終わってますね。この小説書き始めたの2023年の一月ですよ。
頭の中で設定こねくり回しても、それを文章として出力するのって簡単じゃないですよね。他の方はどうやったモチベーションを保ってるのでしょう?
ゴガムの機体が大きく揺れ、パネルが不規則に点滅し始める。
「何が起きた!?どこから!?」
搭乗している海賊の顔に汗と恐怖が浮かび、焦燥感が押し寄せる。操縦桿を必死に握り直すも、反応は鈍い。ただわかることは、自分のゴガムは正体不明の何かに海中に引き摺り込まれたと言う事だ。荒む呼吸を抑えつけて何とかしようと点滅し、言う事を聞かないパネルを操作する。しかし、画面は暗転し、機内に海水が流れ込む音に海賊は絶望した。
バルバトスは海水を薙ぎ払いながら進み、急速にゴガムに接近する。水の抵抗を切り裂いて射出したファーヴファンガがゴガムに深く食い込む。モノアイからは灯が消え、その機体はゆっくりと沈みゆき、水圧は容赦なく装甲を内側へと押し込んでいった。
バルバトスは次の獲物を探す。どうやら先ほど叩き潰したのと同型のMSが船を取り囲んでいる様だ。
「何してん……だッ!」
両腕を伸ばし、次々とゴガムのボディを引き裂いていく。
ゴガムの残骸が音もなく沈むその時、フレイヤはトボトボと船内の廊下を歩いていた。大きく揺れる船に足元がぐらつき躓く。このまま真っ直ぐに進めばフェニックスの元へと辿り着くだろう。
(怖い……)
決して戦うのが怖いのではない。自分の機体、フェニックスが怖いのだ。あの時、ツカサを攫った男と戦った時、脊髄に何か迸った様な感覚が走った後、妙に力と闘志が沸いてきた。
(もう一度……アレを……)
視界の奥にちらつく、赤く脈打つ光。記憶の中で焼きついたコックピットの中の感触。脊髄が疼くような、あの瞬間の“興奮”。
ズン、と床が揺れた。衝撃で足元が滑り、壁に肩をぶつける。
「……っ!」
それでもフレイヤは歩を止めなかった。廊下の蛍光灯が緊急電源で点滅し、不規則に光る影が足元をなぞる。
何度も、何度も揺れが押し寄せるたびに壁に手をつき、時には膝をつき、それでも前へと進んでいく。
(怖い……けど、怖くない……)
心臓が早鐘のように鳴る。なのに、足は止まらない。
むしろその鼓動が、体を突き動かす。
目が乾く。息が荒い。頭が熱い。
でも、冷たい船内の空気が肌を刺すたび、どこか“懐かしい”と思う。
(わたしは……わたしは、どうしたいの……?)
その問いは答えを得ぬまま、唇から洩れた呼吸に溶けた。
そして――
ハッチの先、甲板に吹き込む潮風と共に、
禍々しい影が彼女を迎えた。
フェニックスがそこにいた。
赤黒く染まった装甲。
金属でありながら、どこか“生き物”のような曲線。
コックピットハッチが開く。
中から立ちのぼる、油と焦げた電子部品の匂い――でも、フレイヤにはそれすら“落ち着く”香りだった。
両手で縁を掴み、ゆっくりと乗り込む。
何度も使い慣れた動作のはずなのに、今日は足が少し震えていた。
腰を下ろすと、シートの感触が背中に張りつくように沈み込む。
脊髄の奥、阿頼耶識の接続口がじんわりと熱を帯び始める。
(怖い……でも……ここにいれば、私になれる)
その時、船がまた大きく揺れた。だが今度は、怖くなかった。
揺れる度に、コクピットが彼女の体に馴染んでいく。
さながら、胎内へと戻る赤子のように。
静かに、ハッチが閉まる。
-Basic_OS_Startup_Sequence_Initiated-
> Power_Cell_Integrity……………..OK
> Life_Support_Systems…………….OK
> Cockpit_Seal_Pressurization………OK
> Optics_Sensors………………….Online
> Motion_Control_Servos……………Online
> ARAYA-SHIKI_Interface……………STANDBY
> PHENEX_Unit_Model: GF-X17 [FLAME PHENEX]
> Pilot_ID_Verification: act_003……..Verified
> Neural_Connection……………….LINKING
> Cross-Genome_Auth: TIFARET………..MATCHED
- Synchronization_Rate……………81.7% - Stable
> OS_Load_Complete
> Primary_Weapon_Systems…………..Standby
> Secondary_Weapon_Systems…………Standby
> Subsystem_Port_Δ-02……………..[STANDBY]
> All_Systems…………………….GREEN
== SYSTEM STATUS: ONLINE ==
「くそ、なんなんだあのMSは!?さっさと船潰して……あれか!」
男は鉄華団の船を見つけ直行する。この船さえ潰してさっさと逃げれば金はもらえるのだ、早いとこクローを突き刺して____
「うお!?強い波!?」
水面から顔を出して船を確認すると、強く揺れている。妙だと思っていると、ふとカメラに影がさし、反射的に見上げると赤と銀をとらえた。凄まじい衝撃と共に機体の中にメキメキと鈍い音が響き渡る。
「な、なんだこいつは!?こいつ……!!!カメラを潰す気か!」
クローで串刺しにしてやろうと突き出すが、避けられて脇腹に挟み込まれ、ナタで関節部を執拗に殴打される。なんという馬力か、画面の腕部ステータスにDAMAGEDと表示され、出力が25%まで低下している。もう片方で攻撃しようとするも、腰部のレールガンの接射によって無効化された。
「なんちゅう器用に!!!」
逃げを選択するが、赤いMSは離れない。
「くそ、海中で振り切ってやる!」
全速力で振り切るために直進する。形状的に水の抵抗で引き剥がせるはずだ。しかし、さらなる鈍い音が背後から響いたかとおもえば、どんどんスピードが落ちて来る。
「こいつまさか!!?」
ステータスを確認すると、推進部を攻撃されている様だ。スピードは維持できなくなり、鉄の塊2つは少しずつ沈んでゆく。
そしてそのまま海底に着いたようで機体に衝撃が走った。
「ぐ……ぅ……うわ!?」
いつの間にかマウントポジションに取られてる事に気付いたかと思えば、また別の、先ほどまでより大きな音がコックピット内にこだまする。
「おい……嘘だろ!なぁ!?水深350mだぜ!?」
男は戦慄した。このMSはコックピットをこじ開けようとしている。両腕は破損部から浸水したようで動かそうにもくたくたと震えるだけだ。
「なあ!パイロット!!お前も水中用装備じゃないだろ!?このままじゃ共倒れになるぞ!!!おい!!!やめろよ!!!!」
呼吸が乱れ半ば懇願のように叫ぶ。しかし帰って来たのは返事ではないただの音声だった。
「うっ……ぐすっ……うぁぁ……」
「子供……!?おい!泣いてるのか!?悪かった、俺が悪かったよ!!!なぁ、仲直りしようぜ!!」
「う……ぐすっ……ツカサちゃんは泣いてるんだよ……私のせいで……あなたのせいで……!!!」
「なぁ!聞こえてるんだろ!?もうやめてくれよ!!」
「あなたは、あなたは悪い人だ……!!う……あなたみたいな、グスッ……ひとのせいで!!ツカサちゃんは……!!」
音がかわる、閉まっているものをこじ開ける音ではない、少し開いたものを引きちぎる時の音だ。
「おい!!!おいおい!!!!!何を言ってるかわかんないって!なあ!」
「悪い人!悪い人だ!悪い人は死ぬべきで!私は殺すんだ!!!!」
「やめろ!!!やめろよぉおああああああああ!!!!!!ゴバガッ………」
開いた場所に侵入する水に押し出されるようにそれはふわりと海中を漂った。フレイヤはそれを虚に見送った後、周りを見渡す。
「…………」
頭がぼんやりする。なんだ何事もなかったみたいだ。
「海の中……こんなに綺麗なんだ……」
フェニックスの光に照らされた海の中を見てるとなんだか眠くなって来て、フレイヤは目を瞑る。その瞬間、振動にもう一度目を開いた。
『大丈夫?』
いつもの声に画面に目を向ける。映し出されたのはコックピットにいる三日月。
「うん……なんだか、良い気持ち」
『そうなんだ、良かった』
機体が少しずつ浮上し始める。その際の水の流れに排除したものが流されてゆく。フレイヤはそれを見つめながら「さよなら」と呟いてもう一度目を瞑った。
鉄血世界の水中用MSって多分戦闘では強いと思うんですけど、エイハブウェーブのせいでレーダーとかが使えない以上は水面に顔出したりしなきゃいけないし、ナノラミネートのせいで敵の船に近づかなきゃいけない以上は局所的な戦術では強くても、戦略面では使いにくいと思うんですよね。たぶんギャラルホルンみたいな正規軍よりも、海賊みたいなのに合ってるかなと思います。
次回は早めに投稿できるように頑張ります。