ヘヴィーな戦場はオブジェクト岳じゃ済まない。 作:caose
始まり
戦争は人間が持つ本能でしかないと誰かが言っていたがそれは真実であろう、
有史以来終わったことなど一つもないんだから。
地球の隅から隅まで開発の手が及んで高出力のレーザーで一部の権力者たちが
シャトルで月面に別荘を建てたり癒しやスピリチュアル等の
サプリメント企業がある中で戦争は続いてた。
そんな中で『島国』・・・日本はある超兵器を生み出してしまった。
『オブジェクト』、本体だけで全長50mと言う巨体+大型の大砲を装備した
正に巨大な移動要塞。
戦車や戦闘機は旧世代兵器と一括りにされ、核弾頭ですら数発耐えられると言う
当時それ相手に戦っていた兵士曰く『この世で最も理不尽な戦場だった』と
言っていた。
そして戦後『オブジェクト』は普及して世界中で兵器開発したがそれ以外は
どうなったと思う?
「簡単な話だ、拳銃持っている兵士は『不要で不必要』な存在へと
堕ちちまったのさ。」
そう言うのは日本の軍事基地にてオブジェクトを窓越しから見ている
軍上層部高官である。
その男が使っている部屋の一角にてとある科学者と話しをしていた。
「兵士はオブジェクトが整備している間に監視したり
ただ単に突っ立っているだけでヒーロー扱いするっていう飾り物に
成り下がっちまったよ。早い話が給料泥棒になっちまったんだが・・・
そんなの許していいと思うか?良いや良くない、軍人は祖国を守るために
その身を盾にしてでも仲間や家族、そして祖国を守るためにこそ価値があると
言うのに政治家やクソッタレナ連中によって零落れちまって
今じゃあオブジェクトがぶっ壊れたからはい降参なんて言う腰抜け共が
大多数になっちまって軍の質が落ち込んじまった。
誰かが眼を覚まさせるべきなんだ、今世界中で口にしている『オブジェクト戦争はクリーンな戦争、誰一人も死人が出ない』何て言うクソッタレナ謳い文句を
ぶっ壊して思い出させなきゃいけねえ。戦場程汚くて胸糞悪くて去れども・・・
誰もがその生に感謝して且つ血なまぐさい最も悍ましい場所だって言う事をな。」
そう言うとその高官は科学者が持っている資料からある情報を・・・その兵器と運用するソレを見てこう言った。
「お前さんには悪いがここで死んだことになって貰う、研究所は『正統王国』が使っているアラスカでお前さん一人だが機体はこっちで組み立ててやるから
心臓部となる『アレ』を完成させて欲しい。そしてそれをお前さんが
相応しいと思う奴に譲ってやれ、そしてそれを使ってこの狂っちまった世界を
元に戻してくれ。この作戦は極秘事項として作戦名は
既に決めてある、
・・・・・・・・・・・作戦名は『エンドレス』終わりの始まりって意味だ。」
それから数年後。
アラスカの氷雪地帯にて中世的な少年(幼少期は幼馴染によって女装させられた経歴在り)『クウェ―サー』は『正統王国』軍保有の
『オブジェクト』整備基地ベースゾーン近くにある滑走路で・・・
こちらで出来た悪友『ヘイヴィア』と共に雪かきに悪戦苦闘していた。
「クソったれが!こんなのに意味があるかってんだ!!」
『ヘイヴィア』がそう言ってスコップを投げ捨てると『クウェンサー』が
こう言った。
「仕方ないだろ?少しは仕事してますって所見せないと選挙中の
『フライド』議員だったかな?節税節税って言われて俺達の給料無いんだぜ?」
「そう!それだよ『クウェンサー』!!何でこんなお飾り任務なんだよ
本当に!?俺は只のレーダー分析官で『オブジェクト』の前じゃ只の羽虫だぜ?
意味ネエだろ本当に。」
「まあな、今どき役立つかどうかわからねえけどさ・・・
戦わなくて済むって方が一番じゃね?」
「まあな、今どき戦場で命散らすなんて流行らねえし遠くから
『オブジェクト』が相手ぶっ飛ばしてお土産である功績持ち帰ってくれるからな。生身の俺らが真面目に戦うなんて環境ねえよ。」
『ヘイヴィア』はそう言いながら空を眺めている『クウェンサー』が
雪で固めた椅子擬きに座ってこう聞いた。
「『ヘイヴィア』って確か貴族だよな?」
「まああな・・・面倒くさいけど武勲をかき集めないと家督次ぐ時に
箔が付かないがあと3年はこの状況だろうな。」
そう言いながらこれから続くであろう自堕落な環境に溜息付いていると
『ヘイヴィア』もこう聞いた。
「手前は確か『オブジェクト』関連の設計士だったよな?」
「まあな、『ヘイヴィア』と違って俺平民だし手に職付けると後は困らないし
同じような感じで3年経過したら最高クラスの高学歴同様の証貰えるから
『オブジェクト』の製造と売買でウハウハだな。」
「けどよ、そういうのって成功すればだろ?大抵尾の奴らは戦地の病気とか
過労とかでそういう教育受けていねえから脱落するんだよな。」
「『ヘイヴィア』は軍人だから良いよな、生き残れそうで。」
「まあなって言うかこれ不味いよなこのレーション、もっと美味く
出来ないものかねえ?」
そう言いながらレーションを食していると『クウェンサー』がこう答えた。
「旨すぎると兵士のテンションが変わるんじゃね?場所によっちゃあ違う訳だし態と味の無い物を食べさせることで一定のテンションを
保たせているんだろうけどこれならそこら辺にいる鹿でもゲットして
塩焼きしたほうが効率良さそうだよな。」
『クウェンサー』がそう言いながらレーションを掌で投げたり掴んだりして
遊んでいると・・・『ヘイヴィア』が『クウェンサー』に向けて笑顔で
こう言った。
「それだよ『クウェンサー』!」
「?」
「そうだよな!なけりゃあ調達すりゃあいいんだ!行くぞ『クウェンサー』!!飯が俺たちを呼んでいるぜ!!!」
イヤッホーと言いながら軍用ライフル持って敷地外にへと向かうのを見て
『クウェンサー』はマジかよと思いながら同行した。
・・・この時の言葉を『クウェンサー』は後悔することとなった。
自分のこの何気ない一言で運命が変わるなど・・・知る由もなかったのだから。
嘗て『オブジェクト』によって今の世界が作られたと言う事は
その『オブジェクト』の歴史が終わりを迎えようとするなど・・・
夢にも思わなかったからだ。
雪降って・・・積るなよ本当に!