津上翔一の一日は大変満足の行くものだった。
掃除して、美智代の肩を揉んで満足してもらったら買い物に出かける。
商店街の八百屋さんでおばちゃんと会話し値引きしてもらって野菜を買い、今日は美智代が晩御飯を作ると言うので。
バイクでツーリングに出かけた。
バイクで風を切るのが気持ちよかった。
知らない場所をバイクで通るのが楽しかった。
大都会から下町色んなところを回ってみた。
河川敷の草むらに大の字で寝っ転がり、目をつぶり今日を振り返る
「今日もいい日だったなぁ~」
あぁまた記憶喪失になりたい。
心からそう願った。
目を開け夕日を眺めてると、LOINの通知が鳴りスマホを取り出す。
『すいません…今から迎えに来きてもらうというのは可能でしょうか…』
ひとりからだった。
色々あって夜遅くになったので迎えに来て欲しいとのことだった。
翔一が『OK』とスタンプを送り、ひとりから土下座のスタンプが帰ってきた。
フルフェイスのヘルメットを被りバイクでひとりの元へ向かう。
LOINで送られてきた場所につくとひとりを探し見つけると一人のもとへ向かう。
ひとりのもとへ近づくと二人の少女、伊地知虹夏と山田リョウが立ち塞がった。
「ひとりちゃんになにか用ですか?」
「ぼっちちゃんに用なら私も聞こう」
明らかに警戒している。
2人は翔一を睨みつけるように見ていた。
ぼっちは翔一だと気づいたようでなにやら誤解が生まれてるのも察知したがどうすればいいのかわからず慌てふためいている。
「えと…あの…その……」
「どうも!はじめまして!津上翔一って言います!2人はひとりちゃんのお友達?」
「「え」」
翔一はヘルメットを外し小脇に抱え2人に挨拶した。
ナンパかと勘違いしていた2人は爽やかな笑顔で挨拶してくる目の前の男に少し困惑した。
意を決してひとりが2人に事情を説明した。
「す、すいません!お迎えの人だったなんてしらずに……」
「これは申し訳ない」
「いえ…悪いのは私が生まれてきてしまったことです……」
「ハハハなんだか嬉しいなぁひとりちゃんに友達ができた」
ナンパト疑われたことを気にもせず翔一はひとりに友達ができたことを喜んでいた。
「と、友達!?」
ひとりがその言葉に驚く。友達が出来たことが無さすぎてどこからが友達なのか理解していなかったからだ。
「え、友達じゃないの?」
「友達と言うよりは仲間…」
リョウが頷きながらそう言う。
翔一は更に喜んだ。
ひとりちゃんに友達だけじゃなくて仲間もできるなんて!
「今日はすごい日だ!」
「ハハハ……」
ひとりは苦笑いを浮かべる。
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家が近くになると翔一はひとりの話を聞きたくてバイクを手で押して歩きながら家へ向かった。
翔一はひとりの話を聞いた。
バンド系グッズを身につけ学校に行ったが効果がなかったこと、虹夏に誘われ今日ダンボールを被りながらライブしたことなど。
翔一もひとりに話た今日一日にあったことを楽しそうに話す翔一の姿にひとりは笑みをこぼした。
「へー大変だったねー」
「ほんとですよ…でも、楽しかったです」
「良かったね」
翔一はにっこり笑った。
だが、その笑みは直ぐに消えて上空を睨みつける。
「ごめん、ひとりちゃん急用思い出した!先に帰ってて」
「え、あ、えぇ~……」
何が何だか分かってないひとりを残し翔一はバイクに乗りどこかへ向かう。
翔一がついたのは夜の公園。
そこには人を襲うジャガーロードの姿があった。
ジャガーロードは殺しのサインをすますと、サラリーマンをすぐさま木の中へ埋めてしまった。
翔一は拳を握りしめた。
「変身!」
そう叫ぶと小一の姿はみるみるうちに金色の戦士、仮面ライダーアギトへと姿を変えた。
「はぁっ!」
ジャガーロードのみぞおちにパンチを叩き込み
怯み頭が下がった所にすかさず頭に追撃を決める。
ジャガーロードはバックステップで距離を取ると、頭上に天使のような光の輪が浮かび上がりそこから剣を取り出した。
その剣にのり一気に形勢逆転。
今度はジャガーロードが攻める側になった。
大きく振りかぶっては切りつけ大きく振りかぶっては切りつける。
一撃一撃の斬撃が重くかわすのに手一杯で上手く攻撃が返せない。
だが、大きく振りかぶる時が弱点だと気づいた翔一はジャガーロードが剣を大きく振りかぶった瞬間握りこぶしを作った。
ジャガーロードが剣を振り下ろし始めた瞬間、胸元目掛け握りこぶしを確か叩き込んだ。
ジャガーロードは胸を抑えながら後退した。
アギトの2本の角が6本に展開すると、地面に龍の顔のような紋章が浮かび上がる。
アギトは大きく飛翔し槍のような蹴りを放つ。
ジャガーロードが悶え苦しんでいる、するとジャガーロードの頭上に光の輪が出現し途端にジャガーロードは轟音と共に爆散した。
アギトは踵を返し歩き始める、その姿はいつのまにか翔一に戻っており翔一はバイクに跨り自宅へと向かう。
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「もう、こんな時間か……」
時刻は12時43分
体感時間はそれほど経っていなかったが、時計の針は正確に時を刻んでいる。
料理もう冷めちゃったかな……
今日はせっかく美智代が作ってくれたと言うのに美智代に悪いことしたなと翔一さ思い心の中で懺悔する。
家の中は電気が消えていて静かだ。
皆が寝ているのがわかる。
そーっと忍び足で食卓へ向かう。
テーブルの上には今日の晩御飯が並んでおり、向かい側ではひとりが寝ていた。
「ふぁっ!?翔一さん!」
翔一の気配に気づくとひとりは飛び起きジャージの袖でヨダレを拭いた。
「あれ、ひとりちゃんどうしたの?」
「あー…えーっと、一人で食事するのは寂しいと思いまして…あ、や!あの!余計なお世話というか私の存在が邪魔であれば今すぐに消えますが……」
「ぷっ…フハハ、ひとりちゃんは面白いなぁ」
「うへへ……そうですかね」
褒め言葉かどうかよくわからなかったがとりあえずひとりは喜んだ
いい子だなぁ……ひとりちゃんは!