治安が終わってる世界に転生した話。   作:はない人

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おかしいところは遠慮なく言ってください。


第二話 宝石人間

スーパーで買い物を終え、事務所に帰っていると声をかけられた。

 

「すいません、ビリオン事務所がどこにあるか知りませんか?」

 

「俺の事務所ですね、ついてきてください。ちょうど帰るところだったので。」

 

とりあえず話を聞こう。

 

 

 

「宝石人間?」

 

「はい、最近広まったんです。」

 

「体中に宝石を付けた男に「俺は綺麗か?」と聞かれてはい、と答えると宝石にされていいえ、と答えるとぐちゃぐちゃに殺されてしまうらしいです。」

 

…なんだその口裂け女のパクリみたいなやつは。

 

「ただの噂じゃないんですか?」

 

話の内容的にねじれだろうが一応聞いておく。

 

「私も噂だと思ってたんですけど実際に友達を宝石にされたって人がいたんです。」

「最初は信じていなかったけどその後も家族や友達が宝石にされたって人が何人も出てきて,,,」

 

「大体何人ほど言っていましたか?」

 

「十人以上は言っていました。」

 

「なるほど。」

 

それだけの数が被害に遭ったのか、かなり積極的に動くタイプのようだ。

この話がさらに広まったなら[人を宝石に変える]能力を悪用しようとする組織が必ず出てくる、早めに対処したほうがいいだろう。

 

「わかりました、依頼を受けましょう。どこで何時頃にそいつが出てくるのかはわかりますか?」

 

「バール広場で大体午後の9時頃に出るらしいです。」

 

それなら今日やろう。

 

「では依頼料の話に移りましょう。」

 

最近ねじれ関係の依頼が増えてきている。

俺のところにすら一週間に一回のペースで来るんだからあの事務所は毎日大変だろう。

 

依頼人を帰らせ準備を始める。

 

ねじれはどいつもこいつも癖のあるやつしかいない。

1級フィクサーが何人も集まってようやく倒せるもの、翼もビックリなとんでもない能力を持っているものなどどれも一筋縄ではいかない。

 

精神に影響を及ぼすやつも多くいるためできるだけその対策もしておく。

月光石の含まれた服に着替え、MP薬をポーチに入れた。

 

 

 

 

 

 

 

バール広場についた。時間はちょうど9時だ。

 

いつ頃出るかな、と思いながら一歩踏み出す。

 

「オレハ綺麗カ?」

 

…いきなりすぎるだろ。

 

目の前に急に現れたそいつはボロボロのゾンビのような肌に巣の高級宝石店でも見れないような立派な宝石を何十個も埋め込んでいる。

アンバランスなやつだ。

 

「あぁ綺麗だ。」

 

「ソウカソウカ、ソウダヨナァ!」

 

,,,来るか

 

「モット綺麗ニナルタメニ宝石ヨコシナ!」

 

体から触手が生え、俺を突き刺そうとする。剣で斬り落とし後ろへ下がった。

 

「イイナァ、フィクサーカ?オマエカラハ良イ宝石ガ採レソウダ。」

 

触手を切られたのに痛がるそぶりもせず逆に喜んでいる。

 

「オラァ!」

 

今度は3箇所から触手を生やす。回避し、斬り、受け流す。次々と生えてくる触手を全て防ぎ、胴に斬りつけるが肌は見た目に反してかなり硬い。金属同士がぶつかりあったような音が鳴り弾かれる。

くそ、表面を少し傷つけただけか。

 

「お前っなんでっこんなことするんだ?」

 

触手を避けながら話しかける。

 

「アァン?サッキモ言ッタダロ、綺麗ニナルタメダッテヨォ。コノ力ガアレバオレハモットモット綺麗ニナレル!」

 

こいつがなんでねじれたのかわかってきたな。

 

「本当は自分は綺麗じゃないって思ってるんじゃないか?」

 

「アァ?」

 

「綺麗だって思ってるならそのボロボロの肌はなんだ?」

 

「綺麗なのは宝石であって自分じゃない、そう思ってるんじゃないのか?」

 

本当に綺麗になりたいという思いだけでねじれたのなら自分の姿を変化させるような能力を得るはずだ。

それなのに人間を宝石に変える能力を持ち、あの姿になったということは自分は綺麗になれないという思いを持ってねじれたからだと予想する。

 

「オマエ…何言ッテ…ハァ?」

 

目に見えて動揺している、予想は当たっていたようだ。

 

「チガウ…チガウ…オレハ…ソンナコトォォォ!!」

 

体中から触手を生やし、むちゃくちゃに振り回す。

さっきより早いが避けれないスピードではない。

 

鞭のように振るわれる触手を避けながら合間にナイフをいくつか投げる。一瞬で弾き落とされるが一つのナイフが体に深々と刺さった。

 

ねじれには矛盾を突きつける、そうすると弱体化や自滅をするやつもいる。

前に一緒にねじれを解決したフィクサーが言っていたが本当だったようだ。

 

痛みに一瞬だけ動きを鈍らせる。その間に外骨格を纏った。これで幾らか防げるだろう。宝石人間に向かって突撃する。触手が当たるたびに外骨格がバキッと音を鳴らす。が止まらない。

 

このままだとやられると判断したのか触手で体を覆う。

 

さっきまでの状態なら無理だっただろうが今の状態なら問題ない。剣を全力で振り触手ごと体を両断する。

 

「グギャアアアアアア!?!?」

 

宝石人間は耳を塞ぎたくなるような絶叫をした後溶けるように消えた。

宝石も変色し、砕け散った。

 

これで完全に破壊することができた。

報告は明日の昼頃にしよう。

 

 

余談だがバール広場にはしばらくの間様々な組織が来たらしい。

特に宝石を集めることを仕事としている組織がよく来ていたんだとか。

 

 

 

第二話 宝石人間終わり

 

 

銀の弾丸の外伝とか見たい?

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