破滅した悪役令嬢がいたので殺人マシーンにしてみた件 作:らくべえ09
加筆修正して投稿します
あんまり整合性とか複線とか考えていませんので
どこかの遠い話だということでよろしくお願いします
こういうパターンもあるかなと
「……それで、近況は?」
「ハワイ近くの【出入り口】から、空母で運んだ戦闘機を飛ばした――まずは、こういう感じですね」
「やることが早いな……」
「国民からの突き上げもありますからね。来年には選挙だし」
「念入りなEMP対策をして、本腰を入れるつもりだとか」
…………。
「アメリカさん、またぞろ金を出せ、自衛隊を出せとおっしゃってる」
「うちのほうだって、てんやわんやなんだがなあ」
「空爆のほうは成功したらしいが?」
「建物はだいぶ破壊したようですね。しかし、問題は地上です」
「なにしろ、あの国も広いからなあ」
「いや、大変なのは空爆の後……飛行機が飛び回った後ですよ」
「怪獣……ドラゴンだったか?」
「はあ。通常は大型でも20メートルクラスだそうですが、出現したのは100メートルを超えるサイズだとか」
「現地では雷電竜と呼んでいるそうで。空中から強烈な電撃を放つようです」
「ドラゴンってのはホントに特撮怪獣みたいだなあ……」
「他にも、厄介なのはいますが。こういった巨大なものは長く生きている個体で、総じて古代竜と呼ばれる。と、報告にもありました」
「あんなのがピョコピョコ出てくる土地が欲しいのかねえ?」
「いえ。ドラゴン、それも大型となれば出現頻度は低いそうですが……。どうやら飛行機に反応して近づいてきたらしいですよ」
「おいおい」
「現地で、高速や高度の高い航空機がなかったのは、これが理由なんでしょうね」
…………。
「……ダンジョンがわいたぁ?! あそこは、それがない土地じゃなかったのか?」
「はあ……」
「向こうさんの言い分だと、『
「なんだ、そりゃ!?」
「初耳だぞ?!」
「『聞かなかったのはそっちだ』とのことです」
「あはははは……」
「見た目通り、やることは悪魔じゃないか」
「アメリカさんは激怒してるだろうなあ」
「いやアメリカだけじゃありませんよ?」
「色んな国がドサクサで土地をかっぱいでいったじゃないですか」
「だけど、それにしたってごく1部でしかないんでしょ?」
「ユーラシア大陸並の土地が、いくつもあるみたいですから」
「少なくとも、表面積は木星クラスのようで」
「それ、重力とかどうなってるの???」
「確か1日も24時間で、1年は365日ですよね。こっちではどう考えてもありえない」
「だいたいの話、
「太陽や月、星も確認できますが……。それが、恒星や衛星であるかは極めて怪しいと学者も言ってます」
「そんなわけのわからん場所……」
…………。
「無人?」
「現地で調べた結果、建物だけで最初から住民はいなかったようですね」
「おいおいおい。ダンジョンの騒ぎに続いて……」
「そもそも、アメリカが攻めてた場所はヤオアムト王国ではなかったんです」
「は?」
「早い話、偽物の建物が並んだ無人の土地を攻撃、制圧してただけと」
「アメリカが出入り口から侵攻していったのは、ずっと離れた別の土地なんです」
「じゃ、完全にいっぱい食わされたわけか?」
「データも全て都合よく作られたものだったらしく……」
「で、あいつらの言い分は?」
「どうせひとをバカにしたもんだろうけどな」
「『タダでもらったものにケチをつけるな』、だそうです」
「ぶほっ……」
「笑いごとじゃありませんよ」
「ヤオアムトへ続く出入り口を作れとは要求しなかったのか? いや、しないはずがないか……」
「『その場合、ヤオアムト側につく連中もそれなりにいるから、勝つことは非常に難しい。ついでに、その戦争で貴国を支援する気はないのであしからず』、だそうです」
…………。
「泥沼だなあ」
「すでに1年が経過してますが、いまだに進展はないそうです」
「戦死者は少数らしいが……」
「ええ。しかし、兵士の疲弊が大きいようで」
ヤオアムト西側に位置する大洋の島。
そこに、出入り口は開いた。
開いたが……。
「まあ、島と言っても四国並のサイズですが」
「そっからどんどん軍を送ってるんだろ?」
「前線基地の建設だけで、かなりかかったようですが」
「陸地だけじゃなく、海にもモンスターはいるからなあ」
「むしろ水棲型のほうが巨大ですよ」
「陸地に這い上がって襲ってくるタイプも多いです」
「どうやら、あの出入り口ってのはモンスターを刺激して引き寄せる性質があるようで……」
「またひでえ話だなあ」
「大きな船は目をつけられやすいようで、途中で襲われるのは普通だそうです」
「空は……ダメか」
「大型の飛行型モンスター、さらに敵の戦闘機に襲撃されるとのことです」
「あれって、飛行機か? 飛行機の形した岩だろ?」
「いわゆるゴーレムの一種らしいです」
「完全に無人型で、攻撃はただ体当たりをするだけではありますが」
「あんなデカい岩が高速で突っ込んでくるんだ、たまらんぞ」
「機体? を構成しているのはただの岩石ですから、破壊は容易です。向こうも回避行動もとりません」
「しかし、あとからあとから湧いて出るんだろ?」
「ほぼ無尽蔵に現れるようです」
「こっちが100墜としても、向こうさんにゃ500も1000も次がいるわけだ」
「下手すると何十万でしょうなあ……」
「しかし、それだけの数を出せるなら、一気に島を攻め落としたってよさそうなもんだ」
「俯瞰してみると、勝てないが負けもしない。うまくすれば勝てそうだという、そういう塩梅でやってる……ちゅう感じですわ」
「結果的には、無駄に軍事費を使うばかりでもな」
「アメリカさんは海戦だからまだいいが……」
「陸地からの侵攻を選んだ某国は悲惨ですわ。岩の飛行機に加えて、あのゴーレムっての? あれがウジャウジャと押し寄せてくるんだから……」
「ボヤボヤしてると本国に攻め込まれるから迎撃せんわけにもいかん」
「出入り口の開いた場所だって、岩と土ばかりのひどい荒野ですからな」
「おまけに、モンスターも寄ってくるか?」
「やっぱり、泥沼だなあ……」