ブルーアーカイブ ~先生は「ブラックライダー」~   作:クラウディ

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昨日更新できなかった分を更新するの巻。
とりあえず割といい感じの戦闘シーンができました。
筆もいい感じに乗って満足です。

今回も早速「伝説の超三毛猫」さんから感想をいただいています。
ありがとうございます。
皆さんの応援のおかげで小説を続けられていますので、これからも皆さんの応援よろしくお願いします。

それでは本編どうぞ。





戦闘!カタカタヘルメット団!

『相手をドローンでとらえました!』

「ナイスアヤネちゃん。んで、相手の名前は……」

「ん、カタカタヘルメット団」

「……改めて聞いても変な名前だなそれ……まぁ、ただの不良と変わんないみたいだけど」

 

外へとつながる玄関まで降り、相手の様子を確認したアヤネちゃんからの情報を聞きながら戦術を立てる。

相手の装備からして、ここ最近に対応したことのあるような不良達の集団とさして変わらない。

だからと言って油断するのは皆に怪我をさせかねない。

 

――俺の目的はこの子達の救援。救援に来たのに守れないとか本末転倒だ。

 

「まず、俺は"変身"をするためにブラックと合流しなきゃなんない。んで、相手を刺激しないように、ブラックはあそこの木の陰に隠れている。合流自体はめっちゃ簡単だから、俺とブラックが合流して"変身"が完了してあいつらに向けてここを飛び出す。それを作戦開始の合図にする予定。いい?」

「うへぇ、結構な自信だね~」

「ブラックのことは2番目によく知ってる。あいつのことを信じてるからな」

「それじゃ、今すぐ――!」

「ストップセリカちゃん。まだ作戦の再確認が終わってないよ」

 

思わず飛び出しそうになっていたセリカちゃんを引き留め、作戦の再確認を全員で共有する。

 

「まず、俺がブラックと"変身"してあいつらに突撃するのは今言った。でも、そっからの立ち回り的なのはまだ共有していない」

「ん、確かに」

「確かにそうですね~」

「で、でも早く出ないとあいつらが突撃してくるかも!」

 

俺の言葉に、シロコちゃんとノノミちゃんは同意し、引き留められたセリカちゃんは焦ったように声を上げる。

ホシノちゃんは相手を警戒しながらこっちの意見を待っていてくれた。

 

――突然だが、俺の力は強力だ。

それこそ、このキヴォトスの中であっても一番のバランスブレイカーだろう。

このキヴォトスで強いということは、自分の身を守るうえでも、障害を振り払う意味でも非常に大切だ。

だが、それは自分1人だった場合と、守るべき対象がいない場合での話である。

 

このアビドスのメンバーを例に挙げてみるとしよう。

彼女たちは個々がバランスの良いポジションに分かれていて、尚且つ信頼関係があるため、彼女達だけなら弾薬などの補給が無くならない限り、あんな不良達に負けることはないだろう。

しかし、それはあくまで"負けない"だけであって、やつらに"勝つ"となると厳しくなる。

もし勝てなければ、やつらは再度補給をしてこれまで以上に多い戦力でまた襲撃を仕掛けてきて、今度こそこのアビドスを落としにかかってくるはずだ。

 

――ということを考えて俺は参戦することを決めたのだが……正直、ユウカちゃん達の時とはまた勝手が違う。

あの時は、部活どころか学園まで違うという完全にバラバラなチームだったため、まとめるのは非常に簡単だった。

 

しかし、このアビドスメンバーのように、今までの状態で完成されていたチームに俺という劇物を放り込んでしまうのは、そのバランスを全部ぶっ壊してしまう可能性が"大"である。

彼女たちの腕を疑っているわけではないが、それでも俺が邪魔になってしまう可能性がある。

だからと言って、俺が抜けてしまえばあの不良達を撃退するだけにとどまり、また消耗戦へと入ってしまう。

 

そうならないための状況確認であった。

 

とりあえず、このことを皆へと伝える。

 

「――と、いう感じなわけだ」

『な、なるほど……』

「め、めっちゃ考えられてるわね……」

「ん、流石は先生」

「なるほどですね~」

「うへぇ、おじさんの思ってたこと全部言ってくれたよ」

「そりゃどうも。そして幸い、あいつらはまだ踏み込んでこない。占領するって言ってたから、できるだけここを壊したくないんじゃないかな? この時間を活かして思いっきり作戦を立てよう」

 

そうして、俺達は作戦を立てていった。

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

「ヒーハー! 奴らビビッて出てこないみたいっすよ姉御ぉ!」

「ハハハッ! この人数に恐れをなしたか!」

「物資の尽きかけてるテメーらなんざ敵じゃねぇんだよ!」

 

そんなことがあるとはつゆ知らず、不良達――カタカタヘルメット団は弾丸をばら撒きながらじりじりと距離を詰めてくる。

実際、彼女達の勢力はアビドスメンバーに比べれば大きい。

なにせ、カケルを含めたとしてもアビドス側は6人なのに対し、カタカタヘルメット団は約30人だ。

これをひっくり返せなくとも撃退ができるほどの力を持つのがアビドスなのだが、それでも物資がないのは非常に苦しい。

だからこそ、今日を襲撃の日にしたのだ。

 

――ドルルンッ! ドルルンッ!

 

「あん? なんだ? バイクの音?」

「姉御、これはエキゾースト音っていうんですよ」

「そうかそうか。って、なに豆知識披露してるんだ! とっとと突撃する――」

 

突然聞こえ出したエキゾースト音に疑問符を浮かべながらも、突撃の指示を出そうとしたリーダー格の不良。

 

襲撃するというのも彼女が指示を出したからだろう。

物資の少ない状況のアビドスを襲撃すれば簡単に奪えると思ったはずだ。

 

しかし――

 

『OK! Axel booster ON!』

「!? なんのお――――」

 

――カケルとブラックがいなければの話だが……

 

ブラックの"アクセルブースター"の起動音とともに、世界が停滞する。

放たれた弾丸も、発せられていた声も、引き金を引こうとしていた指も、何もかもが停滞した。

 

『…………!』

 

その中で砂塵を巻き上げながら唯一動き出したブラックは、アビドスの校舎へと入っていく。

そして物陰に隠れていたカケルを見つけた途端、パーツを分裂させてカケルの全身へとまとわりついていった。

 

『BLACK RIDER!! Speed Form!』

「――――――っと、ナイスブラック計画通りだ。そんじゃ――」

 

ブラックを纏ったことで加速した世界へと入ったカケルは、そばにいたホシノを担いで駆け出していく。

そのまま校舎の外へと出たカケルは加速の乗ったドロップキックを、リーダー格の不良の顔面へと食らわせた。

 

「ぜいっ!!」

 

音すらも停滞するほど速いため、衝突した際の音は周りに響かない。

そうして蹴りつけた反動はそのままに、数名に向けて蹴りを放っていく。

音は聞こえないが、相手の体勢がゆっくりと崩れていく様はある種の滑稽さを感じさせた。

 

そして――

 

『Time out!』

 

――ドドドドドッ!!!

 

――時が動き始めた。

 

「ガボッ!?」

「グハッ!?」

「ゴバッ!?」

 

衝撃がやっと動き始め、リーダー格とその周辺にいた不良が全員吹き飛んでいく。

その一撃はすさまじく、特にリーダー格は加速の乗ったドロップキックを食らっていたことで大きく吹き飛ばされて気絶した。

 

「ふぅ……奇襲成功!」

「……いやぁ、相手が哀れになるくらいのことが起こったねぇ……」

 

そんな状況を起こしたカケルは一息つきながら、担いでいたホシノを下ろし、構えをとる。

その声にようやく呆然としていた不良達は意識を戻してことの張本人であるカケルに怒りを向けた。

 

「あ、姉御―!? て、てめ――ほぐぅっ!?」

「――ま、容赦はしないんだけどね~」

 

しかし、すぐさま盾を構えて"突撃(シールドチャージ)"を行ったホシノに弾き飛ばされて注意がそれる。

 

「このっ! お前ら! 撃て撃てぇ!」

「おっと~いい感じに集中してくれるね~」

 

ホシノのバトルポジションは、相手の注意を引き受け、攻撃を仲間の代わりに受ける"タンク"。

小柄な体に似つかない盾を構え、相手に囲まれないように背後へと跳び退きながら、一斉掃射を受け留めつつ、その手に持つショットガン――"Eye of Horus"を撃っていく。

盾には銃痕が増えていくが、構えは少しもブレることはない。

 

そして、そんな彼女に注意が集まってしまうと……。

 

「ホイっと!」

「ふがっ!?」

「そいそいっと!」

「くっ! そいつだけに集中するな! こっちの黒いやつにも注意しろ!」

 

周りを駆け回りながら少しずつ戦力を削っていくカケルに相手の陣形が崩れ始める。

だが、中には後退して障害物の陰に隠れる不良も出始めた。

 

「うへぇ、ちょっと面倒だねぇ……」

「っと、後ろ失礼するねホシノちゃん」

「おっと、さっきのは使わないの先生~?」

「使いたいのはやまやまなんだけどな……"アクセルブースター"は一度使うとクールタイムが必要になる。時間にして1分くらい。その間、装甲に走る赤い線――"レッドライン"も冷却しなきゃいけないから装甲も脆くなってるんだ」

「あらら、結構反動が大きいね」

 

――"アクセルブースター"。

凄まじい加速行動が可能になる"ブラックライダー スピードフォーム"の特殊能力。

詳細については以前説明したが、反動については説明していない。

 

超加速システム"アクセルブースター"は強力であるが故、連発は不可能でデメリットもある。

まず、加速する際に装甲に走る"レッドライン"を膨張及び隆起させ、大量のエネルギー――"エナジーフォトン"を流し込むことですさまじい運動能力を獲得できる。

 

……のだが、その時の状態を簡単に言えば「破裂寸前の風船」と同じ状態であるため、もしまぐれでも相手の攻撃を食らってしまった場合、ブラックに搭載されている防御機構が働くため即死はしないが装甲を貫通される可能性が大きい。

そうなってしまった場合、ブラックと同調していることにより肉体が強化されているカケルであるとはいえ、大ダメージを負う可能性がある。

 

そんな状態なので、今ホシノが踏み込めば、一人に集中している間に予想外の方向から銃撃が来るかもしれないので前に進めず、カケルは機動力が大きく削がれている今の状況では苦戦しそうなため、少し様子を見始めた。

 

「ハッハー! 奴さん達打つ手が尽きたようだぜー!」

「撃ち続けろー!」

 

そんな二人を見て好機と感じたのか猛攻を仕掛ける不良達。

2人が隠れている盾がだんだんと削られていく。

このままでは盾もろとも二人は撃ちぬかれるだろう。

 

――だが、戦っているのは二人だけではない。

 

「ん、今だね」

「食らいなさい!」

『いきます!』

 

後方で控えていたシロコとセリカが何かを投擲し、アヤネが操作するドローンも何かを投下する。

その投擲されたものは近場の隠れている不良の元へと落ちた。

それを疑問に思いながら拾い上げる不良の一人は疑問符を浮かべる。

 

表面は妙にごつごつしていて、一見すれば緑色の小さいパイナップルかと見間違えそうな物。

 

「ん? なんだこれ?」

「これって、まさか!? 手榴だ――!?」

 

仲間が持ち上げたもの――"手榴弾"に気づいた不良が弾き飛ばそうとしたものの、時すでに遅く、至近距離で爆発を浴びてしまった。

他にも隠れていた不良達のところにはアヤネの手榴弾が投下され、不良達を遮蔽物から引きずり出す。

 

その様子を盾越しに見ていたホシノは感嘆したような声を上げた。

 

「おー、流石はシロコちゃん~。よっ、テロリスト予備軍~」

「ん、褒めても何も出ない」

「あれ誉め言葉じゃないでしょ! って、私達も早く撤退しないと!」

『皆さん回避してください!』

「くっそがぁあああああああ舐めやがってぇええええええええ!!」

 

皆が互いにたたえ合っているが、まだ状況は終わっていない。

追い詰められていることに激昂した不良の一人がやたらめったらに弾丸をばら撒き、周りを破壊し続ける。

今までは辛勝していた相手が突然圧倒し始めたことが耐えられなかったようだ。

 

銃の硝煙と、衝撃によって舞い始めた砂塵によってカケル達の姿が覆い隠される。

そして十数秒間撃ち続けて怒りが収まった不良は、肩で息をしながらカケル達がいた場所を睨みつけた。

思わず声が漏れる。

 

「こ、これでくたばったはず……――!?」

 

だが、その言葉は砂塵の向こうから現れた武器――否、"兵器"の姿に絶句した。

 

六連装のロングバレルに、根元の回転機構から垂れ下がる大量の弾丸を備えたそれを構えるのは、今の今まで隠れていた少女――"ノノミ"であった。

 

『ノノミ先輩が動きます!』

「お仕置きの時間ですよ~☆」

 

――キュラララララドドドドドドドッ!!!

 

「うわぁあああああああああああああああああ!!??」

 

可愛らしい掛け声とともに、ノノミのミニガン――"リトルマシンガンⅤ"から豪雨のような勢いで弾丸が放たれていく。

それは不良達が先ほどまで隠れていた遮蔽物すら破壊して撃ちぬいていく。

 

まさに……"破壊の嵐"。

"リトル"と名が付く割りには非常に凶悪な攻撃であった。

 

やがて弾丸が打ち切られる頃には……

 

「っ、ぐっ……」

「がはっ、ち、ちくしょう……!」

 

不良達が戦闘不能になっている戦場の跡が出来上がるのであった。







Tip!
"アクセルブースター"は某ガラケーで変身するライダーの強化フォームから着想を得ているぞ!
流石にあれレベルで反動がデカいわけではないが、それでもかなり致命的な弱点だぞ!



今回は割と早く仕上げられてうれしいです。
明日は更新が遅れる、もしくは更新できないかもしれませんが気長に待っていてくださるとありがたいです。

また次回も頑張っていきますので、皆様の応援お待ちしております。
応援に関しては、「お気に入り登録する」「作品への高評価」「感想を書く」「ここ好きたくさん押してみる」「作者に直接メッセージを送ってみる」などがありますので、皆様の好きな方法で応援してください。

それでは皆様また次回~


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