Genshin impact journey   作:如月ねこ

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評価が……評価が欲しいんだッ…!

timaturi777 エンプティ さん+1(非公開の人)

お気に入り登録ありがとうッ!

次の回でタイトル変えますね。記念じゃないけど

UAも800越してワンダフルワンダフル… 

目標はとりあえず1000やね


「鳩ォォォォォォォォォォォォォォォオッ!」

 

 

 モンド城の橋の前まで来た。

 

 ここから見ると、モンド城の城壁って意外と高いんだね。

 10mあるじゃん。場内の人々井の中の蛙状態じゃん。

 

「こんな城壁高くて不便じゃないの?」

 

「慣れればなんてことないよ! 景色を見たいなら外に出ればいい話だし、

 結構城外には出やすいからね!」

 

「ふーん」

 

 アンバーに聞いたら納得な答えが返された。納得。

 そう言いながら橋に近づくと横から声をかけられた。

 

「お〜い! そこの旅人さ〜ん!」

 

「何?」

 

「料理は野外生存の基本! 忘れちゃだめよ!」

 

「? あなたは?」

 

 不審者が話しかけてきた。物腰から察するに悪い人ではないだろう。

 いやいきなり野外生存の基本を語り始める時点で不審だけれども。

 

「冒険者協会の“サバイバルプロ”とは私のことよ!」

 

「いや名前」

 

 肩書を聞いてるわけじゃないんだよ。いきなり「冒険者教会の〜」とか

 言われたら普通引くよ。

 

「リンよ。というかアンバーさんもいたのね。いいところに来たわ! 

 ちょっと君! 名前はなんと言うのかしら?」

 

「蛍だけど……」

 

「蛍ちゃんね! じゃあ今から“大根入りの野菜スープ“を作ってもらうわ! 

 レシピはあげるし、材料もあそこのタルに入っているわ!」

 

 いきなり料理試験的なものが始まった。中ば強引に。

 渋々リンさんからレシピを教えてもらい、タルから材料を取り出す。

 幸いレシピ自体はそんなに難しくもないので、簡単に作れた。

 

「オッケー! それじゃあそれを食べさせて!」

 

 そう言って私の手からスープを受け取り、スプーンで掬って少し食べる。

 周りに心音が響く中、リンから下された評価は……

 

「う〜ん! 美味しい! 完璧までとはいかないけど、あなた料理の才能が

 あるんじゃない?」

 

「ありがとう」

 

「才能が勿体無いわね……そうだ! レシピをあげるからいつか食べさせて!」

 

「いいよ」

 

「楽しみにしてるわね〜!」

 

 そう言ってリンのところから離れる。相変わらずリンは釜の前で悩んでいた。

 何に悩んでるんだろ。

 

 少し歩いて、橋に差し掛かる。

 

 

「鳩ォォォォォォォォォォォォォォォオッ!」

 

 

 ダッシュで鳩に切り掛かる。しかし剣は空を斬り、鳩は空へと飛び立ってしまった。

 チッ、久しぶりに鶏肉にありつけると思ったのに……

 

「おい! 鳩が逃げちゃったじゃないか!」

 

「しょうがない、この世界は生きるか死ぬかなんだから(キリッ)……」

 

「意味わからないけどどうしてくれるの!」

 

 少年が叫んできた。ヒステリックかこいつ。

 鳩を殺そうとしたことを怒ってるのではなく、鳩が逃げたことに怒っているらしい。

 逆だろ普通。

 

「ティミーくん、どうしたの?」

 

 おっとここで女神アンバーが降臨なされた! どうやらこの少年はティミーと言う

 らしい。

 

「こいつが鳩を追い払っちゃったんだよ」

 

「う〜ん、そうだね……まぁ鳩が死んじゃったわけでもないし、今日は

 我慢して、明日来るのを待ってみたら? あの人には私が強〜く言っとくから!」

 

「わかったよ……強く言っといてね!」

 

 上手く丸め込んだらしい。流石女神アンバー()。

 というかこれ私が怒られるやつじゃない? アンバーが近づいてくる。

 なんだか悪魔に見えてきた。

 

「今失礼なこと考えたよね?」

 

「イエシリマセン」

 

「絶対考えてた顔だよこれは! ってそれは置いといて、城内の鳩は殺さないように! 

 城内中に鳩の死体が転がっても困るから!」

 

「わかった」

 

「本当に分かってるの?」

 

「ええ分かってますとも」

 

「なんであなたが偉そうにしてるのよ……」

 

 そう言って場内へと入る。門番にかなり怪しまれていたがアンバーの顔パスで通れた。

 

 場内に入ってみると、そこには大きな城ではなく、活発な街の風景が

 広がっていた。目につくのは大きい風車。流石風の国だけある。

 目の前を通る大きな通りの奥には噴水がある広場があり、

 通りを挟んで店が並んでいる。そしてその奥に、大きい人物の像があった。

 

(あれって……)

 

 前あった龍と話していた少年に似ているような気もするけど、多分違うね。

 

 

「改めて紹介させてもらうわ。風と蒲公英の牧歌の城、自由の都……

 西風騎士団に守られて来てやってきた蛍さん達、モンドへようこそ!」

 

「真ん中らへんいらないだろ」

 

「いいの!」

 

「と言うかやっと野宿しないですむな」

 

「そうだね」

 

「え!? ずっと野宿してきたの!?」

 

「そうだよ」

 

「え……野宿して生きてきたの……信じられない……確かにそう言う人がいるとは聞くけど……」

 

 ブツブツ何か言っているアンバーは置いておいて、パイモンがあることに気づいた。

 

「でも、城のみんなはあんま元気じゃなさそうだな」

 

「最近、みんな風魔龍の件で頭を悩ませてるからね〜。

 でも大丈夫! ジンさんがいればきっと全てうまく行く!」

 

「誰なんだ?」

 

「西風騎士団の代理団長———ジン、モンドの守護者だよ! 

 ジンさんがいっしょなら、風魔龍レベルの災害でも、きっと打ち勝てるはず!」

 

「(なんかすごい人みたいだね)」

 

「(そうだな)」

 

「そうだ! 一緒に騎士団本部に行く前に、渡したいものがあるの! 

 さっきヒルチャールの巣を一緒に片付けてくれたお礼だよ!」

 

「オイラにはないのか?」

 

「えっと……パイモンには使えないものだからね……」

 

「おい! 蛍ばっかりずるいぞ!」

 

 喚くパイモンの耳元に近づく。

 

「モラミート」

 

「うっ!」

 

「ホワイトソースポトフ」

 

「ぐぐっ!」

 

「最後に……鳥肉のスイートフラワー漬け焼き」

 

「ぐはぁっ!」

 

「いいの? (圧)」

 

 

 

「ぐぅ……フン! まぁ今回は許してやるぞ!」

 

「オッケー? じゃあとにかく私についてきて! 今から高いところに行きましょう!」

 

 そう言って彼女は脱兎の如く走り始めて向こうまで行ってしまった。まぁ彼女兎っぽいけど。

 兎は空なんて飛ばないけど。

 

 とにかく追いかけたほうがいいかな。見失っちゃう前に追いついちゃおうか。

 




あれ?進み遅くね?

ティミーは救われるべきじゃない()

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