鉄華団と不死鳥の少女   作:こーくへぃ

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リアルが大変忙しくて全然更新できずすみません!
今月中で改善できると思います!

次の話は明後日、遅くても明々後日には出せるかと思います!


23:団長とフレイヤ

「ン……朝か……」

 

 いつのまにか日が昇っている様で、テントの隙間から差し込む光に顔を照らされて俺の意識は覚醒した。

 

「おはようオルガ」

 

 声のした方をチラリと見ると、数人の眠る団員の中、寝癖でボサボサの三日月があぐらを描いて座ってこちらを見ていた。

 

「おう、ミカ。今何時だ?」

 

「7時12分」

 

起床時間の約50分前、俺は上体を起こして大きな伸びをした後、首を鳴らして脱力する。テントの外からはほんのりカレーの匂いが漂っていて、おそらくアトラが朝飯の準備をしてくれているのだろう。

 

「ちょっと外の空気吸ってくる。8時になったらこいつらや他のテントの奴らも起こしといてくれ」

 

「わかった」

 

 

 散歩がてらに森の中を散策する。適当な木に朝一番の小便をくれてやり、気持ちの悪い見た目をしためちゃくちゃうるさい虫の大合唱の中を歩いていく。気候が安定した火星と違って地球の、特にこのジャパンの暑さは朝からでも猛威を振るってくる。

 

「確かこの先に……」

 

 キャンプからすぐ近くに川があったはず……というか川が近いからキャンプ地として決めたんだが。

水のせせらぎが聞こえ、そのまま進むと、幅3車線か4車線程度の川が見えてきた。

 

 時間はまだまだ余裕があるので少しばかり川で涼みつつ、かいた汗を流そうと思い服を脱ぎ捨ててゆっくりと川に足を入れる。

 

「うおっ……」

 

 いきなり全身を水につければ心臓が止まってしまうんじゃないかと思うほどの気温と水温の差につい声が漏れてしまう。

 

 少しずつ体を慣らして体を清めていると、50Mほどの離れた上流に人影をみつけた。小柄な体に銀色の髪で向こうを向いている。あれはおそらく……

 

 

「フレイヤ……?」

 

 その人影がふり帰るとこちらに気づいた様で手を振ってきた。無視するのもアレなので、手を挙げて返事を返すと、あろう事かこちらへと向かってくる。

 

「なっ!?」

 

 今の自分は全裸、名瀬の兄貴の様に女慣れしていれば冷静に対応できたのだろう。しかし、19歳でろくに女性経験もない俺にそんな余裕はなく、あたふたしていると少しずつフレイヤが近づいてくる。自分が裸なのは十分まずいが、なによりもまずいのはフレイヤも一糸纏わぬ姿である事だ。

冷静であれば急いで服の場所に走るなんてこともできたのだろうが、もう遅かった。

 

「団長さん!おはようございます!」

 

「お、おう……フレイヤ……」

 

「団長さんも水浴びですか?やっぱりシャワーがないと……ってわぁ!?い、いきなり座ってどうしたんですか?」

 

「な、なんでも……うぉ!?」

 

 色々とまずい為に座ったが、そのせいで目線が低くなり、フレイヤから目を背けざるを得ない状態になった。

 

「お、オイ……お前も座れ……」

 

「え……でも流石に冷たい……」

 

「いいから!」

 

「わ、わかりました……ヒィッ……つめた……」

 

 プルプルと震えるフレイヤを尻目に、自分を落ち着かせる為に数分間浸かっておく事にした。この冷たさならすぐにおさまるだろう。

 

 

 

 しばらくしておさまったのでお互いに服を着てキャンプへと向かって歩く。相変わらず暑苦しいが、気温とは別の火照りがまだ残っていた。

 

「お前なぁ、もっと恥じらいとか持った方がいいぞ……」

 

「え、でもただの裸ですし……あ、でもじっと見られたら流石に恥ずかしいかも……」

 

「うーん……」

 

 こいつは前からそうだ。ガキたちに胸を揉まれても、尻を叩かれても気にしていない。時折、全く雰囲気の違う鋭い目つきになったり、1人で何かを喋っていたりと色々な点で変わっている。こんな風体でモビルスーツを操縦することもピカイチだと言う。

 

「……で、やっぱり皆さんには恩返しがしたいんですよ」

 

「まぁ、すげぇ襲われてたからなぁ

 

「そのせいで記憶も無くして……あはは」

 

 歩きながらフレイヤの首の後ろ、シャツから覗く突起に注目する。3本の“ヒゲ”、三日月と同じ。こんな少女があの手術に3回も耐えたというのだろうか。

 

「ひゃっ!?」

 

 つい手を伸ばして触れてしまった。フレイヤの体が跳ね、女の子らしい声が飛び出る。頬を染めてこちらをじと〜っと見つめてくる。

 

「だ、団長さん?」

 

「す、すまん」

 

 もしかして触って許されるのはガキどもだけなのか?……って、何をしてんだ俺は……これじゃ変質者じゃねえか。

 そうこうしている内にキャンプが近いようで、カレーの匂いが漂ってきた。フレイヤのお腹がなる。

 

「あ……」

 

「腹減ってんなら俺に構わずさっさと食ってきな」

 

「え、えへへ……これじゃなんか私が食いしん坊みたいですね」

 

「いや、お前は食いしん坊だぞ」

 

「うぅ……」

 

 ちょっと頬を染めてはにかんだフレイヤの頭を軽く撫でて他の男どもを起こしにテントへ向かう。

 

「……さて、今日も仕事だな」

 

 

 

 

「フレイヤはん……」

 

「もぐもぐ、ん……なぁに?」

 

「それ……何杯目ですか?」

 

「よ、4杯目……」

 

 少し恥ずかしそうにしながらも食べる手を止めないフレイヤと軽く呆れるツカサは朝食の席についていた。

 

「よくそんなに食べはりますね……」

 

「アトラの作る料理が美味しいからしょうがないでしょもぐもぐ」

 

「まぁ、確かに美味しいんですけど……でもこの体のどこに脂質やら糖分がいってるんですかねぇ」

 

 ツカサはフレイヤのお腹やら二の腕やらを揉んで感触を確かめる。

 

「んー、なんかフレイヤはん筋肉ついたんとちゃいます?なんか前より締まりが良くなってますわぁ。あぁ、十分柔らかいんですけどね」

 

「そう?まぁでもパイロット続けてたらこうなっちゃうんじゃないかな……昭弘さんとか、三日月くんとかムキムキじゃん」

 

「いや、あの人らはまた違うとおもいますけど……」

 

 

 

 

 鉄華団がいる場所からそれ乗りに距離のある山の巨大な洞穴、入り口から見れば一見暗闇が広がっている。しかし、少し進めば灯りがポツポツと点在していて、それを辿ると洞穴や崖を利用した一種の集落のようなのができていた。そこに巣食うのはいわゆる山賊と呼ばれる者どもであった。

 

「んでお頭、どうするんです?」

 

 お頭と呼ばれた男は他の山賊に比べてかなり若いようで20才弱程のようである。

 

「フン、気に入らないねぇ。ティファレトの飼い犬に指図されるのは……だが……」

 

 欠けたグラスを口につけて中の液体を口に流し込む。浮いた氷がぶつかり合いカラカラと小気味のいい音を立てた。

 

「俺達はアイツらに懐を握られてるようなもんだからねぇ、やるしかあるまいに。

 ………にしても何がセフィラだよ。クソみたいな宗教団体のモルモットのくせに、大層な名前で呼ばれていやがるよ」

 

「落ち着いてくださいな、そんなモルモットの1人のあんたが握りしめたらグラスが割れますぜ」

 

「フン、失敗作の烙印だけで子飼いの山賊紛いの事やらされるんだ、(いか)れずにいれるかよ。……だが、ちょうどいい」

 

 その男は邪悪な笑みを浮かべる。

 

「今回のターゲットはケセドだ。個人的には恨みはねぇし、なんなら好きだったセフィラだが……へっ、殺さなけりゃ良いんだ、あとは自由だよ」

 




よく考えたら団長と全然関わってなかったですね!
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