 

「行っけぇぇぇぇ!!遊希お姉ちゃん!!」

 

「閃珖竜スターダストでダイレクトアタック!流星閃撃(シューティング・ブラスト)!!!」

 

これがまともに通れば2500の大ダメージだが、零児は冷静にアクションカードを手に取り、

 

「私はアクションマジック、回避を発動。閃珖竜スターダストの攻撃を無効にする」

 

攻撃は届かなかった。

 

「惜しい!」

 

「でも!宣言通りにアイツのモンスター全て破壊した!」

 

「しびれるぅ!!!」

 

「うむ!凄いぞ遊希は!」

 

一方の遊希は

 

「……アクション…カードかぁ。一撃は入れたかったんだけどなぁ。そう簡単に削らせてくれないね」

 

少し悔しそうに笑い

 

「私はカードを3枚伏せてターンエンド」

 

赤馬零児LP3100

手札:5枚

場:無し

伏せカード:無し

ペンデュラムゾーン:DDD壊薙王アビス・ラグナロク

 

星風遊希LP3450

手札:2枚

場:ジャンク・デストロイヤーLv8 ATK2600

閃珖竜スターダストLv8 ATK2500

伏せカード:3枚

 

 

「私も驚いた。手札が増殖するGの効果で潤沢にあるとはいえ、こうもあっさり状況をひっくり返されるとは……称賛に値する。怒涛王シーザーの効果を無効にした上での効果破壊……あの状況であれば、反骨王レオニダスを先に破壊してもおかしくはなかったが……。先を見通すいい目と勘をしている。だが…それ故に疑問が生じる。それほどの腕がありながら、君が決闘塾に在籍していた記録はない。君が初めて決闘したあの日以前の…だ。加えて……君は公式の場で初めて使うこのカードに見覚えがあるのではないか?」

 

「っ!」

 

遊希の体はビクッと反応する。初めての動揺。内心は心臓バックバク状態だ。

 

「いや〜〜なんの事かなぁ?そ、それに!ペンデュラムカードだったら遊矢のを間近で使ってるの見るし!」

 

零児は目がを上げて少し息を吐き

 

「そうか、ならばそういう事にしておこう。では、私のターンドロー!私はスケール10のDD魔導賢者ケプラーをペンデュラムスケールにセット!これで、私は6から9のモンスターが同時に召喚が可能だ」

 

零児の後ろに二体目のペンデュラムが並び立つ。

 

「嘘、ペンデュラム召喚!?」

 

「遊矢お兄ちゃんだけのだけのはずじゃ!」

 

「我が魂を揺らす 大いなる力よ、この身に宿りて闇を引き裂く新たな力となれ!ペンデュラム召喚!出現せよ 私のモンスターたちよ!すべての王をも統べる3体の超越神、DDD死偉王ヘル・アーマゲドン!」

 

DDD死偉王ヘル・アーマゲドンLv8 ATK3000×3

 

「攻撃力3000のモンスターが三体も!?」

 

「しかもペンデュラム召喚決めちゃった……」

 

「そ、そんな……!」

 

「まだ、終わりではない!私は手札よりチューナーモンスター、DDナイトハウリングを通常召喚!」

 

DDナイトハウリング Lv3 ATK300

 

「DDナイトハウリングの召喚時効果発動、自分の墓地の「DD」モンスター1体を特殊召喚する!今一度甦れ!DDグリフォン!」

 

DDグリフォンLv4 ATK1200

 

「DDグリフォンの召喚時効果発動!自分のデッキから「DD」カードを手札に加える」

 

遊希は心底嫌そうな顔をして構える。

 

「Lv4DDグリフォンにLv3DDナイトハウリングをチューニング!シンクロ召喚!再び生誕せよ!レベル7!DDD疾風王アレクサンダー!」

 

DDD疾風王アレクサンダー Lv7 ATK 2500

 

「嘘だろ、場に何にも居なかったのに!」

 

3000打点が三体に疾風王アレクサンダーが並んでいる先程より状況は最悪である。

 

「遊希お姉ちゃん!」

 

「遊希……!」

 

祈る様な声を出すアユ、塾を託してみているだけで悔しさを滲ませる柚子を後目に、

 

「バトルだ!DDD死偉王ヘル・アーマゲドンでジャンク・デストロイヤーを攻撃!」

 

ヘル・アーマゲドンの体から放たれる紫の光はジャンク・デストロイヤーを貫き破壊する。

 

「……」

 

星風遊希LP3450→3050

 

「二体目のヘル・アーマゲドンで閃珖竜スターダストに攻撃!」

 

「閃珖竜スターダストのモンスター効果発動!1ターンに1度、自分フィールド上に表側表示で存在するカード1枚を選択して発動できる。

選択したカードは、このターンに1度だけ戦闘及びカードの効果では破壊されない!私は閃珖竜スターダストを選択する!波動音壁(ソニック・バリア)!」

 

「だが、ダメージは受けて貰う!」

 

ヘルアーマゲドンの紫の光は閃珖竜スターダストの護りが防ぐがダメージは遊希に届く。

 

星風遊希LP3050→2550

 

「うっ!」

 

「破壊を防げた!」

 

「だが、三体目がいるぞ!」

 

「三体目のヘル・アーマゲドンで再び閃珖竜スターダストを攻撃!先程の効果は1ターンに1度だったな!」

 

「くっ!」

 

ヘル・アーマゲドンの二度目の光には抗うことが出来ず、閃珖竜スターダストは破壊される。

 

「スターダスト!」

 

星風遊希LP2550→2050

 

「疾風王アレクサンダーでダイレクトアタック!」

 

「遊希!アクションカードを!」

 

「急いで!」

 

「このままでは塾が!」

 

皆が叫ぶ。この攻撃が通れば遊希は敗北する。そして塾も終わる。だが、遊希はその場から動くことなく言う。

 

(トラップ)カード発動、王魂調和!相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動でき、その攻撃を無効にする」

 

アレクサンダーの剣が遊希の眼前で止まる。そしてその間で烈風が巻き起こる。

 

「なに?」

 

「更に、自分の墓地からチューナー1体とチューナー以外のモンスターを任意の数だけ選んで除外し、除外したモンスターのレベルの合計と同じレベルを持つシンクロモンスター1体を、エクストラデッキからシンクロ召喚扱いで特殊召喚する!私はTGハイパー・ライブラリアンとジャンク・シンクロンを除外する!」

 

「TGハイパー・ライブラリアンはLv5ジャンク・シンクロンは3……」

 

「つまりLv8のシンクロモンスターが……!」

 

「集いし願いが新たに輝く星となる、光さす道となれ!シンクロ召喚!飛翔せよ、スターダスト・ドラゴン!」

 

スターダスト・ドラゴンLv8 ATK2500

 

胸と肩に水晶体が付いていて全身から光が星のように煌く青白い竜が姿を現す。先程の閃珖竜スターダストと似たドラゴンがその場に姿を現す。

 

「もう一体スターダスト!?」

 

「でも、さっきのスターダストと違う!」

 

皆が驚いている間に続ける遊希。

 

「墓地のスターダストシャオロンの効果発動『スターダスト・ドラゴン』がシンクロ召喚に成功した時、墓地から特殊召喚する!」

 

スターダスト・シャオロンLv1 ATK100

 

「攻め落とせなかったか……本当に素晴らしい目を持っている。私はカードを1枚伏せて、ターンエンドだ」

 

赤馬零児LP3100

手札:1枚

場:DDD死偉王ヘル・アーマゲドンLv8ATK3000×3

DDD疾風王アレクサンダーLv7 ATK2500

伏せカード:1

ペンデュラムゾーン:DDD壊薙王アビス・ラグナロク DD魔導賢者ケプラー

 

星風遊希LP2050

手札:2枚

場:スターダスト・ドラゴンLv8 ATK2500

スターダスト・シャオロンLv1 ATK100

伏せカード:2枚

 

「乗り切ったけど、パワー2500のスターダスト・ドラゴンじゃアイツのモンスターには勝てないじゃないか!」

 

「どうするんだろう……」

 

一方の遊希は少し苦しそうな顔をする。理由は緊張にある。このような何かがかかった重要な決闘なんて経験無いし、自分に全てかかっていると、精神的にくるし、相手は赤馬零児で、返しても返しても、きっちり返されて辛い状態だ。それこそ、緊張で時々呼吸を忘れるほど緊張しているのだ。

 

(頭が……重い、こんなに頭使うのしんどいんだけど……でも、このヒリつきはやっぱり楽しい!)

 

「楽しそう……」

 

「え?」

 

「どういうこと柚子お姉ちゃん?遊希お姉ちゃん、しんどそうに見えるけど…」

 

とアユが柚子に問いかける

 

「うん、しんどそうに見えるんだけど、なんか、目が笑ってると言うか、楽しんでいるように見えるの」

 

「あぁ、あの目はまだ諦めていない…熱い闘志を燃やす者の目だ」

 

と権現坂も続ける。遊希は状況的には苦しいが、デュエル自体は楽しんでいた。ひっくり返したりひっくり返されたり、こんなデュエルは良くも悪くも久々だと。

 

(このターンのドローで全てが決まる。できる?私にこのドローで決着をつけることが……不安だけど、怖いけど……皆の助けになりたい!こんな所で負けたくない!!!)

 

そう強く思った時、遊希のデッキトップが光り輝く。そしてモンスターの声が聞こた。鳴き声のような呼ぶような声が

 

「え……信じろって……?幻聴?」

 

思わずスターダスト・ドラゴンを見上げる。光は他の人には見えてないようだった。

 

「幻聴か何だか分かんないけど、とりあえず分かった!私のターン!ドロー!」

 

遊希はドローする。そしてそのカードを見て深呼吸をする。

 

「…きた、これに答えがあるなら、行こうか!」

 

遊希の覚悟が決まる。

 

「私はチューナーモンスター!救世竜セイヴァー・ドラゴンを召喚!」

 

救世竜セイヴァー・ドラゴン Lv1 ATK0

 

「ここに来て、新たなチューナーだと?」

 

零児は眉を顰める。遊希は指を手にかざし言う。

 

「私はスターダスト・ドラゴンとスターダスト・シャオロンに救世竜セイヴァー・ドラゴンをチューニング!」

 

「スターダスト・ドラゴンを!?」

 

「集いし星の輝きが新たな奇跡を照らし出す!光さす道となれ!光来せよ!セイヴァー・スター・ドラゴン!!!」

 

四枚の翼を持つどこか神秘と機械的な印象を纏う青白い竜が降臨する。

 

セイヴァー・スター・ドラゴンLv10 ATK3800

 

「攻撃力3800!?」

 

「痺れるぅ!」

 

「すごく……綺麗」

 

小学生三人組と塾メンバーも驚いていた。更に畳み掛けるように

 

「更に、罠カードタイラント・ウイングを発動!フィールドのドラゴン族モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる!セイヴァー・スター・ドラゴン対象に攻撃力と守備力400アップの装備カード扱いとして、そのモンスターに装備する!」

 

セイヴァー・スター・ドラゴンATK3800→4200

 

「凄い!攻撃力が4200になった!」

 

「バトル!セイヴァー・スター・ドラゴンでヘル・アーマゲドンを攻撃!シューティング・ブラスター・ソニック!!!」

 

セイヴァー・スター・ドラゴンは翼を折りたたみ、光を纏い死偉王ヘル・アーマゲドンを貫く為に迫る。

 

「罠カード発動!戦乙女(ヴァルキリー)の契約書!このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、 自分フィールドの悪魔族モンスターは、相手ターンの間は攻撃力が1000アップする!」

 

DDD死偉王ヘル・アーマゲドン×3Lv8ATK3000→4000

 

DDD疾風王アレクサンダーLv7ATK2500→3500

 

「無駄だよ!セイヴァー・スター・ドラゴンの攻撃力は4200!ヘル・アーマゲドンは破壊させてもらう!」

 

しかし、セイヴァー・スター・ドラゴンを超えてはいない。ヘル・アーマゲドンをそのまま破壊する。

 

赤馬零児LP3100→LP2900

 

「タイラントウイングの効果でセイヴァー・スター・ドラゴンは二回攻撃ができる!」

 

「ヘル・アーマゲドンのモンスター効果発動!」

 

2回目の攻撃をさせまいと零児がヘル・アーマゲドンの効果を説明する。

 

「自分のモンスターがフィールドを離れた時、このターンの最後までその攻撃力を自らの攻撃力に加える!破壊されたヘル・アーマゲドンの攻撃力は4000。よって2体のヘル・アーマゲドンの攻撃力は4000上昇する!」

 

 

DDD死偉王ヘル・アーマゲドン×2Lv8ATK4000→ATK8000

 

「攻撃力8000!?」

 

「すご……」

 

「攻撃力8000のモンスターなんて」

 

「どうやって倒せば……」

 

「しかも2体も……こりゃ厳しいな、遊希も」

 

「これじゃあ……遊勝塾が…!」

 

「そんな……」

 

「ぐっ……うっ……!」

 

デュエルを見ていた塾のメンバーは絶望したり、冷や汗をかいている。そんな中、遊希は

 

「いや、この瞬間を待っていた!セイヴァー・スター・ドラゴンのモンスター効果発動!相手が魔法・罠・効果モンスターの効果を発動した時、このカードをリリースする事でその発動を無効にし、 相手フィールド上のカードを全て破壊する!」

 

「なにっ!?」

 

遊希はゆっくりと手で銃を作り撃つ真似をして

 

「全てを貫け!セイヴァー・スター・ドラゴン!スターダスト・フォース!!!」

 

セイヴァー・スター・ドラゴンは再び突撃の体勢になり、五体に分身して突撃し、ヘルアーマゲドン2体と疾風王アレクサンダー、ペンデュラムゾーンのカードを破壊する。それと同時に突如として、アクションフィールドが姿を消す。

 

「え!?」

 

「……どういうことだ」

 

「何があったのお父さん!?」

 

柚子は父に聞くが、

 

「分からん!急にシステムダウンを起こしたんだ!!!何が何やら分からないんだが!復旧させてみる!」

 

(システムダウンを起こすほどの負荷がかかっていたという事か?いや、システムに負荷をかけた要因の一つは、彼女の最後のモンスターだろう……)

 

零児がそう考えていると

 

「零児さんッ!」

 

理事長が零児の方を焦った様子で見つめる。外から声がかかり、ただならぬ雰囲気を感じ取る。

 

「すまない、少し外す」

 

「あ、はい。どうぞ……」

 

遊希はキョトンとしてその様子を眺める。

 

「どうした中島……。……この勝負、預ける」

 

「え?あ、はい」

 

零児は遊希に背を向けて立ち去ろうとする。その前に

 

「リアルソリッドビジョンの復旧が困難であれば、私名義でレオ・コーポレーションに掛け合ってくれていい。すぐスタッフのものが対応するように手配しておく。もしもの為に私の名刺を渡しておく、塾長に渡しておいてくれ」

 

「あ…は、はい…感謝、します?」

 

珍しく挙動不審になりつつもしっかり名刺を受け取る遊希。そして去っていく零児に遊矢は

 

「あんた!名前は!」

 

「零児、赤馬零児。君の活躍、そしてペンデュラムのその先を楽しみにしている」

 

そう遊矢に言い残し零児は去っていく。




赤馬社長容赦無さすぎなんよ……。

セイヴァー・スター・ドラゴン召喚時の召喚反応ヤバそう(KONAMI感)
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