ヘヴィーな戦場はオブジェクト岳じゃ済まない。 作:caose
クック追加諸島
「へえ、テクノピック委員会全員解散と同時にテクノピックそのものが永久中止なあ。」
ヘイヴィアはそう言いながら情報端末を見ていたが・・・その上に大きく
影が出来たのだ。
その正体に対してヘイヴィアはまたかよと言いながらパラソルから出てこう言った。
「うおいクックマン!手前其処どきやがれや折角海を眺めながらジュースを
飲んでんだからよ!!」
『そうは言いますけどねヘイヴィア少尉、こっちだってこいつの慣らしで
それどころじゃないって言うかさぼりはいけませんよさぼりは?』
「うっせえ!折角クック追加諸島に来てんだからバカンス気分味わいてえんだよ!!」
ヘイヴィアはそう言いながら現在クックマンが使っているMAIlesを見ていた。
体の色はメタリックグレー
巨大なモノアイみたいなセンサーアイ
頭部はブレイディハウンドに似ているが違う機体
最新型MAIles『ブレイディフォックス』
トリアイナの戦闘データに加え最新のジョウガンのデータを取り込んで開発した機体。
無人機用と有人機用の2種類がありこれまでのデータから最新型にアップデートされた
戦略特化型AIを使ったそれはブレイディハウンドよりも高い性能を発揮する・・・と言う
触れ込みが付く試作機である。
現在クウェンサー達は正統王国軍領地であると同時に安全国であるクック追加諸島にて『ブレイディフォックス』の開発作業を手伝っていた。
このクック追加諸島は元々あった小さな島を中心に幾つもの人工島を接合して
造り上げた海上油田と同じ設計構造を持っておりその島々を長大な幹線道路状の橋で
繋ぎ合っていてその島々一つ一つがオブジェクト関連の実験棟やスパコンの保管庫として扱われ兵士の生活空間もその島一つで成り立つという場所であり・・・嘗ては潤沢な
その施設によって大勢の左遷させられた問題兵士たちが集わされて自主退職に
追い込ませるという流刑地さながらな扱いにされていたが・・・ジョウガンの・・・MAIlesの登場でその存在意義はがらりと変わって行ったのであった。
「昔は平和だから腐って自主退職に追い込ませるここは今やその特異的な環境から
兵器実験の実験場に早変わりして左遷扱いされてた連中は
全員テストパイロットにされるや否や大張り切りで今でも新兵器開発に勤しむ、
正に平和が造り上げた閉鎖的な場所も解放された戦場と同一の場所になっちまったが・・クウェンサー何してるんだろうな?」
ヘイヴィアはそう言いながらパラソルから出てきて中央の島・・・
・・・・・オブジェクト開発重要エリア兼MAIles及び新兵器開発エリアである
『セントラル・グラウンド』を見た。
『セントラル・グラウンド』
女子又は女性率が100%と言う男性から見たら天国と言わんばかりであろうがそこに行くまでは地獄だ。
専用のパスが必要であるが発行されるには専用のデータ入力と
『セントラル・グラウンド』の監視・護衛部隊『ナイトエッジ』小隊が保有する対人型『ブレイディハウンド・SK(シリアル・キラー)』を潜り抜けて更に幾つものゲートと
ケイのAI情報から造り上げた最新型の認識システムを6回以上(指紋・声紋・血液・身体スキャン・金属探知・パスワード入力)を乗り越えた先に入れるという正に正統王国軍の頭脳ともいえる場所に・・・現在クウェンサーは特別に入っているのだ。
その目的はジョウガンのオーバーホール・・・と名を騙った技術接収と
データのサルベージ、新武装のチェックである。
「どうだ、ケイ。ジョウガンの調子は?」
『問題ないぞクウェンサー、然しリアクターのデータ情報をサルベージするだけで
ここまでの人員をそろえるとは凄いなココは?』
「そりゃあまあお前の動力源は未知の物質が入ってるからな、それにここの連中
お前を見て初っ端が・・・あれだったからなあ。」
『ああ・・・あれかあ・・・。』
ケイはそれを聞いてここに来た時の事を思い出していた。
数日前にクウェンサー達がこの島に来た時の事。
作戦会議所にてフローレイティアが全員に向けてこう言った。
「これから数日間我々はここで新型MAIlesの受け渡しに入るのだが・・・
クウェンサーはここに残れ、シャルロットは他の奴らと共に島に行け。」
そう言われて仕方なく了解と答えて向かうとクウェンサーはフローレイティアに向けてこう聞いた。
「あの・・・俺何か悪いことしましたか?」
クウェンサーがそう聞くとフローレイティアはこう返した。
「いや貴様には何もない、只お前のジョウガンについてだがオーバーホール序に機体の動力源の解析をしたいと言う研究者共からの熱望があってな・・・上も色々と言い訳言ってきたが我慢の限界らしく下手したらお前の所に行きかねんから万が一に備えて・・・
分かるよな私の言いたいことが?」
フローレイティアはクウェンサーに向けてジト目出そう聞くとああ成程ねと
言わんばかりにこう答えた。
「俺のジョウガンをその研究者達の所に行けばいいんですよね?」
「そうだ、既に手配は終わっている。大型の貨物用車両に乗せて中央にアル
『セントラル・グラウンド』に向かってほしい。」
「『セントラル・グラウンド』・・・何ですかそこは?」
クウェンサーがそう聞くとフローレイティアはふむと言ってこう答えた。
「オブジェクトの設計士が集まる変人共の集まり」
「今すぐ荷物まとめて行ってきます!」
フローレイティアが言いかける中クウェンサーがダッシュで出て行くのを見て
ああそう言えばと今更ながらフローレイティアはこう呟いた。
「あの子確か設計士志望だったね・・・まあ良いか後学になるだろ。」
そう言ってフローレイティアは部屋から出て行ったのであった。
次回は『セントラル・グラウンド』へ。