ヘヴィーな戦場はオブジェクト岳じゃ済まない。 作:caose
「それにしても道幅が広いなこの街は、片側三車線なのに合わせたら・・・
80mクラスッてどういう基準で考えたんだアマゾンシティの建築における
道路基準は!造り間違えじゃねえよな?」
クウェンサーがジョウガンのセンサーで道幅確認してそう言うが
確かにそうである、見た感じだがジョウガンが3機ほど横から並んで
歩いていたとしても余裕で入れそうなのだから。
するとケイがこう答えた。
「恐らくだがここは地図上ではメインストリートでオブジェクトの
パレード用兼超大型重機が入れるように調整されているようだな、耐久性は
保証付きだが20年間整備されていなからか地下のケーブルと高層ケーブルで
構築された送電網は使えないようだな。」
「まあ普通に考えたらそうだよな、これで使えたらマジ正統王国凄いぞ。」
クウェンサーがケイに向けて冗談半分にそう言っていると・・・ケイが
こう言った。
「クウェンサー、先ほど部隊から通信が入って銃撃が始まったぞ。
それとだが支援要請があって戦車部隊が遠距離攻撃するから『B-10』にいる部隊は
退避せよと通告があったぞ。」
「分かった、俺達が今いるのは『P-6』だから大丈夫だろと思うけど・・・
ヘイヴィア!俺の所に来い!!こっちが安全だ。」
『了解、そうさせてもらうぜ。』
そう言ってクウェンサーがジョウガンのアームを使ってヘイヴィアに向けると
ヘイヴィアは乗り移ってサブアームに摑まると・・・爆発音が聞こえた。
「どうやらおっぱじめやがったな、さてと。先ずは奴らが使っていた
トラックを見つけて潰すから降ろして」
『待てヘイヴィア、何か来る。』
「!」
それを聞いてヘイヴィアはアサルトライフルを構えて何処だと思っていると
クウェンサーはジョウガンのセンサーを確認して・・・ぞわりとしてこう言った。
『・・・蟻だ。』
「蟻?・・・それなら」
『何んともねえなんて言わせねえぞ、あれは・・・
・・・・・〈軍隊蟻〉、最悪の雑食昆虫だ!』
それを聞いてヘイヴィアはひぇと呟くが無理はない、〈軍隊蟻〉は特定の巣を
持たずあらゆる場所を練り歩く代わりに目の前にある動く動物は虫だろうが牛や
豚だろうが・・・人間だろうがお構いなしに立ち向かい噛みつき、
毒で殺すといった殺人蟻である。
「ドン位だ!?」
『大体・・・60m先ここからまっすぐ!』
「ふざけんなよ!手前は良いかもしれねえが俺は生身だぞ!!食い殺されて
アリとキリギリスの蓄えになっちまうぞ!?」
『いや多分ジョウガンでも無理だろうな、奴らは僅かな隙間でも侵入して
食い殺しに来るぞ。』
『ケイお前冷静に言わないで!?』
クウェンサーがケイに向かってそう言うとあることを思い出した、それが・・
これ。
『そういやあ婆さんがアマゾンシティ対策って事で殺虫剤入りの弾丸
貰ってたよな!?』
『正確には爆発させて炎上させる特殊弾頭だ、殺虫剤成分もあるが大体が
可燃性の代物だな。』
「よっしゃ!じゃあそれ使ってくれ!」
『分かった!ケイ、マガジンは?』
『既に装填準備完了で出してる。』
そう言うと腰にあるマガジンボックスが開くとマガジンが飛び出て来たので
クウェンサーはジョウガンでそれを取るとセットしてこう言った。
「悪いな・・・こっちだって生きたいんでな!」
クウェンサーがそう言ったと同時にキャノン砲から放たれると姿を見せた
〈軍隊蟻〉の大群勢が迫ってきて目の前で・・・爆発して吹き飛んだ。
この弾頭はまず目の前で炎が迫りその後から殺虫剤と同じ成分を持つガスが
燃えながら広がる代物で暫くすると・・・〈軍隊蟻〉は全員くたばっていた。
「ふう、早いうちに移動しようぜ?今の爆発音で敵がこっちに」
『来ねえよヘイヴィア。』
「?なんでだクウェンサー??」
ヘイヴィアがそう聞くとクウェンサーはジョウガンの右手の指を向けると
ヘイヴィアは何だと思って見てみるとそこで目にしたのは・・・
・・・・・全身ブクブクに腫れあがっている兵士がそこにいた。
『多分連中は先に来て生きたままやられたんだろうな、
あそこが〈軍隊蟻〉のいた場所だろうな。』
「戦争って・・・地味だよな。」
『今まで派手だったからこそ戦争ってこういうのの積み重ねで
出来てんだろうな。』
クウェンサーはそう言いながら移動していった。
一方フローレイティアの方だが今彼女はある意味・・・緊張していた。
何せ目の前にいるのは資本企業軍の・・・准将だからだ。
『よう、あんたがフローレイティア=カスピトラーノ』って奴か?
成程確かに美人だ。こいつは爺共が黙ってねえわけだ。』
「申し訳ありませんが貴方は?」
フローレイティアはそう聞くと男はこう答えた。
『俺の名前は〈鈴城 海燕〉、資本企業の准将だ。お宅らマスドライバー財閥を追っているって聞いてな、ちぃいとばかり厄介なことが2つほどあるから忠告に
来たんだよ。』
「忠告・・・言っておきますがハニーサックルはたとえ投降しても射殺するのでご心配なく」
『そっちじゃねえよ、奴さんはとんでもねえ狐でな。下手すりゃあ
俺らだけの問題じゃ済まなさそうだからな。』
そう言うと〈鈴城 海燕〉はまずはと言ってこう答えた。
『あの野郎は正統王国・・・そっちから情報同盟に亡命するようだぜ。』
「!!」
それを聞いてフローレイティアの顔色が蒼くなった。
今自分たちのオブジェクトは第二世代とはいえ整備中で使えない、
だが向こうには準備万端なオブジェクトが複数存在している。
然もテクノロジーにおいても優秀で軍用ソフトウェアだけならば4大勢力随一(現在ケイのAIをベースにした戦略特化型AIを作成中でうまく行けば
それも追い抜けるというのが正統王国技術開発部の見解)である。
地図上でもアマゾンを抜ければ情報同盟のパリマがあるので間違いなかろう。
『それともう一つ、奴には切り札がある。』
「何でしょうか・・・〈鈴城〉準備。」
これ以上まだあるのかと思っているが聞いておきたいと考えていた、
うまく行けば対抗策があるはずだと思っていると〈海燕〉はにやりと不敵に笑ってこう答えた。
『奴は『妃 御津人』博士・・・嘗て一世を風靡した天才学者の弟子だ。』
そしてアマゾンシティのビルの上
「さてと・・・おっぱじめようぜ先生、アンタが造った兵器か
俺の造った兵器か・・・弟子が師匠を超えれるって事証明させてやるぜ!」
そう言って男の眼下には幾つもの兵器が・・・
・・・・・ロボットが10機以上もトラックの横で待機していた。
緑色のそれは今か今かと・・・動くその時を待っていた。
〈鈴城 海燕〉は『白銀の意思 アルジェヴォルン』に出てくる
『カイエン・スズシロ』本人です。