ブルーアーカイブ ~先生は「ブラックライダー」~   作:クラウディ

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本日二度目の投稿。
結構いい感じに伏線を仕込んで行けたと思う今回の話。

今回も「リクハ」さんから感想をもらっています。
皆様の応援のおかげでこの作品を続ける気力が湧いてきておりますので、皆様の応援をお待ちしています。

それでは本編どうぞ。





紫関ラーメン!

そんなこんなで案内された席に座っていくホシノちゃん達。

それなりの広さがあるのだが……流石に5人掛けということにはならなさそうだった。

 

「はい、先生はこちらへ! 私の隣、空いています!」

「……ん、私の隣も空いてる」

「おっと、どちらにしようか……でも、流石に詰めさせるのもなぁ……」

 

迷っているとノノミちゃんとシロコちゃんから隣に座らないかという誘いを受けた。

んー、正直どっちでもいいのだが……流石にどっちに座っても俺の体の大きさではいささか狭いだろうと思ってしまう。

 

「なぁセリカちゃん。これってまだスペースあるから使ってない椅子とか通路側に座っていいかな?」

「え? あ、大丈夫……だと思うけど。どうなんですか大将?」

 

というわけで、流石に食事の場で狭苦しいのはあれだと思い、椅子を出してもらうことにした。

こうすればシロコちゃん達の誘い通りとはいかないが、彼女達に負荷をかけさせることはないからである。

 

そして何より、現役JKの隣に座るというのはどことなく犯罪味を感じたからだ。

流石に警察……ここで言うならヴァルキューレ警察学校のお世話にはなりたくないのである。

 

「うん? あぁ、良いと思うぞ。セリカちゃん、椅子出してあげてくれるか?」

「わ、分かりました!」

 

ありがたい大将の言葉に、なんだかんだ言って真面目な子であるセリカちゃんがパタパタと急いで店内の隅にあった椅子を取りに行く。

そのことに安堵していると、背後から残念そうな声が聞こえてくる。

 

「あらら~少し残念ですね~」

「ん、もうちょっとぐいぐい来てくれても良かった」

「すまんね2人とも、厚意を無駄にしちゃって。まぁ、埋め合わせといえばいいのか分からないけどたくさん食べていいから。もしくは、また今度何かに付き合うとか……」

「! それでは、今度一緒にお買い物しましょう! 買いたいものがあるんですよ~☆」

「! ん、私もいろいろと買いたいものがある。それに付き合って?」

「あ、あはは……了解……」

 

嬉しそうだった彼女達の厚意をふいにしてしまったことを謝りながら、また今度埋め合わせをすると言った俺。

だが、彼女達は何だか隣に誘う前以上に喜色のこもった声で予定を取り付けてきたのである。

……女の子二人の買い物の付き合いか……ちょっと安請け合いしすぎちゃったかなぁ……。

 

まぁ、そんなことを思っても後の祭りである。おとなしく付き合うことを決めたのであった。

 

「そういえば、セリカちゃんのバイトのユニフォーム、とってもカワイイです☆」

「いやぁ~、セリカちゃんってそっち系か~。ユニフォームでバイトを決めちゃうタイプ~?」

「ち、ち、ち、違うって! 関係無いし! こ、ここは行きつけのお店だったってだけで……」

「うんうん分かるぞセリカちゃん。行きつけのところでバイトするって気持ち。俺も昔は一人で切り盛りしているカフェの店長のところでバイトをしててね……あの爺さん、最初は厳しかったんだよ。コーヒー豆の配合とか客とのかかわり方とか。でも、あの爺さんのおかげで俺は……」

「絶対それ話が長くなるでしょ先生!」

「バイトはいつから始めたの?」

「あ、え、えっと、1週間ぐらい前から……」

「そうだったんですね☆ 時々姿を消していたのは、バイトだったということですか!」

「っ! も、もういいでしょ! ご注文はっ!?」

 

皆セリカちゃんがここで働いているというのは初見だったようで、いろいろと質問攻めをしていた。

俺もバイトをしていた昔を懐かしんでちょっとした思い出話でもしようと思っていたら、セリカちゃんに止められてしまったのである。解せぬ。

 

そんなあまりの自由さ加減にしびれを切らしたセリカちゃんは恥ずかしさを隠すように大きな声で注文を聞いてきたのであった。

 

「えー? そこは「ご注文はお決まりですか?」でしょ~? セリカちゃ~ん、お客様には笑顔で親切に接客しなくちゃ~」

「あ、あうう……ご、ご注文は、お決まりですか……」

 

しかし、その程度では全く動じない図太さに定評(?)がある俺達は相変わらず自由に行く。

ホシノちゃんが言ったことに素直に従うセリカちゃんもセリカちゃんである。

 

何はともあれ、注文を聞かれたからには答えねば。

 

「私は、チャーシュー麺をお願いします!」

「私は塩」

「えっと……私は味噌で……」

「私はね~、特製味噌ラーメン! 炙りチャーシュートッピングで! ほらほら、先生も遠慮しないで~。この店、滅茶苦茶美味しいんだよ~」

「そうだな……どれもうまそうだけど……ここはホシノちゃんと同じので。特製って付いてるし」

「お! お兄さんいける口だね~。おじさん、分かる人がいてうれしいよ~」

 

俺の中での"ラーメン"はバイト時代に非常に助けてくれた生命線も同然だ。

流石に店で食う"マジ"のラーメンは仲間の奢りでもない限り食ったことはないが、即席のラーメンに関してはブラックライダー時代の"アイツ"と一緒に何度も食って来た。

5袋入りの1パックがワンコインで買えるというコスパの良さと、キャベツや卵、もやしを入れるだけでアレンジできるという手軽さも持ち合わせた"あれ"で何度も救われてきたものだ……くぅ! 懐かしくて泣けてくるぜ!

 

"アイツ"はほっそい見た目に反して結構な大食漢で、よく我が家の家計簿を真っ赤に染めてくれやがった。

それでもあいつは"命の恩人"で"相棒"。

俺の気持ち的にも見捨てるなんてことはしたくなかったから、ブラックライダーをやる傍らでバイトに精を出していたもんだ。

 

"アイツ"……元気にしてるかな……?

 

――先生! 今日のご飯はな~に~?

――またラーメンだよ。これでも結構頑張ってるけどな……。

――ふふっ、いつもそれだね。もやし100%丼じゃないなら何でもいいよ~。

――それをお前が言えた口か? お前も頭いいんだからバイトくらいしろバイト。

――え~? 先生のためにいろいろと頑張ってるけどな~。それにほら! この間の全自動洗濯機"ナピシュテム君三号"とかよかったでしょ!?

――あぁ、すごかったよ。すごすぎて電気代ヤバかったけどな! それと名前がなんなんだよそれ!

――あはは~……そこはご愛嬌ってことで!

 

……ほんと……懐かしいな……。

 

「ん、先生大丈夫?」

「……へ? あ、あぁ大丈夫だけど、どうかしたか?」

「……すっごい寂しそうな眼をしてたから……」

「……すまんね。ちょっと昔の仲間のこと思い出してたわ」

「ん、それならいいけど」

 

どうやら無意識に昔のことを考えてたみたいだ。

シロコちゃんに心配されたが、大丈夫だといって安心してもらう。

……あいつがそこまで大きな存在になってたたんてな……。

 

「それで、皆お金は大丈夫なの? もしかして、またノノミ先輩に奢ってもらうつもり?」

「はい、私はそれでも大丈夫ですよ☆ このカードなら、限度額までまだ余裕がありますし」

 

そんなことを考えていると誰が払うのかについての話になっていた。

ってか"また"ってなんだ"また"って。皆してノノミちゃんに奢ってもらってるのか?

んー、まぁこの状況だから、皆お金持ってないのは納得できるな……仕方ない。

 

「いや、俺が払うよ。流石に生徒に払わせるわけにはいかないしな」

「おー! 流石先生、太っ腹~」

「あはは……お願いしますね先生?」

「ん、ゴチになります」

「分かったわ。先生が支払い持ちで……大将! オーダー入ります!」

「あいよ~!」

 

まさか俺が払う側に回るとは……感慨深いなぁ……。

万年バイトで安定した収入も得られない俺が、ここまで行くとはな……苦節十数年、長かったものである。

 

(先生、ちょっといいですか?)

(おん? どったのノノミちゃん?)

 

思わず目頭が熱くなっていると、ノノミちゃんが耳打ちしてきた。

どうしたんだろうと思い彼女に聞き返すと、テーブルの下であるものを渡される。

 

(こっそりこのカードで支払ってください)

(……大丈夫だよノノミちゃん)

(え……でも、先生は大丈夫なんですか……?)

(大丈夫大丈夫。これでもシャーレに就任してから結構稼いでるしさ? たぶん、皆を回らない寿司に連れていくこともできるから大丈夫だよ。君の厚意はありがたく受け取っておくよ)

(……ふふっ、ありがとうございます、先生?)

 

そんなこんなで全員分の会計を済ませたのであった。

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

「いや~、ゴチになったよ先生~」

「ご馳走様でした~」

「うん、おかげさまでお腹いっぱい」

「早く出てって! 二度と来ないで! 仕事の邪魔だから!」

「あ、あはは……セリカちゃん、また明日ね……」

「また今度も来るからな~」

「ホント嫌い!! 皆死んじゃえ―!」

 

それぞれが注文したラーメンを食べ終え、柴関ラーメンを後にする俺達は、セリカちゃんの言葉を背に受けながら帰路に就く。

 

――「うん、余裕ができたらまた来よう」

 

そう思うほど美味かったのである。

いい感じに膨れた腹をさすりながら帰っている途中、シロコちゃんがふと声をかけてきた。

 

「……そういえば、先生の昔の仲間ってどんな人なの?」

「あ、確かに気になりますね……」

「んー、そんな面白い話じゃねぇけど、聞きたい?」

「おじさんは聞いてみたいな~。先生がどんな人なのか知ってたらセリカちゃんにも色々話せそうだし~」

 

シロコちゃんの質問に、アヤネちゃんも気づいたかのように呟く。

そしてホシノちゃんは面白いものを見つけたかのような声色で言ってきた。

 

――「隠すようなもんじゃねぇし、別にいいか」と思い、俺は話し始めたのである。

 

「昔の仲間……俺が"ブラックライダー"になってからの仲間で一番長い付き合いだったのは……まぁ"アイツ"だな」

「"アイツ"……ですか……? えっと、お名前とかは……」

「それがさぁ……なんでかわかんないけど"()()()()()"のよ。まぁ、あいつ自身も"相棒"って呼べって言ってたし、"アイツ"と別れたのも五年くらい前でさ……」

 

何故だか"アイツ"とのやり取りは覚えているのに、"アイツ"の詳細な情報が思い浮かばない。

いくら会わなくなったのが"ヘブン・オブ・ザ・エデン"のボスを倒した後……今から五年くらい前といっても、ここまで思い出せないのはおかしい……。

 

なんでだ……?

 

「特徴とかは覚えてますかね?」

「特徴……? んー…………あっ」

 

アヤネちゃんに特徴は覚えているかと聞かれ、再度思い出そうとすると、ふと脳裏にある情報が思い浮かんだ。

 

「あぁ! 思い出したよ! "アイツ"――」

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()してた!」







Tip!
"アイツ"の正体は"―――"である。



結構ガッツリ出しちゃった感が否めないけど、まぁ、これで少しずつ進んでいっていると思いたい。
少しずつ積み立てていかねば……!

また次回も頑張っていきますので、皆様の応援お待ちしております。
応援に関しては、「お気に入り登録する」「作品への高評価」「感想を書く」「ここ好きたくさん押してみる」「作者に直接メッセージを送ってみる」などがありますので、皆様の好きな方法で応援してください。

それでは皆様また次回~


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