リアルがだいぶ忙しくて(言い訳)( ; ; )
今回はいろいろ水気が多めな話かなぁって……自分自身がこういうのが好きなんですが、鉄血…というかガンダムっぽくないんで一応表現とか描写はそんなに長々しないよう控えめにしております!
『な、なんだよそれはぁぁぁぁあああ!!?』
仲間を殺された怒りから、別の機体がバルバトスに飛びかかってきた。しかし、バルバトスは左腕を大まかにその方向に向けると、上腕部から飛び出した鎖のように連なる刃がコックピットを貫いた。
「すごい……」
バルバトス・ファーヴニル、その戦いを見ていたフレイヤはつい感嘆の声を漏らす。
「こんな物を見せられて突っ立っていられませんよ!」
そういうと、フレイヤは首を鳴らしてレバーを握る。
「……さっきも言ったけど僕も乗ってるんだが」
「フン、知った事じゃないですね。邪魔にならない戦い方をすればいいんでしょう?というかアンタの前でいい子ぶるのはやめだ、アンタは信用ならない人ですからね。なんなら今この場で頭を打って死んでくれたなら、それが1番良いかもね」
「僕はあっちの君の方が好きだな!」
「……それはどうも、今寝てるから後で伝えときますよ。まぁ、おろしてあげますよ。急いでくださいね」
ヨッドをさっさと下ろして立ち上がると、バルバトスが更に一機を叩き殺しているところであった。
「さーて、フェニックス・フレスベルグ!」
翼のようなバーニアを展開させ、炎のような蒸気が噴き出すと同時に地面を蹴り上げ、高く飛び上がった。空中で静止しているが、まるで地面に立っている時のように安定しており、他の飛行可能なMS、例えばシュヴァルベ・グレイズと比べても推進剤の消費がかなり少ない。
「やはりこれは厄災戦の……!
しかし、確かに阿頼耶識だけでは難しい操作だ……だが!」
『な、なんだ!?うぐはっ!!』
接触回線の先の山賊は仰天したような声を上げた直後、急激な上昇による負荷で情けない声が漏れ出たようだ。
「そぉら!最期の遊覧飛行だ!」
『うぁあああああああ!!??』
再び上空から急降下し、地面に激突する寸前で、別の山賊の機体に突進して投げつけ、再び空中へと飛び上がった。激突した2機は周囲の空気を震わせるほどの衝撃音を立て、何の様も為せなくなった。
「はは、これは良いなぁ!さて、残りは1機……ん……?ちょ、うわぁ!?」
飛んでいたフェニックスが急に不安定になり、バランスを崩す。そして吊っていた糸が切れたように落下し始めた。
「ああ、言わんこっちゃない!」
地上で戦いを見守っていたヨッドが頭を抱えてた。
「くっ……!推力を……揃えて……!!」
全身のバーニアとスラスターの向きを下側に調整して一気に噴射する。
「くそっ!間に合えぇ……!!」
咄嗟の制動が間に合わずにフェニックスは地面に激突し、コクピットにまで強い衝撃が伝わる。
「いてて……助かっ……」
モニターに映し出される影、仲間を殺された復讐か最後の1機が持っている武器を仰向けのフェニックスに向けて振り上げていた。
「ひっ……!」
フレイヤの体が固まり、防御体勢を取れないまま死が振り下ろされる。
「何してん……だっ!!」
直撃する寸前に飛んできたバルバトスの
フレイヤがコックピットの中でただ呆然としていると、突然ハッチが機械音を立てて開く。そこには三日月が立っていて、こちらを見下ろしていた。
「大丈夫か?」
「あ…………」
三日月はこちらへ手を伸ばす。
「…………あ、ありがとう」
「どういたしまして」
“ん……んぇ……?わぁ?起きたばっかで何この状況?”
その日の夜、ある程度進んだ所でキャンプをすることになり、アトラがカレーを拵えて団員はそれを受け取っていた。
「お代わりたくさんあるからねー!
あ、オルガ!はいこれ!」
「おう、サンキュー。しっかし自然の中でカレーってのは中々にオツなもんだな」
「地球では野宿するときに食べるものはカレーって決まってるんだってさぁ。
……そういえばフレイヤは?」
「ん……あぁ、なんか落ち込んでるみたいでよ。まぁ、昼に襲われた時のだな」
「…………そう、心配だなぁ。私探してくる!」
団員たちがカレーを食べているところから少し離れた森の中でフレイヤは1人で抱えた膝にを顔を埋めていた。
「ヒグッ……グスッ……」
“ね、ねぇ……何があったのさ”
「エグッ……う、うるさいよ……ヒック……わ、私は……あの時死んでいたんだ……うぅ……負けたんだよ……自らの驕りで……戦士として失格だ……」
“よくわかんないけど、この体あなたが食べないと私もお腹空くの感じちゃうみたいだからさ、たべたいなぁ!私カレー好きなんだよなぁ〜!”
「うぅぅうううう〜!」
“んもーーー!!”
その時、後ろから足音が近づいてくるのが聞こえた。フレイヤは特に振り向くことなく、ただ膝に顔を埋めていた。しかし、足音が隣に来て止まったので、彼女は顔を上げてそちらをチラリと見た。
「三日月……くん……」
「カレー、待ってきたよ」
“わァーーー!!!カレー!たべよーよ!”
「グスッ……いい…………」
“なんでーーー!!!?”
フレイヤはまた膝に顔を埋める。それを見た三日月は軽くため息をついて、隣にあぐらをかいた。
「食べないと力がつかないよ」
フレイヤは特に返事することなく、ただ嗚咽だけを繰り返している。三日月はそれを見て少し前のやりとりを思い出していた
『な、名瀬の兄貴!男としての質問があります!』
いきなりユージンが名瀬に深く頭を下げ、それを見た名瀬やアミダ、周りにいたオルガや三日月が何事かとユージンの方を見やる。
『お、女の子が泣いてる時って、ど、どうしてやればいいんですか?』
突飛な質問に目を丸くするも、やれやれと言った表情で笑う。
『あいにく、俺は女を泣かしたことがないからなぁ……』
『お、おお……!』
『というのは冗談として……まぁ、理由にもよるがこうやって……』
『あら、実演かい?』
名瀬は隣にいたアミダに背中に手を伸ばし引き寄せ、泡に触れる様に優しく抱擁した。
その時の話を思い出しながら優しく、包み込む様に抱きしめる。フレイヤの体がピクリと跳ね、三日月の胸の中でプルプルと震えている。
とてつもなく長い数秒が過ぎ、フレイヤが震えながらゆっくりと顔を上げる。涙で目元を腫らしながら、おそらく泣いたこと以外の原因によって顔は真っ赤になっていた。
“わ、わぁ……何が起きてるの…………”
フレイヤは混乱した表情で三日月を見つめている。対して三日月は先ほどの続きの場面を思い出していた。
『流石名瀬の兄貴……!抱きしめてあげても泣き止んでくれない時はどうすれば……!』
『そりゃお前、こうだよ』
『う、うぉおお……!』
目の前に広がる自分の遥か先を行く漢の披露する“オトナナセカイ”にそこに居る三日月以外の団員は赤面しながらそれを見つめていた。
(こうか……?)
「えっ……んむっ!?」
“わ、わぁ!?わぁあああ!?”
唇が重なり、静かな森の中にただ水音だけが響く。
「ん……はぁっ……」
絡まりが解け、フレイヤはだらんと脱力した体勢で蕩けた目をしている。ハッとした表情をしたかと思えば頬を教えて顔を真っ赤に染めた。
「なっななななな、何を!!!?なっなっ!?」
「ごめん、嫌だったか?」
「そ、そうじゃなくてっ!……いや、すこし、元気出た……かも」
「そう、よかった。じゃあ俺は戻るけど……カレーは……」
その時、フレイヤの腹が大きな音で鳴った。
「……や、やっぱりたべる」
「わかった」
そういうと三日月は他の団員の所へ戻るため歩き出す。
「あ……み、三日月くん!」
呼び止められて再度フレイヤの方を向き直った。
「……あ、ありがとう……昼の事も……その、キ……キッキキ」
「どういたしまして」
微かな笑みを浮かべてそういうと、三日月はみんなの所へと戻っていった。
“三日月くんってああいうイメージなかったなぁ”
「あ、アンタはうるさいのよ!その、ハグされてる時も、き、きききき……」
“キスくらいで大袈裟な……というかあなたもなんかキャラ変わってない?”
「うるさいうるさい!あー!お腹すいた!いただきます!!」
書いてて思ったのはこれほぼ13話…( ・∇・)