ドラゴンボール転生伝説   作:テムテムLvMAX

1 / 8
選択肢の導き編
第一話


 そうだな、例えるなら宇宙空間だ。空気がなくて無重力で人間にはどうすることもできない空間だ。

 俺はその中を漂う、声も出せない、視界も無い、暗くて静かな世界……俺ってポエマーだね。

 

 俺って死者なんだよね、トラックだったか、はたまた殺人鬼だったかに殺されてここにいるんだ。時間の概念はないよ、ここは魂が最後に行き着く場所みたいだしね。なんで知ってるかって言えばそういう存在がいるからだよ。

 

 

 

 ──お待たせした、無名なる魂よ。整理券はお持ちかな? 

 

 

 

 これです。

 

 

 

 ──確かに、では、転生者として新たなる生を謳歌せよ。要望があるなら聞いてやろう。

 

 

 

 要望かぁ、出来たら記憶はそのままにしてほしい

 

 

 

 ──それは……可能だな、しかし、制限を設けることになる。良いかね? 

 

 

 

 制限ってなんですか? 

 

 

 

 ──君の行動をこちらで管理するということだ、君の意思も反映できように選択肢を都度用意する。その時時間をかけて選び給え

 

 

 

 選択肢、まるでギャルゲーだな

 

 

 

 ──これで転生の準備を終わる、しばし待たれよ

 

 

 

 この声こそ魂の管理者、神と呼べる者。ワンオペで輪廻転生を回しているから休みなしで有給消化出来てないってこの前ブツブツ言ってたよ、休まないと神も死ぬらしいね、神すら殺す超過労働恐ろしすぎだろ……

 

 

 

 ──転生の準備が整った。転生健全法に則り転生先を読み上げる君は今から『ドラゴンボール世界』の住人に生まれ変わる。

 

 

 

 は? ドラゴンボール? あの魔境インフレ世界に? 

 

 

 

 ──……GOOD LUCK! 

 

 

 

 そんな気まずそうな顔するなよぉぉおぉぉぉおっ!? 神様ぁっ! 

 

 

 

 

 

 ★★★★

 

 

 

 

 

「お、おぎゃ! おぎゃっ!」

 

 

 生まれた、俺はそう俺。赤ん坊からやり直すとか正直キツイよぉー泣き言言うなって? そんなこと言うなよこっちは赤ちゃんだぞ(真顔)

 

 でも、第2の生があるのは嬉しいんだ、ドラゴンボールに転生じゃなければね。割と簡単に星が弾け飛ぶ世界観だから気を付けててもあの世へレッゴーそしてなんかの拍子にリターンしてくる生死観ガバガバガッバーナなのですわん。

 

 やってられるか

 

 

 

「おぎゃー! おぎゃー! おぎゃー!!!」

 

 

 うっるさ!? 右隣のヤツうるさ過ぎだろーが! ん? なんだあのひらひらしてるやつは……尻尾? 毛深いしうねうねしてるし尻尾だよね? 

 

 あっれれーおかしいなー普通の人間に尻尾なんて無いのになぁ、尻尾のある人間ってだけなら文句無いのになぁ……これサイヤ人だ、間違いなくサイヤ人だ。

 

 それに顔も見たことあるぞ、こいつカカロットじゃね? 

 

 

「うぅ、うぅん、うわぁあん!」

 

 

 おっと今度は左隣の子だな、ははぁんブロリーだなテメーもう知ってる顔だぞおい。カカロットとブロリーに挟まれた俺はこの先どーすればいい! 教えてくれ五飛、俺はあとどれだけ時間を過ごせばいい

 

 

 〘私は陰キャだ、大人しくしていよう〙

 〘私は陽キャだ、尊厳を投げ捨てて思う存分おぎゃろう〙

 

 

 おっ眼の前に現れたるは選択肢、時間止まってるね……ますますギャルゲーらしくなってきたな

 

 さて、この二極の選択肢は褒められたものじゃないがまぁ上を選びたい、しかし下も何かあるのではとゲーマー魂がうずく。やっぱりまだ一周目なので無難に上で。精神的に大人なので赤ちゃんには成り切れないのさ。

 

 

 

「…………」

 

 

 

 えっ体が動かねぇ?! 声も出せないだと!? 大人しくしているじゃねーよ!? 無言は赤ちゃんが一番やっちゃいけないやつだろ!? あ、あれ呼吸も出来ない……誰がそこまで陰キャ極めろっつったよ!? 

 選択肢に動きが制限されている、つまり選んだ選択肢が終わるまでは俺の意志を無視して俺の体が制御される。ということか。

 もう死にそうなんですけど

 

 

 

「バーダックのせがれは元気だなぁ……ん? んん? おいあの子ピクリともしてないぞ?」

 

 

 

 良くぞ気づいてくれた! そこのお兄さん! サイヤ人のお兄さん! さ、こちらへどうぞ(パラガス)

 

 

 

「体が弱いのに呼吸器つけてないじゃん、よっと」

 

 

 助かった、たたた助かったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!! ↓↘→+P! 波動拳避けてから昇竜拳で対空余裕でしたァァァ!!! 

 

 

 え、こわ、なんか落ち着いたら自分のテンションに恐怖を覚えたわ、あれだな瀕死だったからおかしくなっちゃったんだな、こわ。

 

 

 しっかし危ねーな、選択肢、下手したらしぬ。下手しなくても死ぬ、良くも悪くも二択の運命なのがなぁ、何か物語のターニングポイントになる場所で選択肢が出るのは分かるがさっきのは必要があったのか? 

 

 逆に考えてあれはターニングポイントだった可能性が? 選択肢様には、やさしくしてほしいな? 

 

 

 

 〘このまま寝る(時間とばし)〙

 〘このまま起きている(バッドエンド)〙

 

 

 

 優しくしろよ……いきなりバッドエンドルートとかブルっちまうよ……大人しく寝てるからはよ時間飛ばして

 

 

 

「起きろ、ターラノメ」

 

「んにゃ……朝か」

 

 

 

 あれから四十年引く三十八年、つまり二年経ちました。

 家族は居ません。孤児です。名前はターラノメになりました、転生しても良いことないやん(絶望)

 でも引き取ってくれたご家族が居ますので本当に感謝の意を表明したい所存であります

 

 

「ターラノメ、飯だ」

 

 

 〘元気一杯にやったーおじしゃん好きーと言って媚びる〙

 〘有り難く受け取りたいが毒が入っているかもしれないので日本人らしく遠回りに受け取り拒否する〙

 

 

 朝から重いなぁ……まだ朝ごはんだぜ? へっ流石選択ッパリって所だな! ふぁっきゅー!!! 

 

 

「やったーおじしゃん好きー!」

 

「はっ、さっさと食っちまえ」

 

 

 おじさんイズクール! そうやって対応してくれる方が良い! 精神的に大助かり! でもやっぱりカッケーなぁバーダックさん、めちゃめちゃイケメンやん、流石主人公のパッパやでぇ。このワイルドさで飯が食える。

 

 

「バーダックしゃん」

 

「なんだオレに用か?」

 

 

 

 〘今夜空いてますか? (オスメス)〙

 〘ギネさんとの馴れ初めは? (オススメ)〙

 

 

 

 阿呆バカ間抜け! 選択肢お前は人の常識がないのかァァァァァァ!? 一体どこの2歳児がおじさんを夜誘うんだよ大体バーダックルートとか望んでねぇよ! しかもオスメスって明らかにそれそういうルートじゃねーか! 

 

 仕方ない消去法だ、消去法! 下! 

 

 

「ギネしゃんとの馴れ初めは?」

 

「アイツとの? そうだな……忘れちまった、いつの間にか一緒にいたな、それだけさ」

 

 

 ほえークールですね~旦那ぁ。カッコ良すぎですよそりゃ、おい選択肢お前も見習えよ? 

 

 

 

 〘ギネさんネトラレ本を渡してあげよう〙

 〘今夜は空いているかと訪ねる〙

 

 

 

 おっとコイツやりやがるな、唐突にバーダックの脳を破壊するのはNGだ。それだけでスーパーサイヤ人になっても不思議じゃないぞ、チッここは下か、選択肢めどうしてもおじさんとショタの絡みが見たいのか! 

 

 

「おじしゃん今夜は空いてますか」

 

「今夜か……空いてるはずだ、なんでだ?」

 

「お外で遊ぶの」

 

「まぁいいか、付き合ってやるよ」

 

 

 

 おーっしゃ! 選択肢がまともに仕事したぁ! 選択肢を選んだあとはこっちから何もできないのがもどかしいが何とかなったなぁ! 

 

 あとから知ったけどこの日は満月だったらしい、もうお察しだよね。大猿化して暴れました、まる

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。