鉄華団と不死鳥の少女   作:こーくへぃ

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すみません!かなりおそくなりましたぁ

この半年近く交通事故にあってリハビリしてまして先日お箸でお豆つまめるくらいまで回復できたんです( ; ; )

しばらくペン握るのも辛かったけどやっぱリハビリって大事!!!

まだ文字打つのも大変なのでスローペースの更新になります!


29:憎悪、怒り

 火花を散らして激しくぶつかり合う金属の鈍い音が周りの木々を震わす。

 

「うぁああああああ!!!」

 

「ケセドぉぉああああああああ!!!!!」

 

 カクエンの一撃がフェニックスの脇腹を捉える。その一撃を鉈で受け止めるが、カクエンのパワーの前に吹き飛ばせる。

 

「ぐ、ぁぁあ……!」

 

「死ねッッッ!!!死ねやァァァァアーーーーーッッッ!!」

 

 叩きつける一撃をすんでの所で回避する。圧倒的な攻撃にフェニックスは逃げ回ることしかできない。

 

「くっ……!なんで……!」

 

「く、はは……!馬鹿が……!馬鹿がッッ!馬鹿がァーーーッッッ!」

 

「うぅッ!あぁ!!」

 

 攻撃を防御するも、感情任せの連撃にフェニックスはおされてゆく。

 

「俺はなァッ!テメェらみてェになァ!お行儀よく改造なんてされてねェンだよォッッッ!!!!引き摺り出してッ!!!ぶち犯してやるッッッ!」

 

 

 鼻血を垂らし、目を充血させながらシャオは昂らせる。異様な女への執着心と衝動のまま突き進むシャオは彼の言う通りある程度の安全性を踏まえた強化など受けておらず、圧倒的な暴力を行使する事に関しては命を削って他のセフィラと同等かそれ以上の力を発揮していた。

 

「あの女も良かったぞケセドォ!あんなに抵抗してたのに殴れば開くんだぜェ!?」

 

「くそ、お前はッッッ!殺すッ!!!!殺しやるッッッ!!!!」

 

 怒りに任せて鉈を叩きつけるも、全て防がれて反撃を喰らう。コックピットへの直撃は交わしたが、代償に左腕は捩じ切られた。

 

「まだよォッッ!」

 

 追撃の蹴りを入れられて木を薙ぎ倒しながらフェニックスは大地に転がった。

 

「フレイヤ!!!」

 

自分に貼り付いていたモビルスーツの最後の一機を再起不能にしてアジーはカクエンに飛びかかる。カクエンはそれを軽々と避けると、漏影の両足を捻り飛ばした。

 

「てめぇーらに構ってる暇はねーんだよォッッッ!雑魚がッッッ!!!!」

 

 カクエンはフェニックスにつかみかかり、ギリギリと金属の擦れ合う音が木々を震わせ、押し倒すかのような形になる。

 

「ケセドォッッッ!ケセドッッッ!!!ケセド様ァッッッ!!俺はッッッ!あんたの事がーーーッッッ!」

 

 もはやカクエンの動きは欲望を吐き出すだけの獣のようである。

 

「俺ら失敗作に優しかったセフィラはあんただけだッッッ!だから俺はアンタに決めたんだッッッ!!

わかってくれよォーーーッッッ!!」

 

「気持ち悪いんだよッッッ!!!」

 

 殺す気で攻撃してもやはりカクエンの方が優勢で、体勢を崩されて倒れ込む。カクエンは斧を振り上げて今にも振り下ろさんとしている。

 

「ゼェ……ッ!俺のモノにならねぇのならァッッッ!!!死ねやァーーーーッッッ!!!」

 

 振り下ろされた斧に、フレイヤは恐怖した。

しかし、湧き上がる憎悪、殺意は恐怖(きょうふ)さえも塗り替える。

 

 それに応えるかの様にフェニックスの肩や背中の装甲にあたる隙間から赤い光が噴き出した。その真紅はまるで血飛沫のように迸りあたりを照らす。

 

「クソッ!殺すッ!!」

 

「ハァッ!?なんだよそれはァ!?」

 

 いきなりフェニックスの出力が上がりカクエンは吹き飛ばされて地面に転がる。そのまま馬乗りの体制になると、コックピットに当たる部分を拳で何度も殴り続ける。

 

「くそっ!やめろぉぉおお!!」

 

 反撃しようとしたカクエンの腕は簡単に引きちぎりられ、もはや抵抗できなくなってしまった。おそらく次の一撃で装甲は剥がれシャオが剥き出しになるだろう。援護を求めて辺りを見渡しても、自分の手下達はほとんど潰されているようだ。

 

「やめろっ!くそッ!お前も!ティファレトも犯せずに死ねるかよッ!?」

 

 もう一度フェニックスを見た時はもう拳が振り下ろされる瞬間であった。

 

「うぁあああああああああああああ!!!」

 

『フレイヤァアアアア!!!上だァアアアアあ!!!』

 

 アラートが鳴り響く、状況を確認するより前に上空から接近していた“それ”の影が目の前を横切った。

 

「な、なにが!?……ハッ!?」

 

 カクエンがいない。慌てて見上げると、その異形な姿に戦慄した。

 

“巨大”

 

 まるで神話に登場する龍を連想させ、おそらく上半身とも言えるような部分には4本のアーム、そして下半身にはヒレ?のような物やサブアームが連なっていた。

 

「返せ……!返して!!」

 

 上半身のアームの一つに潰し損ねたカクエンが握られていた。フレイヤは自分の獲物を取り返そうとフェニックスのバーニアを全開にした。

 

 

「ガッ……!?ハァッ……!!?」

 

 フレイヤの鼻から鮮血が噴き出し、白目をむいてのけ反る。フェニックスもガクガクと震えたかと思えば膝をついて機能が停止した。

 

「今更……逃すかよ」

 

 飛び上がったバルバトスの右腕から射出されたワイヤーとクローがMAの機体に食い込む。MAは身を捩って振り解くが、次は左腕が襲いかかり逃さない。

 

 激しい音を立てて2つの化け物が絡み合い、空気がビリビリと震える

 

「……あれじゃ化け物が2体いるようなもんだな」

 

 オルガたちは空を見上げて2体の龍がぶつかるのをただ見ることしかできなかった。

 

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