鉄華団と不死鳥の少女   作:こーくへぃ

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遅くなりましたぁ
話作りが下手すぎて戦わせれないですぅ(´・ω・`)


07:涙

 フレイヤは助けてくれた女にお姫様抱っこで抱えられて路地裏から近くの開けた公園まで移動していた。隣にちょこんと座るフレイヤの目元は赤く腫れていて、かなり泣いた様子であった。

 

「よしよし、泣いてへたばらったやろ?ほらアメちゃんあげるわ」

 

「あ……ありがとうございます……」

 

「にしても嬢ちゃんほんにべっぴんさんやねぇ、だからこそあんなとこ1人で歩いたらあかんわ」

 

 ニコりと笑ってフレイヤの髪を撫でる。その触り方は優しくて、触れられてる側も気持ちが良い。

 

「そういや嬢ちゃん名前はなんていうん?」

 

「えっと……ふ、フレイヤ・レジーナ……です……」

 

「フレイヤちゃんね、よしよし

 ところでその服装、鉄華団の人ちゃう?」

 

「え、はい。そう……です……!」

 

「ウチはこういうもんどす」

 

 懐から取り出した名刺をフレイヤにに渡した。

 

「……よ、読めません」

 

「あぁ、こらかんにん!麟燕会(りんえんかい)のオサキ・麟燕・ゾロアートっちゅうもんどす」

 

「おさき……さん……」

 

「のんのん、親しみを込めておさきちゃんと皆には呼ばれとりますぅ」

 

「お、おさきちゃん」

 

「そうそうええこや、かいらしいわぁ」

 

 ぎゅっと抱きしめられ柔らかいものに包まれた。暖かく、良い匂いがして今にでも体を預けてしまいそうになる。

 

「特に」

 

 オサキは抱擁を解くと、フレイヤの頬に触れ息がかかる距離まで顔を近づける。

 

「うぁ……!?」

 

「このおめめ。綺麗な花緑青、ウチの持っとるどの宝石よりも綺麗や」

 

 細めた目の奥に光るトパーズに吸い込まれそうになる様な感覚を覚える。

 

 

「あーーー!!!!いたーー!!!フレイヤーっ!!!…………って、えぇ……?」

 

 突如横の方から聞こえた自分を呼ぶ声にそちらを振り向く。そこにははぐれたアトラやアジー、ラフタがいた。

 

「ふ、フレイヤ……お、おじゃましちゃった……かな?」

 

「え」

 

 冷静に自分達が第三者から見た時にどの様に見えるかを考る。数秒の沈黙の後、フレイヤは真っ青になった。

 

「ち、ちちちち!違う……!ちが……!違いますっ!」

 

「あはは……ま、まぁ木星(こっち)じゃ普通だよ」

 

 アトラ達の勘違いに震えながら否定する。しかし、そんなフレイヤをギュッと抱き寄せてオサキは目を細めた薄い笑みを浮かべた。

 

「フレイヤちゃんはウチのだーいじな子ですわ。この通り、お互い愛し合ってますぅ」

 

「おおオサキさん……!?」

 

「はっはっは

 まっ、ウチは用は済んだからあんさんらにお返ししますわぁ」

 

 そういうとオサキは椅子から降りてまた路地の暗がりの方へと歩き出す。

 

(やはりアレは……)

 

 路地裏の暗がりへと消えてゆく。ニヤリと笑うその表情は、紛れもない捕食者のそれであった。

 

 

 

 

 2日が過ぎ、テイワズのMS工房にてフェニックスの検査が行われていた。フレイヤはフェニックスに乗り込み、阿頼耶識に端末を接続する。コックピットの外からコードを繋いでPCと睨めっこをしていたメカニックが顔を上げてこちらの方を向いた。

 

「こっちは準備いいですよ。あぶないからちゃんと大きな声でコールしてくださいね」

 

「は、はい!

 え、えっと……ふ、フレイヤ・レジーナ、フェニックス……き、起動します……!」

 

 フェニックスの目に橙色の光が灯る。その後、メカニックの指示通りに腕をあげたり首を回したりと操作する。

 

「ふぅむ、動作は良好だね。けど……基本システムは他の子達と変わらないな。ふぅむ、アクセスを拒絶されるシステムがあるが……このFなんとかシステムってのも……」

 

 キーボードを叩きながら怖い顔でブツブツと難しい事を呟いているのを見るとあまりいい結果は出ていないらしい。

 

「とりあえず終わろう。オーバーホールするからあとは休んでな」

 

 

 

 

 試験を終えたフレイヤは別ブロックにて暇つぶしを兼ねた訓練をしている三日月やラフタ達の元へと向かった。

 

「だぁああああ!!!また負けたぁぁああああ!!」

 

「やりぃ〜!シノぉ、阿頼耶識無しじゃそんなもんかぁ〜?約束通りゴッチの新作ね♪」

 

「ち、ちくしょぉ……今月厳しいぜぇ……ん?おーい!フレイヤ!こっちだこっち〜!」

 

 呼ばれたので床を蹴ってみんなの元へ跳ぶ。

 

「わ、わわ、わわわわ!」

 

 しかし強く蹴りすぎた様で、手足をパタパタと動かしクルクルと回転しながらみんなの元へと突っ込んでゆく。咄嗟に三日月が身を乗り出して細い体をキャッチした。

 

「あ、ありがとう……み、三日月くん……」

 

「別に、気にしなくて良いよ」

 

 お姫様抱っこの形になり、フレイヤは昨日ことを思い出したのもあって頬が赤くなる。それを見たアトラは頬を膨らませてそっぽをむいた。

 

「ふーんだ、フレイヤは可愛いもんねーだ」

 

「あ、そうだ!なぁフレイヤ!お前もやってみろよ!」

 

「え、シミュレータ……ですか?」

 

「あ!私もフレイヤとやりたい!」

 

「えっと……私…乗り方わかんないです……」

 

「謙遜しないで!ほらほら〜」

 

 半ば無理やりコックピットに乗せられたが、フレイヤ自身は阿頼耶識無しでのモビルスーツの操縦方法など知らない。しかし、乗ってみるとなんとなく体が覚えている様で、感覚で何がどうとかわかった。

 

「よーし!私が一番ね!」

 

 ラフタが相手をする様だ。同じ様にコックピットに入って席につく。

 

「お、お手柔らかに……」

 

 

 

 

 

「よっわ!」

 

 全く勝負にならなかった。操縦方法こそ感覚的に解れど3次元的な動きに全く対応できておらず、相手の攻撃にも一切反応できていなかった。以前フェニックスで命の取り合いをした時とはまるで別人の様な動きである。

コックピットが開き、グッタリとしたフレイヤが死にかけの人のように這い出てくる

 

「だ、大丈夫!?」

 

「お、おぇぇ……よ、酔っちゃいました……」

 

 真っ青な顔でふらふらしているフレイヤを休ませようとしたが、ヒゲがあるので仰向けにはできずマットの様なものもないのでアトラが座っていわゆる膝枕の体勢になった。

 

(…………なんだろう)

 

 フレイヤの頭に映像が浮かぶ。不鮮明で、どこか遠いところの様な感覚。誰かが眠りにつく自分に“うた”を聴かせていて、何か温かい感覚が体を包み込む。

 

「ふ、フレイヤ?……どうして泣いてるの?」

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